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第三部:勇者デビュー
書庫と神話
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そのまま王宮に入って図書室にやって来た。人が少ないと聞いたからだ。王宮に出入りする者なら誰でも使えるらしい。場所が分からないので場所を確認しつつ入れるかどうか聞いてみたら問題なかった。
家庭教師を付けてもらえるようになるのは俺が屋敷を受け取ってから。もちろん向こうの都合もあるはずなので、すぐではないらしい。それならその間に自分で少しでも頭に入れておけばいい。そう思って図書室のドアを開けたけど、これは多いわ。多いというか全部がデカい。
日本の本屋のように文庫に新書に単行本、色々なサイズがあるわけじゃなく、見える範囲では全部が百科事典サイズになっている。重そうだな。鈍器だろう。表紙は革張りで、装飾はあまりない。
受付には誰もいなかったけど、よく見ると壁際で本を片付けている女が見えた。尻尾がユラユラと揺れている。頭の上に耳があるな。あの尻尾は猫か? 猫人だろう。虎人かもしれない。さすがにどこに何があるのか全然分からないから聞いてみることにした。
「すまない。この国に関する歴史とか神話とか、そのような本はあるか?」
「はい——え?」
司書は立ち上がってこちらを向くと驚いた表情をした。少し目が吊った顔立ちで、いかにも猫人だ。
彼女の胸のところには『オリエンヌ』と名前が書かれたプレートが付いていた。オリエンヌさんね。俺より少し年上のようだ。
「申し訳ございません。勇者様ですね。神話に関しては一番奥の右手になります。その手前当たりに歴史に関するものがございます。大まかに奥の方が神話やこの国の起こりに関するもの、手前の方は比較的年代の新しい資料などになっております。反対側は物語が中心になっております」
「そうか、ありがとう」
「何かありましたら、何なりとお申し付けください」
「その時は頼む」
奥の方か。
歩きながら本の背をよく見ると、小さな字で書名らしきものが書かれているのが分かった。やっぱり知らない言葉のはずなのに内容が理解できている。
一番奥の右手……ああ、このあたりが神話か。昔なら勉強なんて何が面白いのかと思っていたけど、死んでから勉強しようという気になるとはなあ。
第一巻らしいものを取り出す。ああ、どうやら状態保存系の魔法がかけられているのか。表紙を開いて中を見る。
「読める‼ 読めるぞ‼」
とりあえず一度は言うよな。
まあ冗談は横に置いといて、座って読むか。ちょうど読書用の机と椅子がある。
創世神話から始めるか。
なるほど、この世界の創造神は他の世界からやって来た。そしてこの地に新しい世界を作ることにした。でも一人で作るのは大変だ。だから彼女の手伝いをさせるための神々を作った。
時を司る神、空間を司る神、光を司る神、闇を司る神、空を司る神、海を司る神、大地を司る神、植物を司る神、喜びを司る神、怒りを司る神、哀しみを司る神、楽しみを司る神、運命を司る神、生命を司る神、それ以外にも何百もの神々を作り出した。
それからみんなで太陽を作り、多くの星を作り、そしてこの星も作った。この星には人や植物や動物も作った。
創造神はこの世界の発展を願った。しかし人を作ってしばらくしたのに、思ったほど増えなかった。なぜか。人に愛を教えるのを忘れたからだ。だから最後に愛の神を作った。
愛の神は地上に降り、人々に愛とは何かを教えた。それによってこの世界の人々は他人を愛することを理解した。
「ははあ。最後にいいところを持って行ったのが愛の神——」
「はい」
「——うおっ!」
いきなり横から話しかけられてビックリした。オリエンヌか。足音もなく近づいてきたな。さすが猫人。
「驚かせてしまい申し訳ございません。それなりに時間が経ちましたので、少し様子を伺いに参りました」
「ああ、もうそんなに経ったか」
軽く二時間を超えていた。いい時間になったな。
「愛の神についてでございますが、書き方が原因ということもございます。ですが愛の神が存在しなければ文明は起こり得なかったというのが通説になっております」
「なるほど。起こったとしても、もっと緩やかにしか成長しなかった可能性はあるな」
「そうでございます。ただしその創世神話にはいくつか問題もございます」
「例えばどこだ?」
話としては面白かった。「そこでそれ?」っていうのもあまりなかった気がする。
「愛の神の存在でございます。教会が教えている神話では、最初から愛の神がいることになっております」
「どちらが古いんだ?」
「教会の方のようです。そのため一般的な創世神話は、教会のものを元にして愛の神の出番を変えた版だと言われております」
「最後に愛の神が出てくる方が話としては盛り上がるからな」
「おそらくそうでございましょう」
神話というのはこうやってじっくり読むと面白いな。ただ長くて疲れる。また来ればいいか。
帰る準備をするために立ち上がって体を伸ばすとあちこちがポキポキと鳴った。俺がからだをほぐすように動かすと、オリエンヌが目を細めて俺の方に一歩近づいた。
「勇者様、あちらに休憩用の小部屋がございます(じゅるり)。もしよろしければ、諸々のお世話をさせていただくこともできますが、いかがでございますか?」
言葉は丁寧なんだけど、本音が表情に出てるぞ。途中で舌なめずりしただろ。コイツは猫じゃない。豹だ。女豹だ。油断すると食われる。まあ食われても困らないし、『据え膳食わぬは男の恥』ってのは分からないでもない。でもお茶漬けを楽しんでたらステーキが転がり込んできた感じだ。今はステーキはいらない。帰って夕食を済ませば極上のステーキが待ってるからな。
「ありがたい申し出だが、次の機会があればということにさせてもらいたい」
「いえ、こちらこそ差し出がましいことを申し上げました。お忘れください」
そう言ってオリエンヌは下がっていった。
ミレーヌが言ったように、ステータスのせいでこっちから何もしなくても寄ってくるのかもしれない。調子に乗って手当たり次第に手を出したら後々やっかいなことになるかもしれない。勇者で公爵というやりたい放題できる地位ではあるけど、顔も名前も知られているから何かやらかせばダメージもデカいだろう。
この国には日報紙という新聞のようなものがあって、俺の行動はその日報紙に毎日書かれている。俺は自分の記事が読みたいわけじゃないけど食事と一緒に回ってきて、それをエミリアが感動しながら読み上げてくれる。
これまでに「勇者様がラヴァル公爵になられた」「パーティーで素晴らしい演説をなさった」「貴族たちに一人ずつお声をかけられた」「ワインを優雅にお召し上がりになった」などなどが写真付きで書かれている。おそらく明日には騎士団との練習も記事になるんだろう。ここに来たのも記事になるかもしれない。まあ何をしても注目される。
でもいつ撮影されたのかが俺には分からない。気づいたら撮られてた感じだ。パパラッチでもいるのか? でも迎賓館の中でのことが漏れてないのは安心だ。「明け方まで召喚の聖女エミリア殿となさっていた」とか「後ろからがお好きでいらっしゃるようだ」なんて内容が記事になれば、さすがに俺でも恥ずかしい。どんな羞恥プレイだ。
王立日報紙印刷所の日報紙は王都で印刷されて、それが各地に運ばれるそうだ。だから国境近くの町になると、発行されてから一月くらい遅くなる。国中で同時に読まれることはないから、情報の入れ違いはよくあるらしい。ネットやSNSはないから、王都と地方では情報の伝達にかなりの時間差がある。
でも誰もが知るべき重要な情報は魔獣を使って伝えられるそうだ。勇者召喚の成功については、魔物使いが使役している鳥型の魔獣を使って、とりあえず結果だけは先に地方まで伝えられたらしい。世界が違うと常識が違う。慣れないとな。
家庭教師を付けてもらえるようになるのは俺が屋敷を受け取ってから。もちろん向こうの都合もあるはずなので、すぐではないらしい。それならその間に自分で少しでも頭に入れておけばいい。そう思って図書室のドアを開けたけど、これは多いわ。多いというか全部がデカい。
日本の本屋のように文庫に新書に単行本、色々なサイズがあるわけじゃなく、見える範囲では全部が百科事典サイズになっている。重そうだな。鈍器だろう。表紙は革張りで、装飾はあまりない。
受付には誰もいなかったけど、よく見ると壁際で本を片付けている女が見えた。尻尾がユラユラと揺れている。頭の上に耳があるな。あの尻尾は猫か? 猫人だろう。虎人かもしれない。さすがにどこに何があるのか全然分からないから聞いてみることにした。
「すまない。この国に関する歴史とか神話とか、そのような本はあるか?」
「はい——え?」
司書は立ち上がってこちらを向くと驚いた表情をした。少し目が吊った顔立ちで、いかにも猫人だ。
彼女の胸のところには『オリエンヌ』と名前が書かれたプレートが付いていた。オリエンヌさんね。俺より少し年上のようだ。
「申し訳ございません。勇者様ですね。神話に関しては一番奥の右手になります。その手前当たりに歴史に関するものがございます。大まかに奥の方が神話やこの国の起こりに関するもの、手前の方は比較的年代の新しい資料などになっております。反対側は物語が中心になっております」
「そうか、ありがとう」
「何かありましたら、何なりとお申し付けください」
「その時は頼む」
奥の方か。
歩きながら本の背をよく見ると、小さな字で書名らしきものが書かれているのが分かった。やっぱり知らない言葉のはずなのに内容が理解できている。
一番奥の右手……ああ、このあたりが神話か。昔なら勉強なんて何が面白いのかと思っていたけど、死んでから勉強しようという気になるとはなあ。
第一巻らしいものを取り出す。ああ、どうやら状態保存系の魔法がかけられているのか。表紙を開いて中を見る。
「読める‼ 読めるぞ‼」
とりあえず一度は言うよな。
まあ冗談は横に置いといて、座って読むか。ちょうど読書用の机と椅子がある。
創世神話から始めるか。
なるほど、この世界の創造神は他の世界からやって来た。そしてこの地に新しい世界を作ることにした。でも一人で作るのは大変だ。だから彼女の手伝いをさせるための神々を作った。
時を司る神、空間を司る神、光を司る神、闇を司る神、空を司る神、海を司る神、大地を司る神、植物を司る神、喜びを司る神、怒りを司る神、哀しみを司る神、楽しみを司る神、運命を司る神、生命を司る神、それ以外にも何百もの神々を作り出した。
それからみんなで太陽を作り、多くの星を作り、そしてこの星も作った。この星には人や植物や動物も作った。
創造神はこの世界の発展を願った。しかし人を作ってしばらくしたのに、思ったほど増えなかった。なぜか。人に愛を教えるのを忘れたからだ。だから最後に愛の神を作った。
愛の神は地上に降り、人々に愛とは何かを教えた。それによってこの世界の人々は他人を愛することを理解した。
「ははあ。最後にいいところを持って行ったのが愛の神——」
「はい」
「——うおっ!」
いきなり横から話しかけられてビックリした。オリエンヌか。足音もなく近づいてきたな。さすが猫人。
「驚かせてしまい申し訳ございません。それなりに時間が経ちましたので、少し様子を伺いに参りました」
「ああ、もうそんなに経ったか」
軽く二時間を超えていた。いい時間になったな。
「愛の神についてでございますが、書き方が原因ということもございます。ですが愛の神が存在しなければ文明は起こり得なかったというのが通説になっております」
「なるほど。起こったとしても、もっと緩やかにしか成長しなかった可能性はあるな」
「そうでございます。ただしその創世神話にはいくつか問題もございます」
「例えばどこだ?」
話としては面白かった。「そこでそれ?」っていうのもあまりなかった気がする。
「愛の神の存在でございます。教会が教えている神話では、最初から愛の神がいることになっております」
「どちらが古いんだ?」
「教会の方のようです。そのため一般的な創世神話は、教会のものを元にして愛の神の出番を変えた版だと言われております」
「最後に愛の神が出てくる方が話としては盛り上がるからな」
「おそらくそうでございましょう」
神話というのはこうやってじっくり読むと面白いな。ただ長くて疲れる。また来ればいいか。
帰る準備をするために立ち上がって体を伸ばすとあちこちがポキポキと鳴った。俺がからだをほぐすように動かすと、オリエンヌが目を細めて俺の方に一歩近づいた。
「勇者様、あちらに休憩用の小部屋がございます(じゅるり)。もしよろしければ、諸々のお世話をさせていただくこともできますが、いかがでございますか?」
言葉は丁寧なんだけど、本音が表情に出てるぞ。途中で舌なめずりしただろ。コイツは猫じゃない。豹だ。女豹だ。油断すると食われる。まあ食われても困らないし、『据え膳食わぬは男の恥』ってのは分からないでもない。でもお茶漬けを楽しんでたらステーキが転がり込んできた感じだ。今はステーキはいらない。帰って夕食を済ませば極上のステーキが待ってるからな。
「ありがたい申し出だが、次の機会があればということにさせてもらいたい」
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そう言ってオリエンヌは下がっていった。
ミレーヌが言ったように、ステータスのせいでこっちから何もしなくても寄ってくるのかもしれない。調子に乗って手当たり次第に手を出したら後々やっかいなことになるかもしれない。勇者で公爵というやりたい放題できる地位ではあるけど、顔も名前も知られているから何かやらかせばダメージもデカいだろう。
この国には日報紙という新聞のようなものがあって、俺の行動はその日報紙に毎日書かれている。俺は自分の記事が読みたいわけじゃないけど食事と一緒に回ってきて、それをエミリアが感動しながら読み上げてくれる。
これまでに「勇者様がラヴァル公爵になられた」「パーティーで素晴らしい演説をなさった」「貴族たちに一人ずつお声をかけられた」「ワインを優雅にお召し上がりになった」などなどが写真付きで書かれている。おそらく明日には騎士団との練習も記事になるんだろう。ここに来たのも記事になるかもしれない。まあ何をしても注目される。
でもいつ撮影されたのかが俺には分からない。気づいたら撮られてた感じだ。パパラッチでもいるのか? でも迎賓館の中でのことが漏れてないのは安心だ。「明け方まで召喚の聖女エミリア殿となさっていた」とか「後ろからがお好きでいらっしゃるようだ」なんて内容が記事になれば、さすがに俺でも恥ずかしい。どんな羞恥プレイだ。
王立日報紙印刷所の日報紙は王都で印刷されて、それが各地に運ばれるそうだ。だから国境近くの町になると、発行されてから一月くらい遅くなる。国中で同時に読まれることはないから、情報の入れ違いはよくあるらしい。ネットやSNSはないから、王都と地方では情報の伝達にかなりの時間差がある。
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