123 / 184
第6章:夏から秋、悠々自適
第15話:店と商品開発、そして娘
しおりを挟む
「……薬屋か」
「細かいとこは始めてみてからでいいんじゃない?」
「無理をして毎日お店を開ける必要はないと思いますわ」
「たしかに、無理して一般向けにする必要はないか。開ける日もあるというくらいで」
どうして薬屋の話をしているかというと、薬屋っぽいことを始めることになったからです。
~~~
「レイさん、お願いします。薬をっ! もっと薬をっ! あれがないとダメなんです~~~」
「そんな中毒患者みたいに言わないでくださいよ」
薬剤師ギルドのダーシーがレイたちの家に押しかけてきました。頼み事の内容は、レイが作ったおかしな持続性体力回復薬の販売量を増やすことです。店として使える建物があるのならもっと作れるはずだと押しかけてきたのです。
市場や店で販売するなら、商人ギルドの販売許可証が必要になります。市場のほうは無料ですが、店舗を構えるなら有料になります。ポーションや薬などの販売をするなら薬剤師ギルドの許可証が必要です。こちらも有料ですが、レイはすでに登録しています。いつ店を開いても問題はありません。
「ファンが多いんですよ。あれを使うと頭がスッキリするって」
「作り方は教えましたし、俺がいなくてもできるんじゃないですか?」
レイは作り方を薬剤師ギルドに教えました。ギルドのほうが人の手は多いはずです。材料もあるはずなので、いくらでも作れるはずだと思っても不思議ではありません。
「それが、みんなで作っても思ったほど効果がないんですよ~~~」
「わかりましたわかりました。増やしますから常用はやめてくださいよ」
勢いに負けて、レイは増産を約束しました。ただ、自分抜きで作った場合に効果がないというのが気になったので、詳しく聞くことにしました。
レイから作り方を教わったメンバーで作ったところ、一度体力は回復しましたが、それだっけだったとダーシーは説明しました。要するに、回復量の多い体力回復薬というだけです。持続性がありません。魔法で出した水を使って丁寧にすり潰し、同じように作っていることをレイは確認しました。何も違いはありません。だから理由がわかりません。
「よく考えたら、本来はそれが正しいんじゃないかと思いますけどね」
「それはそうかもしれませんが、眠くならないというのはすごいですよ。仕事の効率が上がりっぱなしで」
「あんまり頼りっきりにならないでくださいね。体を壊しますよ」
「それは『俺の子を産むまで健康でいろよ』ということですか?」
「違います」
デスマーチの際の疲労軽減用です。なかなかブラックな使用目的ですね。
「ちなみにですね、濃度五倍の微濃縮タイプも作りました。こちらはごく普通の体力回復用です」
「……でも五倍あるんですよね? それで微濃縮っておかしくないですか?」
「他にいい言い方がなかったんですよ。二〇倍が濃縮タイプ、一〇倍が弱濃縮タイプなので」
「レイさん、濃縮しないと気が済まないんですか?」
~~~
このようなやり取りがあり、仕方なく増産することになりました。それなら店でも始めたらいいのではないかという流れになり、なんとなく薬屋になったのです。薬屋というよりもドラッグストアですね。
「精力剤は商品として十分売れるでしょう」
「豊胸剤も売れるに違いありませんです!」
豊胸薬を作ってからそれほど日が経っていませんが、ラケルは二センチ、シャロンは一センチ大きくなりました。実はサラも一センチ大きくなりました。サラとラケルは年齢的なものもあるだろうとレイは思っていますが、サンプル数が少なすぎてよくわかりません。筋トレの影響も否定できないからです。
「毛皮は要望があったから、少し売ろう」
「パンダ?」
「いや、あれは問題になりそうだから、別の毛皮で。それでも真っ白だから、俺たちのパンダの毛皮が十分に紛れそうだ」
木を隠すなら森の中。グレーターパンダの真っ白な毛皮を目立たなくするには、他の魔物の真っ白な毛皮をたくさん売ればいいのです。それがグレーターパンダなのかスパイラルディアーなのか、そんなことは気にならなくなるでしょう。
「あまり手間がかからない、売れる商品をたまに販売するってことでいいか」
「旦那様、あまり開ける日数が少ないと、行列ができるのではありませんか?」
「多少は煽るのもありだとは思うけど、待ちが長すぎるのは好きじゃないな」
