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好きな人のセフレでしかなかった僕は、異世界転移で獣の王様に愛される身となりました。
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僕の余りの驚きように、その子はしまったと言うような顔を見せたが……僕が心底困った顔をするのを見て、僕の置かれた状況を色々と説明してくれた。
『この離宮には、妃になるお方しか住まわせてはならぬと言う掟があります。黒狼様は今までそれを守り、どなたもここに入れませんでした。でも無事異世界から戻られると、連れ帰ったあなたをすぐここに住まわせ寵愛なさって──。お二人は本当にお似合いです。私は勿論、他の城の者達も民も皆お二人が結ばれる事を心より願い、それが現実となったら国を挙げ祝福致します。お世継ぎだって……きっとさぞや可愛らしい御子が産まれる事でしょう。皆、今から心待ちにしております──』
は、初めて聞いた事ばかり……。
クロは、好きなだけここで過ごして良いって言ってくれたけれど……そんな大事な場所と知ってたら、僕は早く立ち退いたと思う。
そりゃあクロと離れるのは寂しいけれど……でも僕は違う世界の人間で、しかも男だもの。
流石に人間の男に、クロのお世継ぎは産めないでしょう?
世継ぎが産めない妃なんて、それは──。
こうして事情が分かったからには、とにかくここを出る準備をしないと──。
そう思い、椅子から立ち上がったが……部屋の扉が開き一人の美しい黒髪の男が入って来ると、慌ててそんな僕の腕を掴んだ。
「春……お前、ここを出て行く気だったな?俺から離れるな……行かないでくれ!」
「そ、その声……もしかしてクロ?な、何で人間に──」
「俺は人の形になれる。元々俺は城の中ではこの姿で暮らして居た。でも高度な転移魔法を使った事で一時的に魔力が減り、それが出来なくなって居ただけだ。でもお前と同じ人の、この姿になれたら……俺は自分からお前に妃になって欲しいと言うつもりだった。俺がここにお前を住まわせたのは、そう言う強い意志の元──。だから出て行かないでくれ!俺は、お前が俺の世話をすると言ってくれた時からお前が好きだ……一目惚れなんだ!」
クロが、僕をそう言う意味で好き──?
「で、でも僕は男だし、クロとの子供は産めないよ。クロは王様、お世継ぎは絶対に必要でしょう?」
「それなら大丈夫だ。王族の上に混血で魔力が強い俺は、発情期になれば確実に相手を孕ます事が出来る。それが、人の男であってもだ──」
そう言って、クロは俺の腰を抱き寄せた。
「今から十日後が丁度その発情期だが……春、俺の気持ちに応えてくれるか?その日、俺に春の全てをくれないか?」
「と、十日後──」
凛々しく美しいクロに、熱い目で見つめられ……僕の腰に途端に甘い痺れが走った。
僕の身体がクロを求めて居る……?
いや……身体以上に、クロに求められる事を僕の心が喜んで居る──?
今迄、僕は好きな人に粗末に扱われ身体しか満たされない日々を送って来て……なのにここに来てからずっとクロに優しくされ、深い愛で包まれる事の喜びを知る事ができた。
僕は、それを教えてくれたクロの気持ちに応えたいと思って居る。
クロをもっと愛したいし、クロに愛されたいんだ──。
「……僕も、僕もクロの事が好き!ここに来て一緒に過ごす内、何時の間にか特別な好きになったよ。じゃあその日、僕の全てをクロにあげる。だからクロも、僕の事を残さず全部食べてね──?」
『この離宮には、妃になるお方しか住まわせてはならぬと言う掟があります。黒狼様は今までそれを守り、どなたもここに入れませんでした。でも無事異世界から戻られると、連れ帰ったあなたをすぐここに住まわせ寵愛なさって──。お二人は本当にお似合いです。私は勿論、他の城の者達も民も皆お二人が結ばれる事を心より願い、それが現実となったら国を挙げ祝福致します。お世継ぎだって……きっとさぞや可愛らしい御子が産まれる事でしょう。皆、今から心待ちにしております──』
は、初めて聞いた事ばかり……。
クロは、好きなだけここで過ごして良いって言ってくれたけれど……そんな大事な場所と知ってたら、僕は早く立ち退いたと思う。
そりゃあクロと離れるのは寂しいけれど……でも僕は違う世界の人間で、しかも男だもの。
流石に人間の男に、クロのお世継ぎは産めないでしょう?
世継ぎが産めない妃なんて、それは──。
こうして事情が分かったからには、とにかくここを出る準備をしないと──。
そう思い、椅子から立ち上がったが……部屋の扉が開き一人の美しい黒髪の男が入って来ると、慌ててそんな僕の腕を掴んだ。
「春……お前、ここを出て行く気だったな?俺から離れるな……行かないでくれ!」
「そ、その声……もしかしてクロ?な、何で人間に──」
「俺は人の形になれる。元々俺は城の中ではこの姿で暮らして居た。でも高度な転移魔法を使った事で一時的に魔力が減り、それが出来なくなって居ただけだ。でもお前と同じ人の、この姿になれたら……俺は自分からお前に妃になって欲しいと言うつもりだった。俺がここにお前を住まわせたのは、そう言う強い意志の元──。だから出て行かないでくれ!俺は、お前が俺の世話をすると言ってくれた時からお前が好きだ……一目惚れなんだ!」
クロが、僕をそう言う意味で好き──?
「で、でも僕は男だし、クロとの子供は産めないよ。クロは王様、お世継ぎは絶対に必要でしょう?」
「それなら大丈夫だ。王族の上に混血で魔力が強い俺は、発情期になれば確実に相手を孕ます事が出来る。それが、人の男であってもだ──」
そう言って、クロは俺の腰を抱き寄せた。
「今から十日後が丁度その発情期だが……春、俺の気持ちに応えてくれるか?その日、俺に春の全てをくれないか?」
「と、十日後──」
凛々しく美しいクロに、熱い目で見つめられ……僕の腰に途端に甘い痺れが走った。
僕の身体がクロを求めて居る……?
いや……身体以上に、クロに求められる事を僕の心が喜んで居る──?
今迄、僕は好きな人に粗末に扱われ身体しか満たされない日々を送って来て……なのにここに来てからずっとクロに優しくされ、深い愛で包まれる事の喜びを知る事ができた。
僕は、それを教えてくれたクロの気持ちに応えたいと思って居る。
クロをもっと愛したいし、クロに愛されたいんだ──。
「……僕も、僕もクロの事が好き!ここに来て一緒に過ごす内、何時の間にか特別な好きになったよ。じゃあその日、僕の全てをクロにあげる。だからクロも、僕の事を残さず全部食べてね──?」
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