115 / 273
第十部:家族を持つこと
少年たち
しおりを挟む
今日は用事があって商会まで来た。絶賛変装中だ。
「あ、ミカワヤさん!」
「こんにちは!」
「やあ、ジャンとポール。元気にしてるかな?」
「「はいっ!」」
ミカワヤというのは俺の偽名の一つだ。エチゴヤだと山吹色のお菓子を取り出しそうだからミカワヤにした。酒屋っぽいけどな。
最初はミカワヤという商会のに所属するサブを名乗ろうとしたけどやめた。最終的にはそこそこ稼いでいる行商人で顔が広く、会長のアンナさんと以前からの知り合いだったという設定になった。
今日の用事の一つは少し前にスラムで拾った少年二人の様子を見ることだ。あの時は「よく俺たちのシマで仕事ができなもんだなあ、ァアン⁉」という感じで大人たちに袋叩きにされていた二人を助けた。
どうせ拾うならどうして少女を拾わなかったって? いや、そもそも拾うつもりはなかったからな。あちこちで話を聞いてただけだから。
スラムっていうのはどの時代のどの国にでもあって、呼び方は違うけど日本にもある。行き場のない者たちの溜まり場という意味でだ。
スラムのことはかなり前から問題になっていたそうで、実際にどうするかということになると及び腰になるというのが実際のところだったそうだ。『藪をつついて蛇を出す』のは誰でも嫌だろう。できれば触れたくない話題もあるはずだ。特に国ならな。アドニス王ですらそうだった。簡単には手が出せないと。
大きくなりすぎたスラムをどうするのか。住民たちを移動させるしかない。どこへ? そもそも出ていけと言われても彼らに行き場はない。それに追い出しても無意味だろう。またすぐに戻ってくるから。
それなら強制的に排除しようとしたら? 確実に暴動になるな。どうしても強制的にということならスラムに火を放つのが一番だろう。周囲を塞いで火を放つ。どこかの暴君がやりそうだ。そうやって無理やり排除するわけだ。悪手も悪手だろう。国主導でやったとすぐに分かるから、国王の評価がダダ下がりになるはずだ。
一番いいのはスラムで暮らす者たちに仕事を与えること。しかも彼らができるような仕事をだ。王都内で簡単にできる仕事は荷物の運搬、道のゴミ掃除、水路の掃除など。土木工事の現場で土や資材を運ぶ仕事も多い。でも全員に行き渡るはずがない。
王都を出てもいいというのなら、畑の土起こし、街道の整備など、体さえ動けばできる仕事はある。街道の整備っていうのは、王都の近くで凹凸がひどくなりすぎた場所に土を入れる仕事だ。街路樹を植えたりとかそういうことじゃない。
どんな世界のどんな国でも公共事業はある。あれは税金の無駄遣いとかの批判もあると思うけど、物騒な国なら事情が違う。
この大陸にある四か国の間では以前は戦争が起きていた。すでに和睦を結んでいて、そう簡単に戦争は起きそうにない。それでも油断はできない。国家間の永遠の和平なんて所詮は幻だ。右手で握手を求めつつ左手でナイフを、ってやつだ。
平和に思えてもいつ何があるか分からない。だから兵士は減らせない。国境近くには砦があり、万が一にも異変がないかを監視している。
もし兵士をクビにしたらどうなるか。仕事を失った兵士たちが何を始めるか分からない。田舎に帰って畑を耕すのが難しい。それなら冒険者にでもなってくれればいいけど、盗賊にでもなられたらどうしようもない。だから国はずっと一定の兵士は雇っている。貴族だってそうだ。
それに実際に盗賊はいるし魔物もいるし、兵士たちに出番がないわけじゃない。だからあまり減らしてもお互いに困るわけだ。
そういうことを考えながら歩いてたら二人を見つけてしまったわけで、俺だってできれば少女の方がよかった。でも助けたお礼抱くってゲスいよな?
