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第十四部:それぞれの思惑
誰かのために(一)
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「シュウジ様、おはようございます」
「おはようございます」
「二人とも、おはよう」
再びレアンドル侯爵邸でタイスとミラベルの挨拶を受けた。先日の件について報告するために来ている。今日はリュシエンヌは同席せずに俺一人で来た。そっちの方が動きやすい。
侯爵のエミール殿は息子ができないのを気にして、新たに側室を迎えた。それがメグレ子爵の娘フルールだった。そのフルールはさっそく跡取り息子を産んだ。だからフルールを正室にし、跡取り息子を産まなかった正室のクローディーヌと離縁するという話になった。そうするとタイスとミラベルも一緒に屋敷を出なければならない。自分はいいけど娘たちが気の毒だ。だから力を貸してくれないか。クローディーヌから頼まれたのはそういうことだった。
それで各方面を調べてみたら怪しい話が出るわ出るわ。貴族ってお盛んだと聞いてたけど、本来はこっそりするものだ。バレなければいいんだけど、さすがにバレたらマズい。そりゃ当然だ。
お盛んだろうが何だろうが、スキャンダルは避けるのが当然だ。未婚同士が誰と寝たとかお茶会で口にするのは問題ないけど、既婚者に手を出せばマズいのは日本でも同じだ。手を出すならそれなりの覚悟が必要だ。そして失敗した時の逃げ道も。
つまり俺の手元にある情報は本来は外に出たらいけないものばかりということになる。
応接間にはクローディーヌが優雅に座っていた。たしかに男好きのするいい体だ。出るべきところは出て引っ込むべきところは引っ込んでいる。
「公爵様、何度もご足労いただき、ありがとうございます」
「その苦労も可愛い二人のためだと思っておこう」
俺は自分の両側に座らせた二人の肩を抱いて引き寄せた。タイスは恥ずかしそうに、ミラベルは子供が親にじゃれるように俺に抱きついた。
「あら、二人だけでございますか? 女としては少々妬けますわ」
「いやいや、クローディーヌ殿なら頼れる殿方がいくらでもいるだろう。アルフォンスとかジョフロワとか」
俺がそう口にした瞬間、応接室には剣呑な雰囲気が漂った。
◆◆◆
女は豹変する。もちろん男だって同じだろう。でも目の前の女は俺が挙げた名前を聞いた瞬間に明らかに目つきと雰囲気が変わった。まるで俺を敵だと見なしたかのように。隣にいる二人もそれを感じたようだ。タイスは一瞬体を硬くし、ミラベルは俺と母親の顔を見比べている。
「その名前をどこで?」
「さあ、どこでかな?」
最初から全ての手を明らかにする馬鹿はいない。そもそも切り札は全て俺の手の中にある。後はしっかりと本人から情報を集めるだけだ。
「バロワン伯爵家とメグレ子爵家が商売敵なんて話を持ち出しても、ちょっと調べれば敵対なんてしてないことは分かる。メグレ子爵家がバロワン伯爵家を蹴落とす必要なんてどこにもない。たしかにどちらも手広く商売をする商会をいくつも持っているとはいえ、それだけで敵対する理由にはならない。むしろバロワン伯爵家の方にこそ救いの手が必要だったようだな」
クローディーヌは実家のバロワン伯爵家に回す金欲しさに男と関係を持って援助を頼んでいた。それだけだった。体を許す代わりに金を求めた。
彼女の一族は手広く商売をやってるわりには放蕩の気があるようで、代々それなりに金欠らしい。収入は多いけど支出はそれよりも多いという状態だ。それが現当主、つまりクローディーヌの父の代になってからさらに金回りが悪くなり、まあそういうことだ。
調べたところでは、堅実なのはどうも過去の話だそうだ。それを上手く隠してバレないようにしてたようだ。いわゆる粉飾だな。その手腕はなかなかのものだとは思うけど、調査を担当した相手が悪かった。
クローディーヌは元々男遊びが派手で、若いうちから何人もの男と関係があった。結局はエミール殿の妻になって娘を二人産んだけど、それ以降は側室が来たこともあって再び男遊びに走った。
さっき俺が挙げた名前は、それぞれタイスとミラベルの実の父親だ。どちらも貴族の息子だ。二人は実の父親の顔は知らないだろう。知ってるのはクローディーヌだけだ。気の毒なことに、エミール殿も二人が自分の娘じゃないことはかなり前から感じていたようだ。そして薄々とクローディーヌのことを疑っていたようだった。そしてそれは事実だった。
彼は妻の不貞と跡取りのことで悩み、とうとうそれで離婚を決意した。でもクローディーヌは侯爵夫人という立場を手放したくない。もし手放すとすれば、より良い立場を得てからだと考えた。その立場というのが俺の側ということだ。
ちなみに引き合いに出されたメグレ子爵家だけど、商会のトップが代わって勢いが出たというだけで、後ろ暗いところは何もなかった。もちろんエミール殿が迎え入れたフルールは善良も善良。俺と知り合う前のエミリアよりも純真だった。
というわけでエミール殿はフルールと連日連夜熱い夫婦生活を送っていると。実際に彼女が産んだのはエミール殿の子供で間違いないそうだ。おそらく近いうちに二人目もできるだろうという報告だった。
クローディーヌとしてはそんな状況で縁を切られたら惨めなだけだ。だから俺に向かってタイスの話を持ち出して泣き落としにかかった。実際タイスは可哀想だけど、本人はあまり気にしていないようだ。
「バロワン伯爵家の娘は若い頃から男遊びが派手で、結婚して子供を産んでからも夫以外の男に体を許していたらしい」
俺はクローディーヌの目をじっと見ながら話を続ける。
「ただ普通に考えると不思議なのは、夫以外の男と子供を作ったということだ。貴族なら【避妊】くらい使える環境にあるだろう。そもそもそんなに難しい魔法じゃない」
もちろん魔法が使えるならということだ。無理でも誰かにかけてもらえばそれでいい。
「でも男としては女が孕むかもしれないという状況に興奮するのは間違いない。まさにこの瞬間に新しい命が誕生するかもしれないと思えばな。だから多額の援助を受けることを条件に【避妊】を使わなかったそうだ。まあ生でヤって中出ししてもできるとは限らない。健康な若い男女でも三〇パーセント程度だと言われている。でも彼女には娘が二人できたそうだ」
「おはようございます」
「二人とも、おはよう」
再びレアンドル侯爵邸でタイスとミラベルの挨拶を受けた。先日の件について報告するために来ている。今日はリュシエンヌは同席せずに俺一人で来た。そっちの方が動きやすい。
侯爵のエミール殿は息子ができないのを気にして、新たに側室を迎えた。それがメグレ子爵の娘フルールだった。そのフルールはさっそく跡取り息子を産んだ。だからフルールを正室にし、跡取り息子を産まなかった正室のクローディーヌと離縁するという話になった。そうするとタイスとミラベルも一緒に屋敷を出なければならない。自分はいいけど娘たちが気の毒だ。だから力を貸してくれないか。クローディーヌから頼まれたのはそういうことだった。
それで各方面を調べてみたら怪しい話が出るわ出るわ。貴族ってお盛んだと聞いてたけど、本来はこっそりするものだ。バレなければいいんだけど、さすがにバレたらマズい。そりゃ当然だ。
お盛んだろうが何だろうが、スキャンダルは避けるのが当然だ。未婚同士が誰と寝たとかお茶会で口にするのは問題ないけど、既婚者に手を出せばマズいのは日本でも同じだ。手を出すならそれなりの覚悟が必要だ。そして失敗した時の逃げ道も。
つまり俺の手元にある情報は本来は外に出たらいけないものばかりということになる。
応接間にはクローディーヌが優雅に座っていた。たしかに男好きのするいい体だ。出るべきところは出て引っ込むべきところは引っ込んでいる。
「公爵様、何度もご足労いただき、ありがとうございます」
「その苦労も可愛い二人のためだと思っておこう」
俺は自分の両側に座らせた二人の肩を抱いて引き寄せた。タイスは恥ずかしそうに、ミラベルは子供が親にじゃれるように俺に抱きついた。
「あら、二人だけでございますか? 女としては少々妬けますわ」
「いやいや、クローディーヌ殿なら頼れる殿方がいくらでもいるだろう。アルフォンスとかジョフロワとか」
俺がそう口にした瞬間、応接室には剣呑な雰囲気が漂った。
◆◆◆
女は豹変する。もちろん男だって同じだろう。でも目の前の女は俺が挙げた名前を聞いた瞬間に明らかに目つきと雰囲気が変わった。まるで俺を敵だと見なしたかのように。隣にいる二人もそれを感じたようだ。タイスは一瞬体を硬くし、ミラベルは俺と母親の顔を見比べている。
「その名前をどこで?」
「さあ、どこでかな?」
最初から全ての手を明らかにする馬鹿はいない。そもそも切り札は全て俺の手の中にある。後はしっかりと本人から情報を集めるだけだ。
「バロワン伯爵家とメグレ子爵家が商売敵なんて話を持ち出しても、ちょっと調べれば敵対なんてしてないことは分かる。メグレ子爵家がバロワン伯爵家を蹴落とす必要なんてどこにもない。たしかにどちらも手広く商売をする商会をいくつも持っているとはいえ、それだけで敵対する理由にはならない。むしろバロワン伯爵家の方にこそ救いの手が必要だったようだな」
クローディーヌは実家のバロワン伯爵家に回す金欲しさに男と関係を持って援助を頼んでいた。それだけだった。体を許す代わりに金を求めた。
彼女の一族は手広く商売をやってるわりには放蕩の気があるようで、代々それなりに金欠らしい。収入は多いけど支出はそれよりも多いという状態だ。それが現当主、つまりクローディーヌの父の代になってからさらに金回りが悪くなり、まあそういうことだ。
調べたところでは、堅実なのはどうも過去の話だそうだ。それを上手く隠してバレないようにしてたようだ。いわゆる粉飾だな。その手腕はなかなかのものだとは思うけど、調査を担当した相手が悪かった。
クローディーヌは元々男遊びが派手で、若いうちから何人もの男と関係があった。結局はエミール殿の妻になって娘を二人産んだけど、それ以降は側室が来たこともあって再び男遊びに走った。
さっき俺が挙げた名前は、それぞれタイスとミラベルの実の父親だ。どちらも貴族の息子だ。二人は実の父親の顔は知らないだろう。知ってるのはクローディーヌだけだ。気の毒なことに、エミール殿も二人が自分の娘じゃないことはかなり前から感じていたようだ。そして薄々とクローディーヌのことを疑っていたようだった。そしてそれは事実だった。
彼は妻の不貞と跡取りのことで悩み、とうとうそれで離婚を決意した。でもクローディーヌは侯爵夫人という立場を手放したくない。もし手放すとすれば、より良い立場を得てからだと考えた。その立場というのが俺の側ということだ。
ちなみに引き合いに出されたメグレ子爵家だけど、商会のトップが代わって勢いが出たというだけで、後ろ暗いところは何もなかった。もちろんエミール殿が迎え入れたフルールは善良も善良。俺と知り合う前のエミリアよりも純真だった。
というわけでエミール殿はフルールと連日連夜熱い夫婦生活を送っていると。実際に彼女が産んだのはエミール殿の子供で間違いないそうだ。おそらく近いうちに二人目もできるだろうという報告だった。
クローディーヌとしてはそんな状況で縁を切られたら惨めなだけだ。だから俺に向かってタイスの話を持ち出して泣き落としにかかった。実際タイスは可哀想だけど、本人はあまり気にしていないようだ。
「バロワン伯爵家の娘は若い頃から男遊びが派手で、結婚して子供を産んでからも夫以外の男に体を許していたらしい」
俺はクローディーヌの目をじっと見ながら話を続ける。
「ただ普通に考えると不思議なのは、夫以外の男と子供を作ったということだ。貴族なら【避妊】くらい使える環境にあるだろう。そもそもそんなに難しい魔法じゃない」
もちろん魔法が使えるならということだ。無理でも誰かにかけてもらえばそれでいい。
「でも男としては女が孕むかもしれないという状況に興奮するのは間違いない。まさにこの瞬間に新しい命が誕生するかもしれないと思えばな。だから多額の援助を受けることを条件に【避妊】を使わなかったそうだ。まあ生でヤって中出ししてもできるとは限らない。健康な若い男女でも三〇パーセント程度だと言われている。でも彼女には娘が二人できたそうだ」
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