94 / 190
第5章:初夏、新たなる出会い
第6話:シャロンとの語らい
しおりを挟む
「それじゃあ戻るか」
「そうだね。帰って……タケノコの下ごしらえでもする?」
「お手伝いします!」
ラケルとケイトの頑張りで、午前だけで予定の三〇頭を超えて五〇頭近くのグレーターパンダを狩ることができました。根こそぎ狩るつもりはありませんので、昼食が終わると早々と町に戻ることにします。
レイたちが「パンダの森」と呼んでいる森からクラストンまでは、のんびり歩いて二時間ほどです。
「あっ、あちらに魔物ですわ!」
「一人では危ないです」
どうやら魔物相手に戦うのが楽しくなったらしく、ケイトが走っていきます。慌ててラケルが追いかけます。サラとシーヴはいつでも助けに入れるようにしています。シャロンはケイトがいきなり何かをするのに慣れているのか、隣にいるシャロンと話をすることにしました。
「シャロンが生まれたのは違う国なんだよな?」
「はい。もっと西にあるドノリーという国です。あの山脈の南端あたりからぐるっと回れば、西のほうへ向かうことができます」
「西のほうか」
レイはクラストンの町の向こうに目をやります。この世界に正確な地図はありません。国によっては地図は機密になっています。だから国と国、領地と領地がどうつながっているかを簡単に描いた略図のようなものしかありません。レイはこの世界の地図を見たことはありませんが、話を聞いた限りでは、シャロンが生まれたドノリーとデューラント王国の間には二つ国があるようです。
「特定の種族が多いとか、何か特徴があるって聞いたことはあるか?」
「そうですね。やや精霊族が多かったでしょうか。極端に多くはなかったと思いますが」
きちんとした戸籍がない国がほとんどです。もちろんデューラント王国にもありません。統計的なものがあるとすれば、教会で洗礼式と福音式と聖別式を受けた人数や、葬儀を行った件数などです。
教会にある資料を見れば、大まかな増減くらいならわかるでしょうが、国の支援を受けずに暮らしている種族もいます。あくまで参考程度にしかならないでしょう。
「そういえば、のんびりした性格だって言ってたけど、旅に出たくはならないのか?」
「それは定住することについてですね?」
「ああ」
「それは大丈夫です。ある意味では誤解ですので」
「誤解?」
「はい。私たちは定住したくないわけではありません」
ハーフリングは定住せずに旅をする種族だと言われています。どうして旅をするのでしょうか。単に落ち着きがないだけとも言われることもありますし、スリを生業にしているので大都市を渡り歩くとも言われています。それはあくまで一面であって、実際は違っているんですよ。
大道芸にせよ歌にせよ、客がいるのが前提です。だから広場などで投げ銭を受け取ることを期待します。ところが、周りがみんなハーフリングでは客の奪い合いになって商売になりません。だからわざと集まらないんです。
さらに、同じ歌ばかり、同じ芸ばかりでは飽きられて当然です。だから新しい芸や歌を集めるために遠出をするというわけなんです。
結局のところ、ハーフリングたちが旅をするのは、お互いの生活の邪魔をしないためです。集まるのは情報交換をするときだけ。だから旅に向いていないハーフリングだって存在します。
「私はあまり冒険心がありませんので、メイドとしてお仕えしても問題ないということになります」
「そうか」
レイはシャロンが窮屈なのではないかと心配していたのです。ケイトはどうも思い込みが激しいので、シャロンに無理をさせていたのではないかと。
「旦那様は優しい方ですね」
「優しいというか、気になるだろ。外へ出たいのに出られないってのはストレスになるんじゃないかってな」
さすがに女性相手に「ハゲたら困るだろう」とは口にしません。男性相手でも、言う相手を選ぶでしょうね。
レイは損得勘定抜きで他人に優しくできる性格です。たまにそれで好意があると勘違いされて余計な悩みを抱えることもありましたが、それは誰のせいでもなく自分のせいです。
「シャロンは将来こうなりたいとか、希望みたいなものはあるのか?
「単純といいますか、ベタかもしれませんが、お嫁さんに憧れます」
「お嫁さんね」
ハーフリングは生活スタイルからして人間とは違います。人間からすると不思議な一生を送るのです。
一般的なハーフリングの場合、成人すると親と別れて町から町へと渡り歩き、旅先で気に入った相手が見つかったら結婚します。それからも子供ができるまでは旅を続けます。子供が産まれればしばらくその町に留まりますが、子供が独り立ちすればまた夫婦で旅に出ます。
このような生活スタイルですので、一度離れた親子やきょうだいが再会することは滅多にありません。だから目の前にいるのが自分の弟や妹だと気づかないこともあります。それでも、それがハーフリングの人生です。「人生とは終わりのない旅路である」という言葉を地で行くのがハーフリングという種族です。
「中には二度と同じ道を通らない人もいると聞きます」
「何がそこまでさせるんだろうな?」
「さあ」
一方で、シャロンのように定住を望むハーフリングが存在するのも事実です。彼女はあまりスリルを求めない性格なので、むしろメイドとして働くのが向いているでしょう。ただし、周囲がやや混乱するのは彼女の性格を考えれば仕方がありません。
このような話はハーフリングに限りません。魔法が苦手で美形でないエルフもいます。手先が不器用で下戸のドワーフもいます。高いところが苦手なハーピーもいます。足の遅いケンタウロスもいます。もちろん多くはありません。ですが、みんながみんな同じではないんです。
「定住しないことが多いのは事実ですので、同じ種族と会うことは珍しいですね。この国に来てからはほとんど見かけません。王都には何人かいましたが」
「移動を繰り返していたら出会いがないな」
仕事の縄張りがかぶらないようにするのが目的なので、同じ場所に何人も集まるというのは考えにくいことです。もちろん情報交換のために近づくことはあります。
「私の場合は相手の種族にこだわっていませんので、そこは惚れた相手と、ということになると思います」
シャロンはそう言いながらレイの顔を見上げました。
「自惚れてるつもりはないけど、俺に抱かれたいとか、そういうわけでもないんだよな?」
「失礼を承知で申し上げます。旦那様は種族の違う私が見ても、かなり魅力のある殿方に思えますが、我々ハーフリングはお金にシビアで猜疑心が強い種族です。他人は金ヅルでしかありません。ですので、そう簡単に他人を信じないようになっています。うまい儲け話があれば話は別ですが」
「一番ダメなパターンじゃないか」
お金につられて芸をしに出かけて失敗し、それでケイトの奴隷になりましたからね。
「旦那様に惹かれることがあればいいと思っております」
「別に無理して抱かれる必要はないからな」
シーヴとサラ、さらにラケルとケイト。四人もいれば相手はもう十分という思いがレイにはあります。
「やはり旦那様は普通の冒険者とは違いますね」
「そうか? 普通の冒険者になりたいんだけど、なかなかなあ」
レイは兜に手をやります。
「これまでいくつもの町でたくさんの冒険者を見てきましたが、大半は実力に関係なく自信満々でしたね」
「まあ、虚勢を張る必要もあるだろ」
冒険者は自分の力だけで生きていかなければなりません。だからこそ自信がないとやっていけないでしょう。さらには、他にできることがないので冒険者になるという人が多いので、けっして上等な職業とはみなされていません。
日本に置き換えると、冒険者はアルバイトや日雇い労働者です。体力的に冒険者ができるのが成人してから三〇代くらいまでと考えると、フリーターと考えてもいいかもしれません。
ところが、本当に実力があれば貴族から声がかかることもあります。お抱えの騎士になることができれば、あっという間に出世です。伸るか反るかの一発逆転があるのも冒険者の特徴なんです。大半は夢を見るだけで終わってしまうのですが。
「以前に酒場で見たパーティーですが、そこはリーダーの男性と彼の恋人たちでできていました。しばらく経って別の町の酒場でそのリーダーを見かけたのですが、恋人たちを奪われて、他のパーティーに加わっていました」
「何があったんだ?」
「さあ。ただ、酔って叫んでいたことは覚えています。『ちくしょー』と」
「それなら仕方ないよなあ」
恋人を他の冒険者に奪われるという話はそこそこあるんですよ。「実力がある=稼ぎがある」という職業ですからね。誰だって恋人が金欠よりも裕福なほうがいいでしょう。冒険者は稼げなくなれば意味がないんです。
「恋人たちを奪った相手よりも魅力がなかったってことだからな。そこは自分のせいだろ」
「それはそうでしょうが、旦那様のようにサラッとそう言える人は少ないでしょう」
「そうか?」
そうですよ。レイの場合は少し特殊ですけどね。割りきりがすごいので。
デューラント王国でモテる庶民の男性がどのような人物かを考えてみましょうか。考えなくてもわかるでしょうが、一番の条件はダントツで甲斐性です。一が甲斐性、二が甲斐性、三四がなくて五が外見くらいでしょうか。一人よりも二人、二人よりも三人の妻を持つほうが評価されます。それは、この世界は危険が多いということが関係しています。
町や村の中にいれば危険は少ないですが、一歩外に出れば、魔物や盗賊などに襲われる可能性があります。そして、そのようにして命を落とすのは男性が多いのです。
生活費が安い国ですので、夫を失ったとしても一人で暮らすことはできるでしょう。ところが、社会のセーフティーネットはありません。幼い子供がいるとすれば大変です。だから未亡人の再婚率は高いですね。未亡人を二人目三人目の妻として迎えるのは、社会貢献の意味もありますので、そういう男性は一目置かれるわけです。
ただ、妻が多ければ多いほどいいというわけではありません。複数の妻がいる場合、平等に扱うというのが原則です。愛想を尽かされて出ていかれるのは男としては恥です。
こう考えて、レイが第三者に恋人を奪われる可能性があるかどうかを考えてみると、まあないでしょうね。稼ぎは十分すぎます。むしろ貯まる一方です。貴族生まれなのに平民どころか奴隷に対しても気安く接します。そんなレイから離れようとする恋人なんていないでしょう。要するに、『行雲流水』は平和なんです。
「そうだね。帰って……タケノコの下ごしらえでもする?」
「お手伝いします!」
ラケルとケイトの頑張りで、午前だけで予定の三〇頭を超えて五〇頭近くのグレーターパンダを狩ることができました。根こそぎ狩るつもりはありませんので、昼食が終わると早々と町に戻ることにします。
レイたちが「パンダの森」と呼んでいる森からクラストンまでは、のんびり歩いて二時間ほどです。
「あっ、あちらに魔物ですわ!」
「一人では危ないです」
どうやら魔物相手に戦うのが楽しくなったらしく、ケイトが走っていきます。慌ててラケルが追いかけます。サラとシーヴはいつでも助けに入れるようにしています。シャロンはケイトがいきなり何かをするのに慣れているのか、隣にいるシャロンと話をすることにしました。
「シャロンが生まれたのは違う国なんだよな?」
「はい。もっと西にあるドノリーという国です。あの山脈の南端あたりからぐるっと回れば、西のほうへ向かうことができます」
「西のほうか」
レイはクラストンの町の向こうに目をやります。この世界に正確な地図はありません。国によっては地図は機密になっています。だから国と国、領地と領地がどうつながっているかを簡単に描いた略図のようなものしかありません。レイはこの世界の地図を見たことはありませんが、話を聞いた限りでは、シャロンが生まれたドノリーとデューラント王国の間には二つ国があるようです。
「特定の種族が多いとか、何か特徴があるって聞いたことはあるか?」
「そうですね。やや精霊族が多かったでしょうか。極端に多くはなかったと思いますが」
きちんとした戸籍がない国がほとんどです。もちろんデューラント王国にもありません。統計的なものがあるとすれば、教会で洗礼式と福音式と聖別式を受けた人数や、葬儀を行った件数などです。
教会にある資料を見れば、大まかな増減くらいならわかるでしょうが、国の支援を受けずに暮らしている種族もいます。あくまで参考程度にしかならないでしょう。
「そういえば、のんびりした性格だって言ってたけど、旅に出たくはならないのか?」
「それは定住することについてですね?」
「ああ」
「それは大丈夫です。ある意味では誤解ですので」
「誤解?」
「はい。私たちは定住したくないわけではありません」
ハーフリングは定住せずに旅をする種族だと言われています。どうして旅をするのでしょうか。単に落ち着きがないだけとも言われることもありますし、スリを生業にしているので大都市を渡り歩くとも言われています。それはあくまで一面であって、実際は違っているんですよ。
大道芸にせよ歌にせよ、客がいるのが前提です。だから広場などで投げ銭を受け取ることを期待します。ところが、周りがみんなハーフリングでは客の奪い合いになって商売になりません。だからわざと集まらないんです。
さらに、同じ歌ばかり、同じ芸ばかりでは飽きられて当然です。だから新しい芸や歌を集めるために遠出をするというわけなんです。
結局のところ、ハーフリングたちが旅をするのは、お互いの生活の邪魔をしないためです。集まるのは情報交換をするときだけ。だから旅に向いていないハーフリングだって存在します。
「私はあまり冒険心がありませんので、メイドとしてお仕えしても問題ないということになります」
「そうか」
レイはシャロンが窮屈なのではないかと心配していたのです。ケイトはどうも思い込みが激しいので、シャロンに無理をさせていたのではないかと。
「旦那様は優しい方ですね」
「優しいというか、気になるだろ。外へ出たいのに出られないってのはストレスになるんじゃないかってな」
さすがに女性相手に「ハゲたら困るだろう」とは口にしません。男性相手でも、言う相手を選ぶでしょうね。
レイは損得勘定抜きで他人に優しくできる性格です。たまにそれで好意があると勘違いされて余計な悩みを抱えることもありましたが、それは誰のせいでもなく自分のせいです。
「シャロンは将来こうなりたいとか、希望みたいなものはあるのか?
「単純といいますか、ベタかもしれませんが、お嫁さんに憧れます」
「お嫁さんね」
ハーフリングは生活スタイルからして人間とは違います。人間からすると不思議な一生を送るのです。
一般的なハーフリングの場合、成人すると親と別れて町から町へと渡り歩き、旅先で気に入った相手が見つかったら結婚します。それからも子供ができるまでは旅を続けます。子供が産まれればしばらくその町に留まりますが、子供が独り立ちすればまた夫婦で旅に出ます。
このような生活スタイルですので、一度離れた親子やきょうだいが再会することは滅多にありません。だから目の前にいるのが自分の弟や妹だと気づかないこともあります。それでも、それがハーフリングの人生です。「人生とは終わりのない旅路である」という言葉を地で行くのがハーフリングという種族です。
「中には二度と同じ道を通らない人もいると聞きます」
「何がそこまでさせるんだろうな?」
「さあ」
一方で、シャロンのように定住を望むハーフリングが存在するのも事実です。彼女はあまりスリルを求めない性格なので、むしろメイドとして働くのが向いているでしょう。ただし、周囲がやや混乱するのは彼女の性格を考えれば仕方がありません。
このような話はハーフリングに限りません。魔法が苦手で美形でないエルフもいます。手先が不器用で下戸のドワーフもいます。高いところが苦手なハーピーもいます。足の遅いケンタウロスもいます。もちろん多くはありません。ですが、みんながみんな同じではないんです。
「定住しないことが多いのは事実ですので、同じ種族と会うことは珍しいですね。この国に来てからはほとんど見かけません。王都には何人かいましたが」
「移動を繰り返していたら出会いがないな」
仕事の縄張りがかぶらないようにするのが目的なので、同じ場所に何人も集まるというのは考えにくいことです。もちろん情報交換のために近づくことはあります。
「私の場合は相手の種族にこだわっていませんので、そこは惚れた相手と、ということになると思います」
シャロンはそう言いながらレイの顔を見上げました。
「自惚れてるつもりはないけど、俺に抱かれたいとか、そういうわけでもないんだよな?」
「失礼を承知で申し上げます。旦那様は種族の違う私が見ても、かなり魅力のある殿方に思えますが、我々ハーフリングはお金にシビアで猜疑心が強い種族です。他人は金ヅルでしかありません。ですので、そう簡単に他人を信じないようになっています。うまい儲け話があれば話は別ですが」
「一番ダメなパターンじゃないか」
お金につられて芸をしに出かけて失敗し、それでケイトの奴隷になりましたからね。
「旦那様に惹かれることがあればいいと思っております」
「別に無理して抱かれる必要はないからな」
シーヴとサラ、さらにラケルとケイト。四人もいれば相手はもう十分という思いがレイにはあります。
「やはり旦那様は普通の冒険者とは違いますね」
「そうか? 普通の冒険者になりたいんだけど、なかなかなあ」
レイは兜に手をやります。
「これまでいくつもの町でたくさんの冒険者を見てきましたが、大半は実力に関係なく自信満々でしたね」
「まあ、虚勢を張る必要もあるだろ」
冒険者は自分の力だけで生きていかなければなりません。だからこそ自信がないとやっていけないでしょう。さらには、他にできることがないので冒険者になるという人が多いので、けっして上等な職業とはみなされていません。
日本に置き換えると、冒険者はアルバイトや日雇い労働者です。体力的に冒険者ができるのが成人してから三〇代くらいまでと考えると、フリーターと考えてもいいかもしれません。
ところが、本当に実力があれば貴族から声がかかることもあります。お抱えの騎士になることができれば、あっという間に出世です。伸るか反るかの一発逆転があるのも冒険者の特徴なんです。大半は夢を見るだけで終わってしまうのですが。
