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第一章:領主一年目
夫婦
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夕食は昨日も今日も同じスープとパン、それに肉。カレンはにこにこしながら食べている。
「美味しい」
「そうか? 美味いのは美味いが、そこまで喜ぶほどではないと思うが……」
「食べたことのない味」
「そうか」
俺だって多少の料理はできるが、所詮は男の料理だ。屋敷では用意されていたから、俺が作るのは主に行軍のときなどだ。殿下の親衛隊の隊長だからって料理が勝手に出てくるわけではない。材料を受け取って自分たちで作るのが普通だ。多少は上等な材料が用意されていたが、基本は兵士と変わらない。あの伯爵やその周辺の貴族は部下に作らせただろうが、俺は自分で作っていた。評判が悪かった記憶はない。
まあカレンが喜んで食べてくれているのに、俺が余計なことを言う必要もないだろう。むしろ竜がどんなものを食べているのかが気になる。それにしても……俺の三倍くらいは食べている気がする。あまりここにいると食糧が尽きそうだ。明日あたりエクセンに戻っておくか。
「それは何?」
「ああ、これか」
クラース殿が帰り際に置いていったかなり大きな包み。これは何かの皮か。
「あっ……」
「どうしたんだ?」
カレンが急に小さく声を上げて真っ赤になった。
「それ、私の皮」
「は?」
「初めての脱皮。前に見た。恥ずかしい」
「そ、そうか……」
鱗を内側にして包んでいたから分からなかったが、これが竜の皮か。それを恥ずかしがる感覚が俺にはよく分からないんだが、そういうものなんだろう。人間にとっての臍の緒みたいなものだろうか。
「中身は……鱗と……爪と……これは牙か? 他には宝石類に何かの水薬か。結婚祝いと言うべきか結納品と言うべきか」
「鱗と爪と牙はお父さんとお母さん。宝石は集めてたもの」
「なるほど。娘の皮と両親の鱗と爪と牙、そして祝い金か」
「手紙がある」
「どれどれ」
これは貴殿とお会いする前に書いているものなので、貴殿の名前を知らないまま書くことをお許しください。
昨日は我が娘のカレンがいきなり押しかけたようでご迷惑をおかけしました。娘はもう少しで成人になります。それまでには人の世界で暮らすために様々な知識を教えることになっておりますが、どうも娘は勉強が嫌いで、許可をする前に勝手に出て行ってしまいました。
娘が角と羽を貴殿に触れさせたと聞いたときには大変驚きましたが、娘に貴殿のことを聞いたところ、優しい、格好いいと言っておりました。
竜族にとって、異性に角を触れさせることは求婚と同じ意味を持ちます。もちろん貴殿が竜族ではないことは分かっておりますし、強制するつもりもございませんが、それでも貴殿が受け入れてくれることを我々は望んでおります。
すでに娘から聞いているかもしれませんが、竜族は子供が最初に脱皮したときの皮は大切に取っておきます。それはその子が結婚するときに結婚相手に渡すものです。親子の愛情を示していると言われています。
人と竜とでは様々な点で価値観も違うでしょう。戸惑うことも多いかもしれませんが、娘をよろしくお願いします。今後は家族として仲良くできればと思っております。
クラース
「そんなに格好よかったか?」
「うん。格好いい。一目惚れ。大好き」
手紙を見ながら、カレンはまた真っ赤になった。
「そんなに優しくもないだろう。俺はそこまで言葉遣いは良くないぞ」
「気にならない。気遣ってくれた。嬉しい」
「そうか」
俺はバーシュルツェで買った指輪を取り出した。
「ここに来る前に買ったものだ。夫が妻に贈るものだと思ってくれ」
そう言うとカレンの左手の薬指にはめた。驚くほどぴったりだった。
カレンは自分の指にはまった指輪をまじまじと見ると俺の顔を見てから抱きついた。俺もカレンを抱き返す。
「ふつつか者ですが……」
「こちらこそよろしくな」
◆ ◆ ◆
「んん? ここは……ああ……そうだった……」
一瞬、またしても状況が把握できなかった。ここのところ連日のように環境が変わっているからなあ。横で寝ているカレンを起こさないように起きようとするが……体が重い。まったく寝足りないな。
なんとか体を引き起こし、のそのそと服を着てから朝食の準備をする。準備と言ってもスープとパンを温め直し、ついでに肉を焼くくらいだが。
「ふわーっ……」
「大きな口ね」
いつの間にか起きていたカレンが笑いながらそう言った。
「寝不足で怠いから仕方がない」
「体力不足よ」
「お前は本当に底なしだな」
「ふふっ。最初は痛かったけど、すぐ気にならなくなったわ」
思いっきり抱き付いてきたので抱き返してキスをする。危うく朝から張り切ってしまいそうだったが、夜のことを思い出して思い留まった。面倒を見ると言ったからには責任は取る。責任を取るからにはやることはしっかりとやった。だがその前に俺が体を壊しそうだ。
昨日寝る前に荷物を片付けていところ、カレンがもう一通手紙を見つけた。
「もう一通あった」
「これは……薬の作り方か」
手紙ではなく書き付けと言うべきだろうか。そこには怪我や病気を始めとして様々な薬について書かれていたが、特に多かったのが竜が他種族と結婚するときに役立つ薬の作り方だった。
その中の一つに体力回復用の水薬があった。竜の爪を削って煎じたところに数種類の薬草を加えて煮込んだもの。それが包みに入っていた水薬で、前もってどうぞと書かれていた。その感じからすると、たぶん夜の生活用だ。この年でそんなものに頼らなくても大丈夫だろうと思って気にしなかったが、とんでもない。あれと比べれば、甲冑を着て石の詰まった背嚢を前後に担ぎ、剣を一〇本ずつ両脇に抱えて山を駆け上がる方が楽だと思えた。終わりがないというのがどれほど大変なことかをあらためて思い知った。
そう、カレンは竜だけあって体力もあるし力も強い。俺は途中で音を上げてしまい、一度離してもらって水薬を呷った。最初から大人しく助言に従っておけばよかったと心から後悔した。
おそらくその水薬が原因なんだろうが、それから頑張りすぎて寝不足になってしまったことは自分でも反省だ。あれは体力回復剤なんかじゃなくて、間違いなく精力剤だろう。明け方に効き目が切れたようだが、いつ寝たのかはまったく記憶にない。
軽い朝食——それでもカレンの方は俺の倍は食べる——を済ませると、今度は移動の準備をする。もしかしたらクラース殿とパウラ殿が来るかもしれないので、しばらく不在にすると書いた立て札を立てておく。
「じゃあ一度近くの町まで戻るか。カレン、堀の外まで運んでくれるか?」
「はーい」
羽を出したカレンに後ろから抱きかかえられて城壁と堀を越える。まだ誰も住んでいないのに門は必要ないだろうと思い、出入り口は作っていない。
「本当に何もないのね」
「あの部分だけ異様だな……ってもう下ろしてもいいぞ」
「このままの方が楽でしょ? 山の近くまで行きましょ」
「まあそうしてくれると助かるが。それにしても急に言葉遣いが変わったな。昨日まで片言だったじゃないか」
「それは何と言うか……恥ずかしくて、何をどう喋ったらいいのか分からなかったの。それに人の姿になってどうやって口が動かせばいいかとか、どう喉を使ったら声が出るかとかもよく分からなかったから」
「人の姿になったことはなかったのか?」
「最近になって練習で数回だけ。でも喋ったことはほとんどなかったわ。その状態であなたに会ったってわけ」
「それなら急に言葉が上手になったのは?」
「昨日の夜、私にいっぱい声を出させたのは誰?」
「俺だな。何度も大きな声で『愛してる』『大好き』って、可愛いかったぞ」
「~~~~~」
危うく地面とキスをするところだった。空を飛んでいるときに照れさせるのはやめた方がいい。照れて両手で顔を押さえるからだ。キスをするなら相手はカレンの方がいい。
カレンは山の近くと言ったが、結局山の上まで運んでもらって、二人で領地を振り返った。だだっ広い盆地の手前の方に、水に囲まれた丸い土地がポツンと見える。あれが今の町だ。建物もないから単なる土色の丸。どこまであれを大きくできるか。父は泣き言も言わずに開拓した。俺は魔法が使えるからまだマシだろう。それにカレンもいる。
「あれがどこまで大きくなるのかしら」
「いくつも町ができればいい。頼りにしてるよ、カレン」
「こちらこそよろしくね、私の旦那様」
「美味しい」
「そうか? 美味いのは美味いが、そこまで喜ぶほどではないと思うが……」
「食べたことのない味」
「そうか」
俺だって多少の料理はできるが、所詮は男の料理だ。屋敷では用意されていたから、俺が作るのは主に行軍のときなどだ。殿下の親衛隊の隊長だからって料理が勝手に出てくるわけではない。材料を受け取って自分たちで作るのが普通だ。多少は上等な材料が用意されていたが、基本は兵士と変わらない。あの伯爵やその周辺の貴族は部下に作らせただろうが、俺は自分で作っていた。評判が悪かった記憶はない。
まあカレンが喜んで食べてくれているのに、俺が余計なことを言う必要もないだろう。むしろ竜がどんなものを食べているのかが気になる。それにしても……俺の三倍くらいは食べている気がする。あまりここにいると食糧が尽きそうだ。明日あたりエクセンに戻っておくか。
「それは何?」
「ああ、これか」
クラース殿が帰り際に置いていったかなり大きな包み。これは何かの皮か。
「あっ……」
「どうしたんだ?」
カレンが急に小さく声を上げて真っ赤になった。
「それ、私の皮」
「は?」
「初めての脱皮。前に見た。恥ずかしい」
「そ、そうか……」
鱗を内側にして包んでいたから分からなかったが、これが竜の皮か。それを恥ずかしがる感覚が俺にはよく分からないんだが、そういうものなんだろう。人間にとっての臍の緒みたいなものだろうか。
「中身は……鱗と……爪と……これは牙か? 他には宝石類に何かの水薬か。結婚祝いと言うべきか結納品と言うべきか」
「鱗と爪と牙はお父さんとお母さん。宝石は集めてたもの」
「なるほど。娘の皮と両親の鱗と爪と牙、そして祝い金か」
「手紙がある」
「どれどれ」
これは貴殿とお会いする前に書いているものなので、貴殿の名前を知らないまま書くことをお許しください。
昨日は我が娘のカレンがいきなり押しかけたようでご迷惑をおかけしました。娘はもう少しで成人になります。それまでには人の世界で暮らすために様々な知識を教えることになっておりますが、どうも娘は勉強が嫌いで、許可をする前に勝手に出て行ってしまいました。
娘が角と羽を貴殿に触れさせたと聞いたときには大変驚きましたが、娘に貴殿のことを聞いたところ、優しい、格好いいと言っておりました。
竜族にとって、異性に角を触れさせることは求婚と同じ意味を持ちます。もちろん貴殿が竜族ではないことは分かっておりますし、強制するつもりもございませんが、それでも貴殿が受け入れてくれることを我々は望んでおります。
すでに娘から聞いているかもしれませんが、竜族は子供が最初に脱皮したときの皮は大切に取っておきます。それはその子が結婚するときに結婚相手に渡すものです。親子の愛情を示していると言われています。
人と竜とでは様々な点で価値観も違うでしょう。戸惑うことも多いかもしれませんが、娘をよろしくお願いします。今後は家族として仲良くできればと思っております。
クラース
「そんなに格好よかったか?」
「うん。格好いい。一目惚れ。大好き」
手紙を見ながら、カレンはまた真っ赤になった。
「そんなに優しくもないだろう。俺はそこまで言葉遣いは良くないぞ」
「気にならない。気遣ってくれた。嬉しい」
「そうか」
俺はバーシュルツェで買った指輪を取り出した。
「ここに来る前に買ったものだ。夫が妻に贈るものだと思ってくれ」
そう言うとカレンの左手の薬指にはめた。驚くほどぴったりだった。
カレンは自分の指にはまった指輪をまじまじと見ると俺の顔を見てから抱きついた。俺もカレンを抱き返す。
「ふつつか者ですが……」
「こちらこそよろしくな」
◆ ◆ ◆
「んん? ここは……ああ……そうだった……」
一瞬、またしても状況が把握できなかった。ここのところ連日のように環境が変わっているからなあ。横で寝ているカレンを起こさないように起きようとするが……体が重い。まったく寝足りないな。
なんとか体を引き起こし、のそのそと服を着てから朝食の準備をする。準備と言ってもスープとパンを温め直し、ついでに肉を焼くくらいだが。
「ふわーっ……」
「大きな口ね」
いつの間にか起きていたカレンが笑いながらそう言った。
「寝不足で怠いから仕方がない」
「体力不足よ」
「お前は本当に底なしだな」
「ふふっ。最初は痛かったけど、すぐ気にならなくなったわ」
思いっきり抱き付いてきたので抱き返してキスをする。危うく朝から張り切ってしまいそうだったが、夜のことを思い出して思い留まった。面倒を見ると言ったからには責任は取る。責任を取るからにはやることはしっかりとやった。だがその前に俺が体を壊しそうだ。
昨日寝る前に荷物を片付けていところ、カレンがもう一通手紙を見つけた。
「もう一通あった」
「これは……薬の作り方か」
手紙ではなく書き付けと言うべきだろうか。そこには怪我や病気を始めとして様々な薬について書かれていたが、特に多かったのが竜が他種族と結婚するときに役立つ薬の作り方だった。
その中の一つに体力回復用の水薬があった。竜の爪を削って煎じたところに数種類の薬草を加えて煮込んだもの。それが包みに入っていた水薬で、前もってどうぞと書かれていた。その感じからすると、たぶん夜の生活用だ。この年でそんなものに頼らなくても大丈夫だろうと思って気にしなかったが、とんでもない。あれと比べれば、甲冑を着て石の詰まった背嚢を前後に担ぎ、剣を一〇本ずつ両脇に抱えて山を駆け上がる方が楽だと思えた。終わりがないというのがどれほど大変なことかをあらためて思い知った。
そう、カレンは竜だけあって体力もあるし力も強い。俺は途中で音を上げてしまい、一度離してもらって水薬を呷った。最初から大人しく助言に従っておけばよかったと心から後悔した。
おそらくその水薬が原因なんだろうが、それから頑張りすぎて寝不足になってしまったことは自分でも反省だ。あれは体力回復剤なんかじゃなくて、間違いなく精力剤だろう。明け方に効き目が切れたようだが、いつ寝たのかはまったく記憶にない。
軽い朝食——それでもカレンの方は俺の倍は食べる——を済ませると、今度は移動の準備をする。もしかしたらクラース殿とパウラ殿が来るかもしれないので、しばらく不在にすると書いた立て札を立てておく。
「じゃあ一度近くの町まで戻るか。カレン、堀の外まで運んでくれるか?」
「はーい」
羽を出したカレンに後ろから抱きかかえられて城壁と堀を越える。まだ誰も住んでいないのに門は必要ないだろうと思い、出入り口は作っていない。
「本当に何もないのね」
「あの部分だけ異様だな……ってもう下ろしてもいいぞ」
「このままの方が楽でしょ? 山の近くまで行きましょ」
「まあそうしてくれると助かるが。それにしても急に言葉遣いが変わったな。昨日まで片言だったじゃないか」
「それは何と言うか……恥ずかしくて、何をどう喋ったらいいのか分からなかったの。それに人の姿になってどうやって口が動かせばいいかとか、どう喉を使ったら声が出るかとかもよく分からなかったから」
「人の姿になったことはなかったのか?」
「最近になって練習で数回だけ。でも喋ったことはほとんどなかったわ。その状態であなたに会ったってわけ」
「それなら急に言葉が上手になったのは?」
「昨日の夜、私にいっぱい声を出させたのは誰?」
「俺だな。何度も大きな声で『愛してる』『大好き』って、可愛いかったぞ」
「~~~~~」
危うく地面とキスをするところだった。空を飛んでいるときに照れさせるのはやめた方がいい。照れて両手で顔を押さえるからだ。キスをするなら相手はカレンの方がいい。
カレンは山の近くと言ったが、結局山の上まで運んでもらって、二人で領地を振り返った。だだっ広い盆地の手前の方に、水に囲まれた丸い土地がポツンと見える。あれが今の町だ。建物もないから単なる土色の丸。どこまであれを大きくできるか。父は泣き言も言わずに開拓した。俺は魔法が使えるからまだマシだろう。それにカレンもいる。
「あれがどこまで大きくなるのかしら」
「いくつも町ができればいい。頼りにしてるよ、カレン」
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