日本でのことですが、店に入るまでに何時間もかかるような列ができる店の前をレイは通ったことがありましたが、そのやり方に疑問を持っていたのです。
列に並ぶのは客の勝手でしょう。嫌なら別の店を選べばいいだけです。しかし、待たせすぎるというのは、客や周囲の店のことを考えていないと思っていたのです。客を待たせるよりも、整理券を配ったり予約制にしたり、他にやり方はあるだろうと。レイがグレーターパンダをせっせと狩っているのも、その考えがあってのことです。もちろん、店の商品とは違うことくらいは理解しています。
「開けたいと思った日だけ開ければいいと思いますわ。客に媚びる必要はありませんもの」
「媚びはしないけど、次はいつ開けるのかと言われるのもなあ」
レイは人がいいので、なし崩し的に毎日開けることになりそうです。でも、それでは意味がありません。
「朝市に出すのもありではないですか?」
「そうか。そっちを使うのもありだな」
無理して店で売る必要はありません。朝市に出してもいいのです。売り切れたら終わりにすれば問題ありません。
「ミードも売れそうなら売ったら?」
「そんなに量はできないと思うぞ」
うかつなことを口にすべきではないとレイが思ったのは、その数日後のことでした。
◆◆◆
ぶ~~~ん
レイの耳に虫の羽音が聞こえました。もはや聞き慣れたモリハナバチの羽音です。
モリハナバチは魔物ですが、植物の受粉をしてくれるので益虫とみなされています。街中にいても誰も手を出しません。出しませんが、ここは家の中です。しかも、体長が三センチほどあります。どこから入ってきたのでしょうか。
「旦那様、手紙のようです」
「手紙?」
シャロンの手のひらに降りたモリハナバチの働き蜂が紙片を持っていました。
「え~と、『娘が生まれた』と。娘?」
「新しい女王蜂が生まれたのでは?」
続きを読むと、これまでの巣を新しい女王蜂に譲り、前の女王蜂が一部の働き蜂と一緒に森を離れる分封が行われることになりました。そのため家を持っているレイに場所を用意してほしい。そのように書かれています。
「どう思う?」
「蜂蜜採り放題では?」
ぶんぶんぶん
シャロンの手のひらの上で働き蜂は首を縦に振ります。
「場所ってあの巣が収まるくらいあればいいのか?」
ぶんぶんぶん
「分かった。こっちに来てもらっていい。でも一度に移動すると大騒ぎになるから少しずつ来てくれ」
モリハナバチは無害な魔物ですが、それでも怒れば刺します。毒だってあります。体が大きいだけに針も太く、刺されれば痛いどころではありません。
◆◆◆
先日の働き蜂の訪問から三日後、働き蜂たちに守られながらディオナがやってきてテーブルに降りました。
ぶぶっ
羽を振りながらディオナが前脚を上げて挨拶します。
「場所を考えておいたんだけど、庭の端でもいい。家の中なら、四階が一番使ってないから選びたい放題だぞ。雨も当たらないし」
レイがそう言うと、ディオナは庭を見てから三階と四階を飛び回り、それから四階の一番奥の部屋に降りました。
「ここか」
ぶん
『窓から出入りできるので都合がいい』
「それならここは好きに使ってくれ。必要なものはあるか?」
『自分たちで用意できる』
「分かった」
しばらくすると、働き蜂たちが続々と入ってきました。さながら養蜂場にでもなったような光景です。
「俺たちは冒険者だから、昼間は家にいないことも多い。なにもないと思うけど注意してくれ」
『家を守るのは妻の務め』
「……誰が妻だって?」
ぶっ
ディオナは前脚で自分を差した。みんなには心なしかディオナの顔が赤いように思えました。
『ディオニージアは私とレイの娘』
「どうやって?」
何がどうなればそうなるのか、レイにはまったくわかりません。いくら意思疎通ができるとはいえ、いつ自分は魔物の娘を持つことになったのだろうと。ところが、レイの周囲はそれほど驚いていません。驚いたとすれば、「またか」という驚き方でしょう。
レイたちが驚くのを見て、ディオナは説明しました。レイはディオナと同じ皿に入ったミードを飲みました。もちろんレイは何もしていません。ディオナですら理屈は理解できないようですが、そこで魔力の交換が行われた結果として娘ができたそうです。ミードは女王蜂を生むための儀式に必要だったのです。
「そういうことですか。たしかに、蜂蜜には強壮作用もありますからね」
「でも、さすがレイだね。魔物まで、しかも人型ですらないとか」
「まさかあれがそうだとは」
