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1章 中つ国編
第8話 仲間に伝える色
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翌日 曄園小学校グラウンド
次の日の朝、ラッセルとソウマとマリの3人が
学校に来ている。カラーマジュをそうちゃくした
新たなハンドガン型のためにミーティングしにきた。
それは部活のことについてで、今後のウオバトスポーツを
曄園小学校から始めるという。
今まではここで部活をやる習慣すらなかったが、
着色戦法さいようをチャンスに、ウオバトも一行事で
短期ながらやりたいという。
緑色のしばふに足を着けて中心まで移動。
今日から自分たちは新しいことを始める。
「この学校で部活をやるんだ?」
「きのう、サオトメ校長と話していた時に
ウオバト部を始めるんだって。夏限定で、
周りの学校とちょこちょこ試合したり、
交流するようにしたいみたい」
それで、直接学校でやってほしいと言われて来た。
今、校長はここにいないが、他の先生がいるので
大人管理としてやっている行事だが、
芸術が主のこの学校からスポーツを始めるのもめずらしい。
いわゆる色付けみたいなもので、短期なら芸術に
えいきょうないと判断して決めたのだろう。
中つ国の因習と言いたげな感じだった。
ちなみに、きのうここに来たマスコミたちの件はカット。
あまりにもろくなインタビューしなかったから、
さっさと場面を省略した。
今日行う演習をするのも部活の始めであり、
ウオバトという新しいエンターテイメントを味わう
世界を期待する。
そして、まずは新しい仕様を確かめる必要があるが。
「でも、こんなハンドガン型しか使わせてもらえないのに
やっていける?」
「そこについてなんだけど、仕様不足もふくめて
自分は物足りないと思って色を付け足したんだ」
ソウマの気がかりがまさに部活以前のかべとなる
ハンドガン型の性能を心配してカラーマジュを作った。
もちろん負けるために試合なんてするわけないから、
ここならではの独自規格を編み出さないといけない。
2人の言い分も当たっているが、可能性は捨てられない。
それはそうと、改良したハンドガン型を見せるために
カラーマジュをそうさして緑色に変えた玉を打ち出した。
プシュッ ピトッ
5秒間だけその色を保ち、消える。
水滴はそのままでクッションにはり付いているが、
ただそれだけで他に特別な効き目などない。
もちろんプラスチックなのでしきこまずに、
地面へすべり落ちるだけ。
2人もシュールになんとなくな目で様子見。
水滴の光景を理由へ変化するよう、うながさせた。
「そこのクッションの裏側、周りに敵はいないっていう
意味にしよう」
「セーフティーカラーか、安全っぽいから緑なのね。
じゃあ、赤は?」
「チェンジ!」
「かけ声とかあったんだ」
2人とも、クッションに付いた色合いをシンプルに観て、
使いどころを知る。
自分のかけ声は別にどうでもいいが、ちょっとした主張。
次は赤に変えても、状態は同じだ。
マリが意味を聞く。
「この色はどんな意味なの?」
「けいかい色ということで“そこに敵がいる”という
信号にした。クッションのどこかに付ければ、
裏側にいるとみんなに教えてたいさくとりやすい」
「スポットっていうんだっけ?」
相手が後ろにかくれてこちらが手に負えない時に
周りの味方に伝えて対応させる合図。
立ち位置で別の所にいる味方の方が有利なら、
効率良く動ける点となる。
そこにいると分かればおいそれと行かないから、
ビートもされにくい。
守りの意味もふくまれたシグナルといえるだろう。
そして、3つ目の色は青。
この色については少しとくしゅで、実は自分もまだ
どういった意味にするべきか考えていない。
POには3色付ける戦略的設定として決めているのみで、
具体案を設定できてなかった。
安全、危険、他の合図はないかもさくしたところ、
そこをソウマが由来から関わる案を言った。
「青色は人にとって集中させる心理をもつ。
だから、“そこへ向かわせる”様な合図にした方が
良いんじゃない?」
「向かわせる?」
「例えば、ウオバトは敵を打たないと始まらないし、
ぼくらにとっては行動力がないから、いざという時に
いっせいに動く信号も必要じゃないと思って」
「いっせいって?」
「ほら、ハンドガン型じゃ大してビートしにくいし。
他エリアはアサルトライフル型を使っているから、
そういった人たちに任せる手も有りかなって」
「なるほど」
集団でいっせい行動を起こすのに打って付けらしい。
基本行動は散開しがちな中、形成をひっくり返す場合で
一か所ねらいなどで役立つ。
他人だよりな戦法だけど、元から1人でできないから
可能性を組んだ。
この仕組みに、マリもうなずく。
パッと見という印象をスポーツに取りこんだのは
良いセンスだと思ってくれたようだ。
「あーね、分かってきたわ。
あたしたち女子もふだんは口数が多いし、
色でパッと教えた方がすんなり動きやすいわね」
「自分も頭で判断するのに言葉の意味を取ってからじゃ
おそいなと思っていた。道路の信号みたいなら早い。
さすがソウマ」
「花言葉で同じ意味を聞いたことがあってさ。
ここでやっと役に立てるなんてね」
まるで少しくらい設定を担がせろと言いたげ。
花も水が必要で、歴史の人たちも似た感性をもっていた。
ふつうなら、色のシステムも決めてからPOに
にんしょうされるはずだが、そこは置いといてほしい。
しかもまだ多くの色を生み出せるので、おいおい増やして
あざやかなコンビネーションパターンを作る。
ただ、色が付いたクッションに似た色が付くと見づらく、
まだ考えなければならない問題がある。
そこを解決すればとても大きな戦力が見こめるから、
ソウマも直接いりょくのないハンドガン型の着色効果で
意味が分かってきたようだ。
「そうか・・・1人の役目というより全体での役目か。
個人の弱さ、不足を数で補うスイミーみたいな立ち回り。
つまり、チーム総出に反射で動く連けいなんだな」
「でも、みんなすんなりと理解してくれるの?」
「そこは分からない、メンバーが同じ場所を見るとは
限らないし、確かに確定とは言い切れないけど、
シグナルリアクションにきっと可能性があると思う」
要はチームワークをもっとキチッとさせたスタイル。
自分は他地方の試合を観て、ムダな間合いやおそさなど
空に疑問をもっていた。
だから、信号と反応という言葉で表現した。
自分のうでのうずきからそんな印象をもったのも、
つい描きたい気持ちがウオバトに向いていたから。
芸術だっていつもそうだ。
造形を人に見せて、どんな印象や感想をもたれるのか
反応あってこそ作品の価値が生まれる。
そこをスポーツで成果できるしょうこはないが、
わずかな可能性をかけてみたくなった。
2人もすでに部活メンバーとして参加決定。
二丁持ちで目線を図っていると、
ここでマチコ先生に声をかけられる。
「クールハーブティーを用意しましたの。
そろそろ休けいにしましょう!」
「はーい!」
ここで一度休み。
これも反射的というのか、好きな物の気に乗せられる。
芸術に関わる人のたしなみも、お茶という水分は
欠かさずに反応する日課の1つだ。
2人いっしょに飲みながらベランダの外を見る。
地上の温度は42℃まで上っていた。
周りのスプリンクラー[水をまく機械]から飛び出す。
放物線に飛ぶ透明はコートの中で決まった場所に付く。
別に意味はない。
無意識に体を動かさせるのが中つ国の強みとして、
カラーシグナルを同じ様にウオバトで発展させてゆく
仮定線だと思っただけだ。
次の日の朝、ラッセルとソウマとマリの3人が
学校に来ている。カラーマジュをそうちゃくした
新たなハンドガン型のためにミーティングしにきた。
それは部活のことについてで、今後のウオバトスポーツを
曄園小学校から始めるという。
今まではここで部活をやる習慣すらなかったが、
着色戦法さいようをチャンスに、ウオバトも一行事で
短期ながらやりたいという。
緑色のしばふに足を着けて中心まで移動。
今日から自分たちは新しいことを始める。
「この学校で部活をやるんだ?」
「きのう、サオトメ校長と話していた時に
ウオバト部を始めるんだって。夏限定で、
周りの学校とちょこちょこ試合したり、
交流するようにしたいみたい」
それで、直接学校でやってほしいと言われて来た。
今、校長はここにいないが、他の先生がいるので
大人管理としてやっている行事だが、
芸術が主のこの学校からスポーツを始めるのもめずらしい。
いわゆる色付けみたいなもので、短期なら芸術に
えいきょうないと判断して決めたのだろう。
中つ国の因習と言いたげな感じだった。
ちなみに、きのうここに来たマスコミたちの件はカット。
あまりにもろくなインタビューしなかったから、
さっさと場面を省略した。
今日行う演習をするのも部活の始めであり、
ウオバトという新しいエンターテイメントを味わう
世界を期待する。
そして、まずは新しい仕様を確かめる必要があるが。
「でも、こんなハンドガン型しか使わせてもらえないのに
やっていける?」
「そこについてなんだけど、仕様不足もふくめて
自分は物足りないと思って色を付け足したんだ」
ソウマの気がかりがまさに部活以前のかべとなる
ハンドガン型の性能を心配してカラーマジュを作った。
もちろん負けるために試合なんてするわけないから、
ここならではの独自規格を編み出さないといけない。
2人の言い分も当たっているが、可能性は捨てられない。
それはそうと、改良したハンドガン型を見せるために
カラーマジュをそうさして緑色に変えた玉を打ち出した。
プシュッ ピトッ
5秒間だけその色を保ち、消える。
水滴はそのままでクッションにはり付いているが、
ただそれだけで他に特別な効き目などない。
もちろんプラスチックなのでしきこまずに、
地面へすべり落ちるだけ。
2人もシュールになんとなくな目で様子見。
水滴の光景を理由へ変化するよう、うながさせた。
「そこのクッションの裏側、周りに敵はいないっていう
意味にしよう」
「セーフティーカラーか、安全っぽいから緑なのね。
じゃあ、赤は?」
「チェンジ!」
「かけ声とかあったんだ」
2人とも、クッションに付いた色合いをシンプルに観て、
使いどころを知る。
自分のかけ声は別にどうでもいいが、ちょっとした主張。
次は赤に変えても、状態は同じだ。
マリが意味を聞く。
「この色はどんな意味なの?」
「けいかい色ということで“そこに敵がいる”という
信号にした。クッションのどこかに付ければ、
裏側にいるとみんなに教えてたいさくとりやすい」
「スポットっていうんだっけ?」
相手が後ろにかくれてこちらが手に負えない時に
周りの味方に伝えて対応させる合図。
立ち位置で別の所にいる味方の方が有利なら、
効率良く動ける点となる。
そこにいると分かればおいそれと行かないから、
ビートもされにくい。
守りの意味もふくまれたシグナルといえるだろう。
そして、3つ目の色は青。
この色については少しとくしゅで、実は自分もまだ
どういった意味にするべきか考えていない。
POには3色付ける戦略的設定として決めているのみで、
具体案を設定できてなかった。
安全、危険、他の合図はないかもさくしたところ、
そこをソウマが由来から関わる案を言った。
「青色は人にとって集中させる心理をもつ。
だから、“そこへ向かわせる”様な合図にした方が
良いんじゃない?」
「向かわせる?」
「例えば、ウオバトは敵を打たないと始まらないし、
ぼくらにとっては行動力がないから、いざという時に
いっせいに動く信号も必要じゃないと思って」
「いっせいって?」
「ほら、ハンドガン型じゃ大してビートしにくいし。
他エリアはアサルトライフル型を使っているから、
そういった人たちに任せる手も有りかなって」
「なるほど」
集団でいっせい行動を起こすのに打って付けらしい。
基本行動は散開しがちな中、形成をひっくり返す場合で
一か所ねらいなどで役立つ。
他人だよりな戦法だけど、元から1人でできないから
可能性を組んだ。
この仕組みに、マリもうなずく。
パッと見という印象をスポーツに取りこんだのは
良いセンスだと思ってくれたようだ。
「あーね、分かってきたわ。
あたしたち女子もふだんは口数が多いし、
色でパッと教えた方がすんなり動きやすいわね」
「自分も頭で判断するのに言葉の意味を取ってからじゃ
おそいなと思っていた。道路の信号みたいなら早い。
さすがソウマ」
「花言葉で同じ意味を聞いたことがあってさ。
ここでやっと役に立てるなんてね」
まるで少しくらい設定を担がせろと言いたげ。
花も水が必要で、歴史の人たちも似た感性をもっていた。
ふつうなら、色のシステムも決めてからPOに
にんしょうされるはずだが、そこは置いといてほしい。
しかもまだ多くの色を生み出せるので、おいおい増やして
あざやかなコンビネーションパターンを作る。
ただ、色が付いたクッションに似た色が付くと見づらく、
まだ考えなければならない問題がある。
そこを解決すればとても大きな戦力が見こめるから、
ソウマも直接いりょくのないハンドガン型の着色効果で
意味が分かってきたようだ。
「そうか・・・1人の役目というより全体での役目か。
個人の弱さ、不足を数で補うスイミーみたいな立ち回り。
つまり、チーム総出に反射で動く連けいなんだな」
「でも、みんなすんなりと理解してくれるの?」
「そこは分からない、メンバーが同じ場所を見るとは
限らないし、確かに確定とは言い切れないけど、
シグナルリアクションにきっと可能性があると思う」
要はチームワークをもっとキチッとさせたスタイル。
自分は他地方の試合を観て、ムダな間合いやおそさなど
空に疑問をもっていた。
だから、信号と反応という言葉で表現した。
自分のうでのうずきからそんな印象をもったのも、
つい描きたい気持ちがウオバトに向いていたから。
芸術だっていつもそうだ。
造形を人に見せて、どんな印象や感想をもたれるのか
反応あってこそ作品の価値が生まれる。
そこをスポーツで成果できるしょうこはないが、
わずかな可能性をかけてみたくなった。
2人もすでに部活メンバーとして参加決定。
二丁持ちで目線を図っていると、
ここでマチコ先生に声をかけられる。
「クールハーブティーを用意しましたの。
そろそろ休けいにしましょう!」
「はーい!」
ここで一度休み。
これも反射的というのか、好きな物の気に乗せられる。
芸術に関わる人のたしなみも、お茶という水分は
欠かさずに反応する日課の1つだ。
2人いっしょに飲みながらベランダの外を見る。
地上の温度は42℃まで上っていた。
周りのスプリンクラー[水をまく機械]から飛び出す。
放物線に飛ぶ透明はコートの中で決まった場所に付く。
別に意味はない。
無意識に体を動かさせるのが中つ国の強みとして、
カラーシグナルを同じ様にウオバトで発展させてゆく
仮定線だと思っただけだ。
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