「以前に酒場で見たパーティーですが、そこはリーダーの男性と彼の恋人たちでできていました。しばらく経って別の町の酒場でそのリーダーを見かけたのですが、恋人たちを奪われて、他のパーティーに加わっていました」
「何があったんだ?」
「さあ。ただ、酔って叫んでいたことは覚えています。『ちくしょー』と」
「それなら仕方ないよなあ」
恋人を他の冒険者に奪われるという話はそこそこあるんですよ。「実力がある=稼ぎがある」という職業ですからね。誰だって恋人が金欠よりも裕福なほうがいいでしょう。冒険者は稼げなくなれば意味がないんです。
「恋人たちを奪った相手よりも魅力がなかったってことだからな。そこは自分のせいだろ」
「それはそうでしょうが、旦那様のようにサラッとそう言える人は少ないでしょう」
「そうか?」
そうですよ。レイの場合は少し特殊ですけどね。割りきりがすごいので。
デューラント王国でモテる庶民の男性がどのような人物かを考えてみましょうか。考えなくてもわかるでしょうが、一番の条件はダントツで甲斐性です。一が甲斐性、二が甲斐性、三四がなくて五が外見くらいでしょうか。一人よりも二人、二人よりも三人の妻を持つほうが評価されます。それは、この世界は危険が多いということが関係しています。
町や村の中にいれば危険は少ないですが、一歩外に出れば、魔物や盗賊などに襲われる可能性があります。そして、そのようにして命を落とすのは男性が多いのです。
生活費が安い国ですので、夫を失ったとしても一人で暮らすことはできるでしょう。ところが、社会のセーフティーネットはありません。幼い子供がいるとすれば大変です。だから未亡人の再婚率は高いですね。未亡人を二人目三人目の妻として迎えるのは、社会貢献の意味もありますので、そういう男性は一目置かれるわけです。
ただ、妻が多ければ多いほどいいというわけではありません。複数の妻がいる場合、平等に扱うというのが原則です。愛想を尽かされて出ていかれるのは男としては恥です。
こう考えて、レイが第三者に恋人を奪われる可能性があるかどうかを考えてみると、まあないでしょうね。稼ぎは十分すぎます。むしろ貯まる一方です。貴族生まれなのに平民どころか奴隷に対しても気安く接します。そんなレイから離れようとする恋人なんていないでしょう。要するに、『行雲流水』は平和なんです。
76
お気に入りに追加
542
あなたにおすすめの小説

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

伯爵家の三男は冒険者を目指す!
おとうふ
ファンタジー
2024年8月、更新再開しました!
佐藤良太はとある高校に通う極普通の高校生である。いつものように彼女の伶奈と一緒に歩いて下校していたところ、信号無視のトラックが猛スピードで突っ込んで来るのが見えた。良太は咄嗟に彼女を突き飛ばしたが、彼は迫り来るトラックを前に為すすべも無く、あっけなくこの世を去った。
彼が最後に見たものは、驚愕した表情で自分を見る彼女と、完全にキメているとしか思えない、トラックの運転手の異常な目だった...
(...伶奈、ごめん...)
異世界に転生した良太は、とりあえず父の勧める通りに冒険者を目指すこととなる。学校での出会いや、地球では体験したことのない様々な出来事が彼を待っている。
初めて投稿する作品ですので、温かい目で見ていただければ幸いです。
誤字・脱字やおかしな表現や展開など、指摘があれば遠慮なくお願い致します。
1話1話はとても短くなっていますので、サクサク読めるかなと思います。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる