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第二章 第二部
一同揃う
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昨日はディキリ町のキラの実家で一泊して、初めて結婚の報告をした。義理ではあるけど、僕には初めて父親と母親ができた。
僕は物心がつく前に養護施設に預けられたらしい。もちろんそのことは覚えていない。そんな環境でも腐りもせずによくやれたなあと今では思える。小学生の頃、施設から学校に通うと多少はイジメもあったけど、施設の園長先生がちゃんと対処してくれていたから、ひどいことにはならなかった。僕は面白みがないからか、それとも背が高かったからか、あまり攻撃の対象にはならなかった。施設内での暴力にも巻き込まれた覚えはない。あまりしゃべる方じゃなかったから、怒らせたら怖いとでも思われてたんだろうか。
与えられた環境の中でできる限り頑張って、なんとか進学もできたし就職もできた。就職してからは暇はないけどお金は貯まったから、そこからようやく趣味ができた感じかな。趣味と言っても歩くだけだったけど。
養護施設を出る前は自由に使えるお金がなかったから、地図を見ながら歩くことくらいしかできなかった。そのおかげでかなり細かな道に詳しくなったし、長時間歩くのも苦にならなくなった。結局その歩く趣味がこの異世界でも役に立っていると言うべきか、異世界に来てまで趣味を続けていると言うべきか、何にせよこの半年以上ただ歩き続けて気が付けば大所帯になってしまった。
今さらだけど、この世界では平民の結婚というのは、特に何もしないらしい。家でちょっとしたお祝いくらいなんだそうだ。役所への届け出も、そこに定住するのでなければ必要ないらしい。もちろん貴族は相続だの何だのあるからそういうわけにはいかない。体面もあるから、結婚式とパーティーを大々的にするものらしい。よかった、平民で。
家に戻ってリゼッタとカロリッタにセラとキラのことを報告すると、ウンウンと頷いていた。よかったね、思い通りになって……。それでそろそろ意図を教えてくれると嬉しいんだけど。
「リゼッタ、なんで僕に妻を増やそうとしてたの?」
「はい。すべてケネスのためです」
「僕のためというのは分かるけど……」
「家族を作る。それに尽きます。特にリスである私は日本では多産と多幸のシンボルだそうです」
それって日本画か何かのイメージじゃなかったっけ? 別にリスが多産ではないよね。よく葡萄とリスが結婚のお祝いで贈られたという話は聞いたけど。
「家族ねえ……」
「はい、家族です。ケネスには家族が必要だと考えました。ちょうど私がケネスに惹かれ始め、カロリッタさんが現れた頃ですね。ライバルが現れたと思ってしまいましたが、カロリッタさんから話を聞いて考え直しました」
そう言いながら抱きついてくるリゼッタ。カロリッタも横に来たから頭を撫でる。
「それなら、マノンで最後というのはどういうこと? これ以上は増やさないということでいい?」
「リスのシンボルは多産と多幸。そのためには妻は多く、できる限り二桁にはなるようにと考えました」
「ミシェルちゃんとマリアンさんはまだですが~いずれはそうなるっと見込んで~一〇人ですね~」
「ミシェルちゃんは間違いないでしょう。マリアンさんも最近はケネスに興味が出てきたようですよ」
「え? どこが? 口調も何も変わらないと思うけど。僕って鈍感?」
「いえ、どちらかと言えば鋭いと思います。マリアンさんは家にいる時や外に出ている時は変わりませんが、最近は温泉旅館に行く時には必ず浴衣姿ですね。以前は湯上がり直後しか着ていませんでしたが」
「浴衣が気に入っただけじゃないの?」
「以前ケネスが、『びっくりするくらい似合ってるよ』って言ったことがありました。それからですよね、カロリッタさん?」
「はい~それ以降ですね~。マスターを見る時の表情が~少し変わりましたね~。最近は~浴衣の種類も増やしているようです~」
「あんなに興味がないって言ってたのにね……」
「おそらくですが、マリアンさんは二五億年以上生きてきて、これまで人と一緒に暮らしたことはほとんどないでしょうから、そう簡単に恋愛感情が出ないのではないでしょうか。興味が持てないと言っていただけで、興味を持たないと言っていたのではありませんから」
「そうかもしれないね……しれないけど、無茶をしたらダメだよ?」
「はい、分かっています。ちょっと背中を押すだけです」
「突き落としたらダメだからね?」
「『押すなよ、絶対押すなよ』ですか~?」
「違うって」
あの伝統芸は関係ないでしょ。マリアンとはそれなりの距離を保っていい感じにやれていると思うけどね。ちょうど知り合った頃、僕は言葉と一緒に念話が漏れていたそうだけど、それをマリアンに指導してもらったら直ったらしいからね。僕からすると先生のようなアドバイザーのような、そういう感じがする。無理にどうこう言いたくないし、そっちは成り行きに任せる。
◆ ◆ ◆
「昨日、キラのご両親には正式に結婚の挨拶をしてきた」
夕食後、みんなでお茶を飲んでいる時に話を切り出した。
「今後は順番に挨拶に行こうと思うけど、親元に行きたくない人はいる?」
誰も手を上げないけど、マイカが半分上げかけて悩んでいる。
「それなら順番はどうなるか分からないけど……とりあえずマノンのご両親は、西に戻った時に会いに行こうか」
「ええ、お願いしますねぇ」
「マイカは、アンナさんは大丈夫として、問題はエリアスさんか」
「挨拶は終わっているようなものですけどね。私は子供ができたら顔を見せに来るようにと言われましたので、それからでもいいですよ。母には少し会いたいですけど」
「それでもラクヴィ市にも近いうちに行くことにしよう」
「はい」
「それからエリーは……かなり見た目が変わったけど、大丈夫そう?」
「はい、問題ないと思います。驚かれるのは間違いないと思いますが。私も家を飛び出した身ですが、母が旅費を工面してくれましたので、一度顔を見せておきたいですね。ミシェルも紹介したいですので」
「そうだね」
そのミシェルは僕の膝の上に乗ってご満悦。もう少し家で構ってあげる時間を増やしてもいいのかな。
「それなら、今後はエリーの実家のあるヴァリガ市まで行く。そこへ行くまでにマノンとマイカの実家に顔を見せる。そんな感じで」
それともう一つ、ルジェーナ市でアシルさんという鍛冶師の人に会う。この人はルボルさんとレオニートさんとミロシュ主教とパーティーを組んでいた人で、僕にも少し縁がありそうだからね。元アメリカ人であのRPGが好きな人。
アメリカ人ならハンバーガーにコーラ、ポップコーンあたりは喜んでくれるだろう。アメリカはマイカがホームステイしていたから、他にアメリカ人が好きそうなものを聞いておこう。
僕は物心がつく前に養護施設に預けられたらしい。もちろんそのことは覚えていない。そんな環境でも腐りもせずによくやれたなあと今では思える。小学生の頃、施設から学校に通うと多少はイジメもあったけど、施設の園長先生がちゃんと対処してくれていたから、ひどいことにはならなかった。僕は面白みがないからか、それとも背が高かったからか、あまり攻撃の対象にはならなかった。施設内での暴力にも巻き込まれた覚えはない。あまりしゃべる方じゃなかったから、怒らせたら怖いとでも思われてたんだろうか。
与えられた環境の中でできる限り頑張って、なんとか進学もできたし就職もできた。就職してからは暇はないけどお金は貯まったから、そこからようやく趣味ができた感じかな。趣味と言っても歩くだけだったけど。
養護施設を出る前は自由に使えるお金がなかったから、地図を見ながら歩くことくらいしかできなかった。そのおかげでかなり細かな道に詳しくなったし、長時間歩くのも苦にならなくなった。結局その歩く趣味がこの異世界でも役に立っていると言うべきか、異世界に来てまで趣味を続けていると言うべきか、何にせよこの半年以上ただ歩き続けて気が付けば大所帯になってしまった。
今さらだけど、この世界では平民の結婚というのは、特に何もしないらしい。家でちょっとしたお祝いくらいなんだそうだ。役所への届け出も、そこに定住するのでなければ必要ないらしい。もちろん貴族は相続だの何だのあるからそういうわけにはいかない。体面もあるから、結婚式とパーティーを大々的にするものらしい。よかった、平民で。
家に戻ってリゼッタとカロリッタにセラとキラのことを報告すると、ウンウンと頷いていた。よかったね、思い通りになって……。それでそろそろ意図を教えてくれると嬉しいんだけど。
「リゼッタ、なんで僕に妻を増やそうとしてたの?」
「はい。すべてケネスのためです」
「僕のためというのは分かるけど……」
