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第十二部:勇者とダンジョンと魔物(一)
錬金術師の追加
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《おっと、行き過ぎるとこじゃった》
「すぐだからな」
数キロならトゥーリアに乗るほどでもない。一、二回羽ばたいたらもう屋敷だった。屋敷の庭のあまり邪魔にならなさそうな場所に降りてもらった。
「トゥーリアはここで待っていてくれ」
《うむ、分かった》
返事をするとまたすぐに丸まった。猫だな。
「スキュラたちもここにいてくれ。紹介はエステルを送った後でする」
「「「はい」」」
「とりあえずお茶セットはここに置いておく。エステルは一緒に来てくれ」
「分かりましたです」
エステルは元気に返事をすると俺に付いてきた。
「「「お帰りなさいませ」」」
屋敷の庭で使用人たちの出迎えを受けるけどらみんな少し腰が引けている。まあ仕方がない。しかし庭が広くてよかった。
「旦那様、あのドラゴンは屋敷の表と裏、どこにいてもらうべきでしょうか?」
屋敷を管理するダヴィドとしてはそこは気になるだろう。少し硬い表情で俺に確認してきた。
この屋敷は立派な庭を見てもらえるように表が広くなっている。まだ整備が終わってないからただの広い庭だ。裏の方が静かかもしれないけど、防犯を考えたら表がいいだろうな。番犬ならぬ番竜だ。門から覗いたらドラゴンが顔を出すという恐ろしい屋敷だな。
「南西の方は芝がよく生えてるから、今いるあのあたりでいいだろう。それと一人客を連れてきた。すぐに商会の方で働いてもらうから顔見せだけだが、妻たちを集めてくれ」
「はい。畏まりました」
◆◆◆
「エステルです。よろしくお願いします」
応接室に集まった妻たちに向かってエステルが頭を下げた。
「シュウジさん、エステルさんはどう扱うのですか?」
まだ手を出してないのに、最初から「エステルさん」か。ミレーヌは気が早い。
「エステルはイネスの部下にと思ってスカウトした。ミレーヌは商会の方で顔を合わせることもあるだろう。植物の扱いは得意だそうだから、美容液やポーションなどを作ってもらう。効率が上がるだろう」
「それならシュウジ様、エステルさんはここでは暮らさないということですか?」
エミリアは残念そうにそう言うけど、俺の女にするために連れてきたわけじゃない。
「ああ、商会の寮に部屋を用意するから、寝泊まりはそちらだ。今日はトゥーリアを連れてきたついでに顔合わせをと思っただけだ。エルフは珍しいからな。なあ、ベラ?」
「はい。母以外に知り合いはいません。王宮で働いている人もいません。王都にはいることはいるのですが、ご縁はありませんでした。ところでイネスさんとは違うということですか?」
「そうだな。とりあえずエステルには仕事を紹介するだけだ。イネスの下で社会勉強もさせたいからな」
イネスが先生向きかどうかは別として、働くことで得られるものは多いだろう。
「エステルさんはぁそれでいいのですかぁ?」
ワンコに聞かれるとエステルは意味が分からなかったのか一度首を傾げ、それから俺の顔を見て、そしてまたワンコの方を向いた。
「はい、それでいいのです。シュウジ様には毎日白いのをお腹いっぱいいっぱい貰いましたです」
「……」
「ワンコ、マシュマロのことだ」
「ああぁ、なるほどぉ。話が矛盾していると思いましたぁ」
「少し言葉の選び方が悪い子でなあ」
冒険者が全員そうというわけじゃないけど、言葉遣いが悪いのが多い。特に男連中は酒場で酒を飲みながら下品な話をすることもある。きちんとした人間の言葉を覚えるまでにそういう環境にいたので、たまにおかしな言葉を使う。そのあたりをイネスが教えられるかどうかは分からないけど、とりあえず丸投げしよう。イネスは接客業じゃないから、仕事の合間に言葉を一つ二つずつでもエステルに教えてくれたらいい。
「エステル。今から職場に連れていく」
「分かりましたです」
妻たちにエステルを紹介すると次は馬車で商会の方に向かう。
「公爵様、ご無沙汰しております。今日はお連れ様もご一緒ですか?」
中に入るとアンナさんがエステルを見ながら俺にそう聞いた。
「客ではなく従業員として雇ったエステルだ」
「エステルです。よろしくお願いします」
「初めまして。ここの商会長を任されているアンナです」
