31 / 33
未来編⑧
しおりを挟む
「な、何で君が……っていうか、俺より年上になって……?」
「不思議ですよね。あの世界では、俺の方が年下だったのに。でもドラマの中では、俺が年上役でしたから……この世界でそうなるのは、当然でしょうね。」
「ドラマの中……年上役?ど、どういう事だ?」
「あの男から聞いてないんだ、あのドラマの最終回の事……。あのドラマは、幸と亮が結ばれ……あなたは捨てられる。」
その言葉に、俺の身体はビクリと震えた。
そんな俺を、彼は愛おしそうな目で見てくる。
「でもね、あなたに……慎に何も救済がなかった訳じゃない。慎は高校卒業と同時に、年上の彼氏が出来るんです。そしてその相手は……この俺だった。俺はね、その話を貰った時、凄く嬉しかったんですよ……?それが、何故だか分かります?」
俺は、フルフルと首を振った。
そして俺は、彼の絡みつくような視線から逃れようと、顔を背けたが……彼の手により、すぐに彼の方を向かされた。
「慎、いえ、シンさん……俺はね、ずっとあなたが好きだったんです。後輩としてじゃない、一人の男としてだ。そんなあなたの恋人役に選ばれ……俺がどれほど嬉しかったか……あなたに、それが分かりますか──!?」
彼は、俺の身体を力任せにカウンターに押し倒した。
「なッ……や、辞めろ!離せ……!」
だが、俺より大柄な男の力には勝てず……俺は冷や汗を流し、カタカタと震えた。
「なのに……俺がそんな喜びの絶頂にいる中……あなたは、あの男を庇い死んでしまった!あんな、あなたを毛ほども愛していなかった男を庇い……あなたは、無駄死にしたんだ!」
「そ、そんな事、お前に言われたくなんか──ッ!」
彼の手が、俺の手首をギュウッと押さえつけ……ピキリと、骨がきしむ音が聞こえた。
いや……骨じゃなく、心、か──?
「それで、俺は思ったんです。あの世界では、あなたへの恋は成就出来なかったけど……ドラマの世界でなら、俺たちは両思いだった。俺はもし生まれ変わる事が出来るなら、そのドラマの世界に生まれ変わり……そしてあの台本の中に書かれていた様に、あなたと愛し合いたいと。そう思い……命を絶った。そしてその願いは叶い……俺はこうして、再びあなたに会えた。あなたはドラマの世界と同じで俺より年下で……そして慎という名で生きていた。住んでいた場所も、家族構成も、通った学校も……全てがあのドラマ通りだった。なのに……唯一違ったのは、あの男……リョウと愛し合ってる事だ!どうしてだ……俺とあなたが、出会うのが遅かったからなのか!?」
「そ、んなの、知らない──!」
「だから俺は、あなたを迎えに行く事にした……。間違った運命は、正さなければならない……そうでしょう?」
「あ……そ、その言葉──!」
「そうです、これまでの貼り紙は俺です。シンさん……そんななに怖がらないで……?俺の愛で……あなたを正しい運命へと導いてあげますから──。」
「……ンッ!?」
嘘……俺、こいつにキスされて──!?
「不思議ですよね。あの世界では、俺の方が年下だったのに。でもドラマの中では、俺が年上役でしたから……この世界でそうなるのは、当然でしょうね。」
「ドラマの中……年上役?ど、どういう事だ?」
「あの男から聞いてないんだ、あのドラマの最終回の事……。あのドラマは、幸と亮が結ばれ……あなたは捨てられる。」
その言葉に、俺の身体はビクリと震えた。
そんな俺を、彼は愛おしそうな目で見てくる。
「でもね、あなたに……慎に何も救済がなかった訳じゃない。慎は高校卒業と同時に、年上の彼氏が出来るんです。そしてその相手は……この俺だった。俺はね、その話を貰った時、凄く嬉しかったんですよ……?それが、何故だか分かります?」
俺は、フルフルと首を振った。
そして俺は、彼の絡みつくような視線から逃れようと、顔を背けたが……彼の手により、すぐに彼の方を向かされた。
「慎、いえ、シンさん……俺はね、ずっとあなたが好きだったんです。後輩としてじゃない、一人の男としてだ。そんなあなたの恋人役に選ばれ……俺がどれほど嬉しかったか……あなたに、それが分かりますか──!?」
彼は、俺の身体を力任せにカウンターに押し倒した。
「なッ……や、辞めろ!離せ……!」
だが、俺より大柄な男の力には勝てず……俺は冷や汗を流し、カタカタと震えた。
「なのに……俺がそんな喜びの絶頂にいる中……あなたは、あの男を庇い死んでしまった!あんな、あなたを毛ほども愛していなかった男を庇い……あなたは、無駄死にしたんだ!」
「そ、そんな事、お前に言われたくなんか──ッ!」
彼の手が、俺の手首をギュウッと押さえつけ……ピキリと、骨がきしむ音が聞こえた。
いや……骨じゃなく、心、か──?
「それで、俺は思ったんです。あの世界では、あなたへの恋は成就出来なかったけど……ドラマの世界でなら、俺たちは両思いだった。俺はもし生まれ変わる事が出来るなら、そのドラマの世界に生まれ変わり……そしてあの台本の中に書かれていた様に、あなたと愛し合いたいと。そう思い……命を絶った。そしてその願いは叶い……俺はこうして、再びあなたに会えた。あなたはドラマの世界と同じで俺より年下で……そして慎という名で生きていた。住んでいた場所も、家族構成も、通った学校も……全てがあのドラマ通りだった。なのに……唯一違ったのは、あの男……リョウと愛し合ってる事だ!どうしてだ……俺とあなたが、出会うのが遅かったからなのか!?」
「そ、んなの、知らない──!」
「だから俺は、あなたを迎えに行く事にした……。間違った運命は、正さなければならない……そうでしょう?」
「あ……そ、その言葉──!」
「そうです、これまでの貼り紙は俺です。シンさん……そんななに怖がらないで……?俺の愛で……あなたを正しい運命へと導いてあげますから──。」
「……ンッ!?」
嘘……俺、こいつにキスされて──!?
30
お気に入りに追加
1,200
あなたにおすすめの小説
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

悩める文官のひとりごと
きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。
そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。
エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。
ムーンライト様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる