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第8章:春、急カーブと思っていたらまさかのクランク
第15話:エルフとの連携
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この地の領主になることが決まったレイは、さっそくご近所さんに連絡をすることになりました。ジンマのエルフたちです。すると、さっそくレオンスがやって来ました。
「レイ殿、ここで領主になるのなら、向こうにある家はどうするつもりなのだ?」
「あそこは残します。エルフのみんなに住居兼工房としてそのまま使ってもらうつもりです」
他の貴族の領地に屋敷や店を持つというのは、けっしておかしなことではありません。ダンカン子爵の屋敷が王都にあるのと同じです。建てること自体は問題ありませんが、当然ながら維持管理にはお金がかかります。作ってそれで終わりではないんです。
「クラストンは人が多いので、グリーンヴィルで慣れてから向かうのでもいいかもしれません」
「うむ。あの町ができることでそれが可能になるか」
ドロシーとフィルシーがクラストンで生活を始めたころ、クラストンの住民はほぼ人間と獣人で占められていて、他はドワーフが少々いる程度でした。エルフに対する偏見はそれなりに大きく、生活を始めた当初はけっしてその二人だけでは行動させませんでした。レイの知り合いはともかく、初めてやってきた冒険者たちから罵声を浴びせられたり暴力を振るわれたりしないか、みんなで守っていたのです。
「しかしどうやって領民を集めようかな」
これから領民を集めなければなりませんが、それにはいろいろと問題がありまりました。移動そのものに制限がかかっているわけではありません。では、それがなぜかというと、デューラント王国では、生活に困ることがほとんどないからです。
町は商工業、村は農業。どちらが上でも下でもなく、仕事内容が違うだけです。作物がなければ困るのは町の住民で、クワがなければ困るのは村の住民です。村が嫌で町へ出るということは多くはなく、村の三男や四男が土地がもらえず、仕方なく出ていくことがほとんどです。だから、わざわざ他の領地に行って暮らそうと考える人はほとんどいません。
ダンジョンが利用できるようになれば人は集まるはずですが、ダンジョンを運営するというのは大変です。宿屋や酒場は当然として、武器屋や雑貨屋も必要になります。そのためには、店をできる人材を集めなければならなりません。とにかく人材が足りていないんです。
「お兄ちゃん、ジンマから引っ越す人もいると思うよ~?」
「それは助かる。職人に関してはローランドさんが仕事を探している職人たちに声をかけてくれるそうだ。工房を持てるのは今のうちだけだぞと。いずれ到着すると思うから、そうなったら工房の場所を選んでもらおうと思う」
まだ町は完成していません。今なら定住して店を出したい、工房を持ちたいと希望すれば、よほどでなければ店を出せます。場所も選べるでしょう。ただし、鍛冶屋ばかり一〇〇人集まってもレイも困ります。鍛冶屋たちも困るでしょう。そのためには、グリーンヴィルの建設と並行して、他の町の建設にも着手したいところですが……
「でも広げられないのは困るよね」
「町一つでも領地としては問題がないんだろうけどな」
どこにどう広げればいいか、それが決まっていません。
グリーンヴィルからエルフの森の手前までは丸一日あります。エルフ森の手前になら町が作れるでしょう。南と北も同じです。それでもグリーンヴィルを入れて四つしかできません。領地としては非常に小さいのです。その前に、解決すべき重要な問題がありました。それが食料問題です。
「人が少ないうちは買い付ければいいかもしれませんが」
シェリルが状況を説明します。領地というのは作物を育てて収穫させるだけではありません。飢饉に備え、備蓄も必要になります。今は収穫も備蓄もない状態です。そもそも、農地すらありません。
労働者もこれからどんどんと増えてくるでしょう。レイたちが頑張って魔物肉を集めるにしても、限度があります。とても足りるものではありません。
「しばらくはジンマ頼みになりますね。レオンスさん、頼みます」
「そちらは任せてくれていい。作物なら十分にある」
エルフたちは森の中に町を作って自給自足の生活をしています。建設作業員しかいない今のグリーンヴィルなら十分に支えられます。
「それはそれとしてだ、我々としてもレイ殿が隣人になるならもう少し深い付き合いにしようと、さらに一歩進めることを決めた」
「どういうことですか?」
「町からここまで道を作る」
「森の中をですか?」
「ああ。距離的には半日もないが、見通しが悪いだろう」
ジンマはグリーンヴィルから東に丸一日進み、そこから森の中をさらに半日ほど歩くとその奥にあります。最近は人通りが増えたので少し歩きやすくなりましたが、それでも森の中です。ずっと向こうまでは見えません。そこを切り拓こうとレオンスは言います。
「大丈夫なんですか?」
「ああ。おおむね諒解は得た。年長者の中にはいまだに快く思わない者もいるようだが、いずれ理解してくれるだろうと私は思っている」
当初は人間と接することを避けていたエルフたちですが、若い世代を中心に外に出ようという流れができています。いつまでも拒み続けることはできないだろうというのがレオンスの考えでした。
「それで、若い者たちを町で働かせればいい。我々エルフもこの町なら暮らしやすいだろう」
「そのときには農業の指導をお願いします」
どうすれば麦の収穫量が増えるか、野菜が病気にならずに育つか、さすがのレイでも農業の知識はエルフに劣ります。それに、レイとサラはモーガンに村での土地の集約の話をしましたが、エルフたちはずっと以前から集団農場の形を取り入れていました。
「レオンスさん、人間の町は商工業を町で、農業は周辺の村でというのが一般的です。エルフのような集団農場を取り入れるにあたって、デメリットはありますか?」
「デメリットか」
「ここもそれなりに魔物はいますからね。それなら町の中に村を入れてしまえばいいと思ったんです」
レイはグリーンヴィルをエルフ風にしようと考えていました。デューラント王国にはあまりない農工商の一体型の町です。村人は魔物や盗賊の襲撃に怯えなくてもよく、作物を運び込むのが楽になります。必要なものが手に入れやすくなります。
一方で、農地を広くしようとすると、町そのものをかなり大きくしなければなりません。つまり、どこまで城壁を広げるかという話になります。
「農地を広げる際に城壁を動かす必要があるが、それも我々なら簡単にできる」
「たしかにそうですね」
「我々と縁が切れれば城壁を維持するのが難しくなる。それくらいだろうか」
「できる限り長く仲よくしたいものです。永遠になんて簡単には言えませんが、できればそれくらい長いほうがいいですね」
「同感だ」
エルフが作る城壁は植物を使ったものなので、種を蒔いてそれを急速に大きくすることで木や蔦が絡み合った城壁ができます。維持管理は必要ですが、魔物や敵が近づいたら罠が作動するように設定もできます。
「あ、城壁で思い出した。サラ、正式な城壁はどうなった?」
「あれから少し変更して、こんな感じだよ」
一から作る町ということで、サラはこの国で一般的な、拡張を繰り返して歪な形になった町ではなく、四角い町を作ろうとしていました。ぐるりと高い城壁に囲まれ、城壁には側防塔が設置され、最上部に胸壁があるような町です。
サラの理想は、フランスにあるエーグ=モルトでした。もちろんそのままではありません。エーグ=モルトは周囲が二キロもありませんが、サラはその一〇倍以上の規模にしようと考えていました。
教会やギルドなど、主要な建物は完成しかけています。ただし、ダンジョンが領主邸の建設予定地近くにできてしまったので、領主邸の場所は変更になっています。そのせいもあって、町は当初の予定よりも西と南に二キロずつ広がることになりました。
現在は仮の城壁が作られていますが、建設が進むと、その外側に正式な城壁を作ることになっています。
「東西東西どれだけあるんだ?」
「いひひ。調子に乗ったかも。広すぎた?」
「いや、農地があるから、どれだけ広くても大丈夫なはずだ。あとから広げるよりもいいだろう」
いくら植物でできているから作るのも壊すのも楽とはいえ、できれば作り直さないほうが楽に決まっています。それに、どうせ作るなら王都に負けない立派な町にしたい。サラではありませんが、一から町を作ることなど、日本では絶対に経験できません。できあがりつつある街並みを見ながら、レイはようやく町作りが楽しくなってきたのでした。
「レイ殿、ここで領主になるのなら、向こうにある家はどうするつもりなのだ?」
「あそこは残します。エルフのみんなに住居兼工房としてそのまま使ってもらうつもりです」
他の貴族の領地に屋敷や店を持つというのは、けっしておかしなことではありません。ダンカン子爵の屋敷が王都にあるのと同じです。建てること自体は問題ありませんが、当然ながら維持管理にはお金がかかります。作ってそれで終わりではないんです。
「クラストンは人が多いので、グリーンヴィルで慣れてから向かうのでもいいかもしれません」
「うむ。あの町ができることでそれが可能になるか」
ドロシーとフィルシーがクラストンで生活を始めたころ、クラストンの住民はほぼ人間と獣人で占められていて、他はドワーフが少々いる程度でした。エルフに対する偏見はそれなりに大きく、生活を始めた当初はけっしてその二人だけでは行動させませんでした。レイの知り合いはともかく、初めてやってきた冒険者たちから罵声を浴びせられたり暴力を振るわれたりしないか、みんなで守っていたのです。
「しかしどうやって領民を集めようかな」
これから領民を集めなければなりませんが、それにはいろいろと問題がありまりました。移動そのものに制限がかかっているわけではありません。では、それがなぜかというと、デューラント王国では、生活に困ることがほとんどないからです。
町は商工業、村は農業。どちらが上でも下でもなく、仕事内容が違うだけです。作物がなければ困るのは町の住民で、クワがなければ困るのは村の住民です。村が嫌で町へ出るということは多くはなく、村の三男や四男が土地がもらえず、仕方なく出ていくことがほとんどです。だから、わざわざ他の領地に行って暮らそうと考える人はほとんどいません。
ダンジョンが利用できるようになれば人は集まるはずですが、ダンジョンを運営するというのは大変です。宿屋や酒場は当然として、武器屋や雑貨屋も必要になります。そのためには、店をできる人材を集めなければならなりません。とにかく人材が足りていないんです。
「お兄ちゃん、ジンマから引っ越す人もいると思うよ~?」
「それは助かる。職人に関してはローランドさんが仕事を探している職人たちに声をかけてくれるそうだ。工房を持てるのは今のうちだけだぞと。いずれ到着すると思うから、そうなったら工房の場所を選んでもらおうと思う」
まだ町は完成していません。今なら定住して店を出したい、工房を持ちたいと希望すれば、よほどでなければ店を出せます。場所も選べるでしょう。ただし、鍛冶屋ばかり一〇〇人集まってもレイも困ります。鍛冶屋たちも困るでしょう。そのためには、グリーンヴィルの建設と並行して、他の町の建設にも着手したいところですが……
「でも広げられないのは困るよね」
「町一つでも領地としては問題がないんだろうけどな」
どこにどう広げればいいか、それが決まっていません。
グリーンヴィルからエルフの森の手前までは丸一日あります。エルフ森の手前になら町が作れるでしょう。南と北も同じです。それでもグリーンヴィルを入れて四つしかできません。領地としては非常に小さいのです。その前に、解決すべき重要な問題がありました。それが食料問題です。
「人が少ないうちは買い付ければいいかもしれませんが」
シェリルが状況を説明します。領地というのは作物を育てて収穫させるだけではありません。飢饉に備え、備蓄も必要になります。今は収穫も備蓄もない状態です。そもそも、農地すらありません。
労働者もこれからどんどんと増えてくるでしょう。レイたちが頑張って魔物肉を集めるにしても、限度があります。とても足りるものではありません。
「しばらくはジンマ頼みになりますね。レオンスさん、頼みます」
「そちらは任せてくれていい。作物なら十分にある」
エルフたちは森の中に町を作って自給自足の生活をしています。建設作業員しかいない今のグリーンヴィルなら十分に支えられます。
「それはそれとしてだ、我々としてもレイ殿が隣人になるならもう少し深い付き合いにしようと、さらに一歩進めることを決めた」
「どういうことですか?」
「町からここまで道を作る」
「森の中をですか?」
「ああ。距離的には半日もないが、見通しが悪いだろう」
ジンマはグリーンヴィルから東に丸一日進み、そこから森の中をさらに半日ほど歩くとその奥にあります。最近は人通りが増えたので少し歩きやすくなりましたが、それでも森の中です。ずっと向こうまでは見えません。そこを切り拓こうとレオンスは言います。
「大丈夫なんですか?」
「ああ。おおむね諒解は得た。年長者の中にはいまだに快く思わない者もいるようだが、いずれ理解してくれるだろうと私は思っている」
当初は人間と接することを避けていたエルフたちですが、若い世代を中心に外に出ようという流れができています。いつまでも拒み続けることはできないだろうというのがレオンスの考えでした。
「それで、若い者たちを町で働かせればいい。我々エルフもこの町なら暮らしやすいだろう」
「そのときには農業の指導をお願いします」
どうすれば麦の収穫量が増えるか、野菜が病気にならずに育つか、さすがのレイでも農業の知識はエルフに劣ります。それに、レイとサラはモーガンに村での土地の集約の話をしましたが、エルフたちはずっと以前から集団農場の形を取り入れていました。
「レオンスさん、人間の町は商工業を町で、農業は周辺の村でというのが一般的です。エルフのような集団農場を取り入れるにあたって、デメリットはありますか?」
「デメリットか」
「ここもそれなりに魔物はいますからね。それなら町の中に村を入れてしまえばいいと思ったんです」
レイはグリーンヴィルをエルフ風にしようと考えていました。デューラント王国にはあまりない農工商の一体型の町です。村人は魔物や盗賊の襲撃に怯えなくてもよく、作物を運び込むのが楽になります。必要なものが手に入れやすくなります。
一方で、農地を広くしようとすると、町そのものをかなり大きくしなければなりません。つまり、どこまで城壁を広げるかという話になります。
「農地を広げる際に城壁を動かす必要があるが、それも我々なら簡単にできる」
「たしかにそうですね」
「我々と縁が切れれば城壁を維持するのが難しくなる。それくらいだろうか」
「できる限り長く仲よくしたいものです。永遠になんて簡単には言えませんが、できればそれくらい長いほうがいいですね」
「同感だ」
エルフが作る城壁は植物を使ったものなので、種を蒔いてそれを急速に大きくすることで木や蔦が絡み合った城壁ができます。維持管理は必要ですが、魔物や敵が近づいたら罠が作動するように設定もできます。
「あ、城壁で思い出した。サラ、正式な城壁はどうなった?」
「あれから少し変更して、こんな感じだよ」
一から作る町ということで、サラはこの国で一般的な、拡張を繰り返して歪な形になった町ではなく、四角い町を作ろうとしていました。ぐるりと高い城壁に囲まれ、城壁には側防塔が設置され、最上部に胸壁があるような町です。
サラの理想は、フランスにあるエーグ=モルトでした。もちろんそのままではありません。エーグ=モルトは周囲が二キロもありませんが、サラはその一〇倍以上の規模にしようと考えていました。
教会やギルドなど、主要な建物は完成しかけています。ただし、ダンジョンが領主邸の建設予定地近くにできてしまったので、領主邸の場所は変更になっています。そのせいもあって、町は当初の予定よりも西と南に二キロずつ広がることになりました。
現在は仮の城壁が作られていますが、建設が進むと、その外側に正式な城壁を作ることになっています。
「東西東西どれだけあるんだ?」
「いひひ。調子に乗ったかも。広すぎた?」
「いや、農地があるから、どれだけ広くても大丈夫なはずだ。あとから広げるよりもいいだろう」
いくら植物でできているから作るのも壊すのも楽とはいえ、できれば作り直さないほうが楽に決まっています。それに、どうせ作るなら王都に負けない立派な町にしたい。サラではありませんが、一から町を作ることなど、日本では絶対に経験できません。できあがりつつある街並みを見ながら、レイはようやく町作りが楽しくなってきたのでした。
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