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第61話 元凶到来
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マナの言い放った言葉に、一瞬“敵”という考えが
まとまらずに状況が腑に落ちなかった。
閉ざされた世界の元は星に在るという。
話は父を止めただけで終わりじゃない。
あの光の央。
まだ、あそこに何かがあるのだという。
「日食って・・・人が住めるような場所もないのに」
「ここまできて人とかどうとか言ってるわけ?
そんな次元じゃないくらい分かるでしょ」
「中はどうなっているのかは私達も分かりません。
文献ではアブソルートの様な詳細不明の結晶で
外界から選ばれた者を招き入れていたといいます」
「どうやって入るんだ?」
「話によると、ダイアモンドの適性者だけ。
今、央に入る事ができるのは聖夜君しかいない」
太陽と月の狭間、地球から見た2つの重なりは
結晶を星そのものをACとして成り立つ規模らしい。
ロザリアさんも言っていた星の住人という、
悪魔呼ばわりを否定された本当の者がいるのだろう。
そもそも、ダイアモンドに限って世界の在り様が
まるごと変わっている概要に思える。
適性とはどこまで結晶と所縁をもつのか。
他と逸した現象をもつあまりにもな異質さで、
神が構築するくらいのレベルに感じた。
現実離れで状況確認する間に武田と高橋も到着。
周囲の悪魔を一掃し、場を抑えて駆けつけにきた。
「こちら陸将補、首謀者である正倉院蓮の遺体を確保。
星の解消作戦の最終フェイズに移る、オーバー」
「あんたら・・・わざわざここまで?」
「蓮君に呼ばれてきた。
“何かあったら全て始末してくれ”と」
「とは言っても、お前を見送りするだけだ。
人の中からじゃ止める術もない、癌と同じでな。
倫理法人会との壁が厚すぎだ、まったく」
「ガンだと?」
自分は立ち上がる。
あまりにも冷たい仕打ちに腹が立ってつっかかった。
「あんたらは親父の行動に気付かなかったのか!?
警察も軍隊もこれだけいて、プロなんだろ!?」
「気付けなかったと言ってくれ。
我々ですら、ACなどという常識外の異物を
到底理解しきれなかった。
君達全員に、アブソルートを突破できる素質が
誰なのか分からない中、大臣は君を指名していた。
以来、本格的に容疑が濃厚になり、警察と自衛隊は
一部の幹部で証拠を集めるも、猶予を必要としたんだ」
「我々でも蓮君を止められなかった。
あの人は用意周到に事を進めていたんだ。
だから、ケジメを付けるためにここに来た」
「親父を陽動するために、裏で仕込んでいたのか。
そういえば、主任は?
あの人なら止める方法とか知ってるんだろ!?」
警視総監は目を瞑る。
言いたくなさそうに、眼鏡をかけ直して伝えた。
「彼女の伝言ならある、こんな時に言う内容でないが
“二度と私の前に姿を現すな”と・・・」
「事情は分からんが、君を信用していなかったらしい。
作戦開始直後にあいつは辞退したんだ」
「・・・・・・」
実は科警研を辞めていた。
マーガレット主任は突然辞表を突き出して、
作戦が始まる最中に抜けていたという。
無線にも出ずに裏方で揉め事が発生。
あれだけ剣を作成しておきながら、
差し出してサポートしていたのは自分のためでなく、
彼女自身の都合だったようだ。
両親の件や自分が殺人罪で捕まったのがきっかけなのか、
都庁に送り出されてから見放されてしまった。
「そういうものか、やっぱり大人は勝手だ」
「・・・・・・」
「でも・・・それでも俺は止まらない。
ここまできて、全部この心臓が事を明らかにした。
もう、止められないんだ」
「行ってきてくれるか?」
「親父がやらかした出来事なら息子の俺が。
そうだな・・・やるしかない。確かに道理だ」
「聖夜君・・・」
「こういうのって、何て言えば良いのか分からないけど。
運命とか、定めとか決められた人がやるんでしょう?
そして、たまたま性質上選ばれたのが自分で、
大地の中のマグマの流れで次第に固まるように、
決められたところで宿されるものなんだと。
だから、覚悟を決めました」
「聖夜・・・」
「そして、向こうの世界でちょっと言ってやります。
再び止まった世界を動かしてくるって。
またいつもの騒がしかった晃京へ」
「・・・ああ」
異界への入り方はすでに知っている。
心臓の央がすでに伝えていたからだ。
厘香は先の戦闘で放り投げられたミストルティンを
自分にわたしてもらう。
結局、始めから終わりまで剣に頼るしかできない。
効き目がなくとも、役に立つだろうと託してくれた。
「でもまだ・・・俺はこれを奮い続ける。
俺にとっては始めから最後まで剣が必要なんだ」
「我々はアブソルートの破壊を試みる。
悪魔の出現元を完全に根絶させてみせよう」
「ミストルティンに大きな力が宿ってるみたい。
君のお父さんは聖夜君にこれも託したのかも」
「あんたの本領が発揮したのか、ACの力があんたの
持っている物まで通じるようになった。
だから皆でサポートしてあげるから、
頑張っていってきなさい」
「聖夜さん・・・お気を付けて」
行くのは1人でも、皆の力がある。
だから、安心して別世界に行ける。
自分がもう普通の人間じゃないなど、この胸をもって
星の黒さどうし重ねて合わせようと内に秘める。
覚悟と共にどんな結末が来ようと、
日食と衝突する気で迎えた。
「俺はダイアモンドの適性者。
星よ、望みあるなら招き入れるが良い!」
準備と覚悟を決めて金環日食へ仰ぐ。
上空に浮きあがり、自分の体が吸い込まれてゆく。
理由はまだ分からないが、最適性ならではの性質で
自身そのものを結晶体として扱われているように思える。
何かに呼び出されているようで、そこへ応えようと
金環日食の中に向かっていった。
金環日食内
辿り着いた自分は内部を一見。
一面には感覚を惑わす程の色合いが重複していた。
見渡す限り七色に輝く結晶の渦。
かと思えば、光を失って鈍いセピア色に変化。
どこから発しているのか見当もつかない状況で、
全てを金属で覆いつくされた外見に、胸が抑えられる。
「これ・・・全部ACなのか?」
眺めると壁や床に文字が書かれている。
AC内に刻まれているという文字で、
直接なぞるように読めるわけではない。
太陽と月の重なる狭間には、
確かに悪魔と一言で表せられない宇宙の元素、
原始が善悪もなく形作っているのだろう。
ダイアモンドとの繋がりの根拠がここなのか。
人へ異能力と同化など様々な事象を与えてきた
根源が星の船とばかり乗ってここにいるのか。
悪魔は結晶を介してこちらの世界に来た。
しかし、それらしき形は特に見当たらず。
人ならずな業をもち、代表としてここに来たものの、
あくまで、まだ人間として生きている自分は
二本脚でしっかり立ちつつ周囲を見渡していると、
頭の中に何かが語りかけてきた。
「「unvehvehgraphmalsgisg
talgraph」」
何語なのか不明。
だが、感覚で訴えている内容が理解できる気がした。
感覚そのものが心臓を通して以心伝心のように
言語と融合していただろうから、
詠唱もなく魔法の類を発動していたのだ。
まったく意味の分からない存在が自分に
この世界をまるごと受け入れろと要求している。
心臓の央にある闇を授けろと、
促すように加われと訴えている。
それはあくまでも心臓の性質の一部。
自分の本心、願望は?
ならば、蠢く無数の欲望より打ち明ける。
辛うじて残る浸蝕されない自身のみの塊から
すでに答えは決まっていた。
「オレは・・・・・・」
まとまらずに状況が腑に落ちなかった。
閉ざされた世界の元は星に在るという。
話は父を止めただけで終わりじゃない。
あの光の央。
まだ、あそこに何かがあるのだという。
「日食って・・・人が住めるような場所もないのに」
「ここまできて人とかどうとか言ってるわけ?
そんな次元じゃないくらい分かるでしょ」
「中はどうなっているのかは私達も分かりません。
文献ではアブソルートの様な詳細不明の結晶で
外界から選ばれた者を招き入れていたといいます」
「どうやって入るんだ?」
「話によると、ダイアモンドの適性者だけ。
今、央に入る事ができるのは聖夜君しかいない」
太陽と月の狭間、地球から見た2つの重なりは
結晶を星そのものをACとして成り立つ規模らしい。
ロザリアさんも言っていた星の住人という、
悪魔呼ばわりを否定された本当の者がいるのだろう。
そもそも、ダイアモンドに限って世界の在り様が
まるごと変わっている概要に思える。
適性とはどこまで結晶と所縁をもつのか。
他と逸した現象をもつあまりにもな異質さで、
神が構築するくらいのレベルに感じた。
現実離れで状況確認する間に武田と高橋も到着。
周囲の悪魔を一掃し、場を抑えて駆けつけにきた。
「こちら陸将補、首謀者である正倉院蓮の遺体を確保。
星の解消作戦の最終フェイズに移る、オーバー」
「あんたら・・・わざわざここまで?」
「蓮君に呼ばれてきた。
“何かあったら全て始末してくれ”と」
「とは言っても、お前を見送りするだけだ。
人の中からじゃ止める術もない、癌と同じでな。
倫理法人会との壁が厚すぎだ、まったく」
「ガンだと?」
自分は立ち上がる。
あまりにも冷たい仕打ちに腹が立ってつっかかった。
「あんたらは親父の行動に気付かなかったのか!?
警察も軍隊もこれだけいて、プロなんだろ!?」
「気付けなかったと言ってくれ。
我々ですら、ACなどという常識外の異物を
到底理解しきれなかった。
君達全員に、アブソルートを突破できる素質が
誰なのか分からない中、大臣は君を指名していた。
以来、本格的に容疑が濃厚になり、警察と自衛隊は
一部の幹部で証拠を集めるも、猶予を必要としたんだ」
「我々でも蓮君を止められなかった。
あの人は用意周到に事を進めていたんだ。
だから、ケジメを付けるためにここに来た」
「親父を陽動するために、裏で仕込んでいたのか。
そういえば、主任は?
あの人なら止める方法とか知ってるんだろ!?」
警視総監は目を瞑る。
言いたくなさそうに、眼鏡をかけ直して伝えた。
「彼女の伝言ならある、こんな時に言う内容でないが
“二度と私の前に姿を現すな”と・・・」
「事情は分からんが、君を信用していなかったらしい。
作戦開始直後にあいつは辞退したんだ」
「・・・・・・」
実は科警研を辞めていた。
マーガレット主任は突然辞表を突き出して、
作戦が始まる最中に抜けていたという。
無線にも出ずに裏方で揉め事が発生。
あれだけ剣を作成しておきながら、
差し出してサポートしていたのは自分のためでなく、
彼女自身の都合だったようだ。
両親の件や自分が殺人罪で捕まったのがきっかけなのか、
都庁に送り出されてから見放されてしまった。
「そういうものか、やっぱり大人は勝手だ」
「・・・・・・」
「でも・・・それでも俺は止まらない。
ここまできて、全部この心臓が事を明らかにした。
もう、止められないんだ」
「行ってきてくれるか?」
「親父がやらかした出来事なら息子の俺が。
そうだな・・・やるしかない。確かに道理だ」
「聖夜君・・・」
「こういうのって、何て言えば良いのか分からないけど。
運命とか、定めとか決められた人がやるんでしょう?
そして、たまたま性質上選ばれたのが自分で、
大地の中のマグマの流れで次第に固まるように、
決められたところで宿されるものなんだと。
だから、覚悟を決めました」
「聖夜・・・」
「そして、向こうの世界でちょっと言ってやります。
再び止まった世界を動かしてくるって。
またいつもの騒がしかった晃京へ」
「・・・ああ」
異界への入り方はすでに知っている。
心臓の央がすでに伝えていたからだ。
厘香は先の戦闘で放り投げられたミストルティンを
自分にわたしてもらう。
結局、始めから終わりまで剣に頼るしかできない。
効き目がなくとも、役に立つだろうと託してくれた。
「でもまだ・・・俺はこれを奮い続ける。
俺にとっては始めから最後まで剣が必要なんだ」
「我々はアブソルートの破壊を試みる。
悪魔の出現元を完全に根絶させてみせよう」
「ミストルティンに大きな力が宿ってるみたい。
君のお父さんは聖夜君にこれも託したのかも」
「あんたの本領が発揮したのか、ACの力があんたの
持っている物まで通じるようになった。
だから皆でサポートしてあげるから、
頑張っていってきなさい」
「聖夜さん・・・お気を付けて」
行くのは1人でも、皆の力がある。
だから、安心して別世界に行ける。
自分がもう普通の人間じゃないなど、この胸をもって
星の黒さどうし重ねて合わせようと内に秘める。
覚悟と共にどんな結末が来ようと、
日食と衝突する気で迎えた。
「俺はダイアモンドの適性者。
星よ、望みあるなら招き入れるが良い!」
準備と覚悟を決めて金環日食へ仰ぐ。
上空に浮きあがり、自分の体が吸い込まれてゆく。
理由はまだ分からないが、最適性ならではの性質で
自身そのものを結晶体として扱われているように思える。
何かに呼び出されているようで、そこへ応えようと
金環日食の中に向かっていった。
金環日食内
辿り着いた自分は内部を一見。
一面には感覚を惑わす程の色合いが重複していた。
見渡す限り七色に輝く結晶の渦。
かと思えば、光を失って鈍いセピア色に変化。
どこから発しているのか見当もつかない状況で、
全てを金属で覆いつくされた外見に、胸が抑えられる。
「これ・・・全部ACなのか?」
眺めると壁や床に文字が書かれている。
AC内に刻まれているという文字で、
直接なぞるように読めるわけではない。
太陽と月の重なる狭間には、
確かに悪魔と一言で表せられない宇宙の元素、
原始が善悪もなく形作っているのだろう。
ダイアモンドとの繋がりの根拠がここなのか。
人へ異能力と同化など様々な事象を与えてきた
根源が星の船とばかり乗ってここにいるのか。
悪魔は結晶を介してこちらの世界に来た。
しかし、それらしき形は特に見当たらず。
人ならずな業をもち、代表としてここに来たものの、
あくまで、まだ人間として生きている自分は
二本脚でしっかり立ちつつ周囲を見渡していると、
頭の中に何かが語りかけてきた。
「「unvehvehgraphmalsgisg
talgraph」」
何語なのか不明。
だが、感覚で訴えている内容が理解できる気がした。
感覚そのものが心臓を通して以心伝心のように
言語と融合していただろうから、
詠唱もなく魔法の類を発動していたのだ。
まったく意味の分からない存在が自分に
この世界をまるごと受け入れろと要求している。
心臓の央にある闇を授けろと、
促すように加われと訴えている。
それはあくまでも心臓の性質の一部。
自分の本心、願望は?
ならば、蠢く無数の欲望より打ち明ける。
辛うじて残る浸蝕されない自身のみの塊から
すでに答えは決まっていた。
「オレは・・・・・・」
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