「真面目にやっているようならそれが一番だね。でも無理はするんじゃないぞ」
「「はい」」
真面目に働くのが一番だ。
◆◆◆
俺は変装したままコワレ商会に入る。アンナさんがカウンターにいたので挨拶する。
「アンナ殿、イネス殿に頼まれていた素材をお持ちしました」
「ミカワヤさん、ご苦労様です」
アンナさんがにこやかな笑顔で俺を迎えてくれた。この笑顔を見れば、ジョスさんじゃなくてアンナさんに頼んでよかった。オッサンに迎え入れられるよりも美しいお姉さんの方がいい。アンナさんはまだ四〇過ぎだし、王都で会長をするということで服装も少々気合いを入れている。これも最近売り始めたものだ。
貴族の服はド派手でも、平民の服ってのは色もデザインも地味だ。派手にしたいわけじゃないけどもう少し何とかできないかと思ってファッションデザイン画を渡した。それを元にいくつか作られた。
日本で売られていたような服は、この国では場合によっては娼婦が着るような服だと思われる。肌を見せすぎると下品と思われるからだ。だからその中でも比較的大人しめの服が店頭に並んでいる。アンナさんが着ているのもそのうちの一つだ。会長自ら広告塔になっている。
「ああそうそう、ミカワヤさん。クノー子爵領の端にあるベックという村に支店ができました。今度そちらの方でも仕事をお願いすることがあると思います」
「はい、分かりました。今度北に行った際に寄ってみましょう」
「お願いしますね。それではどうぞ奥へ」
「ありがとうございます」
俺はアンナさんと白々しい会話をすると、カウンターに設置された魔道具に首から下げたプレートを触れさせた。そしてその魔道具が青く光ると、その横を通って奥に向かった。
このプレートはコワレ商会の取引業者を示すものだ。これはアンナさんやイネスの持っているものとも従業員たちのものとも少し違って、ある程度の信用がある相手に持たせるものだ。このプレートを認識するための魔道具がカウンターにある。ICカードを使った勤怠管理システムみたいなやつだ。もちろんこれがあれば何をしてもいいわけじゃなくて、まあ一定の信用があるという証明になる。
カードの素材は青銅で、ピカピカの十円玉の色をしている。そこに名前と有効期限が彫り込まれている。今のところは発行から三年を期限としている。この世界は思った以上に浮き沈みが激しいそうだから、三年経てばなくなる商会もあるそうだ。
このカードに彫り込まれた名前と当人の名前が一致しない場合、あるいは期限が過ぎてしまった場合、この魔道具が赤く光る。魔道具は俺が頑張って作ったものだ。【鑑定:Lv九】と同等の機能を持たせたので、これを騙すことはほとんど無理だ。
魔道具ってまだ理解できてない部分がある。どうして製作者の魔法のレベルと魔道具の性能が関係するのかとかが不明だ。例えば【魔道具製作:Lv一】の俺が【鑑定】を組み込もうとすると、魔法のレベル通り【鑑定:Lv九】相当の性能になる。でも俺よりもずっと経験が長く【魔道具製作:Lv三】を持つ熟練の魔道具職人でも、【鑑定:Lv三】しか使えないなら【鑑定:Lv三】相当の性能にしかならない。【魔道具製作】のレベルはできる魔道具の性能には影響しない。それなら何が違うんだってことになる。
だから今のところ俺に作れる魔道具は少ない。魔法のレベルは【鑑定】と【欺瞞】を除けば高くないからな。この魔道具もステータスを参照して一致するかどうかを判断、一致すれば青く光り、一致しなければ赤く光る。ただそれだけ。
この機能を使えば各所のセキュリティーを高めることもできる。でも人を使うのが高貴な者の務めと思われているところがあるから、この商会以外に使い道があるかどうかだな。
「あ、ミカワヤさん!」
「こんにちは!」
「やあ、ジャンとポール。元気にしてるかな?」
「「はいっ!」」
ミカワヤというのは俺の偽名の一つだ。エチゴヤだと山吹色のお菓子を取り出しそうだからミカワヤにした。酒屋っぽいけどな。
最初はミカワヤという商会のに所属するサブを名乗ろうとしたけどやめた。最終的にはそこそこ稼いでいる行商人で顔が広く、会長のアンナさんと以前からの知り合いだったという設定になった。
今日の用事の一つは少し前にスラムで拾った少年二人の様子を見ることだ。あの時は「よく俺たちのシマで仕事ができなもんだなあ、ァアン⁉」という感じで大人たちに袋叩きにされていた二人を助けた。
どうせ拾うならどうして少女を拾わなかったって? いや、そもそも拾うつもりはなかったからな。あちこちで話を聞いてただけだから。
スラムっていうのはどの時代のどの国にでもあって、呼び方は違うけど日本にもある。行き場のない者たちの溜まり場という意味でだ。
スラムのことはかなり前から問題になっていたそうで、実際にどうするかということになると及び腰になるというのが実際のところだったそうだ。『藪をつついて蛇を出す』のは誰でも嫌だろう。できれば触れたくない話題もあるはずだ。特に国ならな。アドニス王ですらそうだった。簡単には手が出せないと。
大きくなりすぎたスラムをどうするのか。住民たちを移動させるしかない。どこへ? そもそも出ていけと言われても彼らに行き場はない。それに追い出しても無意味だろう。またすぐに戻ってくるから。
それなら強制的に排除しようとしたら? 確実に暴動になるな。どうしても強制的にということならスラムに火を放つのが一番だろう。周囲を塞いで火を放つ。どこかの暴君がやりそうだ。そうやって無理やり排除するわけだ。悪手も悪手だろう。国主導でやったとすぐに分かるから、国王の評価がダダ下がりになるはずだ。
一番いいのはスラムで暮らす者たちに仕事を与えること。しかも彼らができるような仕事をだ。王都内で簡単にできる仕事は荷物の運搬、道のゴミ掃除、水路の掃除など。土木工事の現場で土や資材を運ぶ仕事も多い。でも全員に行き渡るはずがない。
王都を出てもいいというのなら、畑の土起こし、街道の整備など、体さえ動けばできる仕事はある。街道の整備っていうのは、王都の近くで凹凸がひどくなりすぎた場所に土を入れる仕事だ。街路樹を植えたりとかそういうことじゃない。
どんな世界のどんな国でも公共事業はある。あれは税金の無駄遣いとかの批判もあると思うけど、物騒な国なら事情が違う。
この大陸にある四か国の間では以前は戦争が起きていた。すでに和睦を結んでいて、そう簡単に戦争は起きそうにない。それでも油断はできない。国家間の永遠の和平なんて所詮は幻だ。右手で握手を求めつつ左手でナイフを、ってやつだ。
平和に思えてもいつ何があるか分からない。だから兵士は減らせない。国境近くには砦があり、万が一にも異変がないかを監視している。
もし兵士をクビにしたらどうなるか。仕事を失った兵士たちが何を始めるか分からない。田舎に帰って畑を耕すのが難しい。それなら冒険者にでもなってくれればいいけど、盗賊にでもなられたらどうしようもない。だから国はずっと一定の兵士は雇っている。貴族だってそうだ。
それに実際に盗賊はいるし魔物もいるし、兵士たちに出番がないわけじゃない。だからあまり減らしてもお互いに困るわけだ。
そういうことを考えながら歩いてたら二人を見つけてしまったわけで、俺だってできれば少女の方がよかった。でも助けたお礼抱くってゲスいよな?