どう考えてもおかしいと思ったレイですが、そういうものだと聞いて、それ以上考えるのはやめました。生きていくためには割り切りは大切です。
「とりあえず、窓は少しだけ開けたままにしておいて、他は塞ぐ。出入り口はそれでいいか?」
ディオナを含め、モリハナバチたちが窓から出入りできるように、少しだけ開けた状態で固定します。四階なので問題はないかもしれませんが、雨や雪が入らないように工夫をしつつ、ある程度は塞ぐことにします。
ダストシュートを使うことも考えましたが、何かの都合で扉が閉まったしまうと、モリハナバチの力では開かないので、窓を使うことにしたのです。
レイは部屋の床に木の板を敷き詰めました。床板の敷いてある方向に対して垂直に並べ、床を補強していきます。これはゴブリンやオークの棍棒ではなく、店の内装や什器にでも使おうと買っていた木材です。
働き蜂たちがその上に木の枝を使ってジャングルジムのようなものを作ると、それを骨格にしてさっそく巣作りを始めました。
「って、もう巣作りか」
『隣の部屋に蜂蜜を並べる』
「それなら棚を用意しておく」
レイは隣の部屋に移動すると、蜂蜜ブロックを並べるための棚を作ることになりました。
「細かいとこは始めてみてからでいいんじゃない?」
「無理をして毎日お店を開ける必要はないと思いますわ」
「たしかに、無理して一般向けにする必要はないか。開ける日もあるというくらいで」
どうして薬屋の話をしているかというと、薬屋っぽいことを始めることになったからです。
~~~
「レイさん、お願いします。薬をっ! もっと薬をっ! あれがないとダメなんです~~~」
「そんな中毒患者みたいに言わないでくださいよ」
薬剤師ギルドのダーシーがレイたちの家に押しかけてきました。頼み事の内容は、レイが作ったおかしな持続性体力回復薬の販売量を増やすことです。店として使える建物があるのならもっと作れるはずだと押しかけてきたのです。
市場や店で販売するなら、商人ギルドの販売許可証が必要になります。市場のほうは無料ですが、店舗を構えるなら有料になります。ポーションや薬などの販売をするなら薬剤師ギルドの許可証が必要です。こちらも有料ですが、レイはすでに登録しています。いつ店を開いても問題はありません。
「ファンが多いんですよ。あれを使うと頭がスッキリするって」
「作り方は教えましたし、俺がいなくてもできるんじゃないですか?」
レイは作り方を薬剤師ギルドに教えました。ギルドのほうが人の手は多いはずです。材料もあるはずなので、いくらでも作れるはずだと思っても不思議ではありません。
「それが、みんなで作っても思ったほど効果がないんですよ~~~」
「わかりましたわかりました。増やしますから常用はやめてくださいよ」
勢いに負けて、レイは増産を約束しました。ただ、自分抜きで作った場合に効果がないというのが気になったので、詳しく聞くことにしました。
レイから作り方を教わったメンバーで作ったところ、一度体力は回復しましたが、それだっけだったとダーシーは説明しました。要するに、回復量の多い体力回復薬というだけです。持続性がありません。魔法で出した水を使って丁寧にすり潰し、同じように作っていることをレイは確認しました。何も違いはありません。だから理由がわかりません。
「よく考えたら、本来はそれが正しいんじゃないかと思いますけどね」
「それはそうかもしれませんが、眠くならないというのはすごいですよ。仕事の効率が上がりっぱなしで」
「あんまり頼りっきりにならないでくださいね。体を壊しますよ」
「それは『俺の子を産むまで健康でいろよ』ということですか?」
「違います」
デスマーチの際の疲労軽減用です。なかなかブラックな使用目的ですね。
「ちなみにですね、濃度五倍の微濃縮タイプも作りました。こちらはごく普通の体力回復用です」
「……でも五倍あるんですよね? それで微濃縮っておかしくないですか?」
「他にいい言い方がなかったんですよ。二〇倍が濃縮タイプ、一〇倍が弱濃縮タイプなので」
「レイさん、濃縮しないと気が済まないんですか?」
~~~
このようなやり取りがあり、仕方なく増産することになりました。それなら店でも始めたらいいのではないかという流れになり、なんとなく薬屋になったのです。薬屋というよりもドラッグストアですね。
「精力剤は商品として十分売れるでしょう」
「豊胸剤も売れるに違いありませんです!」
