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第三章 第三部
マリー店長
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「あー、ひどい目に遭ったわ……」
「済んだことはもういいじゃろう。これで普通に話もできるしのう」
マリーさんはソファでグッタリとしている。先ほどまで転生後の肉体(?)となっていた墓石が、カローラの手によってゴリゴリと削られていた。途中でマリーさんの反応がなくなったけど、見る限りでは無事だったようだ。カローラは墓石を卵くらいの大きさまで削り終えると、次は肉体を復元して埋め込んだ。「ご主人様、今なら見放題ですよ」と言ってたけど、そういう趣味はないから。
今の外見はマリアンの記憶にあるマリーさんの若い頃の姿だそうだ。背の高さは一六〇センチくらいで、赤い髪をポニーテールにした、アクティブなザ・町娘って感じ。石はとりあえず心臓の横にあるんだそうだ。完全に意識が馴染んでしまえば、魔法を使って石を取り出してしまっても大丈夫だと。おかしなところがないか確認してほしいと言われたのでもう一度種族を見ると、無事に人間になっていた。
【名前:[マリー]】
【種族:[人間(&石)]】
【年齢:[一九(〇)]】
種族に関してはエリーやミシェルと、年齢に関してはカロリッタとよく似た表記になっていた。石を取り出したら(&石)の部分はなくなるのかもしれない。
「それにしても、どうしていきなり戻ったのかしら? あたし年を取って死んだはずよね?」
「うむ。ワシが最期を看取った。それからあの場所に墓を作ったのじゃ。かれこれ四〇〇年以上は経っておるぞ」
「でも、どうすれば墓石になるのよ。生まれ変わるならともかく」
「お前様、そのあたりはどうなのじゃ?」
え? 僕に聞かれてもねえ。ステータスを見たら〇歳だったか。
「さっき見た時は種族が石で、年齢が〇歳だったから、石に生まれ変わったばかりじゃないのかな? カローラ、こういうことってあるの?」
「ありますよ。死んで生まれ変わる先は、何も人だけではありません。昆虫に生まれ変わることもあれば、まれに植物に生まれ変わることもあります。たまたまマリーさんは石に生まれ変わったのでしょう。それで石として物心がついたので意識を持つようになったと考えるのがいいと思います」
「石に生まれ変わるって……。ねえ、もしまったく別の場所に生まれ変わってたら、どうなってたのかしら?」
「今回たまたま生まれ変わった場所に[念話]が通じるご主人様とマリアンさんがいたからよかったものの、そうでなければ誰にも気付いてもらえず、気付かれたとしても姿が見えないので怖がられて探してもらえず、風化して崩れるまで何百年も何千年も何万年もそのままだった可能性があります」
「……ねえ、マリアン」
「うん?」
「ありがとーーーーー」
「うわっ! なんじゃ⁉」
マリアンが抱きつかれて押し倒される。まあそうなるよね。
「マリーさん、しばらくは体調の確認をする必要もあるし、今後をどうするかも考える必要があるけど、何かしたいことはある?」
「何かしたいこと……。以前はお店をしていたけど……」
「お店ねえ。マリアン、マリーさんには店長をやってもらったらどう? 経験者だから」
「そうじゃのう。本店の店長でいいじゃろう。自由に動けるのはワシとキラ殿だけじゃし、ワシらもそのうち休みをもらうしのう」
「本店? そう言えばここがどこかもみんなが誰かも聞いてなかったわね」
「ここはフェリン王国の一番西で、今年からできたユーヴィ男爵領の領都ユーヴィ市。僕は領主をしているケネスです」
「失礼しました。男爵様でしたか」
「口調は今まででいいよ。マリアンの親友なら、こっちも友達感覚で話をさせてもらうから」
「ありがとう。硬い話し方はできなくはないけど苦手で。ではこれからはケネスさんと呼ばせてもらうわ」
「じゃあこっちマリーさんにするね。で、ここにいるのはみんな僕の妻たち」
「……多いわね。どれだけ絶倫なのよ……」
「お前様、マリーも引き込むつもりかの?」
「え? マリーさんを?」
「え? あたし?」
二人で顔を見合わせる。
「「……」」
「「ない」」
同時だった。
「気が合うと思うのじゃが」
「気は合うと思うけど、何かが違うんだよね。この感覚は何と言ったらいいのか分からないけど、幼なじみとか親友とか?」
「そんな感じ。同性だったらワイワイやってる感じかも」
マリーさんはマリアンの親友なので、ある程度のことは説明しておいた。異世界があることは知っていたし、ある意味では生まれ変わったわけだからね。マイカの少女漫画を見て驚き、エリーとマリアンが作ったドレスを見て驚き、サランたちを見て驚き、まあ何にでも驚いていた。愉快な幼なじみができた感じだ。
◆ ◆ ◆
マリーさんには公営服飾美容店本店の店長を任せることにした。言葉遣いは少しくだけているけど、きちんとした話し方もできるから店長としては問題なし。読み書き計算も大丈夫。仕立てはやっていたけど染織は経験がなかったようなので、いずれ時間を見てできるようになりたいと言っていた。
「みなさん、エリーさんとマリアンさんの代わりに店長になりましたマリーです。よろしくお願いします」
「「「「よろしくお願いします」」」」
「「「「よろしくお願いします」」」」
「「「「よろしくお願いします」」」」
「……ケネスさん。この統制の取れた感じは何なの?」
「エリーとマイカが鍛えたらこうなったんだよ」
「頑張る方向性を間違えてない?」
「「「「領主様とのご関係「妻で「愛人ですか?」報われ「もう抱か「子供は?」」」」
「……ケネスさん、本当にここは何の店?」
「服と美容関係の店のはずなんだけどね。僕が来ると、わりとこうなるんだよ」
「統制が取れているのかいないのか分からなくなったわ」
「特定の方向に敏感という点では統制は取れているんだけどね」
「なんとなくケネスさんの苦労が分かった気がする」
「良識派がいてくれると助かるよ」
「自分ではごく普通だと思うけど……」
「済んだことはもういいじゃろう。これで普通に話もできるしのう」
マリーさんはソファでグッタリとしている。先ほどまで転生後の肉体(?)となっていた墓石が、カローラの手によってゴリゴリと削られていた。途中でマリーさんの反応がなくなったけど、見る限りでは無事だったようだ。カローラは墓石を卵くらいの大きさまで削り終えると、次は肉体を復元して埋め込んだ。「ご主人様、今なら見放題ですよ」と言ってたけど、そういう趣味はないから。
今の外見はマリアンの記憶にあるマリーさんの若い頃の姿だそうだ。背の高さは一六〇センチくらいで、赤い髪をポニーテールにした、アクティブなザ・町娘って感じ。石はとりあえず心臓の横にあるんだそうだ。完全に意識が馴染んでしまえば、魔法を使って石を取り出してしまっても大丈夫だと。おかしなところがないか確認してほしいと言われたのでもう一度種族を見ると、無事に人間になっていた。
【名前:[マリー]】
【種族:[人間(&石)]】
【年齢:[一九(〇)]】
種族に関してはエリーやミシェルと、年齢に関してはカロリッタとよく似た表記になっていた。石を取り出したら(&石)の部分はなくなるのかもしれない。
「それにしても、どうしていきなり戻ったのかしら? あたし年を取って死んだはずよね?」
「うむ。ワシが最期を看取った。それからあの場所に墓を作ったのじゃ。かれこれ四〇〇年以上は経っておるぞ」
「でも、どうすれば墓石になるのよ。生まれ変わるならともかく」
「お前様、そのあたりはどうなのじゃ?」
え? 僕に聞かれてもねえ。ステータスを見たら〇歳だったか。
「さっき見た時は種族が石で、年齢が〇歳だったから、石に生まれ変わったばかりじゃないのかな? カローラ、こういうことってあるの?」
「ありますよ。死んで生まれ変わる先は、何も人だけではありません。昆虫に生まれ変わることもあれば、まれに植物に生まれ変わることもあります。たまたまマリーさんは石に生まれ変わったのでしょう。それで石として物心がついたので意識を持つようになったと考えるのがいいと思います」
「石に生まれ変わるって……。ねえ、もしまったく別の場所に生まれ変わってたら、どうなってたのかしら?」
「今回たまたま生まれ変わった場所に[念話]が通じるご主人様とマリアンさんがいたからよかったものの、そうでなければ誰にも気付いてもらえず、気付かれたとしても姿が見えないので怖がられて探してもらえず、風化して崩れるまで何百年も何千年も何万年もそのままだった可能性があります」
「……ねえ、マリアン」
「うん?」
「ありがとーーーーー」
「うわっ! なんじゃ⁉」
マリアンが抱きつかれて押し倒される。まあそうなるよね。
「マリーさん、しばらくは体調の確認をする必要もあるし、今後をどうするかも考える必要があるけど、何かしたいことはある?」
「何かしたいこと……。以前はお店をしていたけど……」
「お店ねえ。マリアン、マリーさんには店長をやってもらったらどう? 経験者だから」
「そうじゃのう。本店の店長でいいじゃろう。自由に動けるのはワシとキラ殿だけじゃし、ワシらもそのうち休みをもらうしのう」
「本店? そう言えばここがどこかもみんなが誰かも聞いてなかったわね」
「ここはフェリン王国の一番西で、今年からできたユーヴィ男爵領の領都ユーヴィ市。僕は領主をしているケネスです」
「失礼しました。男爵様でしたか」
「口調は今まででいいよ。マリアンの親友なら、こっちも友達感覚で話をさせてもらうから」
「ありがとう。硬い話し方はできなくはないけど苦手で。ではこれからはケネスさんと呼ばせてもらうわ」
「じゃあこっちマリーさんにするね。で、ここにいるのはみんな僕の妻たち」
「……多いわね。どれだけ絶倫なのよ……」
「お前様、マリーも引き込むつもりかの?」
「え? マリーさんを?」
「え? あたし?」
二人で顔を見合わせる。
「「……」」
「「ない」」
同時だった。
「気が合うと思うのじゃが」
「気は合うと思うけど、何かが違うんだよね。この感覚は何と言ったらいいのか分からないけど、幼なじみとか親友とか?」
「そんな感じ。同性だったらワイワイやってる感じかも」
マリーさんはマリアンの親友なので、ある程度のことは説明しておいた。異世界があることは知っていたし、ある意味では生まれ変わったわけだからね。マイカの少女漫画を見て驚き、エリーとマリアンが作ったドレスを見て驚き、サランたちを見て驚き、まあ何にでも驚いていた。愉快な幼なじみができた感じだ。
◆ ◆ ◆
マリーさんには公営服飾美容店本店の店長を任せることにした。言葉遣いは少しくだけているけど、きちんとした話し方もできるから店長としては問題なし。読み書き計算も大丈夫。仕立てはやっていたけど染織は経験がなかったようなので、いずれ時間を見てできるようになりたいと言っていた。
「みなさん、エリーさんとマリアンさんの代わりに店長になりましたマリーです。よろしくお願いします」
「「「「よろしくお願いします」」」」
「「「「よろしくお願いします」」」」
「「「「よろしくお願いします」」」」
「……ケネスさん。この統制の取れた感じは何なの?」
「エリーとマイカが鍛えたらこうなったんだよ」
「頑張る方向性を間違えてない?」
「「「「領主様とのご関係「妻で「愛人ですか?」報われ「もう抱か「子供は?」」」」
「……ケネスさん、本当にここは何の店?」
「服と美容関係の店のはずなんだけどね。僕が来ると、わりとこうなるんだよ」
「統制が取れているのかいないのか分からなくなったわ」
「特定の方向に敏感という点では統制は取れているんだけどね」
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