アンナさんは面倒見がいい。イネスの手に負えなければアンナさんが面倒を見てくれるだろう。
「エステルはイネスの直属の部下にする。今日から務めることになるから、寮に部屋を用意してもらうことになる」
「分かりました。部屋はありますのでイネスさんに案内してもらいましょう」
商会長には顔を見せたので次はイネスだ。俺はエステルを連れて奥へ向かった。
「イネス、いるか?」
いるのが分かって声をかけるんだけどな。
「はい、いますよ」
「お前の部下を連れてきたぞ。待望の錬金術師だ」
「ありがとうございます……ってエルフの方ですか⁉」
「よろしくお願いします」
◆◆◆
お互いに自己紹介が終わると、当然のようにイネスが質問し、エステルが答えるという流れになった。そうなれば身の上話も出てくる。
「はーっ、苦労されたのですねえ」
「お腹が空くのが一番辛かったのです」
「エステルさん、それはよく分かります。空腹は敵です!」
「敵です!」
共感し合う二人。でもその握手に意味はあるのか? ただ二人の話を聞くと、イネスも俺が美容液と媚薬を買うまでは一日一食あるかどうかだったらしい。黒パンと水で耐え凌いだとか。それでもガリガリじゃなかったからなあ。マジで黒パン凄えな。
「それで仕事の都合を考えたら寮で寝泊まりする方がいいだろう。イネス、エステルの面倒を見てやってくれるか?」
「お菓子は付きますか?」
「用意しよう」
さりげなく報酬の追加を要求された。お菓子くらいいくらでも渡すけどな。それにしても最近は遠慮がなくなったなあ。最初から全く遠慮はされなかったか。俺の精液からポーションを作りたいとか言い出したくらいだからな。
「シュウジ様、私は白いのを毎日お腹いっぱい欲しいです」
「……」
イネスが微妙な顔になった。
「エステル、マシュマロだマシュマロ。名前を覚えてくれ」
「シュウジ様の白いのはマシュマロ」
「声に出さなくていい」
俺はテーブルの上に山盛りのマシュマロを出した。
「エステル、しばらくここで働いて、イネスに町での暮らしを色々と教えてもらえ」
「はいです」
「分からないことはイネスに聞け。それでも無理なら俺に聞け。おかしなことをこの店に来た客に聞くなよ?」
「分かりましたです」
少々不安はあるけど接客業じゃないから大丈夫だろう。
「すぐだからな」
数キロならトゥーリアに乗るほどでもない。一、二回羽ばたいたらもう屋敷だった。屋敷の庭のあまり邪魔にならなさそうな場所に降りてもらった。
「トゥーリアはここで待っていてくれ」
《うむ、分かった》
返事をするとまたすぐに丸まった。猫だな。
「スキュラたちもここにいてくれ。紹介はエステルを送った後でする」
「「「はい」」」
「とりあえずお茶セットはここに置いておく。エステルは一緒に来てくれ」
「分かりましたです」
エステルは元気に返事をすると俺に付いてきた。
「「「お帰りなさいませ」」」
屋敷の庭で使用人たちの出迎えを受けるけどらみんな少し腰が引けている。まあ仕方がない。しかし庭が広くてよかった。
「旦那様、あのドラゴンは屋敷の表と裏、どこにいてもらうべきでしょうか?」
屋敷を管理するダヴィドとしてはそこは気になるだろう。少し硬い表情で俺に確認してきた。
この屋敷は立派な庭を見てもらえるように表が広くなっている。まだ整備が終わってないからただの広い庭だ。裏の方が静かかもしれないけど、防犯を考えたら表がいいだろうな。番犬ならぬ番竜だ。門から覗いたらドラゴンが顔を出すという恐ろしい屋敷だな。
「南西の方は芝がよく生えてるから、今いるあのあたりでいいだろう。それと一人客を連れてきた。すぐに商会の方で働いてもらうから顔見せだけだが、妻たちを集めてくれ」
「はい。畏まりました」
◆◆◆
「エステルです。よろしくお願いします」
応接室に集まった妻たちに向かってエステルが頭を下げた。
「シュウジさん、エステルさんはどう扱うのですか?」
まだ手を出してないのに、最初から「エステルさん」か。ミレーヌは気が早い。
「エステルはイネスの部下にと思ってスカウトした。ミレーヌは商会の方で顔を合わせることもあるだろう。植物の扱いは得意だそうだから、美容液やポーションなどを作ってもらう。効率が上がるだろう」
「それならシュウジ様、エステルさんはここでは暮らさないということですか?」
エミリアは残念そうにそう言うけど、俺の女にするために連れてきたわけじゃない。
「ああ、商会の寮に部屋を用意するから、寝泊まりはそちらだ。今日はトゥーリアを連れてきたついでに顔合わせをと思っただけだ。エルフは珍しいからな。なあ、ベラ?」
「はい。母以外に知り合いはいません。王宮で働いている人もいません。王都にはいることはいるのですが、ご縁はありませんでした。ところでイネスさんとは違うということですか?」
「そうだな。とりあえずエステルには仕事を紹介するだけだ。イネスの下で社会勉強もさせたいからな」
イネスが先生向きかどうかは別として、働くことで得られるものは多いだろう。
「エステルさんはぁそれでいいのですかぁ?」
ワンコに聞かれるとエステルは意味が分からなかったのか一度首を傾げ、それから俺の顔を見て、そしてまたワンコの方を向いた。
「はい、それでいいのです。シュウジ様には毎日白いのをお腹いっぱいいっぱい貰いましたです」
「……」
「ワンコ、マシュマロのことだ」
「ああぁ、なるほどぉ。話が矛盾していると思いましたぁ」
「少し言葉の選び方が悪い子でなあ」
冒険者が全員そうというわけじゃないけど、言葉遣いが悪いのが多い。特に男連中は酒場で酒を飲みながら下品な話をすることもある。きちんとした人間の言葉を覚えるまでにそういう環境にいたので、たまにおかしな言葉を使う。そのあたりをイネスが教えられるかどうかは分からないけど、とりあえず丸投げしよう。イネスは接客業じゃないから、仕事の合間に言葉を一つ二つずつでもエステルに教えてくれたらいい。
「エステル。今から職場に連れていく」
「分かりましたです」
妻たちにエステルを紹介すると次は馬車で商会の方に向かう。
「公爵様、ご無沙汰しております。今日はお連れ様もご一緒ですか?」
中に入るとアンナさんがエステルを見ながら俺にそう聞いた。
「客ではなく従業員として雇ったエステルだ」
「エステルです。よろしくお願いします」
「初めまして。ここの商会長を任されているアンナです」
アンナさんは面倒見がいい。イネスの手に負えなければアンナさんが面倒を見てくれるだろう。
「エステルはイネスの直属の部下にする。今日から務めることになるから、寮に部屋を用意してもらうことになる」
「分かりました。部屋はありますのでイネスさんに案内してもらいましょう」
商会長には顔を見せたので次はイネスだ。俺はエステルを連れて奥へ向かった。
「イネス、いるか?」
いるのが分かって声をかけるんだけどな。
「はい、いますよ」
「お前の部下を連れてきたぞ。待望の錬金術師だ」
「ありがとうございます……ってエルフの方ですか⁉」
「よろしくお願いします」
◆◆◆
お互いに自己紹介が終わると、当然のようにイネスが質問し、エステルが答えるという流れになった。そうなれば身の上話も出てくる。
「はーっ、苦労されたのですねえ」
「お腹が空くのが一番辛かったのです」
「エステルさん、それはよく分かります。空腹は敵です!」
「敵です!」
共感し合う二人。でもその握手に意味はあるのか? ただ二人の話を聞くと、イネスも俺が美容液と媚薬を買うまでは一日一食あるかどうかだったらしい。黒パンと水で耐え凌いだとか。それでもガリガリじゃなかったからなあ。マジで黒パン凄えな。
「それで仕事の都合を考えたら寮で寝泊まりする方がいいだろう。イネス、エステルの面倒を見てやってくれるか?」
「お菓子は付きますか?」
「用意しよう」
さりげなく報酬の追加を要求された。お菓子くらいいくらでも渡すけどな。それにしても最近は遠慮がなくなったなあ。最初から全く遠慮はされなかったか。俺の精液からポーションを作りたいとか言い出したくらいだからな。
「シュウジ様、私は白いのを毎日お腹いっぱい欲しいです」
「……」
イネスが微妙な顔になった。
「エステル、マシュマロだマシュマロ。名前を覚えてくれ」
「シュウジ様の白いのはマシュマロ」
「声に出さなくていい」
俺はテーブルの上に山盛りのマシュマロを出した。
「エステル、しばらくここで働いて、イネスに町での暮らしを色々と教えてもらえ」
「はいです」
「分からないことはイネスに聞け。それでも無理なら俺に聞け。おかしなことをこの店に来た客に聞くなよ?」
「分かりましたです」
少々不安はあるけど接客業じゃないから大丈夫だろう。
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