異世界は流されるままに

椎井瑛弥

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第7章:新春、急展開

第24話:町でのさらなる騒動

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 ジンマに泊まった翌日、レイたちが朝食をとっているところに、レオンスが申し訳なさそうな顔をして訪ねてきました。

「レイ殿、予想以上に希望者が多くてな。もう少し預かってくれる人数を増やせないか?」

 ドロシーとフィルシーがクラストンでの生活を家族や仲間に話すと、それを聞いて若い世代に興味を持つ人が増えたということです。レオンスのところに、自分も連れていってほしいと大人数が押しかけました。レオンスとしても希望は聞いてあげたいところですが、住む場所の問題があります。

「もう少しというと?」
「できれば二〇〇人ほどお願いしたいのだが」
「そんなに入りません!」

 レイの家の三階は倉庫として使っているので場所はありますが、住める部屋にはなっていません。レイが断ろうとすると、エリが横からレイをつつきました。

「他の建物じゃダメなの~?」
「スペースはあるけど、まだ生活できるようになってないからな。ベッドの数も足りない」

 床は木の板が敷いてあるくらいです。前の持ち主は引っ越しの時にベッドを持っていきました。ベッドは店に行ってポンと買えるものではありませんし、硬い床で雑魚寝をさせるわけにいもいきません。
 客用としていくつか購入してあるので、ドロシーたちはそれを使っています。今のところ、第二陣のことを考えてベッドは五台余分を用意していますが、二〇〇人はさすがに無理です。

「共同生活なんだから、お座敷はどう~?」
「畳部屋か。それなら増えても大丈夫か」
「三棟全部使えば五〇〇人くらいは入るんじゃない~?」
「そりゃ五〇〇人でも六〇〇人でも入るだろうけど、修学旅行じゃないんだからな」

 レイの頭の中には、五〇〇人のエルフがぞろぞろと列を作って歩き、昔ながらの旅館に入っていく光景が浮かびました。
 ジンマで使われているタタミマットは、この町の周辺に生えている植物を使ったものです。ヘリがないので、見た目は琉球畳に近いものです。程よい弾性があり、ベッドに敷いて畳ベッドにするという使い方もあります。

「レイ様、タタミマットをクラストンで広めましょう。あれは素晴らしいですわ」
「広める前に、現物がないとな」

 昨晩、ケイトはタタミマットの良さを知ってしまったようです。ところが、タタミマットはジンマにしかありません。レイにはタタミマットの作り方はわかりません。畳なら、土台があって、その上に畳表をかぶせて縫い付けるとくらいなら知っていますが、製造工程はさっぱりです。

「エリ、タタミマットの作り方ってわかるか?」
「頭には入ってるよ~」
「よし、それなら……染め以外にも、タタミマット作りも入れようか」
「レイ、それなら、一棟は完全に工房にしませんか?」
「そうだな。エリの作業場は二階に移ってもらって、一階を染め、三階をタタミマットとかでもいいな」

 なし崩し的に諸々が決まっていきます。行雲流水ですね。

「レオンスさん、タタミマットを用意してもらえれば、人数はある程度まで増やせます」
「それは嬉しい。今から用意させよう」

 タタミマットは商品として置かれているわけではありません。破損したタタミマットは交換してもらえます。だから、ある程度の予備がありますが、それでも何千枚もあるわけではありません。それに、この町で使う分もあります。

「まあ、あの服が手に入ると思えば、寝る間を惜しんで働く者もいるだろう」
「無茶はさせないでくださいね」

 前回レオンスから渡された生地、そしてレイたちが別で用意した生地やチュニック、すべて合わせても、まだ全員に行き渡ることはないでしょう。そうなると、何かしらの手段でアピールする人が出てくるだろうとレオンスは言います。どこにどれだけを回すかというのは、結局はレオンスの考え一つだからです。
 結局レイたちは、ドロシーとフィルシー、そしての若いエルフたちを連れてクラストンに戻ることになりました。今回用意できたタタミマットの枚数を考えるとこれくらいが限度です。次はさらに用意しておくと言われたので、おそらく次回はさらに人数が増えるだろうと、レイは覚悟を決めました。

 ◆◆◆

「お兄ちゃ~ん、意外に魔物が出ないね~」
「ああ。それはサラがあっちにいるからだな」
「あ、ホントだ~」

 クラストンからジンマまで、距離にすれば一二〇キロ少々です。レイたちが二日半で到着しますが、実はエリとマイとマルタを除いたメンバーにとって、走れば一日で往復できる距離なんです。ただ、無理はしないように、他の冒険者と同じように、普段からのんびりと移動しているだけなんです。
 今日、マイは家で料理を作り、シャロンはその手伝いをしています。サラは朝から森で炭を作り、それをマジックバッグに収納して、それからこのあたりで魔物狩りをしていました。
 そのサラがレイたちの人数の多さに驚いています。

「そんなに引き連れてどしたの?」
「増えた。他の建物にタタミマットっていう畳みたいなのを敷いて座敷にすればいけそうだからな」
「ご飯はどうすんの?」
「自分たちである程度はできるらしい。とりあえず別棟を一つ寮にして、そこで暮らせるようにしようと思う。レオンスさんは二〇〇人くらいって言ってたから、いずれはそれくらいになるかもな」
「急にエルフが増えたらみんながビックリしそうだね」
「その前に、無事に到着できるかどうかだな。キリー、そっちに行くな! 危ないぞ!」

 レイが注意すると、ラケルがキリーのほうへ飛んでいき、首根っこを掴んで戻ってきました。ラケルだけではありません。ケイトもマルタもシーヴもエリもドロシーもフィルシーも、誰かが集団から飛び出せば、すぐに走って連れ戻しに行きます。一瞬たりとも目を離せません。世界が世界なので、車が突っ込んでこないことが幸いでしょう。魔物は出ますが。

「でも、監視役が増えて助かった」
「大変そうだね。シーヴが小学校の先生かお母さんみたいになってるね」
「引率が似合うよな」

 ドロシーとフィルシーへの接し方を見ても、幼稚園や小学校の先生のような声のかけ方をしています。

「とりあえず、寝かしつけるまで油断ができそうにない」
「レイもお父さんみたいだよ。ドロシーとフィルシーの影響だよね」
「あの二人はかなり成長したけどな」
「成長が早いよね」

 ちょうどドロシーとフィルシーが、どこかに行きそうになる仲間たちを引きずり戻そうとしているのが二人には見えました。

「あれは妹の面倒を見る姉だな」
「年齢は?」
「あの二人は下から数えたほうが早いぞ」

 父親と母親のような表情で双子を見守るレイとサラでした。

 ◆◆◆

⦅⦅⦅ざわざわざわざわっ⦆⦆⦆

 レイが想像したとおり、町に入る前から騒ぎになりつつあります。

「レイ、森に異変でもあったのか?」

 レイにそう聞いてきたのはいつもの衛兵です。この町に来たころからの付き合いになります。エルフが五〇人もいれば、そう聞きたくなってもおかしくないでしょう。

「いえ。先に来ていた三人と同じく、しばらくこの町で暮らすんですよ」
「はあ。世の中いろいろ変わるなあ」

 この衛兵は五〇代です。もともとは兵士でしたが、四〇を過ぎたあたりから無理はできないと、町の中だけで仕事ができる衛兵に転向しました。兵士は魔物の集団や盗賊団と戦うこともあります。滅多に来ませんが、西の山からはワイバーンなどの大型の魔物が飛来することもあります。

「とりあえずエリは別棟の一つを開けて入ってくれ」
「お兄ちゃんは~?」
「俺は寝具を買ってくる。その前にタタミマットを渡すから受け取ってくれ」
「了解~」

 レイはマジックバッグに入っていたタタミマットをみんなのマジックバッグなどに移し替えると、近所の衣料品店に出かけました。



「いらっしゃい、レイさん」
「スーザンさん。またマットレスと毛布と枕が欲しいんですけど」
「いくらでもあるわよ。今度はいくつ?」
「マットレスと枕は五〇ずつ。毛布とシーツは一〇〇枚ずつください」
「……は?」

 スーザンが返事をするまでに間がありました。よくわかりますよ。想像もしていなかった答えが返ってくると、誰でも固まりますよね。

「五〇人分必要なんです」
「五〇人分⁉ ちょっと待って、確認するから。キャル、ちょっと見てきて」

 店番をしていたキャルが大慌てで奥に引っ込みます。レイは一〇組ずつ五か所、あるいは二五組ずつ二か所などと分けて買ってもよかったのですが、この店が一番大きく、問屋もしています。一か所で買えば面倒でなくてもいいと横着をしたのです。そのおかげで、店が少々バタバタすることになりました。

「数はあったよ。レイさん、ちょっと待ってて」
「あ、奥に入らせてもらってもいいですか?」
「それなら助かる。一度に出せないから」

 レイはキャルの後ろに続いて店の奥へと向かいました。

「レイさん、確認をお願い。五……一〇……一五……二〇……二五……三〇……三五……四〇……四五……五〇。以上マットレス五〇枚」
「はい」
「では……一〇……二〇……三〇……四〇……五〇……六〇……七〇……八〇……九〇……一〇〇。はい、毛布一〇〇枚です」
「ありました」
「枕はここです。五……一〇……一五……二〇……二五……三〇……三五……四〇……四五……五〇。以上」
「はい、大丈夫です」
「シーツは一〇枚ずつ。一〇……二〇……三〇……四〇……五〇……六〇……七〇……八〇……九〇……一〇〇」
「ありますね。ええっと、あとは何か必要だ?」

 レイは受け取った商品をマジックバッグに入れながら、他に必要なものがないかどうかを思い出そうとします。

「あ、タオルもいるかな?」
「五〇枚か一〇〇枚くらい?」
「とりあえず一〇〇枚で」

 毛布が一人二枚なのは、暑さ寒さの調整のためですが、シーツとタオルは洗い替えも必要になるでしょう。タオルも一〇〇枚受け取ったレイに、キャルは不思議そうな視線を向けました。

「こんなに買ってどうするんですか?」
「うちってエルフが三人いるじゃないですか」
「うん、最初はビックリしたけど」

 三人が初めてクラストンに来た日、レイは三人を連れてこの店に来ました。ここは寝具だけでなく衣料品も扱っていますので、買い物に来ることもあるだろうと思い、真っ先に紹介しました。

「一人はパーティーメンバーになって、残りの二人は人間の町に慣れるためにクラストンに滞在してたんだけど、それが楽しかったらしくてね。それで話を聞いて希望者が急に増えて。最初は一度に二、三人ずつで毎月交代みたいな感じだと思ってたら、急に二〇〇人頼むと言われて、とりあえず五〇人にしてもらって、それで戻ってきたところ」
「大変ね……ってそのうち二〇〇人になる?」
「たぶん。とりあえず追加のマットレスと枕を一五〇、シーツとタオルは三〇〇ずつ。できればもう少し用意してもらえると助かる。一か月を目処に」
「言っとく」
「こういう言い方は職人の人たちには失礼だろうけど、とりあえず今は質より量だから」
「分かった。場合によっては他の店に声をかけるね。もっと増える可能性はない?」

 レイは確証を持てないことは言いたくない性格ですが、今回ばかりは予想を口にすることにします。

「三棟をすべてを使うとしたら五、六〇〇人くらいは入るはず」
「……絶対にうちだけじゃ無理。ロビンさんとキースさんの店にも話を通しておくから」

 ジンマから寝具を持ち込ませればバタバタすることはなかったでしょう。しかし、タタミマット自体がかなりの枚数になり、五〇人分の寝具を収納する余裕はなかったのです。
 さらには、いずれ寮に入る人数が増えることは目に見えています。それならいっそのこと、すべてこちらが用意するようにしておけば、急に人数が増えても大丈夫だとレイは考えました。どうせお金はあります。一時的なものかもしれませんが、エルフたちが来ることで商品が売れて儲かるとわかれば、まだ多少は残っている風当たりが、もっと弱まるだろうとも思ったのです。

 レイが買い物を終えて帰ってくると、引っ越し作業が進んでいました。ガンガンドカドカという音もレイの耳に聞こえました。

「お兄ちゃん、とりあえずこんな感じで」
「壁はどうしたんだ?」
「外したよっ。みんなが一緒でいいって言うからね~」

 どの建物も基礎の上に石とモルタルで外壁が立てられています。二階と三階の床は壁に通した木で梁を組んで、その上に床板が乗せられています。
 内壁は改装がしやすいように、一部が抜けるようになっていて、現在は取り外せる壁と扉がすべてなくなっていました。そして、床にはタタミマットが敷き詰められています。サイズが合わない部分がありますが、それは仕方がないでしょう。

「レイさん、私たちがみんなの面倒を見ます」
「先輩として頑張ります。頑張ったら褒めてください」

 そう言うドロシーとフィルシーですが、レイに抱きついている時点で、先輩としての貫禄は皆無です。この二人はレイの家からこの別棟に移ることになりました。クラストンでの生活の先輩として、他の五〇人の面倒を見ることになります。

「机とかは必要か?」
「そこは大丈夫、これを持ってきたから。ご飯もここで食べるよっ」

 そこにはシンプルな二月堂机のような机がありました。畳の上に座布団を敷き、エルフたちが並んで正座をして二月堂机で食事をするのです。東大寺の修二会しゅにえでの、僧たちの食事風景のようだとレイには思えました。ただし、エルフたちは普通に肉を食べます。

「でも五〇人分作るのは大変じゃないか?」
「魔石コンロもあるよ~」

 一階部分は元々が店舗でした。床はコンクリートになっています。そこに手を入れて、ホテルの厨房のように使おうというのがエリの考えです。
 エリは少し前からクラストンで魔道具を作り始めました。エリスたちゴーレムに手伝ってもらい、鋼のパーツを作ってもらったところ、なぜかその鋼にクロムとタングステンが含まれていました。現在、どうすればクロムだけ取り出せるか、もしくはクロムを増やしてタングステンを減らした鋼を作れるか、ゴーレムたち自身が研究しています。

 こうしてレイたち『行雲流水』の九人と五二人のエルフたちが、クラストンの町で謎の生活を始めたのです。
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