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第十二部:勇者とダンジョンと魔物(一)
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サン=フォアから一キロほど離れた場所にある森の陰で降ろしてもらい、そこから俺だけが町に戻ることにした。門のところで説明して、問題ないようならトゥーリアたちを町の中に入れる。それしかないだろう。
そして中に入ったら簡単なパフォーマンスをしてあっと言わせ、スキュラたちが恐ろしい魔物でないことをアピールする。その段取りまで決めておいた。
城門まで急ぎ足で行くと見張りの兵士たちが俺を見つけて敬礼した。それに片手を挙げて応える。
「ダンジョンから戻った。代官のポール殿にこの報告書を頼む」
「はっ」
俺はあらかじめ書いておいた手紙を兵士に渡すと、そのまま城門のところで待つことにした。
「ところで勇者様、先ほど向こうの空に大きな鳥のようなものが見えたのですが、ロック鳥でも退治されましたか?」
トゥーリアが見えたのか? 低めを飛んでもらったけどここから一キロくらいだからな。上から見張っていれば見えるか。
「ポール殿に宛てた報告書にも書いたが、ダンジョンの一番下まで行った。そこでドラゴンと知り合って、そこまでその森のところまで乗せてきてもらった。さっき見えたのはそれだろう」
「……なるほど?」
俺の言葉が飲み込めてないらしい。眉間に皺が寄った。
「そのドラゴンがダンジョンから出たいということだから連れてきたけど、さすがにそのまま飛んできたら大騒ぎになるだろう。ポール殿の判断待ちだ」
「そのドラゴンは言葉が話せるのですか?」
「ああ、頭に響く感じだった。おそらく何かのスキルだろう」
しばらく待つとポール殿が文字通り飛んできた。馬に乗ったらどうなんだ?
「シュウジ様、ダンジョンを制覇してドラゴンを味方にされたと!」
こっちの人間は鍛えられてるのか、全然息が切れてなさそうだ。
「ああ、たまたま知り合ってしまった。森の向こうにいる。大人しい性格みたいだから仲良くなれたんだろう。連れてきてもいいか? いずれは王都に連れていくことになると思うが」
「はい、ドラゴンは聖獣で、地上最強の生物だと言われています。もちろん害がないのが前提ですが」
「それは大丈夫だ。きちんと伝えておく」
あの性格なら暴れることはないだろう。ダンジョンから出て伸びをしたら丸まったからな。猫みたいなドラゴンだった。
「では私は住民たちにこの事実を伝えておきます」
「あ、ちょっと待ってくれ」
立ち去りかけたポール殿を引き止める。スキュラのことも聞かなければならない。
「それともう一つ、スキュラという魔物が五体、俺の従魔になったというか、まあ懐かれたんだが、そっちも言葉が通じるから連れてきてもいいか? 悪い子たちじゃない」
「主従関係ができているなら問題ありません。人に危害を加えませんので。ただ従魔であることを示すための印をどこかに付けてもらいます。今回は仮でかまいません。頭でも腕でもどこでもかまいませんので、分かりやすい場所にそれと分かるものを巻いておいてください」
「分かった。呼び止めてすまない」
俺は町を出ると急いで森に引き返した。
◆◆◆
「トゥーリアのことは代官に説明してもらうことにした。それでスキュラたちはこれを髪に付けてくれ」
「「「これは何ですか?」」」
俺が五人に渡したのは長くて太い布だ。これをリボンにする。とりあえず仮でいいらしいから、これに俺の名前を書き込んで髪に付けてもらう。こんなのを普通の魔物が付けてるはずはないから大丈夫だろう。
「これは髪をまとめたりするのに使うものだ。魔物を町に入れるには従魔契約をした証拠をどこかに付ければいいそうだ」
「私たちは従魔契約はしていませんが、大丈夫なのですか?」
「ああ、魔法でやったわけじゃないけど契約はできている。俺に従うと言った直後から俺の従魔だ。だから体のどこかに俺の名前が書かれたものを付ければいいらしい」
ステータスにでは俺の従魔になっている。後は証拠だけだ。
「「「マスター、付けてください」」」
「俺がか?」
「「「はい」」」
自分で付けても同じだと思うけど違いでもあるのか。彼女たちの髪は長くてサラサラだ。魔物にしておくのは惜しいな。その髪をヘアゴムでまとめた上でリボンで縛る。
「「「きゃー!」」」
五人はお互いに見せ合っている。女子校か?
俺とスキュラたちはトゥーリアの背中に乗ったまま町の広場に降りた。
「「「おお~~っ‼」」」
スキュラたちを町に入れるのは問題ない。でも俺としてはこの子たちが怖がられないようにしたい。だからカッコよく目立たせればいい。
俺とスキュラたちが一斉にトゥーリアの背中から前転しながら飛び上がる。そして俺が前、スキュラたちが俺の後ろで横一直線になるように地面に着地する。
「「「うおお~~~~~~っ‼‼‼‼」」」
俺たちは拍手喝采を受けて手を振る。よし。この時点でスキュラに対して誰も恐怖心はないはずだ。その証拠におひねりが飛んできた。犬たち用に肉串も放り込まれている。可愛いからな。でも串で喉を突かないように注意しろよ。
◆◆◆
騒ぎが落ち着くと俺たちは代官邸に向かうことになった。
《歩くのはあまり得意ではないのじゃが》
「まあこれもパフォーマンスの一種と思ってくれ。さすがに町の中では飛びにくいだろう」
ドラゴンは空でも地上でも最強の存在だと言われる。マンティコア、グリフォン、亜竜のワイバーンなどとは比べ物にならないほど強く、しかも人以上の知性を持つ聖獣という扱いだ。
空を飛ぶ際も一キロ二キロなら一瞬だし、背中に乗せてもらえれば移動も楽々。でも小回りが利かないのが欠点だ。
俺たちは門衛に挨拶するとそのまま離れの方に向かう。
「それじゃトゥーリアはここにいてくれるか?」
《うむ。居心地は悪くなさそうじゃ》
俺は猫のように丸くなったトゥーリアを庭に残し、スキュラたちを連れてポール殿の屋敷の中に入った。
「なるほど、彼女たちがスキュラですか……」
「魔物には思えないだろ?」
「たしかに」
たしかに彼女たちの下半身は犬だ。でも地獄の番犬のような恐ろしい見た目をしてるわけじゃない。愛嬌のあるアラスカンマラミュートの子供たちだ。後ろ足や尻尾はないけどモフモフだからな。その見た目にポール殿は戸惑っていた。
「私が話に聞いたことのあるスキュラとは違うようですね。ですがどこにいたのですか?」
「一〇階ごとに下の階に向かう階段の手前に部屋があって、そこにいた。トゥーリアはさらに下の五一階だ」
「そのような話は聞いたことがありませんね。そもそもあのダンジョンに言葉を理解できる魔物がいるという話は聞いたことがありません」
「階段の手前に部屋があるのは知られているのか?」
「はい、それは。そこには魔物がいないので休憩場所として使われているそうです」
「そうか。それならもしかすると、暴走の際にはダンジョンの様子が変わるのかもしれないな」
スキュラたちは暴走が始まる少し前あたりにダンジョンのボス部屋に現れた。つまりそれまではボス部屋には何もない。魔物たちは溜まりに溜まった魔素で次々と生まれ、どんどんと上へと進む。そして出入り口付近に集まる。
さあ暴走が始まるというタイミングでボス部屋にボスが召喚される。その際にはダンジョンは俺がゲームで知ってるような、ボス部屋を通らないと下に行けなくなるダンジョンになる。
「ここのダンジョンはシュウジ様がご存じのものとは違うということですね」
「違うというのも少し違うややこしい話だが、暴走の間だけ俺の知っているダンジョンになるのかもしれない」
「暴走の間だけですか」
ポール殿は考え込むけど、それはそうだろう。ワンサカ魔物が飛び出してくる時にダンジョンに潜ろうという奇特なヤツはいないだろう。いるとすれば先代勇者のフィリップ殿くらいだろうか。彼はそれなりに頻繁に潜ってたらしいからな
「こんなことを言っているが、俺だって今回初めて潜ったから、実際にどうかまでは分からない。状況からそうではないかと思っただけで、確認のしようはない」
「別のダンジョンが暴走を起こした時に入るしかありませんね」
「そんなことをする者がいるとは思えないな」
スキュラたちをここに連れてきたのは、彼女たちが問題ないとポール殿に伝えるため、そしてダンジョンのボス部屋についての情報を集めることだった。結局分からなかったから、またどこか別の場所で探そうか。
そして中に入ったら簡単なパフォーマンスをしてあっと言わせ、スキュラたちが恐ろしい魔物でないことをアピールする。その段取りまで決めておいた。
城門まで急ぎ足で行くと見張りの兵士たちが俺を見つけて敬礼した。それに片手を挙げて応える。
「ダンジョンから戻った。代官のポール殿にこの報告書を頼む」
「はっ」
俺はあらかじめ書いておいた手紙を兵士に渡すと、そのまま城門のところで待つことにした。
「ところで勇者様、先ほど向こうの空に大きな鳥のようなものが見えたのですが、ロック鳥でも退治されましたか?」
トゥーリアが見えたのか? 低めを飛んでもらったけどここから一キロくらいだからな。上から見張っていれば見えるか。
「ポール殿に宛てた報告書にも書いたが、ダンジョンの一番下まで行った。そこでドラゴンと知り合って、そこまでその森のところまで乗せてきてもらった。さっき見えたのはそれだろう」
「……なるほど?」
俺の言葉が飲み込めてないらしい。眉間に皺が寄った。
「そのドラゴンがダンジョンから出たいということだから連れてきたけど、さすがにそのまま飛んできたら大騒ぎになるだろう。ポール殿の判断待ちだ」
「そのドラゴンは言葉が話せるのですか?」
「ああ、頭に響く感じだった。おそらく何かのスキルだろう」
しばらく待つとポール殿が文字通り飛んできた。馬に乗ったらどうなんだ?
「シュウジ様、ダンジョンを制覇してドラゴンを味方にされたと!」
こっちの人間は鍛えられてるのか、全然息が切れてなさそうだ。
「ああ、たまたま知り合ってしまった。森の向こうにいる。大人しい性格みたいだから仲良くなれたんだろう。連れてきてもいいか? いずれは王都に連れていくことになると思うが」
「はい、ドラゴンは聖獣で、地上最強の生物だと言われています。もちろん害がないのが前提ですが」
「それは大丈夫だ。きちんと伝えておく」
あの性格なら暴れることはないだろう。ダンジョンから出て伸びをしたら丸まったからな。猫みたいなドラゴンだった。
「では私は住民たちにこの事実を伝えておきます」
「あ、ちょっと待ってくれ」
立ち去りかけたポール殿を引き止める。スキュラのことも聞かなければならない。
「それともう一つ、スキュラという魔物が五体、俺の従魔になったというか、まあ懐かれたんだが、そっちも言葉が通じるから連れてきてもいいか? 悪い子たちじゃない」
「主従関係ができているなら問題ありません。人に危害を加えませんので。ただ従魔であることを示すための印をどこかに付けてもらいます。今回は仮でかまいません。頭でも腕でもどこでもかまいませんので、分かりやすい場所にそれと分かるものを巻いておいてください」
「分かった。呼び止めてすまない」
俺は町を出ると急いで森に引き返した。
◆◆◆
「トゥーリアのことは代官に説明してもらうことにした。それでスキュラたちはこれを髪に付けてくれ」
「「「これは何ですか?」」」
俺が五人に渡したのは長くて太い布だ。これをリボンにする。とりあえず仮でいいらしいから、これに俺の名前を書き込んで髪に付けてもらう。こんなのを普通の魔物が付けてるはずはないから大丈夫だろう。
「これは髪をまとめたりするのに使うものだ。魔物を町に入れるには従魔契約をした証拠をどこかに付ければいいそうだ」
「私たちは従魔契約はしていませんが、大丈夫なのですか?」
「ああ、魔法でやったわけじゃないけど契約はできている。俺に従うと言った直後から俺の従魔だ。だから体のどこかに俺の名前が書かれたものを付ければいいらしい」
ステータスにでは俺の従魔になっている。後は証拠だけだ。
「「「マスター、付けてください」」」
「俺がか?」
「「「はい」」」
自分で付けても同じだと思うけど違いでもあるのか。彼女たちの髪は長くてサラサラだ。魔物にしておくのは惜しいな。その髪をヘアゴムでまとめた上でリボンで縛る。
「「「きゃー!」」」
五人はお互いに見せ合っている。女子校か?
俺とスキュラたちはトゥーリアの背中に乗ったまま町の広場に降りた。
「「「おお~~っ‼」」」
スキュラたちを町に入れるのは問題ない。でも俺としてはこの子たちが怖がられないようにしたい。だからカッコよく目立たせればいい。
俺とスキュラたちが一斉にトゥーリアの背中から前転しながら飛び上がる。そして俺が前、スキュラたちが俺の後ろで横一直線になるように地面に着地する。
「「「うおお~~~~~~っ‼‼‼‼」」」
俺たちは拍手喝采を受けて手を振る。よし。この時点でスキュラに対して誰も恐怖心はないはずだ。その証拠におひねりが飛んできた。犬たち用に肉串も放り込まれている。可愛いからな。でも串で喉を突かないように注意しろよ。
◆◆◆
騒ぎが落ち着くと俺たちは代官邸に向かうことになった。
《歩くのはあまり得意ではないのじゃが》
「まあこれもパフォーマンスの一種と思ってくれ。さすがに町の中では飛びにくいだろう」
ドラゴンは空でも地上でも最強の存在だと言われる。マンティコア、グリフォン、亜竜のワイバーンなどとは比べ物にならないほど強く、しかも人以上の知性を持つ聖獣という扱いだ。
空を飛ぶ際も一キロ二キロなら一瞬だし、背中に乗せてもらえれば移動も楽々。でも小回りが利かないのが欠点だ。
俺たちは門衛に挨拶するとそのまま離れの方に向かう。
「それじゃトゥーリアはここにいてくれるか?」
《うむ。居心地は悪くなさそうじゃ》
俺は猫のように丸くなったトゥーリアを庭に残し、スキュラたちを連れてポール殿の屋敷の中に入った。
「なるほど、彼女たちがスキュラですか……」
「魔物には思えないだろ?」
「たしかに」
たしかに彼女たちの下半身は犬だ。でも地獄の番犬のような恐ろしい見た目をしてるわけじゃない。愛嬌のあるアラスカンマラミュートの子供たちだ。後ろ足や尻尾はないけどモフモフだからな。その見た目にポール殿は戸惑っていた。
「私が話に聞いたことのあるスキュラとは違うようですね。ですがどこにいたのですか?」
「一〇階ごとに下の階に向かう階段の手前に部屋があって、そこにいた。トゥーリアはさらに下の五一階だ」
「そのような話は聞いたことがありませんね。そもそもあのダンジョンに言葉を理解できる魔物がいるという話は聞いたことがありません」
「階段の手前に部屋があるのは知られているのか?」
「はい、それは。そこには魔物がいないので休憩場所として使われているそうです」
「そうか。それならもしかすると、暴走の際にはダンジョンの様子が変わるのかもしれないな」
スキュラたちは暴走が始まる少し前あたりにダンジョンのボス部屋に現れた。つまりそれまではボス部屋には何もない。魔物たちは溜まりに溜まった魔素で次々と生まれ、どんどんと上へと進む。そして出入り口付近に集まる。
さあ暴走が始まるというタイミングでボス部屋にボスが召喚される。その際にはダンジョンは俺がゲームで知ってるような、ボス部屋を通らないと下に行けなくなるダンジョンになる。
「ここのダンジョンはシュウジ様がご存じのものとは違うということですね」
「違うというのも少し違うややこしい話だが、暴走の間だけ俺の知っているダンジョンになるのかもしれない」
「暴走の間だけですか」
ポール殿は考え込むけど、それはそうだろう。ワンサカ魔物が飛び出してくる時にダンジョンに潜ろうという奇特なヤツはいないだろう。いるとすれば先代勇者のフィリップ殿くらいだろうか。彼はそれなりに頻繁に潜ってたらしいからな
「こんなことを言っているが、俺だって今回初めて潜ったから、実際にどうかまでは分からない。状況からそうではないかと思っただけで、確認のしようはない」
「別のダンジョンが暴走を起こした時に入るしかありませんね」
「そんなことをする者がいるとは思えないな」
スキュラたちをここに連れてきたのは、彼女たちが問題ないとポール殿に伝えるため、そしてダンジョンのボス部屋についての情報を集めることだった。結局分からなかったから、またどこか別の場所で探そうか。
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