「家族を作る。それに尽きます。特にリスである私は日本では多産と多幸のシンボルだそうです」
それって日本画か何かのイメージじゃなかったっけ? 別にリスが多産ではないよね。よく葡萄とリスが結婚のお祝いで贈られたという話は聞いたけど。
「家族ねえ……」
「はい、家族です。ケネスには家族が必要だと考えました。ちょうど私がケネスに惹かれ始め、カロリッタさんが現れた頃ですね。ライバルが現れたと思ってしまいましたが、カロリッタさんから話を聞いて考え直しました」
そう言いながら抱きついてくるリゼッタ。カロリッタも横に来たから頭を撫でる。
「それなら、マノンで最後というのはどういうこと? これ以上は増やさないということでいい?」
「リスのシンボルは多産と多幸。そのためには妻は多く、できる限り二桁にはなるようにと考えました」
「ミシェルちゃんとマリアンさんはまだですが~いずれはそうなるっと見込んで~一〇人ですね~」
「ミシェルちゃんは間違いないでしょう。マリアンさんも最近はケネスに興味が出てきたようですよ」
「え? どこが? 口調も何も変わらないと思うけど。僕って鈍感?」
「いえ、どちらかと言えば鋭いと思います。マリアンさんは家にいる時や外に出ている時は変わりませんが、最近は温泉旅館に行く時には必ず浴衣姿ですね。以前は湯上がり直後しか着ていませんでしたが」
「浴衣が気に入っただけじゃないの?」
「以前ケネスが、『びっくりするくらい似合ってるよ』って言ったことがありました。それからですよね、カロリッタさん?」
「はい~それ以降ですね~。マスターを見る時の表情が~少し変わりましたね~。最近は~浴衣の種類も増やしているようです~」
「あんなに興味がないって言ってたのにね……」
「おそらくですが、マリアンさんは二五億年以上生きてきて、これまで人と一緒に暮らしたことはほとんどないでしょうから、そう簡単に恋愛感情が出ないのではないでしょうか。興味が持てないと言っていただけで、興味を持たないと言っていたのではありませんから」
「そうかもしれないね……しれないけど、無茶をしたらダメだよ?」
「はい、分かっています。ちょっと背中を押すだけです」
「突き落としたらダメだからね?」
「『押すなよ、絶対押すなよ』ですか~?」
「違うって」
あの伝統芸は関係ないでしょ。マリアンとはそれなりの距離を保っていい感じにやれていると思うけどね。ちょうど知り合った頃、僕は言葉と一緒に念話が漏れていたそうだけど、それをマリアンに指導してもらったら直ったらしいからね。僕からすると先生のようなアドバイザーのような、そういう感じがする。無理にどうこう言いたくないし、そっちは成り行きに任せる。
◆ ◆ ◆
「昨日、キラのご両親には正式に結婚の挨拶をしてきた」
夕食後、みんなでお茶を飲んでいる時に話を切り出した。
「今後は順番に挨拶に行こうと思うけど、親元に行きたくない人はいる?」
誰も手を上げないけど、マイカが半分上げかけて悩んでいる。
「それなら順番はどうなるか分からないけど……とりあえずマノンのご両親は、西に戻った時に会いに行こうか」
「ええ、お願いしますねぇ」
「マイカは、アンナさんは大丈夫として、問題はエリアスさんか」
「挨拶は終わっているようなものですけどね。私は子供ができたら顔を見せに来るようにと言われましたので、それからでもいいですよ。母には少し会いたいですけど」
「それでもラクヴィ市にも近いうちに行くことにしよう」
「はい」
「それからエリーは……かなり見た目が変わったけど、大丈夫そう?」
「はい、問題ないと思います。驚かれるのは間違いないと思いますが。私も家を飛び出した身ですが、母が旅費を工面してくれましたので、一度顔を見せておきたいですね。ミシェルも紹介したいですので」
「そうだね」
そのミシェルは僕の膝の上に乗ってご満悦。もう少し家で構ってあげる時間を増やしてもいいのかな。
「それなら、今後はエリーの実家のあるヴァリガ市まで行く。そこへ行くまでにマノンとマイカの実家に顔を見せる。そんな感じで」
それともう一つ、ルジェーナ市でアシルさんという鍛冶師の人に会う。この人はルボルさんとレオニートさんとミロシュ主教とパーティーを組んでいた人で、僕にも少し縁がありそうだからね。元アメリカ人であのRPGが好きな人。
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