石英の華

お粥定食

文字の大きさ
上 下
8 / 12

脱走

しおりを挟む
それからの麗の行動は素早かった。
まず、麗は施設の別棟の移動には鍵が必要で
その鍵が保管されている管理室へと麗は足を運んだ。
研究施設の鍵が保管されている部屋はパスワードがかかっていて、研究員の指紋でしか扉が開かない仕組みになっていた。
麗(どうすればいいんだろう?…ん!そうだ!)
麗は早速研究員の指紋を取る為、研究室に向かった。
研究室は沢山の研究員達が何やら雑談をしながら、研究を行っており、この研究員達の中から麗は指紋を採取するしかなかった。
研究員A「やっぱりαを沢山殖やすのはβじゃなくてΩの方が最適だったか?」
研究員B「今まで浮浪者のβ達で実験をしてみたが、どれも失敗しただろ。」
研究員A「Ωは他の性別よりもかなり少ない、それで人工的にΩを増やしてαの子供達を沢山産ませようとしたんだが、あの薬はβの被検体達に投与してみたんだが、
全て臓器異常を起こして、死亡したり、
身体中が壊死して死亡したり
後それから、フェロモンの異常分泌で衰弱死したり。
とにかく散々だったな。」
研究員B「でもこれで、あのΩに今の薬を投与したから、これでα不足には悩まされなくて済む。」
研究員A「ああ、本当だな。それよりも今日の食堂の日替わりメニュー見たか?カツカレーだぞ!」
研究員B「おおっ!ここんところ残業続きだったから、たまにはガッツリしたものが食いたかったんだ!」
研究員達は今日のお昼ご飯に夢を馳せて、手早く研究をし終えて、後片付けを早めに済ませた後二人共食堂に向かっていった。
麗は早速研究室に忍び込み、セロハンテープを入手し終え、研究室の隅の方の物陰に隠れて研究員が来るのを待った。
この時、麗は自身の身体の内側から力と自信が湧き上がってくる事に多少疑問に思ったが、あまり気にしてはいなかった。
しばらくして、麗の予想通り研究員の一人が麗が隠れている物陰に近付いてきた。
研究員はこの研究施設に勤めるしがないβ男性で、いつもぼんやりと研究を行っていた。
今日もβ男性は言われた通りに研究を終え、休憩室に行こうとした途端、運悪く腕力が強くなった麗に気を失わせられた。
麗(良しこれで!)
麗は早速さっき気絶させたβ男性の指紋を先程研究室で入手したセロハンテープでβ男性の指紋を採取する事に成功した。
麗は採取した指紋を扉の指紋認証装置にかざし、
扉を開けて中からどれがこの研究施設の出口の鍵なのかを探り当て、見つけ出しその鍵を持って研究施設を後にした。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】乙女ゲーの悪役モブに転生しました〜処刑は嫌なので真面目に生きてたら何故か公爵令息様に溺愛されてます〜

百日紅
BL
目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でしたーー。 最後は処刑される運命の悪役モブ“サミール”に転生した主人公。 死亡ルートを回避するため学園の隅で日陰者ライフを送っていたのに、何故か攻略キャラの一人“ギルバート”に好意を寄せられる。 ※毎日18:30投稿予定

わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される

水ノ瀬 あおい
BL
 若くして王となった幼馴染のリューラと公爵令息として生まれた頃からチヤホヤされ、神童とも言われて調子に乗っていたサライド。  昔は泣き虫で気弱だったリューラだが、いつの間にか顔も性格も身体つきも政治手腕も剣の腕も……何もかも完璧で、手の届かない眩しい存在になっていた。  年下でもあるリューラに何一つ敵わず、不貞腐れていたサライド。  リューラが国民から愛され、称賛される度にサライドは少し憎らしく思っていた。  

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

運命の番ってそんなに溺愛するもんなのぉーーー

白井由紀
BL
【BL作品】(20時30分毎日投稿) 金持ち‪社長・溺愛&執着 α‬ × 貧乏・平凡&不細工だと思い込んでいる、美形Ω 幼い頃から運命の番に憧れてきたΩのゆき。自覚はしていないが小柄で美形。 ある日、ゆきは夜の街を歩いていたら、ヤンキーに絡まれてしまう。だが、偶然通りかかった運命の番、怜央が助ける。 発情期中の怜央の優しさと溺愛で恋に落ちてしまうが、自己肯定感の低いゆきには、例え、運命の番でも身分差が大きすぎると離れてしまう 離れたあと、ゆきも怜央もお互いを思う気持ちは止められない……。 すれ違っていく2人は結ばれることができるのか…… 思い込みが激しいΩとΩを自分に依存させたいα‬の溺愛、身分差ストーリー ★ハッピーエンド作品です ※この作品は、BL作品です。苦手な方はそっと回れ右してください🙏 ※これは創作物です、都合がいいように解釈させていただくことがありますのでご了承くださいm(_ _)m ※フィクション作品です ※誤字脱字は見つけ次第訂正しますが、脳内変換、受け流してくれると幸いです

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

続きは第一図書室で

蒼キるり
BL
高校生になったばかりの佐武直斗は図書室で出会った同級生の東原浩也とひょんなことからキスの練習をする仲になる。 友人と恋の狭間で揺れる青春ラブストーリー。

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

処理中です...