「真面目にやっているようならそれが一番だね。でも無理はするんじゃないぞ」
「「はい」」
真面目に働くのが一番だ。
◆◆◆
俺は変装したままコワレ商会に入る。アンナさんがカウンターにいたので挨拶する。
「アンナ殿、イネス殿に頼まれていた素材をお持ちしました」
「ミカワヤさん、ご苦労様です」
アンナさんがにこやかな笑顔で俺を迎えてくれた。この笑顔を見れば、ジョスさんじゃなくてアンナさんに頼んでよかった。オッサンに迎え入れられるよりも美しいお姉さんの方がいい。アンナさんはまだ四〇過ぎだし、王都で会長をするということで服装も少々気合いを入れている。これも最近売り始めたものだ。
貴族の服はド派手でも、平民の服ってのは色もデザインも地味だ。派手にしたいわけじゃないけどもう少し何とかできないかと思ってファッションデザイン画を渡した。それを元にいくつか作られた。
日本で売られていたような服は、この国では場合によっては娼婦が着るような服だと思われる。肌を見せすぎると下品と思われるからだ。だからその中でも比較的大人しめの服が店頭に並んでいる。アンナさんが着ているのもそのうちの一つだ。会長自ら広告塔になっている。
「ああそうそう、ミカワヤさん。クノー子爵領の端にあるベックという村に支店ができました。今度そちらの方でも仕事をお願いすることがあると思います」
「はい、分かりました。今度北に行った際に寄ってみましょう」
「お願いしますね。それではどうぞ奥へ」
「ありがとうございます」
俺はアンナさんと白々しい会話をすると、カウンターに設置された魔道具に首から下げたプレートを触れさせた。そしてその魔道具が青く光ると、その横を通って奥に向かった。
このプレートはコワレ商会の取引業者を示すものだ。これはアンナさんやイネスの持っているものとも従業員たちのものとも少し違って、ある程度の信用がある相手に持たせるものだ。このプレートを認識するための魔道具がカウンターにある。ICカードを使った勤怠管理システムみたいなやつだ。もちろんこれがあれば何をしてもいいわけじゃなくて、まあ一定の信用があるという証明になる。
カードの素材は青銅で、ピカピカの十円玉の色をしている。そこに名前と有効期限が彫り込まれている。今のところは発行から三年を期限としている。この世界は思った以上に浮き沈みが激しいそうだから、三年経てばなくなる商会もあるそうだ。
このカードに彫り込まれた名前と当人の名前が一致しない場合、あるいは期限が過ぎてしまった場合、この魔道具が赤く光る。魔道具は俺が頑張って作ったものだ。【鑑定:Lv九】と同等の機能を持たせたので、これを騙すことはほとんど無理だ。
魔道具ってまだ理解できてない部分がある。どうして製作者の魔法のレベルと魔道具の性能が関係するのかとかが不明だ。例えば【魔道具製作:Lv一】の俺が【鑑定】を組み込もうとすると、魔法のレベル通り【鑑定:Lv九】相当の性能になる。でも俺よりもずっと経験が長く【魔道具製作:Lv三】を持つ熟練の魔道具職人でも、【鑑定:Lv三】しか使えないなら【鑑定:Lv三】相当の性能にしかならない。【魔道具製作】のレベルはできる魔道具の性能には影響しない。それなら何が違うんだってことになる。
だから今のところ俺に作れる魔道具は少ない。魔法のレベルは【鑑定】と【欺瞞】を除けば高くないからな。この魔道具もステータスを参照して一致するかどうかを判断、一致すれば青く光り、一致しなければ赤く光る。ただそれだけ。
この機能を使えば各所のセキュリティーを高めることもできる。でも人を使うのが高貴な者の務めと思われているところがあるから、この商会以外に使い道があるかどうかだな。
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説

文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる