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第二章:領主二年目第一部
アントンの躊躇い
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「どうした、アントン?」
ブルーノたちが来てから会話の中で必要そうなことについてはメモを取っていたようだったが、途中から考え込んだように動かなくなっていた。
「申し訳ありません。少し考え事をしていました」
単に考え込んだというよりは、言いたいことを言い出せないという表情だな。
「何か言いたそうだが、ここまでの話で何か気になることがあったか? 遠慮なく言えばいい」
「……はい。実は先ほどの商会の話ですが、私にさせていただけないかと思いまして。多少は伝手も残っていると思われます」
ああ、そういうことか。それならやってもらおう。嫌々やっても効率は上がらない。やりたい者がやるのが一番だ。才能もないのにやる気だけあっても周りに迷惑をかけるだけだが、才能があってやる気があれば何の問題もない。
いや、いたんだそれが、軍学校にはな。「俺は〇〇伯爵の息子だぞ」と言って単に突撃するだけの奴とか。そういう奴らは大抵は真っ先に痛い目に遭っていたな。痛い目に遭わせたのは俺だが。
「ふむ。やってくれるならありがたい」
「よろしいのですか?」
「王都に長くいたんだ。王都での知り合いは俺よりもずっと多いだろう。それよりも、前から商会を立ち上げたいという話はしていたし、別の仕事をしたいならいつでも言うようにと言っただろう。そう言っておいてダメだと言うほど俺は性格は悪くないぞ」
例えばアンゲリカは料理屋をやっている。彼女の場合は立場的には俺の愛人だから、別の仕事をしているとは言えないかもしれないが。
使用人ではないが、リリーとイーリス、その夫のティモとクンツはパン屋をやっている。ザシャたちも年末から船頭として船を使って物や人を運ぶ練習をしている。
「ですが、従僕を任せていただきながら途中で別の仕事を希望するのも申し訳ない気がしまして」
「申し訳ないのは俺の方だ。俺はうっかりすると自分が貴族だということを忘れてしまう。一人で出歩くことが多いからやりにくいだろう。読み書き計算ができるなら商会の方が明らかにいい。場所は……ヨーゼフとブリギッタが使っていた工房がそのままだから、あれを正式に譲ってもらって商会の建物として使おう。職人街の入り口近くで、うちほど貧民街には近くない。無理そうなら別の場所を用意する」
「ありがとうございます。粉骨砕身して領地の発展のために頑張ります」
「いきなり無理はしなくていい。できることをやってくれ」
これで一つ懸念事項が片付いた。商会を持ちたいとは思っていたが、誰にさせるかが決められなかった。ある程度は信用できる者にさせる必要がある。さすがに会長をゲルトの親父さんに頼んで探してもらうのは不安だからな。
「エルマーは変わってないと思ったけど、少し優しくなったよね」
俺とアントンのやりとりを聞いていたブルーノがそんな感想を口にした。さっきも言ったが俺は昔からこんな感じだ。優しくなったと思えるのなら、俺にできることが増えたからだろう。金も領地も地位もなければ他人に対して何もできない。あの頃の俺は、他人に同情はできても手を差し伸べることはできなかった。
「俺自身はそれほど変わったとは思っていないが……色々な点で余裕ができたのは大きいな」
「それはあるかも。あのころのエルマーはひどかったから」
「そうですね。僕もエルマーがいつ爆発するのかかとハラハラして見ていました」
ひどい言われ方だ。面倒なやつらに絡まれるくらいならこちらから話しかけなければいいと思って大人しくしていたはずだが。
「そうか? 自制していただろ?」
「エルマー君の場合は自制しても殺気が漏れていましたよ」
「そうそう。近寄ったら危ないという気配がビシビシ飛んで来てたから。それが気にならなくなってからはエルマーの周辺は絶対的な安全地帯になったけど」
最初は誰も寄って来なかったからな。殿下くらいだったな。
「でも殿下は最初から何も気にせずに俺に話しかけてきたぞ。怯えたりとかそういうこともなかったはずだ」
「殿下も敵が多かったから、感覚としてはエルマーに近かったんじゃないの? 結局は殿下とエルマーがいて、そこに一番近かったのが俺たちみたいな文官志望の集団、一番遠かったのが大貴族の家の気に入らないやつら、その間にいたのが事なかれ主義の集団。そんな感じで分かれていたから」
分かれ具合としてはそうだったな。大貴族の子女は数はそこまでは多くなかったが、その取り巻きたちがな。
「最終的には僕たちのいた集団が中心のようになっていましたからね」
「そうそう。顧問の立場だったエラ先生は首になったけど」
「それは言わないで! ここで仕官できたんだから、もう無職とは言わせない!」
エラが腰に左手を当て天井に向かって右の拳を突き上げる。そういう動きが全体的に子供っぽく見えるんだろうな。子供が駆けっこで一等を取って喜んでいるようにしか見えない。
「旦那様のお知り合いはみなさん楽しい方ばかりですね」
「こいつらは特殊だと思うぞ」
三人にはいずれ町の中に家を用意するとして、とりあえずそれまでは来客棟の方に泊まってもらうか。
「しばらくはこの城の来客棟にいてもらうとして、家はどこがいい? 場所も広さも希望を聞くが」
「どこがいいって、他の家は東の方にあったっけ?」
「ああ、中央広場から見ると、農民たちの家は東に行って北のあたりだ。農地の近くになる。職人たちは東に行って南のあたりになる。住宅と工房が一体になっている。どれも家の前や裏にはちょっとした庭があるから、花や野菜は植えられる」
農民たちはその庭を耕して野菜を育てていることがほとんどだ。そこの土にも竜の鱗の粉末を混ぜ込んでいるから、育つのは早い。その畑で採れた物だけで十分暮らしていけると言っている。
「明日にでも家を建てる責任者を紹介するから間取りなどは彼に伝えてくれれば数日で建つ。今日のところは……遠くから来て疲れただろう。とりあえず部屋に案内させよう。夕食までゆっくりしてくれ」
「エルマー君、夕食は何ですか?」
「いい年をして欠食児童か?」
ブルーノたちが来てから会話の中で必要そうなことについてはメモを取っていたようだったが、途中から考え込んだように動かなくなっていた。
「申し訳ありません。少し考え事をしていました」
単に考え込んだというよりは、言いたいことを言い出せないという表情だな。
「何か言いたそうだが、ここまでの話で何か気になることがあったか? 遠慮なく言えばいい」
「……はい。実は先ほどの商会の話ですが、私にさせていただけないかと思いまして。多少は伝手も残っていると思われます」
ああ、そういうことか。それならやってもらおう。嫌々やっても効率は上がらない。やりたい者がやるのが一番だ。才能もないのにやる気だけあっても周りに迷惑をかけるだけだが、才能があってやる気があれば何の問題もない。
いや、いたんだそれが、軍学校にはな。「俺は〇〇伯爵の息子だぞ」と言って単に突撃するだけの奴とか。そういう奴らは大抵は真っ先に痛い目に遭っていたな。痛い目に遭わせたのは俺だが。
「ふむ。やってくれるならありがたい」
「よろしいのですか?」
「王都に長くいたんだ。王都での知り合いは俺よりもずっと多いだろう。それよりも、前から商会を立ち上げたいという話はしていたし、別の仕事をしたいならいつでも言うようにと言っただろう。そう言っておいてダメだと言うほど俺は性格は悪くないぞ」
例えばアンゲリカは料理屋をやっている。彼女の場合は立場的には俺の愛人だから、別の仕事をしているとは言えないかもしれないが。
使用人ではないが、リリーとイーリス、その夫のティモとクンツはパン屋をやっている。ザシャたちも年末から船頭として船を使って物や人を運ぶ練習をしている。
「ですが、従僕を任せていただきながら途中で別の仕事を希望するのも申し訳ない気がしまして」
「申し訳ないのは俺の方だ。俺はうっかりすると自分が貴族だということを忘れてしまう。一人で出歩くことが多いからやりにくいだろう。読み書き計算ができるなら商会の方が明らかにいい。場所は……ヨーゼフとブリギッタが使っていた工房がそのままだから、あれを正式に譲ってもらって商会の建物として使おう。職人街の入り口近くで、うちほど貧民街には近くない。無理そうなら別の場所を用意する」
「ありがとうございます。粉骨砕身して領地の発展のために頑張ります」
「いきなり無理はしなくていい。できることをやってくれ」
これで一つ懸念事項が片付いた。商会を持ちたいとは思っていたが、誰にさせるかが決められなかった。ある程度は信用できる者にさせる必要がある。さすがに会長をゲルトの親父さんに頼んで探してもらうのは不安だからな。
「エルマーは変わってないと思ったけど、少し優しくなったよね」
俺とアントンのやりとりを聞いていたブルーノがそんな感想を口にした。さっきも言ったが俺は昔からこんな感じだ。優しくなったと思えるのなら、俺にできることが増えたからだろう。金も領地も地位もなければ他人に対して何もできない。あの頃の俺は、他人に同情はできても手を差し伸べることはできなかった。
「俺自身はそれほど変わったとは思っていないが……色々な点で余裕ができたのは大きいな」
「それはあるかも。あのころのエルマーはひどかったから」
「そうですね。僕もエルマーがいつ爆発するのかかとハラハラして見ていました」
ひどい言われ方だ。面倒なやつらに絡まれるくらいならこちらから話しかけなければいいと思って大人しくしていたはずだが。
「そうか? 自制していただろ?」
「エルマー君の場合は自制しても殺気が漏れていましたよ」
「そうそう。近寄ったら危ないという気配がビシビシ飛んで来てたから。それが気にならなくなってからはエルマーの周辺は絶対的な安全地帯になったけど」
最初は誰も寄って来なかったからな。殿下くらいだったな。
「でも殿下は最初から何も気にせずに俺に話しかけてきたぞ。怯えたりとかそういうこともなかったはずだ」
「殿下も敵が多かったから、感覚としてはエルマーに近かったんじゃないの? 結局は殿下とエルマーがいて、そこに一番近かったのが俺たちみたいな文官志望の集団、一番遠かったのが大貴族の家の気に入らないやつら、その間にいたのが事なかれ主義の集団。そんな感じで分かれていたから」
分かれ具合としてはそうだったな。大貴族の子女は数はそこまでは多くなかったが、その取り巻きたちがな。
「最終的には僕たちのいた集団が中心のようになっていましたからね」
「そうそう。顧問の立場だったエラ先生は首になったけど」
「それは言わないで! ここで仕官できたんだから、もう無職とは言わせない!」
エラが腰に左手を当て天井に向かって右の拳を突き上げる。そういう動きが全体的に子供っぽく見えるんだろうな。子供が駆けっこで一等を取って喜んでいるようにしか見えない。
「旦那様のお知り合いはみなさん楽しい方ばかりですね」
「こいつらは特殊だと思うぞ」
三人にはいずれ町の中に家を用意するとして、とりあえずそれまでは来客棟の方に泊まってもらうか。
「しばらくはこの城の来客棟にいてもらうとして、家はどこがいい? 場所も広さも希望を聞くが」
「どこがいいって、他の家は東の方にあったっけ?」
「ああ、中央広場から見ると、農民たちの家は東に行って北のあたりだ。農地の近くになる。職人たちは東に行って南のあたりになる。住宅と工房が一体になっている。どれも家の前や裏にはちょっとした庭があるから、花や野菜は植えられる」
農民たちはその庭を耕して野菜を育てていることがほとんどだ。そこの土にも竜の鱗の粉末を混ぜ込んでいるから、育つのは早い。その畑で採れた物だけで十分暮らしていけると言っている。
「明日にでも家を建てる責任者を紹介するから間取りなどは彼に伝えてくれれば数日で建つ。今日のところは……遠くから来て疲れただろう。とりあえず部屋に案内させよう。夕食までゆっくりしてくれ」
「エルマー君、夕食は何ですか?」
「いい年をして欠食児童か?」
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