豊胸薬を作ってからそれほど日が経っていませんが、ラケルは二センチ、シャロンは一センチ大きくなりました。実はサラも一センチ大きくなりました。サラとラケルは年齢的なものもあるだろうとレイは思っていますが、サンプル数が少なすぎてよくわかりません。筋トレの影響も否定できないからです。
「毛皮は要望があったから、少し売ろう」
「パンダ?」
「いや、あれは問題になりそうだから、別の毛皮で。それでも真っ白だから、俺たちのパンダの毛皮が十分に紛れそうだ」
木を隠すなら森の中。グレーターパンダの真っ白な毛皮を目立たなくするには、他の魔物の真っ白な毛皮をたくさん売ればいいのです。それがグレーターパンダなのかスパイラルディアーなのか、そんなことは気にならなくなるでしょう。
「あまり手間がかからない、売れる商品をたまに販売するってことでいいか」
「旦那様、あまり開ける日数が少ないと、行列ができるのではありませんか?」
「多少は煽るのもありだとは思うけど、待ちが長すぎるのは好きじゃないな」
日本でのことですが、店に入るまでに何時間もかかるような列ができる店の前をレイは通ったことがありましたが、そのやり方に疑問を持っていたのです。
列に並ぶのは客の勝手でしょう。嫌なら別の店を選べばいいだけです。しかし、待たせすぎるというのは、客や周囲の店のことを考えていないと思っていたのです。客を待たせるよりも、整理券を配ったり予約制にしたり、他にやり方はあるだろうと。レイがグレーターパンダをせっせと狩っているのも、その考えがあってのことです。もちろん、店の商品とは違うことくらいは理解しています。
「開けたいと思った日だけ開ければいいと思いますわ。客に媚びる必要はありませんもの」
「媚びはしないけど、次はいつ開けるのかと言われるのもなあ」
レイは人がいいので、なし崩し的に毎日開けることになりそうです。でも、それでは意味がありません。
「朝市に出すのもありではないですか?」
「そうか。そっちを使うのもありだな」
無理して店で売る必要はありません。朝市に出してもいいのです。売り切れたら終わりにすれば問題ありません。
「ミードも売れそうなら売ったら?」
「そんなに量はできないと思うぞ」
うかつなことを口にすべきではないとレイが思ったのは、その数日後のことでした。
◆◆◆
ぶ~~~ん
レイの耳に虫の羽音が聞こえました。もはや聞き慣れたモリハナバチの羽音です。
モリハナバチは魔物ですが、植物の受粉をしてくれるので益虫とみなされています。街中にいても誰も手を出しません。出しませんが、ここは家の中です。しかも、体長が三センチほどあります。どこから入ってきたのでしょうか。
「旦那様、手紙のようです」
「手紙?」
シャロンの手のひらに降りたモリハナバチの働き蜂が紙片を持っていました。
「え~と、『娘が生まれた』と。娘?」
「新しい女王蜂が生まれたのでは?」
続きを読むと、これまでの巣を新しい女王蜂に譲り、前の女王蜂が一部の働き蜂と一緒に森を離れる分封が行われることになりました。そのため家を持っているレイに場所を用意してほしい。そのように書かれています。
「どう思う?」
「蜂蜜採り放題では?」
ぶんぶんぶん
シャロンの手のひらの上で働き蜂は首を縦に振ります。
「場所ってあの巣が収まるくらいあればいいのか?」
ぶんぶんぶん
「分かった。こっちに来てもらっていい。でも一度に移動すると大騒ぎになるから少しずつ来てくれ」
モリハナバチは無害な魔物ですが、それでも怒れば刺します。毒だってあります。体が大きいだけに針も太く、刺されれば痛いどころではありません。
◆◆◆
先日の働き蜂の訪問から三日後、働き蜂たちに守られながらディオナがやってきてテーブルに降りました。
ぶぶっ
羽を振りながらディオナが前脚を上げて挨拶します。
「場所を考えておいたんだけど、庭の端でもいい。家の中なら、四階が一番使ってないから選びたい放題だぞ。雨も当たらないし」
レイがそう言うと、ディオナは庭を見てから三階と四階を飛び回り、それから四階の一番奥の部屋に降りました。
「ここか」
ぶん
『窓から出入りできるので都合がいい』
「それならここは好きに使ってくれ。必要なものはあるか?」
『自分たちで用意できる』
「分かった」
しばらくすると、働き蜂たちが続々と入ってきました。さながら養蜂場にでもなったような光景です。
