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第一章:領主一年目
道具の引き取り
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今日は王都に行く日だ。職人たちは集まったが、領内には彼らが使う道具が十分にない。それらをゲルトの親父さんにまとめて注文していた。
それとは別に、商店に並べる商品の補充は必要だし、使用人棟やアンゲリカの店で使う魔道具も必要だ。アンゲリカの店は最初から魔道具を使う形で作られていた。つまり薪を使う石窯などがまったくない。どうも町の主婦たちに彼女を紹介したら俺の愛人だと思われたようで、だから魔道具など必要なものは、すべて俺が用意すると思われていたようだ。
使用人棟はもう少し前に建てられたが、棟梁たちが城と同じ構造で建ててしまったから、薪を使った場合に煙を抜くための煙突がないことに気付いた。窓はあるからある程度は抜けるが、廊下に煙が流れ込むので、それなら湯沸かしや簡単な料理くらいは魔道具を使えばいいだろうと思った。大々的に料理をするなら城の厨房を使えばいい。だがちょっと湯を沸かしたいのにわざわざ城の厨房まで行っても、戻ってくるまでに冷めるだろう。暖炉もないのでそれを使うこともできない。
もちろん暖炉だってどの部屋にでもあるわけでもないが、せめて使用人のホールくらいにあれば便利だっただろう。まあ壁に穴を開けて煙突を付けることも可能だったが、ちょっと湯を沸かすなら薪を使うよりも魔道具が楽でいいだろうと考えた。
◆ ◆ ◆
親父さんは何でも屋を営んでいるから大きな倉庫を持っている。貧民街に近いから安くて大きな敷地が用意できたとか。
「ゲルトさん、いるか?」
「おお、エルマー様、一通り揃っています。数を揃えるためには中古になってしまいましたがな」
「いや、助かった。とりあえずはそれで十分だ。いずれ領地が繁盛したらもっと立派なものを揃えればいい」
どの工房だって必ずしも最新の道具を使っているわけではない。最新のものは注文しなければ手に入らないことがほとんどだ。もちろん仕事によってはできるだけ新しいものが必要になることもあるだろうが、とりあえずは仕事を始めてもらうことが大切だ。
「そう言えば、ゲルトさんに一つ聞きたかったことがあるんだが」
「ワシに分かることですかな?」
「移民たちを運ぶときに使った馬だが、あれは相当いい馬が含まれていたが、あんなにまとめて買えたのか?」
「ああ、あれですか。あれは事前入札がありましたので、そこで申し込みました」
「事前入札でか?」
事前入札とは、入札を希望する者が当日参加できない場合に、あらかじめ希望の金額を申請しておくことによって入札に参加できる制度だ。おれは参加したことはないが、そういうものがあることは知っている。
「移住者がそれなりの人数になりそうでしたので馬も多めにと思って申し込みましたら、思った以上にいい馬がやってきました」
「主催は……財務省だな?」
「財務省ですな」
「やはりか……」
どうしても財務省というとエクムント殿の顔が頭に浮かぶが……彼だって入札で不正を行うことはできないだろう。聞いても教えてくれなさそうだ。ただ、これは覚えておいた方がいいだろう。
◆ ◆ ◆
ゲルトの親父さんの店からしばらく歩き、教えてもらった魔道具屋を探す。店主の名前はヨーゼフで、店の名前はそのまま『ヨーゼフの店』だ。
「いらっしゃいませ」
店内にいたのは三〇前後の気の良さそうな男だった。彼が店主だろうか。
「あなたがヨーゼフさんか?」
「はい、そうでございます。ここの店主をしております」
「ゲルトさんから、ここで調理用の石窯や焜炉を扱っていると聞いたのだが」
「はい、ございます。ひょっとしてノルト男爵様ですか?」
「ああ、そうだ。今日は向こうで使う道具を買いにきた」
彼が案内してくれたあたりには、大きさの違う石窯がいくつか並べられていた。
「家庭用でしたらこの大きさで十分でしょう。うちの標準的なものになります」
「店で使うならどれくらいがいいだろうか?」
「店の大きさにもよりますが、本体の大きさよりも料理を焼く場所の数が大切でしょう」
「そうか、注文が多いと焼く場所がなくなるか」
「はい。当店のパン焼き窯なら二段、三段、四段、五段まであります。大きくなればなるほど一度にたくさん焼けますが、大きくなるほど加熱のために魔石の消費が激しくなります」
ヨーゼフさんの説明によると、魔道具であろうがなかろうが石窯にはある程度の大きさが必要で、違いは中が何段になっているかくらいだそうだ。魔石の消費を抑えるために魔力を集める術式を組み込むためだそうだ。
ちなみにパン焼き窯という扱いだが、もちろんパン以外にも焼くことはできる。主に焼くのがパンというだけだ。
「魔道具にする利点にはどのようなものがあるんだ?」
「最大の利点は、温度調節が楽なことでございます。それと薪を使わない分、窯の背を低くすることができます」
熱で料理を焼くということは同じだが、薪を使わないので煙が出にくい、温度を一定に保てる、外に熱が漏れにくいので暑くなりにくい、使用後は温度を早く下げられる、薪を入れる部分がないからそれだけ低くできる、このような違いがあった。
城の台所……いや厨房にあったものも魔道具だったかが、言われてみればたしかにそんな感じだった。俺でも問題なくパンが焼けたくらいだ。普通の窯ならそうはいかない。
城にあったものはこの店の三段のものと同じくらいの大きさだな。
「それなら、三段と五段の石窯を一つずつ、それと焜炉を全部で五つ、水が出るこれから持って帰っても大丈夫か?」
「はい、大丈夫でございますが、持って帰れますか?」
「それは異空間に入れるなら大丈夫だ。倉庫にでもどこにでも受け取りにいくぞ」
「それでは、申し訳ございませんが、こちらに来ていただけますか?」
店の裏はそのまま倉庫になっていて、そこから直接持って帰ることになった。わざわざ出してもらうのも面倒だ。
「もし不具合がございましたらご連絡ください。すぐに修理いたします」
「分かった。そのときには頼む」
それとは別に、商店に並べる商品の補充は必要だし、使用人棟やアンゲリカの店で使う魔道具も必要だ。アンゲリカの店は最初から魔道具を使う形で作られていた。つまり薪を使う石窯などがまったくない。どうも町の主婦たちに彼女を紹介したら俺の愛人だと思われたようで、だから魔道具など必要なものは、すべて俺が用意すると思われていたようだ。
使用人棟はもう少し前に建てられたが、棟梁たちが城と同じ構造で建ててしまったから、薪を使った場合に煙を抜くための煙突がないことに気付いた。窓はあるからある程度は抜けるが、廊下に煙が流れ込むので、それなら湯沸かしや簡単な料理くらいは魔道具を使えばいいだろうと思った。大々的に料理をするなら城の厨房を使えばいい。だがちょっと湯を沸かしたいのにわざわざ城の厨房まで行っても、戻ってくるまでに冷めるだろう。暖炉もないのでそれを使うこともできない。
もちろん暖炉だってどの部屋にでもあるわけでもないが、せめて使用人のホールくらいにあれば便利だっただろう。まあ壁に穴を開けて煙突を付けることも可能だったが、ちょっと湯を沸かすなら薪を使うよりも魔道具が楽でいいだろうと考えた。
◆ ◆ ◆
親父さんは何でも屋を営んでいるから大きな倉庫を持っている。貧民街に近いから安くて大きな敷地が用意できたとか。
「ゲルトさん、いるか?」
「おお、エルマー様、一通り揃っています。数を揃えるためには中古になってしまいましたがな」
「いや、助かった。とりあえずはそれで十分だ。いずれ領地が繁盛したらもっと立派なものを揃えればいい」
どの工房だって必ずしも最新の道具を使っているわけではない。最新のものは注文しなければ手に入らないことがほとんどだ。もちろん仕事によってはできるだけ新しいものが必要になることもあるだろうが、とりあえずは仕事を始めてもらうことが大切だ。
「そう言えば、ゲルトさんに一つ聞きたかったことがあるんだが」
「ワシに分かることですかな?」
「移民たちを運ぶときに使った馬だが、あれは相当いい馬が含まれていたが、あんなにまとめて買えたのか?」
「ああ、あれですか。あれは事前入札がありましたので、そこで申し込みました」
「事前入札でか?」
事前入札とは、入札を希望する者が当日参加できない場合に、あらかじめ希望の金額を申請しておくことによって入札に参加できる制度だ。おれは参加したことはないが、そういうものがあることは知っている。
「移住者がそれなりの人数になりそうでしたので馬も多めにと思って申し込みましたら、思った以上にいい馬がやってきました」
「主催は……財務省だな?」
「財務省ですな」
「やはりか……」
どうしても財務省というとエクムント殿の顔が頭に浮かぶが……彼だって入札で不正を行うことはできないだろう。聞いても教えてくれなさそうだ。ただ、これは覚えておいた方がいいだろう。
◆ ◆ ◆
ゲルトの親父さんの店からしばらく歩き、教えてもらった魔道具屋を探す。店主の名前はヨーゼフで、店の名前はそのまま『ヨーゼフの店』だ。
「いらっしゃいませ」
店内にいたのは三〇前後の気の良さそうな男だった。彼が店主だろうか。
「あなたがヨーゼフさんか?」
「はい、そうでございます。ここの店主をしております」
「ゲルトさんから、ここで調理用の石窯や焜炉を扱っていると聞いたのだが」
「はい、ございます。ひょっとしてノルト男爵様ですか?」
「ああ、そうだ。今日は向こうで使う道具を買いにきた」
彼が案内してくれたあたりには、大きさの違う石窯がいくつか並べられていた。
「家庭用でしたらこの大きさで十分でしょう。うちの標準的なものになります」
「店で使うならどれくらいがいいだろうか?」
「店の大きさにもよりますが、本体の大きさよりも料理を焼く場所の数が大切でしょう」
「そうか、注文が多いと焼く場所がなくなるか」
「はい。当店のパン焼き窯なら二段、三段、四段、五段まであります。大きくなればなるほど一度にたくさん焼けますが、大きくなるほど加熱のために魔石の消費が激しくなります」
ヨーゼフさんの説明によると、魔道具であろうがなかろうが石窯にはある程度の大きさが必要で、違いは中が何段になっているかくらいだそうだ。魔石の消費を抑えるために魔力を集める術式を組み込むためだそうだ。
ちなみにパン焼き窯という扱いだが、もちろんパン以外にも焼くことはできる。主に焼くのがパンというだけだ。
「魔道具にする利点にはどのようなものがあるんだ?」
「最大の利点は、温度調節が楽なことでございます。それと薪を使わない分、窯の背を低くすることができます」
熱で料理を焼くということは同じだが、薪を使わないので煙が出にくい、温度を一定に保てる、外に熱が漏れにくいので暑くなりにくい、使用後は温度を早く下げられる、薪を入れる部分がないからそれだけ低くできる、このような違いがあった。
城の台所……いや厨房にあったものも魔道具だったかが、言われてみればたしかにそんな感じだった。俺でも問題なくパンが焼けたくらいだ。普通の窯ならそうはいかない。
城にあったものはこの店の三段のものと同じくらいの大きさだな。
「それなら、三段と五段の石窯を一つずつ、それと焜炉を全部で五つ、水が出るこれから持って帰っても大丈夫か?」
「はい、大丈夫でございますが、持って帰れますか?」
「それは異空間に入れるなら大丈夫だ。倉庫にでもどこにでも受け取りにいくぞ」
「それでは、申し訳ございませんが、こちらに来ていただけますか?」
店の裏はそのまま倉庫になっていて、そこから直接持って帰ることになった。わざわざ出してもらうのも面倒だ。
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