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第5章:初夏、新たなる出会い
第7話:シャロンの心変わり
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ケイトとシャロンが合流してから二週間少々が過ぎました。今日も早めに町に戻って夕食をとります。酒場が混む前に食事を終えるのが当たり前になっていますね。
「それじゃ、そろそろ部屋に行くか」
「はい」
今日はシャロンの日だったので、レイはシャロンと一緒に部屋に入りました。
「旦那様、一つお願いがございます」
部屋に戻るとシャロンがレイに向かって深く頭を下げました。
「かしこまってどうしたんだ?」
いつものようにふざけた雰囲気はまったくないことにレイは驚きます。
「抱いてください」
「こうやってか?」
レイはシャロンに近づいてギュッと抱きしめます。たまに抱きついてくるので抱き返すことはよくありますが、シャロンの言いたいことは違っていました。
「いえ、今夜は夜伽の相手をさせていただけませんか?」
「……何かあったのか?」
これまで二週間、シャロンが抱かれたいと口にしたのをレイは聞いたことがありません。五日に一度、順番でレイと同じ部屋で寝ることになっていますが、レイは手を出さず、シャロンも同じベッドに入ることはありません。ただ、同じ空間にいただけでした。
最初のころに「旦那様に惹かれることがあればいいと思っております」とシャロンが言っていたのをレイは覚えています。それに対してレイは「別に無理して抱かれる必要はないからな」と答えています。それはレイの本心です。奴隷になったから抱くとか、そのようなつもりは彼にはありません。
「特に何かあったわけではないのですが、そろそろ抱かれるのもいいかと思いまして」
そう言いながら、シャロンはぽつぽつと話し始めました。
シャロンは成人すると町を離れ、いくつもの国と町を巡りました。たまたまダグラスでちょっとしたトラブルに遭い、メイドとしてしばらく同じ場所で過ごしていましたが、このトラブルも彼女にとって結果的に悪いことではなかったのです。
吟遊詩人や大道芸人として暮らすハーフリングにとって、他人という存在は単なる客、つまり金づるです。客と本気で親しくなることはあまりありません。それでもシャロンはケイトと二年以上一緒にいたことで、他人をおちょくる能力を向上させただけではなく、他人と親しく付き合うことがどういうことかと理解できたのです。
それからレイと出会ってパーティーに加わり、シャロンはこれまで感じられなかった充実感を感じていました。何が原因だろうかと自分で分析したところ、おそらくパーティーの一員として活動していることだろうという結論に達しました。
彼女がこの町に来ることになったのは、ケイトに強引に同行させられたからです。そのことに関しては、山ほど思うところがありますが、レイのことを好ましく思っているのは間違いありません。奴隷である自分やラケルのことを仲間の一人として扱ってくれるからです。
しかも、シャロンは戦闘についてはまったく役に立ちません。彼女にできるのは食事の用意や後片付けだけです。それでも何かをすれば「ありがとう」と言ってもらえます。奴隷になったこと自体は不本意ですが、レイが主人ならこういう生き方も悪くないのではないかと思い始めていました。
「私のすべてを旦那様に捧げます。ただ、私は体が小さいですので……」
「無茶はさせない」
レイは腰をかがめてシャロンにキスをすると一度お姫様抱っこをし、それからベッドに運びました。
◆◆◆
レイが目を覚ますと、すぐ横にシャロンの顔がありました。
「おはようございます、旦那様」
「おはよう」
二人は挨拶を交わすと、そのまま顔を近づけました。しばらくして唇が離れます。窓から差し込む光から、まだ早朝、しかもかなり早い時間だとわかります。
「昨夜はご満足いただけましたか?」
「ああ。最初はちょっと怖かったけどな」
シャロンが小柄な種族だということはレイにもわかっていました。ところが、彼女は思った以上に肩幅が狭くて腕も足も細く、それこそ壊れ物を扱うかのように抱いたのです。