「俺たちは冒険者だから、昼間は家にいないことも多い。なにもないと思うけど注意してくれ」
『家を守るのは妻の務め』
「……誰が妻だって?」
ぶっ
ディオナは前脚で自分を差した。みんなには心なしかディオナの顔が赤いように思えました。
『ディオニージアは私とレイの娘』
「どうやって?」
何がどうなればそうなるのか、レイにはまったくわかりません。いくら意思疎通ができるとはいえ、いつ自分は魔物の娘を持つことになったのだろうと。ところが、レイの周囲はそれほど驚いていません。驚いたとすれば、「またか」という驚き方でしょう。
レイたちが驚くのを見て、ディオナは説明しました。レイはディオナと同じ皿に入ったミードを飲みました。もちろんレイは何もしていません。ディオナですら理屈は理解できないようですが、そこで魔力の交換が行われた結果として娘ができたそうです。ミードは女王蜂を生むための儀式に必要だったのです。
「そういうことですか。たしかに、蜂蜜には強壮作用もありますからね」
「でも、さすがレイだね。魔物まで、しかも人型ですらないとか」
「まさかあれがそうだとは」
どう考えてもおかしいと思ったレイですが、そういうものだと聞いて、それ以上考えるのはやめました。生きていくためには割り切りは大切です。
「とりあえず、窓は少しだけ開けたままにしておいて、他は塞ぐ。出入り口はそれでいいか?」
ディオナを含め、モリハナバチたちが窓から出入りできるように、少しだけ開けた状態で固定します。四階なので問題はないかもしれませんが、雨や雪が入らないように工夫をしつつ、ある程度は塞ぐことにします。
ダストシュートを使うことも考えましたが、何かの都合で扉が閉まったしまうと、モリハナバチの力では開かないので、窓を使うことにしたのです。
レイは部屋の床に木の板を敷き詰めました。床板の敷いてある方向に対して垂直に並べ、床を補強していきます。これはゴブリンやオークの棍棒ではなく、店の内装や什器にでも使おうと買っていた木材です。
働き蜂たちがその上に木の枝を使ってジャングルジムのようなものを作ると、それを骨格にしてさっそく巣作りを始めました。
「って、もう巣作りか」
『隣の部屋に蜂蜜を並べる』
「それなら棚を用意しておく」
レイは隣の部屋に移動すると、蜂蜜ブロックを並べるための棚を作ることになりました。
44
お気に入りに追加
490
あなたにおすすめの小説
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界で婿養子は万能職でした
小狐丸
ファンタジー
幼馴染の皐月と結婚した修二は、次男という事もあり、婿養子となる。
色々と特殊な家柄の皐月の実家を継ぐ為に、修二は努力を積み重ねる。
結婚して一人娘も生まれ、順風満帆かと思えた修二の人生に試練が訪れる。
家族の乗る車で帰宅途中、突然の地震から地割れに呑み込まれる。
呑み込まれた先は、ゲームの様な剣と魔法の存在する世界。
その世界で、強過ぎる義父と動じない義母、マイペースな妻の皐月と天真爛漫の娘の佐那。
ファンタジー世界でも婿養子は懸命に頑張る。
修二は、異世界版、大草原の小さな家を目指す。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
鬼神転生記~勇者として異世界転移したのに、呆気なく死にました。~
月見酒
ファンタジー
高校に入ってから距離を置いていた幼馴染4人と3年ぶりに下校することになった主人公、朝霧和也たち5人は、突然異世界へと転移してしまった。
目が覚め、目の前に立つ王女が泣きながら頼み込んできた。
「どうか、この世界を救ってください、勇者様!」
突然のことに混乱するなか、正義感の強い和也の幼馴染4人は勇者として魔王を倒すことに。
和也も言い返せないまま、勇者として頑張ることに。
訓練でゴブリン討伐していた勇者たちだったがアクシデントが起き幼馴染をかばった和也は命を落としてしまう。
「俺の人生も……これで終わり……か。せめて……エルフとダークエルフに会ってみたかったな……」
だが気がつけば、和也は転生していた。元いた世界で大人気だったゲームのアバターの姿で!?
================================================
一巻発売中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる