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1章 オキナワ編

     リメインズブルー2

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ドゴン

「どうした!?」
「なになに!?」
「「6H区画に異常発生!」」
「こちら第2、なにがあったんですか!?」
「「青白い潜水艇が基地を襲撃している!
  形状がオキナワ仕様の物ではない、亡霊艇だと推測!」」
「なんだって!?」

 突然の知らせに基地内のオキナワ兵達の危機感がよぎる。
一端の区画から警報がけたたましく鳴り始めた。
原因は敵襲だと知らされるも、海底100mまでシーアーチンや
センサーすらかからずにいつの間にかかいくぐられてしまう。
姿形からして他CNでも見られないもので、真っ先に恐れていた
亡霊の来訪としか思えなかった。

(何が起きた・・・俺が入力したから?)

タツキは入力直後に発生したと思い、あのコードに仕込まれた何かを
罠だと気付かされる。やっぱり敵の新手な誘導工作だったのか。
このタイミングで海底基地を襲われるとは迂闊うかつだった。
緊急事態によって外周部のゲートが次々と閉ざされていって、
天井の明かりも最小限となり、暗がりが広がってゆく。

「侵入した方角、どの敵性CNにも当てはまりません!」
「なんで基地を!?」
「あっち浸水してんじゃねえか、ヤベェぞ!」
「なんくる話してる場合じゃない、早く塞がないと水圧にやられるぞ!」
「そうだな、すぐに向かおう。工作兵は修復に!
 突撃兵はこれより亡霊艇、目標の排除を行う!」
「了解ッ!」

侵入経路からして基地中央部を目指していると推測。
複数の兵達の言葉はどうすべきかすぐに理解。
そんな中、足を動かす意識もまともにおぼつけずにいる。
俺が入力した直後に基地を襲われた。
もしかして、最初からここを攻撃するように仕組まれていたのか。
でも、コード入力だけで何かが分かるはずもない。
司令も巻き添えを受けてしまったのだろうか。
理由は分からないが、この胸騒ぎが治まらない。
従業員達も何人か走って現場に向かっている。
横切る人の数が目に入って、内1人がこっちに来て催促した。

「タツキ、何をしている!? お前も対応しろ!」
「あ・・・ああ、分かった」

地上では衛生兵に変更したつもりだが、ここではまた突撃兵に。
責任感を今懸念けねんしたところでどうにもならず。
今、拠点の方はどうなっているのか確認する時間もなく、
とにかく浸水を先に防がないといけない。
負の結果に的中しない事を願ってゲートレバーを強く握り動かす。
ダマスカスもきちんと腰に携帯するのを確認して現場へ向かっていった。

 (無事でいてくれ)
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