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Crystal of Latir設定資料 完全版
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登場人物
[神来杜聖夜]
18歳、高校生の主人公。学園で襲われたところを同級生達に
救われ、ACの力を託される。
現在は喫茶店、姉の経営する黄昏に住んでいる。
大学には行かず、今は店の後を継ぐくらいしか考えていない。
・フェンシングが得意で少年部門で全国大会に出た事がある。
よって多少の剣の扱いに慣れて、事件解決の手段としている。
・暗がりが苦手で、最低豆電球1つくらい付けないとよく眠れず
名前負けしていると、友人から揶揄されている。
・10歳以前の原因不明で記憶が失われている。
右胸に心臓があり、光一に突かれても致命傷を負わずに済んだ。
・金環日食が近づくにつれ、心身ともに衝動が強くなる感覚に
不安を感じている。マナ、厘香、カロリーナ達を意識し始め
ロザリアの指摘で好意が芽生えたと認めてゆく。
・父である蓮と戦闘後、ブラックダイアモンドは自身の心臓
そのものだった事実を明かされた。時の支配から解放される
ために日食内にいる存在に向かい、最終決戦に挑んだ。
[マナ・アヴィリオス]
聖夜の同級生で学級委員長を務める18歳。
晃京の有数な名家の娘で教会のシスターも務めている。
代々より結晶の力を封印するアヴィリオスの名を受け、
人口の多い晃京を見張ってきた。
ゴールドルチルクォーツやゴールデンラブラドライトを
用いて雷の力、物質の有無などの反応を駆使する。
・光一と同じ図書委員に所属する副委員長であり、
魔術の関心(監視)の交流をする。悪魔の出現を哨戒して
科警研やカロリーナ達に通達している。
サーチ力は広く、ヘヴンズツリーに巣食う悪魔も見破った。
・聖夜の心臓部にあるブラックダイアモンドで蓮に阻止するよう
ロストフから命じられ、知られずに陽動する。
・マナとジネヴラはイギリス皇族の一派でスキャンダル回避で
孤児院に入れられていた。後に修道院に移り、司教達の淫行
から逃れるために日本へ移籍。オリハルコンオーダーズに
参加した姉の報復を阻止した。
[正倉院厘香]
18歳の高校生で聖夜と同級生。
警護団体組織、天藍会会長の娘である。
昴峰学園では人当たりも良く弓道部員もしているが、
休校よりほとんど活動できず、避難者達の保護に精を出す。
24日の事件後、聖夜もサポートするべく協力する。
風を生成するグリーンフローライトやスフェーンなどのACを
扱う。
・家が都内の有数な寺であり、参拝者が多く訪れる。
郷のアメジストに誘引されて配置していたモーシッシが
発現してしまった。
・天藍石と最も高い適合力をもち、弓矢を扱う。
匣の巫女を務めていて暗闇の中でも活動できる
暗視能力をもち、窃盗を起こそうとした部下から
守るため天藍石を体内に取り込んですり替えていた。
・父、無影がオリハルコンオーダーズの一員と知り、
空と共に決戦を挑んで勝利したが失ってしまった。
[カロリーナ・ヴァレンティン]
聖夜の同級生で18歳の高校生。
普段は都内の病院で生活を送り、エドワード管轄組織で
深夜まで悪魔討伐やAC回収に勤しむ。
エンジェライトやパライバトルマリンを所有し、
水や氷の力をもつ。物事をハッキリと発言する性格で、
自衛隊と連携するが、増尾の対応の遅さに苛立ちを見せる。
・美称な外見で読者モデルをしているが、
本業にするつもりもなく“小遣い稼ぎ”くらいの感覚。
影響で同性から反感を抱かれる時もある。
・元はヨーロッパから派遣されたエージェントで、
実際は19歳だが、外見の若さで18歳と偽り、
聖夜を拉致するために学校生活を送っていた。
・聖夜がブラックダイアモンドの力をもつ事を知っていて
蓮より先に捕縛しようとしたが、
マナと厘香に阻止されてしまう。
しまいには本部も解体されて目的を失いかけていた時、
共に行動してきた楽しさに生き甲斐を見出していた。
・実は錬金術によって生み出されたホムンクルスだった。
かつてエドワードに異界から魂を送り出されており、
都庁との戦闘で生の意味を伝えられ、
EUの介入以降本国から手を引いた。
透子が持っていたアンタークチサイトを調べ、融解や再凝結が
可能な高度な性質をみてエドワードとの関連性に気付く。
高温石英の調査で彼が関係したのを断定し、エドワードに
察知されるのを事前に回避するため、
ヨーロッパに帰る振りをしてデザートローズを採りに
オーストラリアへ行った。
[三ノ宮郷]
18歳で聖夜の友人、昴峰学園に在籍して交友関係が広く、
お調子者でトラブルに巻き込まれる事も多い。
チーマーの1人で沫刃にカツアゲされていた。
・高速道路制限解放の中、他県の友人の見舞いのため
首都高速道路でバイクを操縦して聖夜と協力。
走行時にアメジストが口に入ってヒョウに変身する
変身能力に目覚める。以来から戦闘能力が低くとも
あらゆる場所で活躍し続けている、ようだ。
・家族関係はあまり良好ではなく、疎遠しがちで家に居るのを
嫌ってよく外出している。
・聖夜が殺人行為を起こしても見捨てずにサポートを続ける。
チーマーも壊滅して日々いなくなる友人を決して離さない
気概は誰よりも強く、都庁突入時も密かに協力していた。
[白峰光一]
18歳の高校生で昴峰学園の図書委員長を務める優等生。
マナと並ぶ程の成績優秀者で、クラスでは副委員長を務めている。
図書室の高価な本を窃盗されないよう父の図書館を運び、
安全処置を施す。
・実はオリハルコンオーダーズの一員。
黒魔導に興味をもった事で学生の中で逸早くACに気が付き、
家系つながりのコネにより上層部とのコンタクトを試みた。
マナもACを扱えると察知、利用しようとするが失敗。
適合する高純度のオブシディアンを与えてもらい、
晃京の要を護る黒魔術者となる。
・結晶を考察して黒を追求した果てにブラックホールの様な
集合体を至高の塊とみなし、山田陰子や無数の人々を利用し、
球状に固めて漆黒化させて膨大な悪魔を召喚しようとした。
・防衛省の蓮のイデオロギーに賛同していたが、
自分が聖夜の代替の扱いにすぎないと気付き、
彼に対抗意識をもつ。
オリハルコンオーダーズの命を無視して占拠した図書館で
聖夜を招くもミストルティンに討たれ、絶命した。
[蒔村サロモン]
56歳の晃京都知事。
結晶と化した都庁の内部にいて、救難信号を送り続けている。
・元国土交通省で1992年の事件で大きな痛手を負い、
蓮を疑心し、疎んで国外追放しようとしたが
察知されて逆にアブソルートに固められてしまった。
2012年、事件が解決して救出されたものの、
増尾に地下埋蔵金着服を指摘されて大非難を浴びた。
[高橋増尾]
晃京警察庁、警視総監を務める53歳。
結晶関係の類の回収を科警研の特殊工作班に指示する。
・20年前の戦争で失態を起こしたケジメで警察に転身、
地道な努力で今の立場に就く。
・2011年の事件で蓮を疑い監視、
逮捕状が下りない中で嫌疑にかけようとしたが
寸前に晃京都庁を封鎖されてしまう。
誠と協力をしたいが仲が悪く、過去の因縁で躊躇している。
頭脳はかなりのものだが、やや決断力に欠ける。
・事件解放から警視総監を引退、武田と共に引導をわたして
蓮を止められなかったけじめを自分なりにつけた。
[武田誠]
自衛隊陸将補を務める55歳。
悪魔の拡散を防ぐため、23区外周を大型バリケードで封鎖した。
・20年前の戦争で蓮や増尾と共にテロリストと交戦。
自衛隊時代の2人を先導してきた。ACの増産を阻止するべく、
教会や天藍会と協力している。
・当初、蓮からの要請で街を封鎖したが、
計画を知ったのは後だった。
新型カラクリ兵を用いて都庁に突入する。
増尾に対しては最初快く思っていなかったが、
都庁との戦闘後に誤解が解ける。事件解決後は共に引退し、
新たな世代に全てを託して身を引いた。
[正倉院蓮(旧名:神来杜蓮)]
50歳の防衛省大臣。
悪魔を拡散されないよう、自衛隊に晃京封鎖を指示する。
・2011年、今回の事件を引き起こした首謀者。
20年前の戦争で手に入れたブラックダイアモンドの力で
悪魔召喚を起こし、都内の不要者を排除。
晃京を封鎖して腐蝕する世界を一から造り直そうとした。
妻から見せられたサンセットファイアオパールによって
静止した世界こそが真の平和と悟り、
生物特有の自我と暴力性を結晶で抑え、幽閉する計画を立てて
オリハルコンオーダーズを結成。
しかし、ダークネスマターは完全適性できず、息子の聖夜に
相応しいと指摘を受けて跡継ぎとして聖夜誕生の際に胎内に
ブラックダイアモンドを埋め込んだ代償により妻を失い、
家族の意味を理解できなくなって聖夜を沙苗に預けた。
サンセットファイアオパールでの方法も模索したが、
1992年に奪取されてしまう。
後に適合するダイアモンド所持を継続、鉱石の適性としては
TOPクラスで強大な力をもつ。
四大結晶であるダイアモンド、ルビー、サファイア、
エメラルドで晃京四方を固める計画。
ダイヤモンド内部から啓示を受け、双方たる黒と白の陰陽で
刻の理を操れると聞き、2012年の金環日食の時を待ち、
聖夜の覚醒を望んだ。
間に配下を増やそうと無数のACを創造している最中、
組織に妨害されて晃京内に拡散してしまう。
・ヨーロッパ遠征で妻と出会い、スペイン語を話せる。
妻がスペインからの宝石行商人で、一時の交流をもったのが
蓮がスペイン語を学んだ理由。
日本へ介入しにくるのは英語圏の者達が大半なために、
妻は陽動で結晶を偽物と誤認させようと英語をわざと
スペイン語に書き換えて複製して攪乱も起こした。
・エドワードの指摘で聖夜と同居し続けると対消滅する。
一家離散するも、沙苗へ秘密裏に生活費を与えていた。
正倉院の苗字を名乗るのは神来杜への懺悔と無影の推奨。
粛清とはいえ、殺人を起こす後ろめたさで名乗りを捨てた。
防衛と平和のためには犠牲も辞さず、結晶にすがってでも
決して後戻りできない道を云う。
「これだけの犠牲者が出ても神は来なかった」と。
[神来杜沙苗]
27歳の黄昏の経営者。
弟の聖夜と暮らしている、工芸品の製作が得意。
・経営は父からの援助によって賄われているが、
神来杜家は妻の数十億なる財産があり世話焼きに戸惑う。
・無意識に聖夜を意識しているものの、本心と戸惑い続ける。
実の姉弟にもかかわらず夫婦感覚と思っている。
・サンセットファイアオパールを所持しているが、
9歳の時、この模造品をテロリストに盗ませ、
本物はずっと自ら所持していた。
異界の星団を退けた時から性質に気付き始め、
時には密かに静止した世界で裏活動をする事もある。
店の材料も抜け道で行き来とウソをついて停止させて運搬。
モーシッシ戦の位置取り的手助けをしたり、
ヘヴンズツリーの落下を緩やかにしたり、
聖夜が寝ている間にディープキスをしたり、
蓮の正拳突きの威力を和らげたりなど、
黄昏の経営者がどこ吹く風な世話焼きも時々施してるが、
永遠の安泰と聖夜との暮らしを願い続けて秘匿。
止まった世界を送る時守女として生きている。
[新堂千歳]
27歳のTV局員。
御手洗の方針で聖夜を番組に出演させようと勧誘した。
・実はTVGメンであり、局内で不正を働く者を取り締まる
ためにマーガレットと繋がっていた。
・沙苗と同級生で聖夜に好意を抱いているのを見抜き、
色ある映画を観させるなどイタズラ好きな面もある。
[ロストフ・アヴィリオス]
マナの父親で教会の司祭を務める70歳。
晃京事件でイギリスから来日し、事態収束に勤しむ。
・妻ロザリアの正体に気付いていながらも夫として迎え入れる。
誘惑に勝てなかった側面、神に対して根の信念は未だに失わず
養子で引き入れたマナとジネヴラとの家族という概念を
再認識した。
・渡来の隙にジネヴラにシンナバーを盗まれた。
インペリアルトパーズを所有し、強大な雷の力をもつ後継者を
マナとして認めた。
[ロザリア・アヴィリオス]
マナの母親、ロストフの妻で教会の修道院長。
人達の保護と共に、マナにACの回収を指示する。
シトリンとローズクォーツを所有する。
・正体は大淫婦のサキュバス。
400年生きた出身は別の星から結晶を介して出現。
地球で適性者を繁栄させるためにやってきた。
金環日食のきっかけで意識が高ぶり聖夜に近付き、
女影の能力でブラックダイアモンドを利用しようとした。
ゴールデンラブラドライトとミストルティンの作用で発覚し、
マナと聖夜の協力で討伐され、
さらにローズクォーツがジネヴラへの対抗策となった。
[ジネヴラ・アヴィリオス]
25歳の教会のシスター。
マナの姉で共にACの回収に勤しんでいる。
レッドベリルの所有者で炎を操る能力をもつ。
・実はオリハルコンオーダーズの一員で、ヨーロッパ本部に
侵入して皇帝の末端家系だったと知る。
儀式と称して女淫を長年行っていた教会に復讐。
結晶の一理である陰陽に興味をもって
女の-はあくまで男の+を満たす器に嫌悪して
女の行動力を強大させようと企んだ。
ACの適合を非常に高めさせて強力な炎を操る
ルビーの適性に成功。しかし、完全制御しきれずに
都庁との戦闘で炎の力を誤り、絶命した。
・他でも様々な都民を利用して事にあたる。
リリアを利用してシンナバーの不老不死の実験を
任せていたが聖夜に阻止されて失敗に終わる。
三郎にウレキサイトをわたしたのはオリハルコンオーダーズ
の広告塔としての試験台との事だが、あまり効果がなかった。
勝吉郎にトルマリンの譲歩は都庁にエネルギーを蓄えさせ、
マリアライトを装着させたが聖夜に持っていかれた。
[長谷部マーガレット]
科学警察研究所の主任。40歳だが、年齢を聞かれると憤怒する。
特殊工作班というチームを編成し、聖夜達の管轄役になる。
剣道の観戦が好きで、無影の試合を度々観に行く。
・時折、聖夜のためにACを改良した剣を譲歩している。
悪魔と戦うための武器で、個人的趣向も交えて性質に合った
物のみ製造している。
・実は結晶を用いたモビルスーツも製造、
自衛隊の次世代武装化に着手。
カラクリ兵と呼称されるのは一般から。
サムライのビジュアルを好み、プロトタイプは
デザインの悪さから部下からの不満をもたれて
警護団体に丸投げし、征十郎の元に渡った。
・都庁突入時の途中で辞任していた。
実は日本に来た理由はアブソルートの絶対的防御力を求め、
適性候補者の聖夜を試していたが破られてしまい、
限界を感じて追求放棄してしまう。結晶化しかけた母の姿で
守れなかった境遇を晴らしたかったが、今回も失敗。
母性の壁を誰よりも求めていた。
[正倉院無影]
58歳の天藍会会長。
厘香、空の父親で普段は現場に出ず剣道に勤しんでいる。
・エメラルドの適性者で、蓮の招集でオリハルコンオーダーズに
加入。武家組織の在り方を再び世に広めようとした。
強大な適合力で風を操る。
剣道を教えていた蓮の師範で、20年前の戦争でACの詳細を
知られないよう、苗字を貸す。
ミストルティンは息子への譲渡と合わず、所持しなかった。
かつての同期をエドワードに看護され、多大な信頼をもつ。
[正倉院空]
天藍会の28歳の若頭。
厘香の兄で警備団体の指導者、時に自身も現場に赴く。
スフェーンを所有してカマイタチの様な真空刃を放つ。
・過去に視力を失ったきっかけで征十郎と誓い、
組織が分裂しても再結成を誓い合う。
どんな事情があろうと2人の仲は途切れなかった。
・マーガレットにモビルスーツの試着を頼まれたが
サイズが合わず、内部の結晶と上手く適合しにくいので
征十郎に着させた。
・心身喪失しかけた聖夜に征十郎との試練を与え、
合格後に光木刀ミストルティンを貸す。
無影の許可は下りているものの、征十郎は適さずに
厘香の後推しもあって聖夜に賭けた。
・オリハルコンオーダーズとの戦いで厘香と共闘して
無影と戦う。家族の誰しもが常識外な者であろうと、
互いに支え合う信念は失っていなかった。
[筧征十郎]
桃簾会の若頭補佐を務める28歳。
タイガーアイ、モルガナイト、セラサイトを所有する。
自衛隊直属の工房で結晶の提供を約束に手を組む。
カラクリ兵の正体で公の場で顔を見せない条件の下、
工房の助力でサポートしていた。
・厘香の供述でビ・エンドの日本語が実は上手だと疑惑を聞き、
密かに密偵。AC回収していた隙をうかがって決闘し、
苦戦の末に討伐した。暴力世界で生きてきた征十郎は
むやみやたらと刃を奮うだけでは勝てないと無影から
かつて教わった事を改めて思い直した。
[エドワード・エルジェーベト]
80歳の医者。
20年前の戦争で日本の軍医も担当。
サファイア、ブルークォーツァイトを所有し、
瞬時に傷を癒す力や氷の力をもつ。
結晶に対する知識も相当で、適合力の考察力が高い。
「信仰は時に理を盲目にさせる」が口癖。
特に水について深い思想家である。
ミネラル、結晶と人の内包はACと共にあるのは必然と説く。
・蓮から大きな信頼をもたれて後の招集で医者を退役、
オリハルコンオーダーズに加入した。
・娘、リリアの凶行はかなり遅れて気付いてしまう。
シンナバーの若返り術に自身も追究するあまりに、
奇怪な素性はどことなく知っていながらも、
文字通り溺愛すぎて止められなかった。
・現代の情報技術にも少し興味をもち、アブソルートを用いて
オリハルコンオーダーズの選定を施す計画を立てる。
アクアマリンをジネヴラにわたし、広告塔として
TV業界に利用させたが、先は無干渉。
メディア関連はあまり覚束ずに成果が表れなかったらしい。
・心療内科に通っていた透子にアンタークチサイトをわたす。
オリハルコンオーダーズに参加させなかったのは適性の
低さと彼女の将来を考えての事。
[リリア・エルジェーベト]
聖オルガニック病院で主治医を務める女性。
カロリーナの世話役でもあり、晃京に散開した青、赤系の
AC回収を指示する。
・実は病院院長の娘で医者の60歳だが、
実年齢はエドワード以外誰も知らない。
・ガーネットを所有して血を操り、シンナバーの力で
若返りの力を得る。個人情報を秘匿し、出生を偽造。
被験者アルバイトで若い女達を呼び寄せて
大量の血液を集めていた。
ジネヴラからシンナバーの製造に利用されてしまい、
狂気に呑まれかけた聖夜にラーナで呪い殺されてしまった。
[川上沫刃]
チーマーのリーダー。
偶然拾ったタイガーアイの力で悪魔に変貌する。
聖夜との戦闘で抑えられるが、謎の装甲兵の奇襲で絶命した。
・妹の治療費のために新聞配達や土木工事の仕事をしていたが
分が悪く、晃京混乱で仕事を失ってしまったあげくに
強盗やカツアゲを繰り返すようになってしまった。
[風見鳥拓男]
聖夜と同級生で18歳。
拾ったメタモルフォーゼスで他人に変身する能力を手に入れた。
・妄想癖が強く自身の外見コンプレックスを解消するべく
拾ったACで自分を変えようと決心。思いを寄せていた
女生徒が遊び人である事をきっかけに
やり場のなさをホストクラブの男へ首狩り行為をする
カタツムリの悪魔になった。
しかし、力を発動する度に中身はただのセメントに変わり
自我を失う。理由は誰にも明らかにされないが、
結晶内部の悪魔に不用とばかり見限られたようだ。
[若葉静江]
厘香の友人で18歳。
楽に稼げる仕事を探して友人を誘おうとしている。
悪魔をも恐れず、夜でもよく都内を徘徊しているという。
・リリアの偽アルバイトに引っ掛かり、絶命した。
ほとんど出番がない。
[池田京香]
聖夜と同級生の18歳。
静江とよく行動を共にする大雑把な性格。
バイトなどの労働を疎み、援助交際を餌に政府高官から
複数の結晶を強奪する。
他県に売りさばこうと晃京から脱出する際に
アメジストを首都高速道路でばらまき落としてしまう。
挙句の果てに、事故で目の覚めぬ植物人間となってしまった。
・後日に死亡した事が判明、実際襲ったのはビ・エンドで、
アブソルートから生成したアメジストであった。
[森本透子]
聖夜の同級生で18歳。
学級閉鎖以来、都笠図書館や人気の少ないスポット周辺を
人目を避けるように行き来している。
・自分をいじめていた女達に復讐するために、
エドワードから受けたアンタークチサイトを手に入れて
氷の力を発動させて奇襲した。
通常で人前に姿を見せず、気取られれば所持する結晶を
溶かして目を欺く。
聖夜が来たときにわざと気絶して被害者の振りをし、
犯行の気を逸らそうとした。
氷の魔物を召喚してカロリーナと戦うが、説得されて投降する。
・密かに聖夜に好意をもつが、内気故に機会をもてなかった。
都庁解放作戦時に名乗り出てなおも助力した行為は
彼女なりの精一杯なアプローチだった。
[御手洗三郎]
45歳のTV局プロデューサー。
晃京の混乱を機に、視聴率を上げようと各地で撮影に回る。
たまたま甘谷、ポチ公前で見かけた結晶の能力を奮っていた
素人の宏をも採用した。
聖夜の活躍を知ってスタジオに招待し、宏と戦闘させるが
逸脱した企画が仇となって逮捕、ACを没収された。
・性懲りもせず、再び注目を浴びる策を実行する。
ジネヴラからウレキサイトを手にするや、
いたる所で空間映像を世間に見せつける。
ただ、邪魔になるだけでクレームや事故も増して
あまりにも無関係な情報ばかり流して再逮捕。
世間からの反感を買い、降番させられた。
・後の都庁突入作戦で協力もしていたようだ。
陽動作戦で何かを悪魔に見せていたようだが、
効果があったかまでは不明。
[藤和宏]
40歳の元中年サラリーマン。
仕事を解雇され、拾ったリビアングラスの力で有名になるべく
特撮ヒーローになろうとした。光速で反射する能力をもち、
本人曰く「本物のヒーローは顔を出さず、迅速であるべき」を
モットーとするらしい。
最近の主人公はイケメンや美女を待遇しすぎる面に辛辣。
行動原理がサラリーマン時代のせわしなさを
根にもっているのは彼にしか分からない。
・2012年、都庁突入作戦時に自衛隊で活躍していた。
一応活路は見いだせたようで、英雄への一歩はそこから
人知れずに目立たずとも進んでゆくのだろう。
[英津玄米]
21歳のアーティスト。
楽屋で氷と誤ってアクアマリンを飲んでしまい、
他人の脳に影響を及ぼす力を手に入れた。
声を振動させて女性をゾンビの様に暴動化させてしまう。
この性質によって、結晶の液体化の理が明らかになった。
・白峰が起こした国会議事堂での事件も玄米によって
鎮静化、アクアマリンは黒の結晶に対する効果をもち
浄化の役目があった。
[山田陰子]
70歳の女性政治家。
女性の人権を立たせる法案作成に躍起になっている。
蓮に武装規制を強く要求している。
自衛隊の晃京周回を疎み、
玄米の事件でTV局にストライキを先導。
自室に贈られたアンチモンの力で疑いもせずに
都合よく武装解除を推し進めた。
・国会議事堂の都民集結に拍車をかけ、
黒魔術の贄を増やしてしまい
結果、それらの行為が悪魔討伐の障害を生み、
気が付けばオリハルコンオーダーズの手の平で
踊らされていた。
[福沢考吉]
55歳の聖夜のクラスの担任、兼美術教員。
校内の白壁に隠された大理石の像に酔信し、
マーブルの意思と同調。
聖夜達に阻止され、教員を解雇された。
・実は操られていたのではなく、
自分の意思で結晶質石灰岩との共存を望んでいた。
本人曰く、「純白は世界最高の粋色」らしい。
実在しない女性への偶像を白のフレームに見出して、
美への追求を人知れずに求めていた。
[木下勝吉郎]
30歳の晃京電力の社員。
自衛隊の指示で晃京中心地の電気を遮断する。
マーガレットに位置を特定され、変電所一角で逮捕された。
・実はジネヴラからもらったトルマリンの電気力で
ヘヴンズツリーから都庁にエネルギーを変電供給。
マナに仕様からジネヴラが関与している線に気づかれて
警察を密かに出動、罠にはまって逮捕された。
・シロツメクサという草冠ヒントを警察に暴露した余り、
蓮にアブソルートへ投獄されたのは皮肉な運命だった。
描写はないものの、一応都庁解放後に救出されている。
[ビ・エンド]
昴峰学園の避難所にやって来た外国人。
海外からの移住者だが、事件で帰れなくなりホームレスになった。
・正体は1992年に日本へ攻めたテロリストの幹部。
サンセットファイアオパールの再調査に来ていたが、
蓮の力と思想に惚れてオリハルコンオーダーズに参加。
闇夜に紛れて京香が持ち逃げしたアメジストを奪還。
アメジストを駆使してバレエコンバットで征十郎と戦闘して
絶命した。
固有名称
[アンジェラス・クリスタル]
古代文字が刻まれた効果により魔物や異能力を生み出す
自然結晶より人の手で施された性質をもつ鉱石。
屈折率、格子エネルギーや光の反射で様々なポテンシャルをもち、
略称でアンジェスタル(AC)とよばれ、
強力な物は世界中の有力者達が保有している。
・濃度、純度の高い代物は適性に合う者しか扱えないが、
低い物は一般人でも扱える。
悪魔は基本ACから出現しても活動範囲に限界があり、
現れた周囲を捜索する事でACを発見する。
・刻まれた言語はエノク文字で、天使の恩恵という術の傍らで
異世界の存在を利用するために生み出された。
近年より放射性物質の採用でX線からわずかな反応を示し、
異界と星の関連性が明らかになった。
最も効力が発動されるのは日食の時とされる。
[晃京]
約1300万人の人口数を誇る大都会。
突如として現れた悪魔達の発生で周辺街区を封鎖される。
主に食料品は自衛隊の支給や未封鎖ルートから
運ばれているのが大半。
昼間は悪魔が出現しないので割と平穏なものの、
事件後は悪魔と同様、人間の事件も増加してゆく。
1992年に地価が崩壊した隙に結晶を狙った数百人に及ぶ
テロリストと晃京湾で交戦した。
・2012年の金環日食(ダイヤモンドリング)の接近で
ブラックダイアモンド内部の混沌が活発化していた。
都会そのものが屈折異常の塊であり、2種による
ダイアモンドとの共鳴が今回の事件の引き金となった。
日食出現時、晃京の時が止まってしまう。
[昴峰学園]
聖夜達の通う高等学校。
生徒数約1000人と、都内だけに数が多い。
毎年24日にクリスマス会を開く行事があるが、
悪魔の発生で中止となった。以来、避難所として扱われ
授業は全て中止となってしまった。
・学園七不思議の1つで最近、壁の中から女性の声が
聴こえるという噂があった。
普段は夜間に校内へ入ることができなかったが、
避難所として扱う後に一般人に指摘され事実だと発覚。
この学園はかつてヨーロッパの素材を用いた物で
建てられて、福沢が該当女性を探しに赴任していた。
[晃京都庁]
全49階で構成される建造物。
45階より上層は全て七色の結晶に覆われ、あらゆる現代兵器も
打開できない強硬さをもつ。中にいる人の安全性と予算の都合、
下層階から崩す作戦は中止にしている。
都知事である蒔村サロモンが中から救難信号を出し続けている。
・七色結晶の正体はアブソルートとよばれる結晶だった。
古来より女性の血を原料に、賢者が生成。
ヨーロッパ教会に保管されていた物をジネヴラが奪取、
都庁に生成して占拠させた。
[聖オルガニック病院]
晃京の中で有数の病院、エドワードが院長を務める。
リリアも主治医の1人として勤務、悪魔の襲来で
入院者が増加していた。
[水完公園]
葛鹿区にある公園。
昼間は多くの人達が遊びや散歩に訪れている憩いの場として
利用される。直接悪魔から襲撃を受けた形跡はないものの、
最近、池の湖面から緑色の藻が浮き沈みしていたという噂がある。
[都笠図書館]
晃京巷区にある都内最大の図書館。多くの市民や生徒達が集まり、
宿題などをする場として利用されている。
・図書委員である光一が盗難防止で魔術書を数冊移動させた。
父の管理するところの1つであるものの、保管量を利用して
ここへ秘匿させていた。都庁の役員も度々出入りするという。
・実は禁書を扱う隠し部屋も存在、黒魔術が記載された
書物を置く場所があり、光一が根城にしてマナを監禁した。
[晃京ドーム]
文涼区にある様々なイベントで利用されている大型施設。
玄米がコンサートを公演している最中に暴動が発生した。
[ヘヴンズツリー]
黒田区に健在する高さ666mの電波塔。
近年では周囲の建造物の高度化で、より高い放送塔が建てられた。
しかし、最近では奇怪な現象もある。
展望窓にはステンドグラス風な模様が見えたり、
頂上部に設置されているライトの光がいつもと異なる件も
報告されている。
[東妙霊園]
某区にある大型墓地。
面積全てに墓が割り当てられているわけではなく、
雑木林や未設計の部分もある。外観はこれといった特徴はない。
時として異国の棺が埋葬されたという言い伝えがあるが、
詳細は不明。
[晃京駅]
晃京地下から地方へ通じる駅。
日本最大の設備で、初めて来る者達にとって迷いやすい。
2012年3月に地熱が発生して避難警告が出された。
・最下層には徳川埋蔵金が多く秘匿されていた。
直接管理していたのはサロモンで、財政悪化時にちょくちょく
掘り起こしては支えていたようだ。
[オリハルコンオーダーズ]
晃京都庁を占拠し、結晶を生成、精製させて無数の悪魔を
発生させた組織。犯行声明を出して目的意識も不明の中、
古宿区の中心部で姿も現さずに佇んでいる。
・実は正倉院蓮が秘密裏に結成した組織。
警視庁や自衛隊からの侵入から守るためにアブソルートを
設置させ、側近達に強力なACをもたせる。
適性さえ高ければ民間からも招集する。
現段階では有力となる光一、ジネヴラ、エドワード、無影、
エンドに脇を固めさせて都庁を結晶体へ形成してゆく。
オリハルコンという架空を現実にする意志の元に
名付けられた。
ただ、金環日食到来前までは都庁に集まらず、
晃京各地で散開して身を潜めていた。
かつて、蓮を避難していた蒔村都知事を結晶内部に閉じ込め、
目標逸らしに代用する。
[天藍会と桃簾会]
数少ない武家組織。ラピスラズリを所有する。
古くから青の結晶を守る家系だったが、思想の違いによって
桃簾会と分断。抗争寸前の関係にあったが、悪魔の襲撃で停戦。
事件収束後に和解した。
・実は今まで所有していたのは着色された偽物で、
本物は厘香が所有。紛れて物色していた部下から守っていた。
偽物と指摘されて責任を取らされそうになった無影は
襲撃されかけたが、2人の采配で助かり、
さらにオリハルコンオーダーズの一員である疑惑も生む。
[匣の巫女]
ACを鎮め、管理する力をもつ役職。
正倉院の家系に属する女性が主に関わり、
現在では厘香がその役割をもっている。
・元から匣の巫女には風を生み出す能力がなく、光を生む
素質をもっていた。エメラルドと異なる風と光を交わる
凬を生む天藍石に適性し、男と異なる物理的風圧を無効化する。
エクソシストの派生、東方起源の霊媒者とも考えられている。
[四月のミスリル]
4月から周囲の者達が不審な行動を取り始める事。
・蓮は5月に備えてダイアモンド時制御計画を実行する。
マナは光一に自身を拉致させ、厘香はエンドを陽動、
カロリーナはエドワードに対して帰国の振りをする。
増尾、誠は察知し調査して蓮自ら行動する5,21に
突入する算段を打ち立てた。
2人はこの日が来るまで蓮本人に疑う素振りをみせなかった。
聖夜も仲間達の疑惑でブラックダイアモンドの衝動が強まり、
各々の嘘が絡みつき、真実へと露呈。
miss(失敗)・reel(釣竿)と掛けた見解もあるが、
誰が言い出したわけでもなく名称は定かではない。
[20年前の戦争]
1992年、縦浜区に数百人のテロリストが潜水艦より侵入。
自衛隊と戦闘を繰り広げた。[2011年時は19年前と書記]
動機は結晶など価値のある資源強奪と推測。
日本の有力者達は結晶の魅力を求めて各国から無数の原石を
輸入し、当時はまだ日本の物流が盛んだったため、
資源を吸収された海外の標的にされやすかった。
・第4部隊の増尾、第9の蓮、第13の誠が所属する自衛隊は
テロリストと晃京湾近海で大規模の交戦を行った。
増尾の指示ミスで多数の死傷者を出してしまい、
不利な状況を迎えたところで蓮が奇襲を受け、
ダークネスマターの塊を偶然入手して無数の黒いヒルを放つ。
[金環日食(ダイヤモンドリング)]
古来より、結晶と星は異界を繋ぐ関係と信じられてきた。
エノク文字で会話、通信の応答で力を与える。
この世界でいう天使とは魔物と同等に当たり、
魔物は月より舞い降りた説もある。
実際は星と空間そのものを1つのACとして作用、
結晶系でも無限遠点の理が存在して、
精神という電位が結晶を通して他星の従者と瞬時に伝う。
ダイアモンドの共有結合が最も強く、太陽系の規模において
地球における太陽と月の重なりが直線状の配列の時、
繋がりにおいて異界との連携が最高状態となる。
皆既日食よりやや効率が良いのは一点光の兆しと
ダイアモンド内部の性質ゆえなのかもしれない。
[毒剣クラーレ]
マンチニールの木に囲まれた家に住む読書好きな女性がいた。
少しでも内容が気に入らなければクレームついでに
周囲の実を作家に送っていた。
それが祟り、注文した牛乳に仕込まれた毒で殺害されてしまう。
そこには植物から編成した毒で拵えた
緑色の牛乳があったという。
[石剣ピエトラ]
西洋の国で芸術に長けた貴族の女性がいた。
常識を超えた着想のために教育方針と頭を固定され、
腐乱死体、死姦、蟲の群れなど複数の穢れを見せられた。
拒否反応を起こして嘔吐しても、
芸術感性の培いと称されては繰り返させられる。
最後に見せられたのは自分が吐き出してきた物の石像だった。
人の内側をまざまざと見せつけられた果ての悟りか、
彼女はこう発言した、「私は石だった」と。
[呪剣ラーナ]
中東にある王朝の元で暮らす幼馴染がいた。
一派の分離で彼女は引きはがされ、男は大臣の裏切りで
生きたままターコイズと共に石棺に入れられた苦痛により
衰弱死怨念形成された。
世代を通して同じ鉱石で生贄を繰り返し、呪いを濃縮させてゆく。
盗掘者がヨーロッパへ売買された一部が日本の業者によって
買い取られたという。
[宝木刀ミストルティン]
腑士山樹海の奥地で採取、精製された木の刀。
代々から武を重んじる家に継がれてきた。光木刀ともいう。
光の加護をもつとされ、木々の隙間を通す太陽光の力を宿す
男神の根といわれている。
生物の生殖器を繫殖力ある自然に準えたのかもしれない。
ただ、真逆の性質といえるような相応しくない者には
拒絶するかの様に重く、微塵たりとも光は差さない。
[闇剣オスカリダァド]
全てを失った賢者がいた。
双子姉妹の大使に仕え、ダイアモンドを与えられる。
裁判で研究資料を奪われ、光も差さない牢獄へ幽閉された。
脱出するも、大使はすでに処刑される。
見出したのは脳内による虚ろの空、勤勉な学業のみで
活動的な人生を成せなかった無数の想いを
体内に隠し持っていた1つのダイアモンドに込めた。
「社会とは欲を包んだ蓑の集合体である」
想いと欲は一種に因らず己の夢と野心が果てしなく深く混在。
死まで何者にも壊されぬ強硬な思晶は人間の闇、
世界の闇を識る者に宿るとされている。
[アブソルート]
賢者が生み出した絶対防壁。
七色の結晶外装で物理的な損害を一切与えられない性質で、
シンナバーの力によって生み出される。
さらに様々なACも生成可能でエドワードがこぞって
生み出した。2011年にジネヴラが都庁で再び生成した。
・実は絶対でもなくダイアモンドの適性者なら介入できると
されているが詳細は不明。賢者は女性の血液を欲して
親善大使を成分に生み出した。
[エクソシスト]
古来から魔物と交信、召喚する役目として活動する存在。
現代では結晶にエノク文字を刻む職業も兼ねて世界の裏で
暗躍している。詳細は歴史上に出なくてほとんど語られず、
現存する者も数少ない。
数人の血族が東洋に渡った逸話は残されていた。
[白煌ダイアモンドと漆黒ダイアモンド]
ロンズデイライトとダークネスマターは対となるACで、
平和と戦争の二極分化の最中で誕生するという。
博愛で白が生まれ、混沌が際立つ戦争で黒が生まれる。
対となる理由は空間内部の+-、人間の欲求を含めた鼓動、
魔物からの供給など様々な説があるが不明。
・正式名称はダイヤモンドであるが、これらは通常の鉱石と
異なるため、ある時代よりダイアモンドと呼称されていた。
・日食に打ち勝った聖夜のダークネスマターは浄化され、
ロンズデイライトへ変わった。
意思という鼓動で結晶は往生に変わるのかもしれない。
[魔物が人間と契約、交流する理由]
諸説あるが、生をもつ人に興味をもっているらしい。
他星の従者、または永劫の牢に棲む者達にとって
外界は虚無を払拭する望ましい場所であった。
生きるという心臓の鼓動、願望や欲求による行動心理、
原理が彼らの関心をもたれて能力を分け与えて状態や反応を
うかがい、楽しんでいる可能性がある。
エノク文字を結晶に刻むのは通信の一種で、
彼らが理解できる言語。
光エネルギーの屈折、手に持つ人間の脈動から意味や意思を
読み取るのも可能で、興味という概念も1つのリアクトであり、
目移りしようと依り所を求めている。
時には模倣が高まる余り、人ならではの同化した様な現象を
生み出し、地球に直接やってくる能力をもつ者もいる。
今回生じた混沌は蓮の計画による現象で、
晃京の歪な区画、欲望の集合によって引き起こされた存在。
人を襲うも護るも、契約者の意向で決まる事象が大半であり、
中には人間に成りたがる者もいるようだ。
棲む世界が違えど、無を忌み、実感を満たす出来事を待ち望む
意思に差はなく因果を根本とする自我の界隈としては、
地球の従者も他星の従者も等しい存在なのかもしれない。
・エドワードのみ、賢者の意図を奥底まで理解しかけていた。
星と格子の同質を発見してから塊の果てを見つけようと
追従して別世界へ行ってもACの理を求めにいった。
登場人物
[神来杜聖夜]
18歳、高校生の主人公。学園で襲われたところを同級生達に
救われ、ACの力を託される。
現在は喫茶店、姉の経営する黄昏に住んでいる。
大学には行かず、今は店の後を継ぐくらいしか考えていない。
・フェンシングが得意で少年部門で全国大会に出た事がある。
よって多少の剣の扱いに慣れて、事件解決の手段としている。
・暗がりが苦手で、最低豆電球1つくらい付けないとよく眠れず
名前負けしていると、友人から揶揄されている。
・10歳以前の原因不明で記憶が失われている。
右胸に心臓があり、光一に突かれても致命傷を負わずに済んだ。
・金環日食が近づくにつれ、心身ともに衝動が強くなる感覚に
不安を感じている。マナ、厘香、カロリーナ達を意識し始め
ロザリアの指摘で好意が芽生えたと認めてゆく。
・父である蓮と戦闘後、ブラックダイアモンドは自身の心臓
そのものだった事実を明かされた。時の支配から解放される
ために日食内にいる存在に向かい、最終決戦に挑んだ。
[マナ・アヴィリオス]
聖夜の同級生で学級委員長を務める18歳。
晃京の有数な名家の娘で教会のシスターも務めている。
代々より結晶の力を封印するアヴィリオスの名を受け、
人口の多い晃京を見張ってきた。
ゴールドルチルクォーツやゴールデンラブラドライトを
用いて雷の力、物質の有無などの反応を駆使する。
・光一と同じ図書委員に所属する副委員長であり、
魔術の関心(監視)の交流をする。悪魔の出現を哨戒して
科警研やカロリーナ達に通達している。
サーチ力は広く、ヘヴンズツリーに巣食う悪魔も見破った。
・聖夜の心臓部にあるブラックダイアモンドで蓮に阻止するよう
ロストフから命じられ、知られずに陽動する。
・マナとジネヴラはイギリス皇族の一派でスキャンダル回避で
孤児院に入れられていた。後に修道院に移り、司教達の淫行
から逃れるために日本へ移籍。オリハルコンオーダーズに
参加した姉の報復を阻止した。
[正倉院厘香]
18歳の高校生で聖夜と同級生。
警護団体組織、天藍会会長の娘である。
昴峰学園では人当たりも良く弓道部員もしているが、
休校よりほとんど活動できず、避難者達の保護に精を出す。
24日の事件後、聖夜もサポートするべく協力する。
風を生成するグリーンフローライトやスフェーンなどのACを
扱う。
・家が都内の有数な寺であり、参拝者が多く訪れる。
郷のアメジストに誘引されて配置していたモーシッシが
発現してしまった。
・天藍石と最も高い適合力をもち、弓矢を扱う。
匣の巫女を務めていて暗闇の中でも活動できる
暗視能力をもち、窃盗を起こそうとした部下から
守るため天藍石を体内に取り込んですり替えていた。
・父、無影がオリハルコンオーダーズの一員と知り、
空と共に決戦を挑んで勝利したが失ってしまった。
[カロリーナ・ヴァレンティン]
聖夜の同級生で18歳の高校生。
普段は都内の病院で生活を送り、エドワード管轄組織で
深夜まで悪魔討伐やAC回収に勤しむ。
エンジェライトやパライバトルマリンを所有し、
水や氷の力をもつ。物事をハッキリと発言する性格で、
自衛隊と連携するが、増尾の対応の遅さに苛立ちを見せる。
・美称な外見で読者モデルをしているが、
本業にするつもりもなく“小遣い稼ぎ”くらいの感覚。
影響で同性から反感を抱かれる時もある。
・元はヨーロッパから派遣されたエージェントで、
実際は19歳だが、外見の若さで18歳と偽り、
聖夜を拉致するために学校生活を送っていた。
・聖夜がブラックダイアモンドの力をもつ事を知っていて
蓮より先に捕縛しようとしたが、
マナと厘香に阻止されてしまう。
しまいには本部も解体されて目的を失いかけていた時、
共に行動してきた楽しさに生き甲斐を見出していた。
・実は錬金術によって生み出されたホムンクルスだった。
かつてエドワードに異界から魂を送り出されており、
都庁との戦闘で生の意味を伝えられ、
EUの介入以降本国から手を引いた。
透子が持っていたアンタークチサイトを調べ、融解や再凝結が
可能な高度な性質をみてエドワードとの関連性に気付く。
高温石英の調査で彼が関係したのを断定し、エドワードに
察知されるのを事前に回避するため、
ヨーロッパに帰る振りをしてデザートローズを採りに
オーストラリアへ行った。
[三ノ宮郷]
18歳で聖夜の友人、昴峰学園に在籍して交友関係が広く、
お調子者でトラブルに巻き込まれる事も多い。
チーマーの1人で沫刃にカツアゲされていた。
・高速道路制限解放の中、他県の友人の見舞いのため
首都高速道路でバイクを操縦して聖夜と協力。
走行時にアメジストが口に入ってヒョウに変身する
変身能力に目覚める。以来から戦闘能力が低くとも
あらゆる場所で活躍し続けている、ようだ。
・家族関係はあまり良好ではなく、疎遠しがちで家に居るのを
嫌ってよく外出している。
・聖夜が殺人行為を起こしても見捨てずにサポートを続ける。
チーマーも壊滅して日々いなくなる友人を決して離さない
気概は誰よりも強く、都庁突入時も密かに協力していた。
[白峰光一]
18歳の高校生で昴峰学園の図書委員長を務める優等生。
マナと並ぶ程の成績優秀者で、クラスでは副委員長を務めている。
図書室の高価な本を窃盗されないよう父の図書館を運び、
安全処置を施す。
・実はオリハルコンオーダーズの一員。
黒魔導に興味をもった事で学生の中で逸早くACに気が付き、
家系つながりのコネにより上層部とのコンタクトを試みた。
マナもACを扱えると察知、利用しようとするが失敗。
適合する高純度のオブシディアンを与えてもらい、
晃京の要を護る黒魔術者となる。
・結晶を考察して黒を追求した果てにブラックホールの様な
集合体を至高の塊とみなし、山田陰子や無数の人々を利用し、
球状に固めて漆黒化させて膨大な悪魔を召喚しようとした。
・防衛省の蓮のイデオロギーに賛同していたが、
自分が聖夜の代替の扱いにすぎないと気付き、
彼に対抗意識をもつ。
オリハルコンオーダーズの命を無視して占拠した図書館で
聖夜を招くもミストルティンに討たれ、絶命した。
[蒔村サロモン]
56歳の晃京都知事。
結晶と化した都庁の内部にいて、救難信号を送り続けている。
・元国土交通省で1992年の事件で大きな痛手を負い、
蓮を疑心し、疎んで国外追放しようとしたが
察知されて逆にアブソルートに固められてしまった。
2012年、事件が解決して救出されたものの、
増尾に地下埋蔵金着服を指摘されて大非難を浴びた。
[高橋増尾]
晃京警察庁、警視総監を務める53歳。
結晶関係の類の回収を科警研の特殊工作班に指示する。
・20年前の戦争で失態を起こしたケジメで警察に転身、
地道な努力で今の立場に就く。
・2011年の事件で蓮を疑い監視、
逮捕状が下りない中で嫌疑にかけようとしたが
寸前に晃京都庁を封鎖されてしまう。
誠と協力をしたいが仲が悪く、過去の因縁で躊躇している。
頭脳はかなりのものだが、やや決断力に欠ける。
・事件解放から警視総監を引退、武田と共に引導をわたして
蓮を止められなかったけじめを自分なりにつけた。
[武田誠]
自衛隊陸将補を務める55歳。
悪魔の拡散を防ぐため、23区外周を大型バリケードで封鎖した。
・20年前の戦争で蓮や増尾と共にテロリストと交戦。
自衛隊時代の2人を先導してきた。ACの増産を阻止するべく、
教会や天藍会と協力している。
・当初、蓮からの要請で街を封鎖したが、
計画を知ったのは後だった。
新型カラクリ兵を用いて都庁に突入する。
増尾に対しては最初快く思っていなかったが、
都庁との戦闘後に誤解が解ける。事件解決後は共に引退し、
新たな世代に全てを託して身を引いた。
[正倉院蓮(旧名:神来杜蓮)]
50歳の防衛省大臣。
悪魔を拡散されないよう、自衛隊に晃京封鎖を指示する。
・2011年、今回の事件を引き起こした首謀者。
20年前の戦争で手に入れたブラックダイアモンドの力で
悪魔召喚を起こし、都内の不要者を排除。
晃京を封鎖して腐蝕する世界を一から造り直そうとした。
妻から見せられたサンセットファイアオパールによって
静止した世界こそが真の平和と悟り、
生物特有の自我と暴力性を結晶で抑え、幽閉する計画を立てて
オリハルコンオーダーズを結成。
しかし、ダークネスマターは完全適性できず、息子の聖夜に
相応しいと指摘を受けて跡継ぎとして聖夜誕生の際に胎内に
ブラックダイアモンドを埋め込んだ代償により妻を失い、
家族の意味を理解できなくなって聖夜を沙苗に預けた。
サンセットファイアオパールでの方法も模索したが、
1992年に奪取されてしまう。
後に適合するダイアモンド所持を継続、鉱石の適性としては
TOPクラスで強大な力をもつ。
四大結晶であるダイアモンド、ルビー、サファイア、
エメラルドで晃京四方を固める計画。
ダイヤモンド内部から啓示を受け、双方たる黒と白の陰陽で
刻の理を操れると聞き、2012年の金環日食の時を待ち、
聖夜の覚醒を望んだ。
間に配下を増やそうと無数のACを創造している最中、
組織に妨害されて晃京内に拡散してしまう。
・ヨーロッパ遠征で妻と出会い、スペイン語を話せる。
妻がスペインからの宝石行商人で、一時の交流をもったのが
蓮がスペイン語を学んだ理由。
日本へ介入しにくるのは英語圏の者達が大半なために、
妻は陽動で結晶を偽物と誤認させようと英語をわざと
スペイン語に書き換えて複製して攪乱も起こした。
・エドワードの指摘で聖夜と同居し続けると対消滅する。
一家離散するも、沙苗へ秘密裏に生活費を与えていた。
正倉院の苗字を名乗るのは神来杜への懺悔と無影の推奨。
粛清とはいえ、殺人を起こす後ろめたさで名乗りを捨てた。
防衛と平和のためには犠牲も辞さず、結晶にすがってでも
決して後戻りできない道を云う。
「これだけの犠牲者が出ても神は来なかった」と。
[神来杜沙苗]
27歳の黄昏の経営者。
弟の聖夜と暮らしている、工芸品の製作が得意。
・経営は父からの援助によって賄われているが、
神来杜家は妻の数十億なる財産があり世話焼きに戸惑う。
・無意識に聖夜を意識しているものの、本心と戸惑い続ける。
実の姉弟にもかかわらず夫婦感覚と思っている。
・サンセットファイアオパールを所持しているが、
9歳の時、この模造品をテロリストに盗ませ、
本物はずっと自ら所持していた。
異界の星団を退けた時から性質に気付き始め、
時には密かに静止した世界で裏活動をする事もある。
店の材料も抜け道で行き来とウソをついて停止させて運搬。
モーシッシ戦の位置取り的手助けをしたり、
ヘヴンズツリーの落下を緩やかにしたり、
聖夜が寝ている間にディープキスをしたり、
蓮の正拳突きの威力を和らげたりなど、
黄昏の経営者がどこ吹く風な世話焼きも時々施してるが、
永遠の安泰と聖夜との暮らしを願い続けて秘匿。
止まった世界を送る時守女として生きている。
[新堂千歳]
27歳のTV局員。
御手洗の方針で聖夜を番組に出演させようと勧誘した。
・実はTVGメンであり、局内で不正を働く者を取り締まる
ためにマーガレットと繋がっていた。
・沙苗と同級生で聖夜に好意を抱いているのを見抜き、
色ある映画を観させるなどイタズラ好きな面もある。
[ロストフ・アヴィリオス]
マナの父親で教会の司祭を務める70歳。
晃京事件でイギリスから来日し、事態収束に勤しむ。
・妻ロザリアの正体に気付いていながらも夫として迎え入れる。
誘惑に勝てなかった側面、神に対して根の信念は未だに失わず
養子で引き入れたマナとジネヴラとの家族という概念を
再認識した。
・渡来の隙にジネヴラにシンナバーを盗まれた。
インペリアルトパーズを所有し、強大な雷の力をもつ後継者を
マナとして認めた。
[ロザリア・アヴィリオス]
マナの母親、ロストフの妻で教会の修道院長。
人達の保護と共に、マナにACの回収を指示する。
シトリンとローズクォーツを所有する。
・正体は大淫婦のサキュバス。
400年生きた出身は別の星から結晶を介して出現。
地球で適性者を繁栄させるためにやってきた。
金環日食のきっかけで意識が高ぶり聖夜に近付き、
女影の能力でブラックダイアモンドを利用しようとした。
ゴールデンラブラドライトとミストルティンの作用で発覚し、
マナと聖夜の協力で討伐され、
さらにローズクォーツがジネヴラへの対抗策となった。
[ジネヴラ・アヴィリオス]
25歳の教会のシスター。
マナの姉で共にACの回収に勤しんでいる。
レッドベリルの所有者で炎を操る能力をもつ。
・実はオリハルコンオーダーズの一員で、ヨーロッパ本部に
侵入して皇帝の末端家系だったと知る。
儀式と称して女淫を長年行っていた教会に復讐。
結晶の一理である陰陽に興味をもって
女の-はあくまで男の+を満たす器に嫌悪して
女の行動力を強大させようと企んだ。
ACの適合を非常に高めさせて強力な炎を操る
ルビーの適性に成功。しかし、完全制御しきれずに
都庁との戦闘で炎の力を誤り、絶命した。
・他でも様々な都民を利用して事にあたる。
リリアを利用してシンナバーの不老不死の実験を
任せていたが聖夜に阻止されて失敗に終わる。
三郎にウレキサイトをわたしたのはオリハルコンオーダーズ
の広告塔としての試験台との事だが、あまり効果がなかった。
勝吉郎にトルマリンの譲歩は都庁にエネルギーを蓄えさせ、
マリアライトを装着させたが聖夜に持っていかれた。
[長谷部マーガレット]
科学警察研究所の主任。40歳だが、年齢を聞かれると憤怒する。
特殊工作班というチームを編成し、聖夜達の管轄役になる。
剣道の観戦が好きで、無影の試合を度々観に行く。
・時折、聖夜のためにACを改良した剣を譲歩している。
悪魔と戦うための武器で、個人的趣向も交えて性質に合った
物のみ製造している。
・実は結晶を用いたモビルスーツも製造、
自衛隊の次世代武装化に着手。
カラクリ兵と呼称されるのは一般から。
サムライのビジュアルを好み、プロトタイプは
デザインの悪さから部下からの不満をもたれて
警護団体に丸投げし、征十郎の元に渡った。
・都庁突入時の途中で辞任していた。
実は日本に来た理由はアブソルートの絶対的防御力を求め、
適性候補者の聖夜を試していたが破られてしまい、
限界を感じて追求放棄してしまう。結晶化しかけた母の姿で
守れなかった境遇を晴らしたかったが、今回も失敗。
母性の壁を誰よりも求めていた。
[正倉院無影]
58歳の天藍会会長。
厘香、空の父親で普段は現場に出ず剣道に勤しんでいる。
・エメラルドの適性者で、蓮の招集でオリハルコンオーダーズに
加入。武家組織の在り方を再び世に広めようとした。
強大な適合力で風を操る。
剣道を教えていた蓮の師範で、20年前の戦争でACの詳細を
知られないよう、苗字を貸す。
ミストルティンは息子への譲渡と合わず、所持しなかった。
かつての同期をエドワードに看護され、多大な信頼をもつ。
[正倉院空]
天藍会の28歳の若頭。
厘香の兄で警備団体の指導者、時に自身も現場に赴く。
スフェーンを所有してカマイタチの様な真空刃を放つ。
・過去に視力を失ったきっかけで征十郎と誓い、
組織が分裂しても再結成を誓い合う。
どんな事情があろうと2人の仲は途切れなかった。
・マーガレットにモビルスーツの試着を頼まれたが
サイズが合わず、内部の結晶と上手く適合しにくいので
征十郎に着させた。
・心身喪失しかけた聖夜に征十郎との試練を与え、
合格後に光木刀ミストルティンを貸す。
無影の許可は下りているものの、征十郎は適さずに
厘香の後推しもあって聖夜に賭けた。
・オリハルコンオーダーズとの戦いで厘香と共闘して
無影と戦う。家族の誰しもが常識外な者であろうと、
互いに支え合う信念は失っていなかった。
[筧征十郎]
桃簾会の若頭補佐を務める28歳。
タイガーアイ、モルガナイト、セラサイトを所有する。
自衛隊直属の工房で結晶の提供を約束に手を組む。
カラクリ兵の正体で公の場で顔を見せない条件の下、
工房の助力でサポートしていた。
・厘香の供述でビ・エンドの日本語が実は上手だと疑惑を聞き、
密かに密偵。AC回収していた隙をうかがって決闘し、
苦戦の末に討伐した。暴力世界で生きてきた征十郎は
むやみやたらと刃を奮うだけでは勝てないと無影から
かつて教わった事を改めて思い直した。
[エドワード・エルジェーベト]
80歳の医者。
20年前の戦争で日本の軍医も担当。
サファイア、ブルークォーツァイトを所有し、
瞬時に傷を癒す力や氷の力をもつ。
結晶に対する知識も相当で、適合力の考察力が高い。
「信仰は時に理を盲目にさせる」が口癖。
特に水について深い思想家である。
ミネラル、結晶と人の内包はACと共にあるのは必然と説く。
・蓮から大きな信頼をもたれて後の招集で医者を退役、
オリハルコンオーダーズに加入した。
・娘、リリアの凶行はかなり遅れて気付いてしまう。
シンナバーの若返り術に自身も追究するあまりに、
奇怪な素性はどことなく知っていながらも、
文字通り溺愛すぎて止められなかった。
・現代の情報技術にも少し興味をもち、アブソルートを用いて
オリハルコンオーダーズの選定を施す計画を立てる。
アクアマリンをジネヴラにわたし、広告塔として
TV業界に利用させたが、先は無干渉。
メディア関連はあまり覚束ずに成果が表れなかったらしい。
・心療内科に通っていた透子にアンタークチサイトをわたす。
オリハルコンオーダーズに参加させなかったのは適性の
低さと彼女の将来を考えての事。
[リリア・エルジェーベト]
聖オルガニック病院で主治医を務める女性。
カロリーナの世話役でもあり、晃京に散開した青、赤系の
AC回収を指示する。
・実は病院院長の娘で医者の60歳だが、
実年齢はエドワード以外誰も知らない。
・ガーネットを所有して血を操り、シンナバーの力で
若返りの力を得る。個人情報を秘匿し、出生を偽造。
被験者アルバイトで若い女達を呼び寄せて
大量の血液を集めていた。
ジネヴラからシンナバーの製造に利用されてしまい、
狂気に呑まれかけた聖夜にラーナで呪い殺されてしまった。
[川上沫刃]
チーマーのリーダー。
偶然拾ったタイガーアイの力で悪魔に変貌する。
聖夜との戦闘で抑えられるが、謎の装甲兵の奇襲で絶命した。
・妹の治療費のために新聞配達や土木工事の仕事をしていたが
分が悪く、晃京混乱で仕事を失ってしまったあげくに
強盗やカツアゲを繰り返すようになってしまった。
[風見鳥拓男]
聖夜と同級生で18歳。
拾ったメタモルフォーゼスで他人に変身する能力を手に入れた。
・妄想癖が強く自身の外見コンプレックスを解消するべく
拾ったACで自分を変えようと決心。思いを寄せていた
女生徒が遊び人である事をきっかけに
やり場のなさをホストクラブの男へ首狩り行為をする
カタツムリの悪魔になった。
しかし、力を発動する度に中身はただのセメントに変わり
自我を失う。理由は誰にも明らかにされないが、
結晶内部の悪魔に不用とばかり見限られたようだ。
[若葉静江]
厘香の友人で18歳。
楽に稼げる仕事を探して友人を誘おうとしている。
悪魔をも恐れず、夜でもよく都内を徘徊しているという。
・リリアの偽アルバイトに引っ掛かり、絶命した。
ほとんど出番がない。
[池田京香]
聖夜と同級生の18歳。
静江とよく行動を共にする大雑把な性格。
バイトなどの労働を疎み、援助交際を餌に政府高官から
複数の結晶を強奪する。
他県に売りさばこうと晃京から脱出する際に
アメジストを首都高速道路でばらまき落としてしまう。
挙句の果てに、事故で目の覚めぬ植物人間となってしまった。
・後日に死亡した事が判明、実際襲ったのはビ・エンドで、
アブソルートから生成したアメジストであった。
[森本透子]
聖夜の同級生で18歳。
学級閉鎖以来、都笠図書館や人気の少ないスポット周辺を
人目を避けるように行き来している。
・自分をいじめていた女達に復讐するために、
エドワードから受けたアンタークチサイトを手に入れて
氷の力を発動させて奇襲した。
通常で人前に姿を見せず、気取られれば所持する結晶を
溶かして目を欺く。
聖夜が来たときにわざと気絶して被害者の振りをし、
犯行の気を逸らそうとした。
氷の魔物を召喚してカロリーナと戦うが、説得されて投降する。
・密かに聖夜に好意をもつが、内気故に機会をもてなかった。
都庁解放作戦時に名乗り出てなおも助力した行為は
彼女なりの精一杯なアプローチだった。
[御手洗三郎]
45歳のTV局プロデューサー。
晃京の混乱を機に、視聴率を上げようと各地で撮影に回る。
たまたま甘谷、ポチ公前で見かけた結晶の能力を奮っていた
素人の宏をも採用した。
聖夜の活躍を知ってスタジオに招待し、宏と戦闘させるが
逸脱した企画が仇となって逮捕、ACを没収された。
・性懲りもせず、再び注目を浴びる策を実行する。
ジネヴラからウレキサイトを手にするや、
いたる所で空間映像を世間に見せつける。
ただ、邪魔になるだけでクレームや事故も増して
あまりにも無関係な情報ばかり流して再逮捕。
世間からの反感を買い、降番させられた。
・後の都庁突入作戦で協力もしていたようだ。
陽動作戦で何かを悪魔に見せていたようだが、
効果があったかまでは不明。
[藤和宏]
40歳の元中年サラリーマン。
仕事を解雇され、拾ったリビアングラスの力で有名になるべく
特撮ヒーローになろうとした。光速で反射する能力をもち、
本人曰く「本物のヒーローは顔を出さず、迅速であるべき」を
モットーとするらしい。
最近の主人公はイケメンや美女を待遇しすぎる面に辛辣。
行動原理がサラリーマン時代のせわしなさを
根にもっているのは彼にしか分からない。
・2012年、都庁突入作戦時に自衛隊で活躍していた。
一応活路は見いだせたようで、英雄への一歩はそこから
人知れずに目立たずとも進んでゆくのだろう。
[英津玄米]
21歳のアーティスト。
楽屋で氷と誤ってアクアマリンを飲んでしまい、
他人の脳に影響を及ぼす力を手に入れた。
声を振動させて女性をゾンビの様に暴動化させてしまう。
この性質によって、結晶の液体化の理が明らかになった。
・白峰が起こした国会議事堂での事件も玄米によって
鎮静化、アクアマリンは黒の結晶に対する効果をもち
浄化の役目があった。
[山田陰子]
70歳の女性政治家。
女性の人権を立たせる法案作成に躍起になっている。
蓮に武装規制を強く要求している。
自衛隊の晃京周回を疎み、
玄米の事件でTV局にストライキを先導。
自室に贈られたアンチモンの力で疑いもせずに
都合よく武装解除を推し進めた。
・国会議事堂の都民集結に拍車をかけ、
黒魔術の贄を増やしてしまい
結果、それらの行為が悪魔討伐の障害を生み、
気が付けばオリハルコンオーダーズの手の平で
踊らされていた。
[福沢考吉]
55歳の聖夜のクラスの担任、兼美術教員。
校内の白壁に隠された大理石の像に酔信し、
マーブルの意思と同調。
聖夜達に阻止され、教員を解雇された。
・実は操られていたのではなく、
自分の意思で結晶質石灰岩との共存を望んでいた。
本人曰く、「純白は世界最高の粋色」らしい。
実在しない女性への偶像を白のフレームに見出して、
美への追求を人知れずに求めていた。
[木下勝吉郎]
30歳の晃京電力の社員。
自衛隊の指示で晃京中心地の電気を遮断する。
マーガレットに位置を特定され、変電所一角で逮捕された。
・実はジネヴラからもらったトルマリンの電気力で
ヘヴンズツリーから都庁にエネルギーを変電供給。
マナに仕様からジネヴラが関与している線に気づかれて
警察を密かに出動、罠にはまって逮捕された。
・シロツメクサという草冠ヒントを警察に暴露した余り、
蓮にアブソルートへ投獄されたのは皮肉な運命だった。
描写はないものの、一応都庁解放後に救出されている。
[ビ・エンド]
昴峰学園の避難所にやって来た外国人。
海外からの移住者だが、事件で帰れなくなりホームレスになった。
・正体は1992年に日本へ攻めたテロリストの幹部。
サンセットファイアオパールの再調査に来ていたが、
蓮の力と思想に惚れてオリハルコンオーダーズに参加。
闇夜に紛れて京香が持ち逃げしたアメジストを奪還。
アメジストを駆使してバレエコンバットで征十郎と戦闘して
絶命した。
固有名称
[アンジェラス・クリスタル]
古代文字が刻まれた効果により魔物や異能力を生み出す
自然結晶より人の手で施された性質をもつ鉱石。
屈折率、格子エネルギーや光の反射で様々なポテンシャルをもち、
略称でアンジェスタル(AC)とよばれ、
強力な物は世界中の有力者達が保有している。
・濃度、純度の高い代物は適性に合う者しか扱えないが、
低い物は一般人でも扱える。
悪魔は基本ACから出現しても活動範囲に限界があり、
現れた周囲を捜索する事でACを発見する。
・刻まれた言語はエノク文字で、天使の恩恵という術の傍らで
異世界の存在を利用するために生み出された。
近年より放射性物質の採用でX線からわずかな反応を示し、
異界と星の関連性が明らかになった。
最も効力が発動されるのは日食の時とされる。
[晃京]
約1300万人の人口数を誇る大都会。
突如として現れた悪魔達の発生で周辺街区を封鎖される。
主に食料品は自衛隊の支給や未封鎖ルートから
運ばれているのが大半。
昼間は悪魔が出現しないので割と平穏なものの、
事件後は悪魔と同様、人間の事件も増加してゆく。
1992年に地価が崩壊した隙に結晶を狙った数百人に及ぶ
テロリストと晃京湾で交戦した。
・2012年の金環日食(ダイヤモンドリング)の接近で
ブラックダイアモンド内部の混沌が活発化していた。
都会そのものが屈折異常の塊であり、2種による
ダイアモンドとの共鳴が今回の事件の引き金となった。
日食出現時、晃京の時が止まってしまう。
[昴峰学園]
聖夜達の通う高等学校。
生徒数約1000人と、都内だけに数が多い。
毎年24日にクリスマス会を開く行事があるが、
悪魔の発生で中止となった。以来、避難所として扱われ
授業は全て中止となってしまった。
・学園七不思議の1つで最近、壁の中から女性の声が
聴こえるという噂があった。
普段は夜間に校内へ入ることができなかったが、
避難所として扱う後に一般人に指摘され事実だと発覚。
この学園はかつてヨーロッパの素材を用いた物で
建てられて、福沢が該当女性を探しに赴任していた。
[晃京都庁]
全49階で構成される建造物。
45階より上層は全て七色の結晶に覆われ、あらゆる現代兵器も
打開できない強硬さをもつ。中にいる人の安全性と予算の都合、
下層階から崩す作戦は中止にしている。
都知事である蒔村サロモンが中から救難信号を出し続けている。
・七色結晶の正体はアブソルートとよばれる結晶だった。
古来より女性の血を原料に、賢者が生成。
ヨーロッパ教会に保管されていた物をジネヴラが奪取、
都庁に生成して占拠させた。
[聖オルガニック病院]
晃京の中で有数の病院、エドワードが院長を務める。
リリアも主治医の1人として勤務、悪魔の襲来で
入院者が増加していた。
[水完公園]
葛鹿区にある公園。
昼間は多くの人達が遊びや散歩に訪れている憩いの場として
利用される。直接悪魔から襲撃を受けた形跡はないものの、
最近、池の湖面から緑色の藻が浮き沈みしていたという噂がある。
[都笠図書館]
晃京巷区にある都内最大の図書館。多くの市民や生徒達が集まり、
宿題などをする場として利用されている。
・図書委員である光一が盗難防止で魔術書を数冊移動させた。
父の管理するところの1つであるものの、保管量を利用して
ここへ秘匿させていた。都庁の役員も度々出入りするという。
・実は禁書を扱う隠し部屋も存在、黒魔術が記載された
書物を置く場所があり、光一が根城にしてマナを監禁した。
[晃京ドーム]
文涼区にある様々なイベントで利用されている大型施設。
玄米がコンサートを公演している最中に暴動が発生した。
[ヘヴンズツリー]
黒田区に健在する高さ666mの電波塔。
近年では周囲の建造物の高度化で、より高い放送塔が建てられた。
しかし、最近では奇怪な現象もある。
展望窓にはステンドグラス風な模様が見えたり、
頂上部に設置されているライトの光がいつもと異なる件も
報告されている。
[東妙霊園]
某区にある大型墓地。
面積全てに墓が割り当てられているわけではなく、
雑木林や未設計の部分もある。外観はこれといった特徴はない。
時として異国の棺が埋葬されたという言い伝えがあるが、
詳細は不明。
[晃京駅]
晃京地下から地方へ通じる駅。
日本最大の設備で、初めて来る者達にとって迷いやすい。
2012年3月に地熱が発生して避難警告が出された。
・最下層には徳川埋蔵金が多く秘匿されていた。
直接管理していたのはサロモンで、財政悪化時にちょくちょく
掘り起こしては支えていたようだ。
[オリハルコンオーダーズ]
晃京都庁を占拠し、結晶を生成、精製させて無数の悪魔を
発生させた組織。犯行声明を出して目的意識も不明の中、
古宿区の中心部で姿も現さずに佇んでいる。
・実は正倉院蓮が秘密裏に結成した組織。
警視庁や自衛隊からの侵入から守るためにアブソルートを
設置させ、側近達に強力なACをもたせる。
適性さえ高ければ民間からも招集する。
現段階では有力となる光一、ジネヴラ、エドワード、無影、
エンドに脇を固めさせて都庁を結晶体へ形成してゆく。
オリハルコンという架空を現実にする意志の元に
名付けられた。
ただ、金環日食到来前までは都庁に集まらず、
晃京各地で散開して身を潜めていた。
かつて、蓮を避難していた蒔村都知事を結晶内部に閉じ込め、
目標逸らしに代用する。
[天藍会と桃簾会]
数少ない武家組織。ラピスラズリを所有する。
古くから青の結晶を守る家系だったが、思想の違いによって
桃簾会と分断。抗争寸前の関係にあったが、悪魔の襲撃で停戦。
事件収束後に和解した。
・実は今まで所有していたのは着色された偽物で、
本物は厘香が所有。紛れて物色していた部下から守っていた。
偽物と指摘されて責任を取らされそうになった無影は
襲撃されかけたが、2人の采配で助かり、
さらにオリハルコンオーダーズの一員である疑惑も生む。
[匣の巫女]
ACを鎮め、管理する力をもつ役職。
正倉院の家系に属する女性が主に関わり、
現在では厘香がその役割をもっている。
・元から匣の巫女には風を生み出す能力がなく、光を生む
素質をもっていた。エメラルドと異なる風と光を交わる
凬を生む天藍石に適性し、男と異なる物理的風圧を無効化する。
エクソシストの派生、東方起源の霊媒者とも考えられている。
[四月のミスリル]
4月から周囲の者達が不審な行動を取り始める事。
・蓮は5月に備えてダイアモンド時制御計画を実行する。
マナは光一に自身を拉致させ、厘香はエンドを陽動、
カロリーナはエドワードに対して帰国の振りをする。
増尾、誠は察知し調査して蓮自ら行動する5,21に
突入する算段を打ち立てた。
2人はこの日が来るまで蓮本人に疑う素振りをみせなかった。
聖夜も仲間達の疑惑でブラックダイアモンドの衝動が強まり、
各々の嘘が絡みつき、真実へと露呈。
miss(失敗)・reel(釣竿)と掛けた見解もあるが、
誰が言い出したわけでもなく名称は定かではない。
[20年前の戦争]
1992年、縦浜区に数百人のテロリストが潜水艦より侵入。
自衛隊と戦闘を繰り広げた。[2011年時は19年前と書記]
動機は結晶など価値のある資源強奪と推測。
日本の有力者達は結晶の魅力を求めて各国から無数の原石を
輸入し、当時はまだ日本の物流が盛んだったため、
資源を吸収された海外の標的にされやすかった。
・第4部隊の増尾、第9の蓮、第13の誠が所属する自衛隊は
テロリストと晃京湾近海で大規模の交戦を行った。
増尾の指示ミスで多数の死傷者を出してしまい、
不利な状況を迎えたところで蓮が奇襲を受け、
ダークネスマターの塊を偶然入手して無数の黒いヒルを放つ。
[金環日食(ダイヤモンドリング)]
古来より、結晶と星は異界を繋ぐ関係と信じられてきた。
エノク文字で会話、通信の応答で力を与える。
この世界でいう天使とは魔物と同等に当たり、
魔物は月より舞い降りた説もある。
実際は星と空間そのものを1つのACとして作用、
結晶系でも無限遠点の理が存在して、
精神という電位が結晶を通して他星の従者と瞬時に伝う。
ダイアモンドの共有結合が最も強く、太陽系の規模において
地球における太陽と月の重なりが直線状の配列の時、
繋がりにおいて異界との連携が最高状態となる。
皆既日食よりやや効率が良いのは一点光の兆しと
ダイアモンド内部の性質ゆえなのかもしれない。
[毒剣クラーレ]
マンチニールの木に囲まれた家に住む読書好きな女性がいた。
少しでも内容が気に入らなければクレームついでに
周囲の実を作家に送っていた。
それが祟り、注文した牛乳に仕込まれた毒で殺害されてしまう。
そこには植物から編成した毒で拵えた
緑色の牛乳があったという。
[石剣ピエトラ]
西洋の国で芸術に長けた貴族の女性がいた。
常識を超えた着想のために教育方針と頭を固定され、
腐乱死体、死姦、蟲の群れなど複数の穢れを見せられた。
拒否反応を起こして嘔吐しても、
芸術感性の培いと称されては繰り返させられる。
最後に見せられたのは自分が吐き出してきた物の石像だった。
人の内側をまざまざと見せつけられた果ての悟りか、
彼女はこう発言した、「私は石だった」と。
[呪剣ラーナ]
中東にある王朝の元で暮らす幼馴染がいた。
一派の分離で彼女は引きはがされ、男は大臣の裏切りで
生きたままターコイズと共に石棺に入れられた苦痛により
衰弱死怨念形成された。
世代を通して同じ鉱石で生贄を繰り返し、呪いを濃縮させてゆく。
盗掘者がヨーロッパへ売買された一部が日本の業者によって
買い取られたという。
[宝木刀ミストルティン]
腑士山樹海の奥地で採取、精製された木の刀。
代々から武を重んじる家に継がれてきた。光木刀ともいう。
光の加護をもつとされ、木々の隙間を通す太陽光の力を宿す
男神の根といわれている。
生物の生殖器を繫殖力ある自然に準えたのかもしれない。
ただ、真逆の性質といえるような相応しくない者には
拒絶するかの様に重く、微塵たりとも光は差さない。
[闇剣オスカリダァド]
全てを失った賢者がいた。
双子姉妹の大使に仕え、ダイアモンドを与えられる。
裁判で研究資料を奪われ、光も差さない牢獄へ幽閉された。
脱出するも、大使はすでに処刑される。
見出したのは脳内による虚ろの空、勤勉な学業のみで
活動的な人生を成せなかった無数の想いを
体内に隠し持っていた1つのダイアモンドに込めた。
「社会とは欲を包んだ蓑の集合体である」
想いと欲は一種に因らず己の夢と野心が果てしなく深く混在。
死まで何者にも壊されぬ強硬な思晶は人間の闇、
世界の闇を識る者に宿るとされている。
[アブソルート]
賢者が生み出した絶対防壁。
七色の結晶外装で物理的な損害を一切与えられない性質で、
シンナバーの力によって生み出される。
さらに様々なACも生成可能でエドワードがこぞって
生み出した。2011年にジネヴラが都庁で再び生成した。
・実は絶対でもなくダイアモンドの適性者なら介入できると
されているが詳細は不明。賢者は女性の血液を欲して
親善大使を成分に生み出した。
[エクソシスト]
古来から魔物と交信、召喚する役目として活動する存在。
現代では結晶にエノク文字を刻む職業も兼ねて世界の裏で
暗躍している。詳細は歴史上に出なくてほとんど語られず、
現存する者も数少ない。
数人の血族が東洋に渡った逸話は残されていた。
[白煌ダイアモンドと漆黒ダイアモンド]
ロンズデイライトとダークネスマターは対となるACで、
平和と戦争の二極分化の最中で誕生するという。
博愛で白が生まれ、混沌が際立つ戦争で黒が生まれる。
対となる理由は空間内部の+-、人間の欲求を含めた鼓動、
魔物からの供給など様々な説があるが不明。
・正式名称はダイヤモンドであるが、これらは通常の鉱石と
異なるため、ある時代よりダイアモンドと呼称されていた。
・日食に打ち勝った聖夜のダークネスマターは浄化され、
ロンズデイライトへ変わった。
意思という鼓動で結晶は往生に変わるのかもしれない。
[魔物が人間と契約、交流する理由]
諸説あるが、生をもつ人に興味をもっているらしい。
他星の従者、または永劫の牢に棲む者達にとって
外界は虚無を払拭する望ましい場所であった。
生きるという心臓の鼓動、願望や欲求による行動心理、
原理が彼らの関心をもたれて能力を分け与えて状態や反応を
うかがい、楽しんでいる可能性がある。
エノク文字を結晶に刻むのは通信の一種で、
彼らが理解できる言語。
光エネルギーの屈折、手に持つ人間の脈動から意味や意思を
読み取るのも可能で、興味という概念も1つのリアクトであり、
目移りしようと依り所を求めている。
時には模倣が高まる余り、人ならではの同化した様な現象を
生み出し、地球に直接やってくる能力をもつ者もいる。
今回生じた混沌は蓮の計画による現象で、
晃京の歪な区画、欲望の集合によって引き起こされた存在。
人を襲うも護るも、契約者の意向で決まる事象が大半であり、
中には人間に成りたがる者もいるようだ。
棲む世界が違えど、無を忌み、実感を満たす出来事を待ち望む
意思に差はなく因果を根本とする自我の界隈としては、
地球の従者も他星の従者も等しい存在なのかもしれない。
・エドワードのみ、賢者の意図を奥底まで理解しかけていた。
星と格子の同質を発見してから塊の果てを見つけようと
追従して別世界へ行ってもACの理を求めにいった。
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