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2章 西日本県大会編
第11話 喝
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コウチ 五万十川
「もおっ、みんなちゃんとにやってよ!
あたしたちは練習でここに来てるんだから!」
「・・・・・・」
ミズキは部活のみんなにお説教をして怒る。
グダグダな練習場でウオバトが子どもの遊びと化して、
あまりにも自由ほんぽうすぎるやり方に
きちんと改めるよう注意した。
「せっかくあたしたちはウオバトができるようになっても、
こんなことじゃ他地方に通用できないよ!
もう再来週に試合が始まるんだから!」
当然、今まで遊んでましたなんて言えずに
それなりの場数や経験がないとまともに相手にならない。
ただでさえ水鉄砲もろくに使えなかったここで、
もうちょっと積極的な行動をとるのが大切だ。
といった正しいことを伝える。
しかし、みんなからダメ出しの言葉が返る。
タカ、ヒロ、コノエの順に練習の手順のおかしさを
言われた。
「でも、立ち回りっていうけど、むやみに相手を水鉄砲で
打つ以外の作法とかまったくやってないぞ?
どうやって正しく動けば良いかよく分からなくってな」
「四国の試合場だから打つ以外に良いやり方あるかも。
いきなり川で練習とかいうから、
とりあえずもぐっとけば良い戦法になると思って」
「色々とぬけてる点があると思う。
私的に言うと、ポイントを取るためには
エイムやポジション立ち回りだと思うけど、
ミズキはそれをやれって言った?」
「あっ!? だから・・・まあ・・・そこを」
言ってなかった。
元からあんまり発展していないスポーツに慣れず、
どうやってプレイしたら良いか分からない。
動画で他地方のものを観ても練習シーンを見せたものは
まったくと言ってなかった。
もちろん、オノ先生だって付きそい同然に、
基本なんてまったく分かってなく、めんどうみだけ。
ふつう、大人が教える立場だろと思うけど、
四国で習慣にもなっていなかったことをそうかんたんに
始められないのも無理はないだろう。
去年まではウオバトすらまともにできなかったから、
町起こしさせるだけでせいいっぱいだった。
「「ううっ、あたしだってまだ始めたばっかりで。
みんなしてイキナリそんなに言わなくても・・・」」
「やっぱりそうか、打つことのどこが練習としてるか
お前もよく分かってなかったんだろ?
ただ、なんとなくそう思っててな」
「グスン、運動分野は全然向いていないのね。
水かき道具を造っただけの女がスポーツ1つまで
導くとりえも器なんてありゃしないのよ」
「そ、そこまで言わなくても」
「スポーツすれば体のウォーターもかわいて反比例。
こんな干害だらけの地域じゃ運動も許されなくって
スポーツの女神になんてなれっこない。
どうせあたしなんか・・・うわああぁぁぁん!」
「ああっ、ちょっ」
やり場のない様子にたまらず泣く。
自分でも何言ってるのか分からないくらい
投げやり感を放ってしまう。
先がなくなれば女はこうするしかない。
タカが真っ先になぐさめに、かばう発言。
「そうだな、お前の言う通り、やり方がなってない。
ウオバトだってろくにできなかったんだから、
どこだって最初はこんなグダグダになる。
ここにいるみんなもまとめて素人だ」
「「ううっ」」
「で、四国らしいプレイをどうにか考えてやっていく
方法をどうにかたどっていけば良いんじゃないか?
なんか、言い方が思いつかないけど、できたてプールで
それなりに立ち回れるとか・・・ああ、おれもちょっと。
だから静まってくれ、だろ?」
「「う、うん」」
リーダーの能力もないあたしにケア[手当て]してくれた。
ようやくできた水たまりでカエルがパシャパシャと
遊び始めた世界みたいな感じが今の様。
レベルの低い世界なのは分かっている。
たとえ出おくれ組でも、他地方にないところもあると
目を付け直すのが先決とこの場を整える。
そこで役に立っていないオノ先生も一言。
「ええ、まあ、そうだね。
勝つためにはどうすれば良いかというのは
あくまでも頭のおくに置いておいて、
最低限の運動から始めるべきだろう」
相変わらず方向の分かりにくい助言。
でも、1から見直す言い分としては十分にのめる。
勝つ、まずはこれを念頭に入れて試合にのぞむこと。
なお、そこにたっするまでの道がほそうされてないから、
能力以前に場を見直すしかないだろう。
同じ四国の子たちもそんな状態でやってるはずだから。
「思えば、おれたちはみんなミズキにたよりっぱなしだ。
物作りが上手くても運動がとくいってわけじゃない。
わき役でも独自にできそうなことはまだあるはずだ。
こんな場所だからこそつくれる何かがある。
だからみんな、そうやっていこうぜ!」
「はーい!」
今回はあたしのなぐさめ回で終わる。
とは言ってもたっせいする道も浸水して見えない。
四国らしいなんて言葉ではかんたんに言うものの、
やっとのことで水たまりができたここで
どのようにこなせば良いか問題もできあがっていった。
「もおっ、みんなちゃんとにやってよ!