「旦那様からの愛情をお腹の奥深くに感じました。心よりお慕いしております。末永く可愛がってくださいませ。うふふふふふふ♡」
いきなりシャロンが笑い始めました。彼女がこういう笑い方をするのをレイは聞いたことがありませんでしたので、思わずのけ反りそうになりました。
「申し訳ございません。旦那様がお目覚めになる少し前のことですが、何かがピンときましたのでステータスカードを見たところ、なんとっ!」
「なんと?」
「実はっ!」
「引っ張らなくていいから」
「はい」
テレビでよくありますよね。引っ張るだけ引っ張ってCMとか。
「転職候補に上級ジョブが現れました」
「昨日まではなかったのか?」
「はい。ここしばらくのパンダ狩りでレベルは上がっておりましたが、転職候補は以前から一般ジョブばかりでした」
シャロンのステータスカードにあったのは、シーフやスカウト、他には大道芸人や最初のジョブだった風来坊などでした。
「それで何になるつもりなんだ?」
「そのことですが……みなさまへの報告と一緒でもよろしいですか?」
「……まあいいけどな」
みんなへの報告と一緒ということは、レイがシャロンに手を出したこともみんなの知るところとなるはずです。それでもレイはシャロンを抱いたことを後悔していません。「毒を食らわば皿まで」ではありませんが、シャロンを抱くにあたって、四人も五人も同じだとレイは割り切ることにしました。
もちろんいずれきちんと責任をとるのは大前提です。抱くだけ抱いて捨てるというのはレイとしてはありえません。ただ、人数が増えれば大変だろうなという思いはあります。
「それなら下りる前に風呂に入るか」
汚れを落としてから食事に行くのがレイにとっての日常です。【浄化】でも落ちますが、朝風呂はまた気分が違って気持ちがいいものです。
「旦那様、それでしたら二人で同じ樽に入ってみませんか? 私の体なら一緒に入れるはずです。外だけではなく中も温まりませんか?」
「中が温まるのはシャロンだけだろ?」
「そうでした。旦那様、私の中を温めていただけませんか?」
◆◆◆
レイとシャロンが酒場に下りると、すでに他のメンバーは集まっていました。
「みなさま、おはようございます。ようやく私にも上級ジョブに転職する日がまいりました」
シャロンが一同に向かってそう宣言します。もちろんその言い方に、誰もが何かを感じました。
「何かあったの?」
「はい。これまでは上級ジョブの候補がありませんでしたが、どうやら昨夜で条件を満たしたようです」
「昨夜?」
「メイドは主人に手を出されて初めて一人前になれるようです。きゃっ、恥ずかしいっ♪」
サラの質問に答えつつ、あざとく両手を頬に持っていくシャロン。そのままレイの胸……には届かないので、みぞおちに頭をコツンとぶつけました。女性陣はそのポーズをあざといと思いながらも、レイが仕方ないなという顔をしながらシャロンを抱きしめるのを見守ります。ようやくかと。
「レイもだいぶ性格がくだけてきたよね。以前なら絶対にシャロンには手を出さなかっただろうし」
「男性の冒険者ならこれくらいは普通でしょう。酒場に入れば女給に声をかけるものです。むしろ最初のころが硬すぎたくらいですね」
貴族であれ平民であれ、お金と力のある人が多くの配偶者を持つことは、この国ではおかしなことではありません。むしろ推奨されるほどです。
逆に、レイの父親のモーガンのように、貴族の生まれで妻が正室一人だけ、側室も愛人がいないというのは珍しいことです。トリスタンもライナスもそうですね。ザカリーが言ったように、ファレル家は代々淡白な家系のようです。レイが例外ということでしょう。
つまり、何人妻にしようが問題ありませんが、そこで責任が取れるかどうか、そのためのお金があるかどうかということが大切なんです。
「みんなで一緒に仲良しです」
「シャロンはレイ様に譲ったのですから、今さらわたくしは何も申しません。むしろ贈り物を気に入っていただけて嬉しいですわ」
レイの恋人たちはみんな理解があります。むしろありすぎですね。それはレイの魅力が高すぎるのも影響していますが、シーヴがレイには好きに振る舞ってほしいと思っているからです。
