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第二章:領主二年目第一部
新店舗(一)
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「旦那様、ザーラさんと話をしていた件がまとまりました」
「もうそこまで話が進んでいたのか?」
「はい」
アンゲリカが以前、俺と過ごせる時間が少なくなってしまったと言った。アンゲリカの酒場は午後の三時から八時くらいまで開いている。
閉店が早いと思えるかもしれないが、ドラゴネットは盆地の中にあるので、どうしても早く日が暮れる。日が暮れたら酒場で飲んで食べて喋る、それが普通だ。
だが主な客である農民たちは日が昇る前に起きて仕事の準備をする。朝が早いので、夜も早く帰る。午後七時にはほとんど客はいなくなる。だが店を閉める訳にはいかない。そして客がいなくなってもすぐに帰ることはできない。そこでどうするかという話になっていた。
ヘルガも交えた話し合いで出た案としては、営業時間を前倒しにして閉店も早くする、一日のうち決まった時間しか厨房に立たないようにする、今の店は他人に任せて別の店を作る、アンゲリカはあくまで経営者として厨房に立つ時間は減らす、などがあった。
一方で赤髪亭の店長を任せているザーラに何か問題がないかと聞いたところ、朝早めに来る客はあまり味の濃い料理を好まないので、あっさりした料理を増やしたいということだった。
そのメニューを話し合っているうちに、アンゲリカが興味を持っていたカフェとよく似た内容になってしまった。そしてザーラはカフェにも興味があるようだった。
ザーラは宿屋を立ち上げるため、そして店員たちに仕事を教えるために、隣のエクセンの白鳥亭から来てもらっている。あくまで客人という立場なので、いつまでも赤髪亭を続けなければいけない訳ではない。
アンゲリカと一緒にカフェをしたいならそれでいい。赤髪亭の経営は順調だ。南から商人が少しずつだがやってくるようになったので、宿泊客も少しずつ増えている。
ザーラが店長を辞めても赤髪亭という名前はおかしくはない。領主の経営する店だからだ。ザーラの髪も赤いが、彼女は俺の髪を見て名前を付けていた。
アンゲリカの酒場はアンゲリカがいなくなると店の名前としてはおかしくなるが、経営者をアンゲリカにすればおかしくない。その気になれば名前を変えてもいい。
「それで、やはりカフェか?」
「はい、昼から夕方までにしようかと。それで厨房の方をどうしようか相談したいと思いまして」
「それは魔道具を使うかどうかということか?」
「はい。そこまで必要なのかどうか」
おそらくパンは焼くだろう。だが肉を次から次へ焼いたり、ひたすら大きな鍋で煮込んだり、そのような料理はないはずだ。もちろん昼時に開けるなら昼食を取る客はいるだろうが、ガッツリと食べる店でないと最初に説明すれば問題ないだろう。
そしてメニューを考えれば、カフェの方が繊細な火加減が必要だろう。酒場はひたすら炒めて焼いて煮込むが、高級店で大切なのはは火加減だろう。
先日もう一度あのカフェに入って、焼き菓子をまとめて購入した。アンゲリカとヘルガに頼まれたからだ。そうでなければ俺一人で入ることは絶対にない。
店主は俺の顔を覚えていたので事情を説明して急ぎ気味に用意してもらったが、本来なら俺のようなゴツい男が一人で入る店じゃない。前はカサンドラがいたからずいぶんマシだったんだろう。ただし、恥ずかしい思いをするだけでは割に合わないので、店内の様子はしっかりとこの目に焼き付けた。
店内は落ち着いた雰囲気を出すために、濃いめの色の柱と白い壁だった。柱は例の堅い木が使えるだろう。すでに完成している店舗を使うなら、柱に貼り付ければいい。白い壁は漆喰でいいだろう。もしくは白い砂を使って固めるかだな。
それと出されていた料理や菓子だが、プファンクーヘン一つとってもかなり微妙な火加減の調節が必要だろう。誰でもあれほど上手に作れるのならもっと店ができていても不思議ではない。それに焼き菓子も火の具合が変われば焼き上がりも変わるだろう。
これは先ほどのカフェで店主から聞いたが、店が高級になればなるほど常連客が占める割合が増えるそうだ。つまりは自分のための特別な時間を楽しむためにその店に来ていると。そのような客が求めるのは、いつ入っても全く変わらない味がそこにあるということ。店の雰囲気だけではなく、メニューも、そして味も。
「こういう言い方は何だが、男性よりも女性の方が味にはうるさいだろう。そこは妥協すべきではないと思う。それくらいは王都で買ってこよう」
「ヨーゼフさんたちに頼むのではないのですか?」
「王都の魔道具店にも金を落とさないとな。ゲルトが竜の鱗や爪などを魔道具職人たちに販売するようになった。だが作っても買う者がいなければ、鱗を売ったうちの商会に金が集まるだけだ。工房が潰れては意味がない」
魔道具を買っていた貴族が大勢いなくなった。もちろん顧客がゼロにはならないだろうが、お得意様がいなくなった店もあるだろう。魔道具職人は普通の職人に比べれば金回りがいいのでそう簡単に潰れはしないだろうが、懐が寒くなった職人はいるだろう。
俺が恨まれる筋合いはないが無関係とも言えないので、商会の名前を使って魔道具を購入している。もちろん無駄遣いのためではなく、王都で商会の横の繋がりを強化するため、そしてもっと身近な理由としては、新しい屋敷や商会で使うためだ。
「それではお言葉に甘えて魔道具を使わせてもらいます」
「ああ、そうしてくれ。一般的な魔道具だから魔石を使う。代わりに鱗の欠片を入れておけばいいだろう」
魔石を使う魔道具の場合、竜の鱗を適当な大きさにしたものを代用品として使うことができる。最初から鱗を使う仕様にするなら、魔石と違って取り出して入れ替える必要はないのでそのような場所はない。
「カフェの方は空き店舗の中から選んでくれ。内装なども俺ができる範囲で手を入れる。それと、カフェを新しく始めるなら、酒場の方は今までと同じでいいのか?」
「はい。今後も時々メニューの見直しなどは行いますが、今のままでも問題ないと思います」
店員たちもずいぶん慣れた。アンゲリカも必ず酒場にいる訳じゃない。最近では引き継ぎを行っているようだ。
「それでカフェの店員ですが、私とザーラさんとカリンナとコリンナになります」
「……最後の二人は決まりなのか?」
「気持ちは分かりますが、仕事ぶりは真面目ですので」
「まあな」
ある意味では真面目だな。邪念があるようでない。いや、ないことが分かった。
ここしばらく二人があまり近づいてこないと思っていたら、先日いきなり抱きついてきた。それでここしばらく俺から離れていた理由が聞けたが、それが分かるようで分からない理由だった。
「もうそこまで話が進んでいたのか?」
「はい」
アンゲリカが以前、俺と過ごせる時間が少なくなってしまったと言った。アンゲリカの酒場は午後の三時から八時くらいまで開いている。
閉店が早いと思えるかもしれないが、ドラゴネットは盆地の中にあるので、どうしても早く日が暮れる。日が暮れたら酒場で飲んで食べて喋る、それが普通だ。
だが主な客である農民たちは日が昇る前に起きて仕事の準備をする。朝が早いので、夜も早く帰る。午後七時にはほとんど客はいなくなる。だが店を閉める訳にはいかない。そして客がいなくなってもすぐに帰ることはできない。そこでどうするかという話になっていた。
ヘルガも交えた話し合いで出た案としては、営業時間を前倒しにして閉店も早くする、一日のうち決まった時間しか厨房に立たないようにする、今の店は他人に任せて別の店を作る、アンゲリカはあくまで経営者として厨房に立つ時間は減らす、などがあった。
一方で赤髪亭の店長を任せているザーラに何か問題がないかと聞いたところ、朝早めに来る客はあまり味の濃い料理を好まないので、あっさりした料理を増やしたいということだった。
そのメニューを話し合っているうちに、アンゲリカが興味を持っていたカフェとよく似た内容になってしまった。そしてザーラはカフェにも興味があるようだった。
ザーラは宿屋を立ち上げるため、そして店員たちに仕事を教えるために、隣のエクセンの白鳥亭から来てもらっている。あくまで客人という立場なので、いつまでも赤髪亭を続けなければいけない訳ではない。
アンゲリカと一緒にカフェをしたいならそれでいい。赤髪亭の経営は順調だ。南から商人が少しずつだがやってくるようになったので、宿泊客も少しずつ増えている。
ザーラが店長を辞めても赤髪亭という名前はおかしくはない。領主の経営する店だからだ。ザーラの髪も赤いが、彼女は俺の髪を見て名前を付けていた。
アンゲリカの酒場はアンゲリカがいなくなると店の名前としてはおかしくなるが、経営者をアンゲリカにすればおかしくない。その気になれば名前を変えてもいい。
「それで、やはりカフェか?」
「はい、昼から夕方までにしようかと。それで厨房の方をどうしようか相談したいと思いまして」
「それは魔道具を使うかどうかということか?」
「はい。そこまで必要なのかどうか」
おそらくパンは焼くだろう。だが肉を次から次へ焼いたり、ひたすら大きな鍋で煮込んだり、そのような料理はないはずだ。もちろん昼時に開けるなら昼食を取る客はいるだろうが、ガッツリと食べる店でないと最初に説明すれば問題ないだろう。
そしてメニューを考えれば、カフェの方が繊細な火加減が必要だろう。酒場はひたすら炒めて焼いて煮込むが、高級店で大切なのはは火加減だろう。
先日もう一度あのカフェに入って、焼き菓子をまとめて購入した。アンゲリカとヘルガに頼まれたからだ。そうでなければ俺一人で入ることは絶対にない。
店主は俺の顔を覚えていたので事情を説明して急ぎ気味に用意してもらったが、本来なら俺のようなゴツい男が一人で入る店じゃない。前はカサンドラがいたからずいぶんマシだったんだろう。ただし、恥ずかしい思いをするだけでは割に合わないので、店内の様子はしっかりとこの目に焼き付けた。
店内は落ち着いた雰囲気を出すために、濃いめの色の柱と白い壁だった。柱は例の堅い木が使えるだろう。すでに完成している店舗を使うなら、柱に貼り付ければいい。白い壁は漆喰でいいだろう。もしくは白い砂を使って固めるかだな。
それと出されていた料理や菓子だが、プファンクーヘン一つとってもかなり微妙な火加減の調節が必要だろう。誰でもあれほど上手に作れるのならもっと店ができていても不思議ではない。それに焼き菓子も火の具合が変われば焼き上がりも変わるだろう。
これは先ほどのカフェで店主から聞いたが、店が高級になればなるほど常連客が占める割合が増えるそうだ。つまりは自分のための特別な時間を楽しむためにその店に来ていると。そのような客が求めるのは、いつ入っても全く変わらない味がそこにあるということ。店の雰囲気だけではなく、メニューも、そして味も。
「こういう言い方は何だが、男性よりも女性の方が味にはうるさいだろう。そこは妥協すべきではないと思う。それくらいは王都で買ってこよう」
「ヨーゼフさんたちに頼むのではないのですか?」
「王都の魔道具店にも金を落とさないとな。ゲルトが竜の鱗や爪などを魔道具職人たちに販売するようになった。だが作っても買う者がいなければ、鱗を売ったうちの商会に金が集まるだけだ。工房が潰れては意味がない」
魔道具を買っていた貴族が大勢いなくなった。もちろん顧客がゼロにはならないだろうが、お得意様がいなくなった店もあるだろう。魔道具職人は普通の職人に比べれば金回りがいいのでそう簡単に潰れはしないだろうが、懐が寒くなった職人はいるだろう。
俺が恨まれる筋合いはないが無関係とも言えないので、商会の名前を使って魔道具を購入している。もちろん無駄遣いのためではなく、王都で商会の横の繋がりを強化するため、そしてもっと身近な理由としては、新しい屋敷や商会で使うためだ。
「それではお言葉に甘えて魔道具を使わせてもらいます」
「ああ、そうしてくれ。一般的な魔道具だから魔石を使う。代わりに鱗の欠片を入れておけばいいだろう」
魔石を使う魔道具の場合、竜の鱗を適当な大きさにしたものを代用品として使うことができる。最初から鱗を使う仕様にするなら、魔石と違って取り出して入れ替える必要はないのでそのような場所はない。
「カフェの方は空き店舗の中から選んでくれ。内装なども俺ができる範囲で手を入れる。それと、カフェを新しく始めるなら、酒場の方は今までと同じでいいのか?」
「はい。今後も時々メニューの見直しなどは行いますが、今のままでも問題ないと思います」
店員たちもずいぶん慣れた。アンゲリカも必ず酒場にいる訳じゃない。最近では引き継ぎを行っているようだ。
「それでカフェの店員ですが、私とザーラさんとカリンナとコリンナになります」
「……最後の二人は決まりなのか?」
「気持ちは分かりますが、仕事ぶりは真面目ですので」
「まあな」
ある意味では真面目だな。邪念があるようでない。いや、ないことが分かった。
ここしばらく二人があまり近づいてこないと思っていたら、先日いきなり抱きついてきた。それでここしばらく俺から離れていた理由が聞けたが、それが分かるようで分からない理由だった。
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