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第8章:春、急カーブと思っていたらまさかのクランク
第3話:そのころのグリーンヴィル
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レイが王都に向かうためにグリーンヴィルを離れても、建設作業は進んでいました。ところが、たびたび作業は中断されました。それは地震のせいです。
「お、お、お。また揺れたね」
「でも、みなさん落ち着いていますね」
グリーンヴィルでは断続的な地震が起きています。山があるのに地震がない国なので、地面が揺れることで騒ぎになるかと思えば、そんなことはありません。それはサラやシーヴが説明しているからです。
「家が崩れないかだけが心配ですね」
「そのためにラケルとケイトが巡回してるけど、今のところは報告はないね」
名前の挙がった二人は代官の恋人という立場ですが、ラケルはこの町で一番の力持ちで、ケイトは治癒魔法の使い手です。ダンジョンが大きくなる際には地面が揺れますので、建設現場で事故がないかをチェックしているのです。
もちろんサラとシーヴの二人はサボっているわけではありません。非番なだけです。
建設現場で働いているのは、力自慢の獣人たちが多く、そこかしこにいるエルフは、水属性の精霊魔法で怪我を治すことができます。たまに「おい、〇〇が下敷きになったぞ」「掘り起こせ」などという物騒な声が聞こえますが、幸いなことに重症者は出ていません。
それに、ニコルたちゴーレムもいます。普段は荷運びで活躍しているゴーレムたちですが、何組かに分かれ、あちこちを巡回中です。
「ニコルたちがいるのも当たり前になったね」
「最初は少し気味悪がられましたけどね」
ゴーレムは魔物。一般的にはそう考えられています。そして、それは事実です。
魔物とは何かと考え始めると混乱しますが、体の中に魔石という石があるのが魔物です。ゴーレムには魔石はありませんが、その代わりにコアと呼ばれる、非常に細かな模様の入った、まん丸の石が頭の中にあります。そのコアこそが本体で、外側はコアを守るための防具にすぎません。
今のニコルたちは、建築資材の石を体にしています。ゴーレムは必要に応じて体の一部を切り離すことができるので、一辺三〇センチの立方体の石が欲しいと言われれば、そのサイズで作り出すことができます。もちろん、すべての石をそうやって作ることは時間的に無理なので、ここぞという部分はニコルたちが作っています。
◆◆◆
グリーンヴィルの建設工事が始まると同時に、もう一つ重要なものが作られ始めています。それは街道です。その現場の視察のために、シェリルはマイと一緒に町の外に来ていました。
「人が通ってこそできるものですね」
クラストンとグリーンヴィルの間にきちんとした街道を作ります。普通なら、歩いて踏み固めるくらいしかできません。そして、立て札を立てて、進行方向を間違えないようにするだけです。
「石畳にはできませんか?」
「領内に石切場があればいいけど。さすがに使う石の量が多すぎ」
石畳は敷くのではなく並べて埋め込むものです。使う石の形はほとんど立方体か、短くした杭です。これを並べて地面に埋めていきます。薄いと馬車の車輪ですぐに割れます。
「レンガを使うにしても、膨大な量が必要」
「まずは家屋でしょうね。道に使えるのはそれからですか」
視界の先のほうでは、エルフたちが歩きながら草を枯らしています。植物を操ることのできる力が彼らにはあります。
エルフといえば、森で暮らす種族です。植物を枯らすことについてどう考えているのかと、かつてレイは聞いたことがあります。返ってきた答えは、「そこに意味があるのなら気にしない」というものでした。
たとえば、農地を作るために森を切り拓くのは問題ありません。木を切って家を建てる木材にするのも問題ありません。ただし、無駄に切り倒して放っておくようなことを、エルフたちは嫌います。
というわけで、道にするために草を枯らすのは、エルフとしては問題ないということなので、街道となる場所を歩いて草を枯らしています。
「標識も必要」
「木は数年で腐るでしょうか。石のほうがいいですか?」
「オークの棍棒を使えばいい」
「ああ、そうですね。その手がありましたか」
『 クラストン ←→ グリーンヴィル 』のような立て札を一定間隔で立てる予定です。一本道なので間違いようがないでしょうが、何もないとなると不安になるものです。
ただ、普通の木では根元が腐ってしまうので、オークの棍棒を使います。ゴブリンやオークが持っている棍棒には、なぜか抗菌・殺菌作用があります。そのため、樽などに使ってしまうと発酵しなくなってしまいますが、杭として使うと腐らないため、柵などによく使われています。
「道はできる限り広く明るくしたい」
「明るくは無理でしょう」
「そこはエリに魔道具を作ってる」
「そんなにポンポンと作っても大丈夫ですか?」
「明かりの魔道具ってダンジョンで見つかるんだから大丈夫だろ、ってレイ兄が言ってた」