そのレイですが、彼は別にハーレムを望んでいるわけではありません。むしろ恋人は一人でいいと考えていました。ところがシーヴとサラの二人から告白され、二人とも受け入れることになりました。それ以降レイは、できる限りはこちらの世界の常識に合わせていこうと考えました。成功しているとは言い難いですけどね。
サラは前世でも今世でも、自分がレイの好みのタイプではないのがわかっていました。だから諦めかけていましたが、そこをシーヴが説得しました。好みというのは時間とともに変わるもので、それにここは日本ではないと。実際には、レイの好みはキリッとした美人タイプというだけで、他が駄目というわけではありません。単純に好き嫌いで考えればサラのことは好きだったのです。
このようにサラを引きずり込んだシーヴは「男性が好きに楽しく生きる=ハーレム状態」という、ちょっと間違った男性観を持っていました。そのあたりは日本人時代から男友達がほとんどいなかったことが影響しているでしょう。男性を理解しようといろいろな本を読みましたが、少々偏りがあったようです。
さらには獅子人になったことも影響しています。獣人のすべてがそうではありませんが、一人の夫に複数の妻がいて、みんなで子育てをするという形は珍しくはないからです。彼女にも産みの母親だけでなく、異母兄弟姉妹の母親が何人もいるのです。
ラケルもシーヴと似たようなものです。それに加えて、自分を磨き上げた上で強い相手の妻になることが名誉あることだと教えられています。ラケルにとってはレイは最上の相手ということになります。
ケイトは自分が一番でないことに若干不満を感じていますが、レイに恋人が何人もいることに関しては不満はありません。貴族の家に生まれた男性はそういうものだと思っているからです。それに、シーヴはまとめ役として優秀ですので、シーヴがなら正室になってもいい考えている部分もあります。
シャロンはここに来た経緯が経緯なので思うところは山一つ分はありますが、レイに関しては好ましく思っています。自分とラケルに対して奴隷扱いをせず、パーティーの仲間として扱ってくれるからです。その奴隷としての契約期間はあと半年ほどですが、彼女なりに精一杯仕えようと考えています。
「それじゃ、そろそろ部屋に行くか」
「はい」
今日はシャロンの日だったので、レイはシャロンと一緒に部屋に入りました。
「旦那様、一つお願いがございます」
部屋に戻るとシャロンがレイに向かって深く頭を下げました。
「かしこまってどうしたんだ?」
いつものようにふざけた雰囲気はまったくないことにレイは驚きます。
「抱いてください」
「こうやってか?」
レイはシャロンに近づいてギュッと抱きしめます。たまに抱きついてくるので抱き返すことはよくありますが、シャロンの言いたいことは違っていました。
「いえ、今夜は夜伽の相手をさせていただけませんか?」
「……何かあったのか?」
これまで二週間、シャロンが抱かれたいと口にしたのをレイは聞いたことがありません。五日に一度、順番でレイと同じ部屋で寝ることになっていますが、レイは手を出さず、シャロンも同じベッドに入ることはありません。ただ、同じ空間にいただけでした。
最初のころに「旦那様に惹かれることがあればいいと思っております」とシャロンが言っていたのをレイは覚えています。それに対してレイは「別に無理して抱かれる必要はないからな」と答えています。それはレイの本心です。奴隷になったから抱くとか、そのようなつもりは彼にはありません。
「特に何かあったわけではないのですが、そろそろ抱かれるのもいいかと思いまして」
そう言いながら、シャロンはぽつぽつと話し始めました。
シャロンは成人すると町を離れ、いくつもの国と町を巡りました。たまたまダグラスでちょっとしたトラブルに遭い、メイドとしてしばらく同じ場所で過ごしていましたが、このトラブルも彼女にとって結果的に悪いことではなかったのです。
吟遊詩人や大道芸人として暮らすハーフリングにとって、他人という存在は単なる客、つまり金づるです。客と本気で親しくなることはあまりありません。それでもシャロンはケイトと二年以上一緒にいたことで、他人をおちょくる能力を向上させただけではなく、他人と親しく付き合うことがどういうことかと理解できたのです。
それからレイと出会ってパーティーに加わり、シャロンはこれまで感じられなかった充実感を感じていました。何が原因だろうかと自分で分析したところ、おそらくパーティーの一員として活動していることだろうという結論に達しました。
彼女がこの町に来ることになったのは、ケイトに強引に同行させられたからです。そのことに関しては、山ほど思うところがありますが、レイのことを好ましく思っているのは間違いありません。奴隷である自分やラケルのことを仲間の一人として扱ってくれるからです。
しかも、シャロンは戦闘についてはまったく役に立ちません。彼女にできるのは食事の用意や後片付けだけです。それでも何かをすれば「ありがとう」と言ってもらえます。奴隷になったこと自体は不本意ですが、レイが主人ならこういう生き方も悪くないのではないかと思い始めていました。
「私のすべてを旦那様に捧げます。ただ、私は体が小さいですので……」
「無茶はさせない」
レイは腰をかがめてシャロンにキスをすると一度お姫様抱っこをし、それからベッドに運びました。
◆◆◆
レイが目を覚ますと、すぐ横にシャロンの顔がありました。
「おはようございます、旦那様」
「おはよう」
二人は挨拶を交わすと、そのまま顔を近づけました。しばらくして唇が離れます。窓から差し込む光から、まだ早朝、しかもかなり早い時間だとわかります。
「昨夜はご満足いただけましたか?」
「ああ。最初はちょっと怖かったけどな」
シャロンが小柄な種族だということはレイにもわかっていました。ところが、彼女は思った以上に肩幅が狭くて腕も足も細く、それこそ壊れ物を扱うかのように抱いたのです。
「旦那様からの愛情をお腹の奥深くに感じました。心よりお慕いしております。末永く可愛がってくださいませ。うふふふふふふ♡」
いきなりシャロンが笑い始めました。彼女がこういう笑い方をするのをレイは聞いたことがありませんでしたので、思わずのけ反りそうになりました。
「申し訳ございません。旦那様がお目覚めになる少し前のことですが、何かがピンときましたのでステータスカードを見たところ、なんとっ!」
「なんと?」
「実はっ!」
「引っ張らなくていいから」
「はい」
テレビでよくありますよね。引っ張るだけ引っ張ってCMとか。
「転職候補に上級ジョブが現れました」
「昨日まではなかったのか?」
「はい。ここしばらくのパンダ狩りでレベルは上がっておりましたが、転職候補は以前から一般ジョブばかりでした」
シャロンのステータスカードにあったのは、シーフやスカウト、他には大道芸人や最初のジョブだった風来坊などでした。
「それで何になるつもりなんだ?」
「そのことですが……みなさまへの報告と一緒でもよろしいですか?」
「……まあいいけどな」
みんなへの報告と一緒ということは、レイがシャロンに手を出したこともみんなの知るところとなるはずです。それでもレイはシャロンを抱いたことを後悔していません。「毒を食らわば皿まで」ではありませんが、シャロンを抱くにあたって、四人も五人も同じだとレイは割り切ることにしました。
もちろんいずれきちんと責任をとるのは大前提です。抱くだけ抱いて捨てるというのはレイとしてはありえません。ただ、人数が増えれば大変だろうなという思いはあります。
「それなら下りる前に風呂に入るか」
汚れを落としてから食事に行くのがレイにとっての日常です。【浄化】でも落ちますが、朝風呂はまた気分が違って気持ちがいいものです。
「旦那様、それでしたら二人で同じ樽に入ってみませんか? 私の体なら一緒に入れるはずです。外だけではなく中も温まりませんか?」
「中が温まるのはシャロンだけだろ?」
「そうでした。旦那様、私の中を温めていただけませんか?」
◆◆◆
レイとシャロンが酒場に下りると、すでに他のメンバーは集まっていました。
「みなさま、おはようございます。ようやく私にも上級ジョブに転職する日がまいりました」
シャロンが一同に向かってそう宣言します。もちろんその言い方に、誰もが何かを感じました。
