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  むかえにきたよ

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 熱い身体だ。
 腰を打ちつける度に肌が汗でピッタリと張り付く。
 叶と輝は左手は恋人のように指を絡ませあった。
 叶のもう片手は輝の胸を押さえつけている。
 ドクンドクンと右手に感じる力強い輝の鼓動で、ああちゃんと生きていると安心する事が出来た。
 受け入れる事に慣らされてしまった尻穴はピッタリと叶の形になって、美味しい美味しいときゅうきゅう陰茎を締め付けた。
 それに堪らず叶が動くと、輝も気持ち良さそうに身を捩った。

「か、なえーー……♡」
「輝……」

 甘く掠れた声が鼓膜を震わせる。ずっとその声だけを聴いていたいと思うのはおかしな事だろうか。 

 床に敷いた布団の上で成人男性2人で絡み合って身体を揺すっている。その動きは大きかったり小さかったりしたが、止まる事無く永遠に思えるほど交合は続いていた。
 叶はゆっくりとペニスを引き抜いていく。
 カリの部分できゅっと締まり一度止まったが、肉の輪からニュルリと膨らんだ先端を引き抜くとヒクヒク動いて充血し熟れた内側を見せた。
 長時間の性行為で閉じ切らないそこは、とろーん…と奥から白濁した粘液が溢れてくる。
 何度も中に出した叶の精液だ。
 それを再び奥に戻す為、勃起したままの肉芯で押し込んでいく。そこは素直に叶を受け入れてむぐむぐと脈打つペニスに吸い付いた。
 根元までしっかり埋め込むと叶の形に凹んだそこにピッタリ嵌まり、もう二度と抜きたくないと思わせた。
 輝の顔を覗くと相変わらず瞳孔は開き切って目の焦点が合わず、不安な気持ちになるが同時にその深い暗闇に落っこちてしまいたくなるような心地がした。

「エヘ…ひへへ……きもちー…な♡」
「てっちゃん……気持ち…いい…」

 舌が伸ばされる。

「あぇー…♡」

 下の穴はずっぷりと叶のペニスを呑み込んでいるが、上は空洞のままで寂しいのだろう。
 しかし口付けは出来ない。その代わりに指で口内を探った。

「んぐぅー…♡」
「は……ぁ…。あっつ…」

 火傷しそうなほど火照った粘膜はぬめぬめと柔らかく、触っているだけで気持ちいい。
 差し込んだ人差し指と中指に絡んでくる柔らかい舌を、挟んだり引っ張ったり、押し潰したりした。
 上顎を撫でてやると喜ぶのでヌルヌル擦るがどんどんと滑って指は喉奥に入っていく。しかし輝はえずく事もなく、むしろもっと奥まで欲しいとちゅうちゅうと吸い付いて叶の指をコクンと締め付ける。
 喉が動くたびにきゅうっと閉まるその肉の感触が癖になりそうだった。ここにペニスを入れてもとても気持ち良いだろう。
 そうしてその感触に陶酔していると明らかに輝の部位では無いものが喉奥から這い出てきて叶の指に触れた。

「チッ」
「?…??…♡」

 一気に熱が下がり、憎悪が湧いてくる。掴んで引き摺り出そうとするが滑って上手くいかず、それはニュルンと奥に戻っていってしまった。

「くそッ」

 引き抜いた手で輝の顔面横の床を思い切り殴りつける。行き場の無い感情がその拳に込められていた。
 顔の横で大きな音と振動があったが輝はよく分かっていないのかヘラヘラと笑うばかりだった。



 
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