そのあたり、レイのいい意味での適当さが出ています。もし、国が傾くほど高価な魔道具なら、さすがにいくつも作らせることはないでしょう。しかし、明かりの魔道具はダンジョンから見つかるものなので、そこまで気にしなくても大丈夫。レイがそのように考えました。その考えを受けて、現在エリはどのように設置するかを検討中しているところです。
「ですが、明るいと魔物が寄ってきませんか?」
「たぶん寄ってくる。そこは魔物除けの魔道具か結界石を使えば、どうにかなると思う。どうせ完全に防ぐのは無理。それに、魔物がいないと冒険者も困る」
「それもそうですね」
ホーンラビット、ヒュージキャタピラー、ブレードマンティス、ラインベアー、カラムベアー、スパイラルディアー、ブッシュマウス、ハードアルマジロ、タスクボアー。よく見かけるのはそのあたりです。
旅人からするとこれらの魔物は恐ろしい存在ですが、冒険者にとってはなくてはならない存在です。移動が安全になっても稼げないとなれば、だれもこの場所に来てくれなくなります。それでは困るので、魔物除けはあまり設置できません。
「ダンジョンには安全地帯があるから、そういうのを地上に設置できないかってレイ兄は考えてるみたい」
「なるほど。人だけが入れる安全地帯ですか」
頑丈な建物を作り、休憩や寝泊まりができるようにする。しかし、そこを拠点にされても困るので、どのような形がいいのか、レイは悩んでいるとマイは説明します。
「レイ兄はやるときはやる」
「やるときはやる、ですか」
それを聞いて、シェリルは何かを思い出したような顔をしました。
「そろそろ私にも手を出してほしいのですが」
「そっちのヤルは別問題。でも、そろそろ手を出してもおかしくない」
「そうですか?」
「そう。レイ兄はシェリルにはかなり気を許すようになった。あの人は一度気を許すと、とことん気を許す。そこを一気に攻めればいい。帰ってきてすぐに『お疲れさまでした』って抱きつけば、キスくらいまでならいけるはず」
マイ自身、けっして恋愛上手というわけではありません。ただし、前世で得たさまざまな情報があるのです。前世では役に立ちませんでしたが。
ところが、彼女は生まれ変わりました。見た目は変わりましたが、あのレイもいます。だから彼女は攻めることにしたのです。ヤレるときはヤルべし、と。
「みんなで場を整える。あとは、どれだけ押せるか。押し切ったら勝ち」
「わかりました」
このあと、町に戻ったシェリルはみんなの協力を取りつけることに成功しました。
◆◆◆
王都に出かけている間に、レイの退路は少しずつふさがれていきました。もっとも、シェリルはそれほど心配する必要はありませんでした。レイは貴族の息子です。領主になればどう振る舞うべきか、きちんとわかっていたからです。
「お、お、お。また揺れたね」
「でも、みなさん落ち着いていますね」
グリーンヴィルでは断続的な地震が起きています。山があるのに地震がない国なので、地面が揺れることで騒ぎになるかと思えば、そんなことはありません。それはサラやシーヴが説明しているからです。
「家が崩れないかだけが心配ですね」
「そのためにラケルとケイトが巡回してるけど、今のところは報告はないね」
名前の挙がった二人は代官の恋人という立場ですが、ラケルはこの町で一番の力持ちで、ケイトは治癒魔法の使い手です。ダンジョンが大きくなる際には地面が揺れますので、建設現場で事故がないかをチェックしているのです。
もちろんサラとシーヴの二人はサボっているわけではありません。非番なだけです。
建設現場で働いているのは、力自慢の獣人たちが多く、そこかしこにいるエルフは、水属性の精霊魔法で怪我を治すことができます。たまに「おい、〇〇が下敷きになったぞ」「掘り起こせ」などという物騒な声が聞こえますが、幸いなことに重症者は出ていません。
それに、ニコルたちゴーレムもいます。普段は荷運びで活躍しているゴーレムたちですが、何組かに分かれ、あちこちを巡回中です。
「ニコルたちがいるのも当たり前になったね」
「最初は少し気味悪がられましたけどね」
ゴーレムは魔物。一般的にはそう考えられています。そして、それは事実です。
魔物とは何かと考え始めると混乱しますが、体の中に魔石という石があるのが魔物です。ゴーレムには魔石はありませんが、その代わりにコアと呼ばれる、非常に細かな模様の入った、まん丸の石が頭の中にあります。そのコアこそが本体で、外側はコアを守るための防具にすぎません。
今のニコルたちは、建築資材の石を体にしています。ゴーレムは必要に応じて体の一部を切り離すことができるので、一辺三〇センチの立方体の石が欲しいと言われれば、そのサイズで作り出すことができます。もちろん、すべての石をそうやって作ることは時間的に無理なので、ここぞという部分はニコルたちが作っています。
◆◆◆
グリーンヴィルの建設工事が始まると同時に、もう一つ重要なものが作られ始めています。それは街道です。その現場の視察のために、シェリルはマイと一緒に町の外に来ていました。
「人が通ってこそできるものですね」
クラストンとグリーンヴィルの間にきちんとした街道を作ります。普通なら、歩いて踏み固めるくらいしかできません。そして、立て札を立てて、進行方向を間違えないようにするだけです。
「石畳にはできませんか?」
「領内に石切場があればいいけど。さすがに使う石の量が多すぎ」
石畳は敷くのではなく並べて埋め込むものです。使う石の形はほとんど立方体か、短くした杭です。これを並べて地面に埋めていきます。薄いと馬車の車輪ですぐに割れます。
「レンガを使うにしても、膨大な量が必要」
「まずは家屋でしょうね。道に使えるのはそれからですか」
視界の先のほうでは、エルフたちが歩きながら草を枯らしています。植物を操ることのできる力が彼らにはあります。
エルフといえば、森で暮らす種族です。植物を枯らすことについてどう考えているのかと、かつてレイは聞いたことがあります。返ってきた答えは、「そこに意味があるのなら気にしない」というものでした。
たとえば、農地を作るために森を切り拓くのは問題ありません。木を切って家を建てる木材にするのも問題ありません。ただし、無駄に切り倒して放っておくようなことを、エルフたちは嫌います。
というわけで、道にするために草を枯らすのは、エルフとしては問題ないということなので、街道となる場所を歩いて草を枯らしています。
「標識も必要」
「木は数年で腐るでしょうか。石のほうがいいですか?」
「オークの棍棒を使えばいい」
「ああ、そうですね。その手がありましたか」
『 クラストン ←→ グリーンヴィル 』のような立て札を一定間隔で立てる予定です。一本道なので間違いようがないでしょうが、何もないとなると不安になるものです。
ただ、普通の木では根元が腐ってしまうので、オークの棍棒を使います。ゴブリンやオークが持っている棍棒には、なぜか抗菌・殺菌作用があります。そのため、樽などに使ってしまうと発酵しなくなってしまいますが、杭として使うと腐らないため、柵などによく使われています。
「道はできる限り広く明るくしたい」
「明るくは無理でしょう」
「そこはエリに魔道具を作ってる」
「そんなにポンポンと作っても大丈夫ですか?」
「明かりの魔道具ってダンジョンで見つかるんだから大丈夫だろ、ってレイ兄が言ってた」
そのあたり、レイのいい意味での適当さが出ています。もし、国が傾くほど高価な魔道具なら、さすがにいくつも作らせることはないでしょう。しかし、明かりの魔道具はダンジョンから見つかるものなので、そこまで気にしなくても大丈夫。レイがそのように考えました。その考えを受けて、現在エリはどのように設置するかを検討中しているところです。
「ですが、明るいと魔物が寄ってきませんか?」
「たぶん寄ってくる。そこは魔物除けの魔道具か結界石を使えば、どうにかなると思う。どうせ完全に防ぐのは無理。それに、魔物がいないと冒険者も困る」
「それもそうですね」
ホーンラビット、ヒュージキャタピラー、ブレードマンティス、ラインベアー、カラムベアー、スパイラルディアー、ブッシュマウス、ハードアルマジロ、タスクボアー。よく見かけるのはそのあたりです。
旅人からするとこれらの魔物は恐ろしい存在ですが、冒険者にとってはなくてはならない存在です。移動が安全になっても稼げないとなれば、だれもこの場所に来てくれなくなります。それでは困るので、魔物除けはあまり設置できません。
「ダンジョンには安全地帯があるから、そういうのを地上に設置できないかってレイ兄は考えてるみたい」
「なるほど。人だけが入れる安全地帯ですか」
頑丈な建物を作り、休憩や寝泊まりができるようにする。しかし、そこを拠点にされても困るので、どのような形がいいのか、レイは悩んでいるとマイは説明します。
「レイ兄はやるときはやる」
「やるときはやる、ですか」
それを聞いて、シェリルは何かを思い出したような顔をしました。
「そろそろ私にも手を出してほしいのですが」
「そっちのヤルは別問題。でも、そろそろ手を出してもおかしくない」
「そうですか?」
「そう。レイ兄はシェリルにはかなり気を許すようになった。あの人は一度気を許すと、とことん気を許す。そこを一気に攻めればいい。帰ってきてすぐに『お疲れさまでした』って抱きつけば、キスくらいまでならいけるはず」
マイ自身、けっして恋愛上手というわけではありません。ただし、前世で得たさまざまな情報があるのです。前世では役に立ちませんでしたが。
ところが、彼女は生まれ変わりました。見た目は変わりましたが、あのレイもいます。だから彼女は攻めることにしたのです。ヤレるときはヤルべし、と。
「みんなで場を整える。あとは、どれだけ押せるか。押し切ったら勝ち」
「わかりました」
このあと、町に戻ったシェリルはみんなの協力を取りつけることに成功しました。
◆◆◆
王都に出かけている間に、レイの退路は少しずつふさがれていきました。もっとも、シェリルはそれほど心配する必要はありませんでした。レイは貴族の息子です。領主になればどう振る舞うべきか、きちんとわかっていたからです。
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