「何かあったの?」
「はい。これまでは上級ジョブの候補がありませんでしたが、どうやら昨夜で条件を満たしたようです」
「昨夜?」
「メイドは主人に手を出されて初めて一人前になれるようです。きゃっ、恥ずかしいっ♪」
サラの質問に答えつつ、あざとく両手を頬に持っていくシャロン。そのままレイの胸……には届かないので、みぞおちに頭をコツンとぶつけました。女性陣はそのポーズをあざといと思いながらも、レイが仕方ないなという顔をしながらシャロンを抱きしめるのを見守ります。ようやくかと。
「レイもだいぶ性格がくだけてきたよね。以前なら絶対にシャロンには手を出さなかっただろうし」
「男性の冒険者ならこれくらいは普通でしょう。酒場に入れば女給に声をかけるものです。むしろ最初のころが硬すぎたくらいですね」
貴族であれ平民であれ、お金と力のある人が多くの配偶者を持つことは、この国ではおかしなことではありません。むしろ推奨されるほどです。
逆に、レイの父親のモーガンのように、貴族の生まれで妻が正室一人だけ、側室も愛人がいないというのは珍しいことです。トリスタンもライナスもそうですね。ザカリーが言ったように、ファレル家は代々淡白な家系のようです。レイが例外ということでしょう。
つまり、何人妻にしようが問題ありませんが、そこで責任が取れるかどうか、そのためのお金があるかどうかということが大切なんです。
「みんなで一緒に仲良しです」
「シャロンはレイ様に譲ったのですから、今さらわたくしは何も申しません。むしろ贈り物を気に入っていただけて嬉しいですわ」
レイの恋人たちはみんな理解があります。むしろありすぎですね。それはレイの魅力が高すぎるのも影響していますが、シーヴがレイには好きに振る舞ってほしいと思っているからです。
そのレイですが、彼は別にハーレムを望んでいるわけではありません。むしろ恋人は一人でいいと考えていました。ところがシーヴとサラの二人から告白され、二人とも受け入れることになりました。それ以降レイは、できる限りはこちらの世界の常識に合わせていこうと考えました。成功しているとは言い難いですけどね。
サラは前世でも今世でも、自分がレイの好みのタイプではないのがわかっていました。だから諦めかけていましたが、そこをシーヴが説得しました。好みというのは時間とともに変わるもので、それにここは日本ではないと。実際には、レイの好みはキリッとした美人タイプというだけで、他が駄目というわけではありません。単純に好き嫌いで考えればサラのことは好きだったのです。
このようにサラを引きずり込んだシーヴは「男性が好きに楽しく生きる=ハーレム状態」という、ちょっと間違った男性観を持っていました。そのあたりは日本人時代から男友達がほとんどいなかったことが影響しているでしょう。男性を理解しようといろいろな本を読みましたが、少々偏りがあったようです。
さらには獅子人になったことも影響しています。獣人のすべてがそうではありませんが、一人の夫に複数の妻がいて、みんなで子育てをするという形は珍しくはないからです。彼女にも産みの母親だけでなく、異母兄弟姉妹の母親が何人もいるのです。
ラケルもシーヴと似たようなものです。それに加えて、自分を磨き上げた上で強い相手の妻になることが名誉あることだと教えられています。ラケルにとってはレイは最上の相手ということになります。
ケイトは自分が一番でないことに若干不満を感じていますが、レイに恋人が何人もいることに関しては不満はありません。貴族の家に生まれた男性はそういうものだと思っているからです。それに、シーヴはまとめ役として優秀ですので、シーヴがなら正室になってもいい考えている部分もあります。
シャロンはここに来た経緯が経緯なので思うところは山一つ分はありますが、レイに関しては好ましく思っています。自分とラケルに対して奴隷扱いをせず、パーティーの仲間として扱ってくれるからです。その奴隷としての契約期間はあと半年ほどですが、彼女なりに精一杯仕えようと考えています。
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