【完結】王子に婚約破棄され故郷に帰った僕は、成長した美形の愛弟子に愛される事になりました。──BL短編集──

櫻坂 真紀

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王子に婚約破棄され故郷に帰った僕は、成長した美形の愛弟子に愛される事になりました。

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「カノンの蕩けた顔、可愛い。想像してたよりも、うんと──。だから……もっと気持ち良くしてあげるね?」

 そう言って、ルキは僕のお尻に手を伸ばし……閉じられた蕾にそっと優しく触れた。

 そこって、男同士が使う──。



「カノン、僕の事を受け入れて?そしてもうどこにも行かないって、ずっと傍に居るって約束して──?」

「アッ、ん──!」



 ルキの指が一本そこに入って来て、グニグニと中を刺激する。

 その感覚に慣れなくて、僕は目の前にあるルキの逞しい胸にスリスリと額を寄せた。



「~~ッ!カノン……昔からそうやって、無意識に僕の事を煽るよね!」

「あッ、いきなり三本はダメ、ッ……!」

 

 突然増えたルキの指が、僕の中をバラバラと動き回り……その一本がある場所を掠めた時、僕の身体は陸に上げられた魚のようにビクリと跳ねた。



「ッ……もうイッちゃうから、指止めて!」

「分かった。じゃあ、イクなら僕のでイッて──?」

「んあッ!?」



 僕の中から指を引き抜いたルキは、自分のボトムスに手を掛け……そして勃ち上がった自分のモノを取り出した。

 滲む涙で視界が霞んでよく見えないけれど……ルキのソレは凄く立派なようで、僕は思わず身じろいだ。



「大丈夫、絶対カノンを気持ち良くするから」

「ち、違うの、待って。僕、ルキに話しが──」

「待たない、もう待つのは嫌だって言ったでしょう?……もしかして、僕とするのは嫌?」

「そ、じゃなくて……ルキと一つになっても、僕じゃずっと一緒に居られないの。僕は魔力で老化速度が遅いから……こんなふうに愛されても、結局一人残されちゃう。ルキだって、愛する人と一緒の時を生きられないのは嫌でしょう?」



 ポロポロと涙を零し始めた僕を見て……ルキは焦ったように僕の頭を撫でると、ギュッと抱き締めて来た。



「ッ……僕より、一緒に歳を取って行けるあの子の方が良いと思って身を引こうとしたのに……なのにこんな事されたら、僕──」

「そっか、カノンはそれを気にして──。あのね、それは大丈夫。今まで言えなかったけれど、僕は人間と魔族のハーフなんだ。だから老化速度が遅いんだけれど……そこはカノンと同じだね。だからこの先、ずっとカノンと同じ時間を生きて行けるから……そんな僕らは、相性ピッタリだと思わない?」

「ま、魔族……え?」



 き、気付かなかった。
 
 でもそっか……魔族とのハーフなら、この先もずっと一緒に──。



「僕達、ずっと一緒に居られるんだ──」

「分かってくれたんだね?じゃあ、僕のを受け入れてね?ちょっと普通の人間より大きいけれど……でもカノンなら、全部丸ごと受け入れられるよ?」



 大きいって……さっきは涙でしっかり見えなかったけれど、確かにルキのソレはかなりの大きさで──。

 でも何だろう、全然怖くない。

 むしろ、早くその大きいので僕のナカを一杯にして欲しい。



「うん……大丈夫。ルキ、僕の中に来て──?」

 そう言って仰向けになり、パカリと両足を広げれば……ルキはゴクリと喉を鳴らし、大きくなったソレを僕の中へ一気に埋め込んだ。



「あッ!?う、んッ──!」

「クッ……!カノンの中、狭くて気持ちい。ね、もっと奥に入っていい?」

「い、いいよ?ルキので、僕のお腹のナカを全部満たして──ッ!」
 
 僕のその言葉に……ルキは堪らないと言った顔で大きく腰を振り、猛ったソレを何度も出し入れする。
 


 そして僕はお腹から聞こえるグチャグチャと言う粘着質な音に、腰だけでなく次第に耳や頭の中まで痺れて行った。

 それからどれだけの時間が経ったか、何も考えられなくなった頃……お腹の一番奥にルキの放った熱いモノが注がれていくのを感じ、僕はうっとりと目を閉じた──。



「う、ん──」

「カノン、気が付いた!?ごめん、無茶させて……」

 

 次に目が覚めると、心配そうな顔をしたルキが僕を覗き込んで居た。
 
 この顔……昔僕が風邪で寝込んだ時、必死に看病してくれた幼い頃のルキとおんなじだ──。

 

 そう思ったら、美形に成長したルキが可愛く見え……僕はその頬を両手で包み引き寄せると、大丈夫だよと言ってキスを贈った。

 そんな僕にルキは途端に笑顔になり、カノン大好きと言って僕を抱きしめ返してくれるのだった。
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