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第2話 避難所
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自分はアンジェラス・クリスタルとよばれる
結晶の適性者として事件は幕を開けた。
挙句に銀の刃のプレゼントをもらい、
逸脱したクリスマスイヴを迎えてしまう。
世界の一端を識る彼女達とこれから活動する。
突然の話で何が起こるのか分かりもしないが、
実際にありえない出来事が現れてしまった。
また再び悪魔がやって来る。
だから、立場だけは理解せざるを得なかった。
「分かった、俺はこれからどうすれば?」
「私達の家に来て。
詳しい内容はそこで教えてあげるから」
「3人の家か」
彼女達がそれぞれ関わる組織とミーティングする
予定を組み、詳細を教えてくれるそうだ。
別にデートするわけじゃないから大丈夫だろう。
こんな事になってしまい、クリスマスどころじゃない。
周りの生徒もスマホで晃京に事件が起きたと気付き始める。
自分の事も今公になれば面倒になるだろう。
身を潜めながら移動しようとしたところ、
校内放送が流れる。
「「学園は避難所として利用する方針となりました。
よって、しばらく休園となります」」
動員の流れは想定通りとなる。
ただ、生徒達は迎え入れる準備をしろという。
予定を変更して明日行くことにした。
避難所の設置は時間がかからず終わったが、
もう日が暮れているので都内を歩くのは危険。
一般人が参加し始める中、一度帰宅しようとした。
校門を出ようと歩いていた時。
ドサッ
「え!?」
すれ違い様に1人の男が倒れた。
怪我はしていないようで、話ができる容態だが。
「おい、あんた大丈夫か!?」
「わたし、ビ・エンドいう。
ここ、あんぜんきいて、きた」
「外国の人か」
必死で逃げてきたのか、疲れているようだ。
腕をつかんで起こして校内に入るように示す。
話だと、ここ以外でも各地で襲撃されているらしく、
緊急回避で四方八方から来ているという。
さっそく、学校が避難所になったのは幸いだけど、
外の様子はどうなのか心配だ。
「他でも被害にあっていたのか、奴らは何者なんだ?」
「さっきの骨組みは分かんないけど、
他の悪魔が晃京じゅうに出回ったらしいわ。
連絡だと、そいつらはまだここまで来ていないって」
「やっぱり、夜は危ないわ。
明日になったら、私たちの組織へ来なさい。
1件ずつ案内してあげるから」
学校ですらこんな目に遭ったから的を得たもの。
家には姉がいる。
もう夕方で、今から一軒ずつ回るのは危険と判断して
明日待ち合わせる事にした。
一体何が狙いなのか。
疑問が残りつつ手伝いをして、自宅へ帰った。
世日山区の家に戻る。
姉の沙苗に安否を気遣われた。
「聖夜、大丈夫だったの!?」
「ああ、状況はイマイチだけど・・・」
帰宅を心配していた側から目を逸らすように言う。
ガイコツに襲われたと言ったら、余計に心配される。
だから、学園での件はやめておく。
懐にある刃を隠しながら。
ナイフで退治した話は唐突すぎて
お節介に取り上げられるから、言わなかった。
「明日、ちょっとクラスの皆のとこに行くから・・・」
「そう・・・気を付けていきなさい」
自身もろくに納得していないんだから、
事情なんて言えるわけがない。
とにかく、行けば何かが分かるのだろう。
今日はさっさと寝て無意識の中で明日を待った。
結晶の適性者として事件は幕を開けた。
挙句に銀の刃のプレゼントをもらい、
逸脱したクリスマスイヴを迎えてしまう。
世界の一端を識る彼女達とこれから活動する。
突然の話で何が起こるのか分かりもしないが、
実際にありえない出来事が現れてしまった。
また再び悪魔がやって来る。
だから、立場だけは理解せざるを得なかった。
「分かった、俺はこれからどうすれば?」
「私達の家に来て。
詳しい内容はそこで教えてあげるから」
「3人の家か」
彼女達がそれぞれ関わる組織とミーティングする
予定を組み、詳細を教えてくれるそうだ。
別にデートするわけじゃないから大丈夫だろう。
こんな事になってしまい、クリスマスどころじゃない。
周りの生徒もスマホで晃京に事件が起きたと気付き始める。
自分の事も今公になれば面倒になるだろう。
身を潜めながら移動しようとしたところ、
校内放送が流れる。
「「学園は避難所として利用する方針となりました。
よって、しばらく休園となります」」
動員の流れは想定通りとなる。
ただ、生徒達は迎え入れる準備をしろという。
予定を変更して明日行くことにした。
避難所の設置は時間がかからず終わったが、
もう日が暮れているので都内を歩くのは危険。
一般人が参加し始める中、一度帰宅しようとした。
校門を出ようと歩いていた時。
ドサッ
「え!?」
すれ違い様に1人の男が倒れた。
怪我はしていないようで、話ができる容態だが。
「おい、あんた大丈夫か!?」
「わたし、ビ・エンドいう。
ここ、あんぜんきいて、きた」
「外国の人か」
必死で逃げてきたのか、疲れているようだ。
腕をつかんで起こして校内に入るように示す。
話だと、ここ以外でも各地で襲撃されているらしく、
緊急回避で四方八方から来ているという。
さっそく、学校が避難所になったのは幸いだけど、
外の様子はどうなのか心配だ。
「他でも被害にあっていたのか、奴らは何者なんだ?」
「さっきの骨組みは分かんないけど、
他の悪魔が晃京じゅうに出回ったらしいわ。
連絡だと、そいつらはまだここまで来ていないって」
「やっぱり、夜は危ないわ。
明日になったら、私たちの組織へ来なさい。
1件ずつ案内してあげるから」
学校ですらこんな目に遭ったから的を得たもの。
家には姉がいる。
もう夕方で、今から一軒ずつ回るのは危険と判断して
明日待ち合わせる事にした。
一体何が狙いなのか。
疑問が残りつつ手伝いをして、自宅へ帰った。
世日山区の家に戻る。
姉の沙苗に安否を気遣われた。
「聖夜、大丈夫だったの!?」
「ああ、状況はイマイチだけど・・・」
帰宅を心配していた側から目を逸らすように言う。
ガイコツに襲われたと言ったら、余計に心配される。
だから、学園での件はやめておく。
懐にある刃を隠しながら。
ナイフで退治した話は唐突すぎて
お節介に取り上げられるから、言わなかった。
「明日、ちょっとクラスの皆のとこに行くから・・・」
「そう・・・気を付けていきなさい」
自身もろくに納得していないんだから、
事情なんて言えるわけがない。
とにかく、行けば何かが分かるのだろう。
今日はさっさと寝て無意識の中で明日を待った。
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