あたしたちは練習でここに来てるんだから!」
「・・・・・・」
ミズキは部活のみんなにお説教をして怒る。
グダグダな練習場でウオバトが子どもの遊びと化して、
あまりにも自由ほんぽうすぎるやり方に
きちんと改めるよう注意した。
「せっかくあたしたちはウオバトができるようになっても、
こんなことじゃ他地方に通用できないよ!
もう再来週に試合が始まるんだから!」
当然、今まで遊んでましたなんて言えずに
それなりの場数や経験がないとまともに相手にならない。
ただでさえ水鉄砲もろくに使えなかったここで、
もうちょっと積極的な行動をとるのが大切だ。
といった正しいことを伝える。
しかし、みんなからダメ出しの言葉が返る。
タカ、ヒロ、コノエの順に練習の手順のおかしさを
言われた。
「でも、立ち回りっていうけど、むやみに相手を水鉄砲で
打つ以外の作法とかまったくやってないぞ?
どうやって正しく動けば良いかよく分からなくってな」
「四国の試合場だから打つ以外に良いやり方あるかも。
いきなり川で練習とかいうから、
とりあえずもぐっとけば良い戦法になると思って」
「色々とぬけてる点があると思う。
私的に言うと、ポイントを取るためには
エイムやポジション立ち回りだと思うけど、
ミズキはそれをやれって言った?」
「あっ!? だから・・・まあ・・・そこを」
言ってなかった。
元からあんまり発展していないスポーツに慣れず、
どうやってプレイしたら良いか分からない。
動画で他地方のものを観ても練習シーンを見せたものは
まったくと言ってなかった。
もちろん、オノ先生だって付きそい同然に、
基本なんてまったく分かってなく、めんどうみだけ。
ふつう、大人が教える立場だろと思うけど、
四国で習慣にもなっていなかったことをそうかんたんに
始められないのも無理はないだろう。
去年まではウオバトすらまともにできなかったから、
町起こしさせるだけでせいいっぱいだった。
「「ううっ、あたしだってまだ始めたばっかりで。
みんなしてイキナリそんなに言わなくても・・・」」
「やっぱりそうか、打つことのどこが練習としてるか
お前もよく分かってなかったんだろ?
ただ、なんとなくそう思っててな」
「グスン、運動分野は全然向いていないのね。
水かき道具を造っただけの女がスポーツ1つまで
導くとりえも器なんてありゃしないのよ」
「そ、そこまで言わなくても」
「スポーツすれば体のウォーターもかわいて反比例。
こんな干害だらけの地域じゃ運動も許されなくって
スポーツの女神になんてなれっこない。
どうせあたしなんか・・・うわああぁぁぁん!」
「ああっ、ちょっ」
やり場のない様子にたまらず泣く。
自分でも何言ってるのか分からないくらい
投げやり感を放ってしまう。
先がなくなれば女はこうするしかない。
タカが真っ先になぐさめに、かばう発言。
「そうだな、お前の言う通り、やり方がなってない。
ウオバトだってろくにできなかったんだから、
どこだって最初はこんなグダグダになる。
ここにいるみんなもまとめて素人だ」
「「ううっ」」
「で、四国らしいプレイをどうにか考えてやっていく
方法をどうにかたどっていけば良いんじゃないか?
なんか、言い方が思いつかないけど、できたてプールで
それなりに立ち回れるとか・・・ああ、おれもちょっと。
だから静まってくれ、だろ?」
「「う、うん」」
リーダーの能力もないあたしにケア[手当て]してくれた。
ようやくできた水たまりでカエルがパシャパシャと
遊び始めた世界みたいな感じが今の様。
レベルの低い世界なのは分かっている。
たとえ出おくれ組でも、他地方にないところもあると
目を付け直すのが先決とこの場を整える。
そこで役に立っていないオノ先生も一言。
「ええ、まあ、そうだね。
勝つためにはどうすれば良いかというのは
あくまでも頭のおくに置いておいて、
最低限の運動から始めるべきだろう」
相変わらず方向の分かりにくい助言。
でも、1から見直す言い分としては十分にのめる。
勝つ、まずはこれを念頭に入れて試合にのぞむこと。
なお、そこにたっするまでの道がほそうされてないから、
能力以前に場を見直すしかないだろう。
同じ四国の子たちもそんな状態でやってるはずだから。
「思えば、おれたちはみんなミズキにたよりっぱなしだ。
物作りが上手くても運動がとくいってわけじゃない。
わき役でも独自にできそうなことはまだあるはずだ。
こんな場所だからこそつくれる何かがある。
だからみんな、そうやっていこうぜ!」
「はーい!」
今回はあたしのなぐさめ回で終わる。
とは言ってもたっせいする道も浸水して見えない。
四国らしいなんて言葉ではかんたんに言うものの、
やっとのことで水たまりができたここで
どのようにこなせば良いか問題もできあがっていった。
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