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第7章:新春、急展開
間話:名前の不思議
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「どうして名前が変わらなかったんだろうな」
たまたま異世界組だけがいる部屋で、ボソッとレイがつぶやきました。
「変わらなかったって?」
「いや、俺の前世の名前がレイで、こっちの名前がレイモンド。愛称がレイ。サラは前世も今もサラじゃないか」
「そゆことね。でもシーヴは違うでしょ?」
サラは隣のシーヴを見ました。
「私の場合は名字のシブサワからシーヴっぽいですね」
シーヴはシブサワ・ミマリでした。生まれ変わって付けられた名前がシーヴです。なかなかミマリに近い名前はないでしょう。マリで始まる名前ならいくらでもありますが。
「私は前世がマイで、今はマイラだけど、普段の呼ばれ方はマイだから、そのままに近い」
マイはこちらでの母親がマイリーンです。女の子が母親の名前の一部をもらうことはよくあります。
「わたしはエリンって呼ばれてたけど~、エリって呼ぶ人もいたし~、ほとんど同じかな~」
エリは念願叶ってエルフになりました。
「一人や二人なら偶然で済ませてもいいんだろうけど、みんなが前世の名前に近いとなると、何かがあるんじゃないかと思わないか?」
「たしかにそうかもしれませんけど、ここには神様がいますからね」
「それはそうかもしれないけど……」
シーヴが神を持ち出しましたが、レイは納得しきれない顔をしています。
「名前が神から与えられるんならそうだろうけど、親が付けたわけだろ? どうすればそんなことができるのかって思ったんだ」
「そこは神様だからで済ませたらいいんじゃないの?」
サラはそう言います。彼女は物心がつく前に教会に預けられ、そこで育てられました。だから、理解できないことは神々の 御業だと聞いて育ちました。元日本人の記憶が戻ってからはすべてがそうだとは考えていませんが、わからないことは神様のせいとしておくのが無難だと思っています。
「そのうち神様に会ったら聞いてみたらいいんじゃない?」
「会うのを前提で言うなよ」
「だってレイなら会いそうじゃん」
「ですね」
「ん」
「お兄ちゃんならやりそうだよね~。コンビニに行ったら~、同級生に会ったってくらいの適当さで~」
「同級生と神様を一緒にするなよ」
さて、どうなるでしょうね。ふふ。
たまたま異世界組だけがいる部屋で、ボソッとレイがつぶやきました。
「変わらなかったって?」
「いや、俺の前世の名前がレイで、こっちの名前がレイモンド。愛称がレイ。サラは前世も今もサラじゃないか」
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「私の場合は名字のシブサワからシーヴっぽいですね」
シーヴはシブサワ・ミマリでした。生まれ変わって付けられた名前がシーヴです。なかなかミマリに近い名前はないでしょう。マリで始まる名前ならいくらでもありますが。
「私は前世がマイで、今はマイラだけど、普段の呼ばれ方はマイだから、そのままに近い」
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「たしかにそうかもしれませんけど、ここには神様がいますからね」
「それはそうかもしれないけど……」
シーヴが神を持ち出しましたが、レイは納得しきれない顔をしています。
「名前が神から与えられるんならそうだろうけど、親が付けたわけだろ? どうすればそんなことができるのかって思ったんだ」
「そこは神様だからで済ませたらいいんじゃないの?」
サラはそう言います。彼女は物心がつく前に教会に預けられ、そこで育てられました。だから、理解できないことは神々の 御業だと聞いて育ちました。元日本人の記憶が戻ってからはすべてがそうだとは考えていませんが、わからないことは神様のせいとしておくのが無難だと思っています。
「そのうち神様に会ったら聞いてみたらいいんじゃない?」
「会うのを前提で言うなよ」
「だってレイなら会いそうじゃん」
「ですね」
「ん」
「お兄ちゃんならやりそうだよね~。コンビニに行ったら~、同級生に会ったってくらいの適当さで~」
「同級生と神様を一緒にするなよ」
さて、どうなるでしょうね。ふふ。
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