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3章 東西都市国家大戦編

第17話  追跡

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フクイCN拠点 指令室

「黒兵の本格的調査ですって?」
「ああ、ここにも捜索依頼がやってきての。
 行ってきてくれるかい?」

 クミが司令官に広域調査を頼まれた。
黒兵とよばれる謎の兵が各地を襲い始め、警戒態勢網が敷かれて
フクイにも探すように指示が下りてきたので原因特定するラボリが
少人数の中で静かながらも決められた。
話によると、単純に出元がどこなのか突き止める事で、
大騒ぎ状態で見つかる前に工房場所を探せという。
そして偵察の精鋭、唯一の私が行く事になったのだけど、
ここらしく一癖ひとくせある仕事のようだ。
ただ、気になるところはすぐ近辺のCNとの事。

「これ、同盟CN内じゃなくって敵性CN内って事?」
「元同盟CNの中を調べてほしいという要請が出たんだ。
 分裂後よりどこかで談合して黒い兵装を造る計画があったのではと
 疑惑が生じてな」
「それってホントに正確なの? 仮にここいらで造った物が遠くのCNへ
 出向くなんてのも無理過ぎると思うんだけど」
「我々の疑惑は裏付けを押さえた上での懸念だ。
 地理情報によれば、金属工業が盛んな中部一帯に目が向くのも当然。
 無論、複数捜索は多いゆえに目立つ。
 CN中心部まで行かずとも国境外周から査察するだけで良いぞ」
「できれば内地の方にしてほしいんだけど。
 それに今、疑惑ありそうなCNなんてあんまりないじゃない?」
「第2~20部隊はここと、イシカワへ出向いておる。
 奴の移動ルートが不規則すぎて、出現位置がつかめん。
 疑惑が晴れんから、こうして要請が来とるんじゃぞ。不満かの?」
「できないわけじゃないわよ! 私はフクイ一、偵察のプロよ?
 ただ――」
「A君の所も・・・だろう?
 お前の考えている事くらい分かる。
 しばらくはあの子と出会う事ができなくて大変じゃが、
 なんとか忍んでくれ」
「ギクッ」

わざとらしい声と図星。
すなわち、栢山駐屯地のAと顔を合わせる機会も少なくなる。
彼の件についてすでにお見通しで1人調査は変更不可。
ついでに言えば、フクイ司令官は私の祖父。
彼との付き合いはもう承認させて(強制)いるから、
ポジションを離される事はない。眼鏡の流線を描くフレームの中心にある
目にそれなりの司令官として貫禄だけはあった。

「ふぅ、闇慣れしてるのも大変。分かったわ、行ってくる」
「頼んだよ、帰還したらちょっとした良い情報を伝えておこう」

大した褒美ほうびなんてここから一度も出たためしなんてない。
でも、ラボリはラボリだから数少ない兵の中で確実に当たるくじ引きで
任されたからには惜しんでも行かなければならない。
Aについては図星を通り抜けた太陽貫通に等しい指摘。
あんなに可愛い顔でデスクワークしている姿をしばらく観られないなんて
さびしいけど、ロスト者も近隣で出始めているからそう言ってられない。


(あ、えっと、う~ん、あ、そうか、まずはトヤマへ)

 畳で敷かれた指令室から出てもそこばかり気にする。
うっかりと自分の世界に入りそうになってしまうのを止める。
監視というのは目前の情報と別に、自己哲学も生みやすい。
同僚のモブ兵にオホホ顔をして外出。
とりあえず、パッパと行って終わらせようとした。
時間的に今日行けるのは3CNくらい。
片っぱしから近場の駐屯地へ張り込んで覗きにいく。


トヤマCN 水見エリア

 私は隣のCNに着いて工房らしき場所を調べる。
ここは水力発電やアルミニウム加工業で有名な場所で、
水の中に工房とか隠してないか、アルミ原料が黒兵装甲と関わりないか
もう一度確かめてみようと思った。
今は敵性CNだけど、元は同盟でどこに何があるのかは把握済み。
どうしても見つかりそうな場所はかつての知人にPを握らせて通
こっちの服装に着替えればほとんどバレないので、
危険性もほとんどなく忍び込む。

(黒い装甲を造ってる工房を片っ端から調べろと、
 ここは相変わらず大っぴらに運んでるわね)

イチイチ中を覗かなくてもトラックに原料まる出しで載せてるので、
観察は助かるくらい楽だった。鉱石も産出地とは全然関わりもない、
様子からして隠すように厳重運搬をしていない時点で不審点も薄くなる。
観た通り黒い鉱石系はないようだ、水力発電所もまったく黒装甲と
接点すら見られず、水中はさすがに無理っぽいからスルー。

(無いわね、ここは異常なし)

ペシッ

特性エチゼン和紙を木の上に貼り付ける。
可溶性伝導体のこれは目的地到着、調査報告のためで
こうして目立たない所へマークを付けて“何時何分に調べ終えた”と
タブレット端末のマップで拠点や味方に教えられる。
しかも、これは長時間経つと水に溶けて消えるので発見されにくく、
証拠が残りにくい便利なマーキングツールだ。
フクイは小さなCNで目立たなくても誇れる技術はある。
漆器しっきもビークルのパーツに一部組み込まれていて、
中部を支えてきたれっきとした国だ。

(けど人だけは少ない、あたしも趣向もこうして目覚めたかも)

覗きを正当化しつつ監視という仕事に合わせられるのはなんて爽快か、
地元産業で性格とか趣味が培われるのも必然かと思う。
確かに少数組織は回りやすいのは良いけど、
余りが出ない分仕事が増えた時の対処も大変。
そこはもうあきらめている、おかげでAと出会えたわけだし、
自分の時間があるだけマシだと思いつつ、
木陰をかき分けて別のCNへ移動した。


ニイガタCN 糸田山エリア

 次はニイガタCN最西に足を運ぶ。
ここはかつてイシカワCNとリソーストラブルがあった所で、
Aが駐屯地管理者になったキッカケもある所。
別口では資源調整が長年にわたって安定度が高い地域でもあった。
だけど、食料自給率だけはとても低く、同盟CNからの援助もろくに
与えられずに我慢を強いられていた側面もある。
イシカワだけは古くからの縁で微量に送り続けてきたものの、
Aを襲ったDの親の企みの一角で崩壊してしまう。

(イシカワはA.D50年大戦でまったく被害が出なかったみたい。
 アイチと人口数が多くて、何かを計画してるとしたら?)

個人的意見だけど、人身間による企画を始めてるのかもしれない。
黒兵との関係はなさそうだけど、一応調べてみる。
ただし、ここの兵達は敵察知力が異様に鋭い。
さすがにこっちはワイロが通用する相手がいないから、
できるだけ慎重に進んでいかなければならなかった。
それほど調査する施設が多くなく、
工房位置はほとんど場所を把握してるので、離れて観えれば良い。
出来る限り、木々の間に身を通して移動。

(ウワサに聞いてたよりもあんまりいないわね)

同じように資源運搬している者達に目をらす。
これといって異変の類もなし。
ただ、黒い物を運んでいるビークルもあったが、黒兵証拠は不明。
そこだけ連絡をして私のラボリを続ける。
他については辺りにいるのが市民らしき人で、細々とした生活ぶりだ。
目に入るのは胸が重くなるものばかり。

「「おなかがすいたよぉ~」」
「「明日にはお局から届けてくれる、がまんしておくれ」」
「・・・・・・」

ニイガタは食料供給率が中部で最も低いのは知っていた。
超促成栽培の効果がどういうわけか低い。
アイチは今までにおいてほとんど解決せずに鉄鋼主義を通している。
こちら側に着いてから、もう総司令権限を失いオオサカCN附属となる。
別れてからトウキョウに引っ付いたらしく、まともになったと思うものの
末端地域の方は未だに苦しんでいるみたいだ。
こういう光景はいつ観てもいたたまれない。
ポシェットに携帯用レーションが残っていたはず。
少しでも足しにしようと全てあげようとした。

「あの、これ良かったらどうぞ」
「わあい、ありがとう!」
「あんた・・・もしかしてトヤマの?」
「あっ!?」

なんと、私はうっかり着替えるのを忘れていた。
人がいると知って近場で着替えるのは恥ずかしいと思ったのか、
そのまま歩いて来てしまっていたのだ。
思わず両手で口を塞ぐ、こんな時の言い訳なんて考えていない。
あわてて敵じゃない事を伝えなければならなかった。

「いやっ、これはですね、服が破れて元同盟CNのしかなくって!
 覗きはしますけど、決して怪しい者では――!」
「そういう事かい、業者さんだったの?」
「は、はいっ!?」

この人達はトヤマ人と勘違いしている。
はぐれ業者ってのも違和感マシマシに変すぎるけど、
そこが理由で見逃してもらえるそうだ。
なんというか、女で良かった。
せっかくなので、地元民と話せるチャンスも得られたから
黒兵について何か知ってるか事情を聞いてみると。

「内紛が起きたんですか?」
「そう、トウキョウ加盟から食料事情は良くなってきたの。
 でも、人員を入れ替えるようになってきて、
 ここニイガタの兵が少なくなったりする時ができて」
「同盟による再配置で?」
「逆に反対派の声も上がって揉め事も増えてしまって、
 人口数が入り乱れて地元から若い子達がいなくなってきてね。
 そこからあの黒い人影がやって来るようになったのさ」
(じゃあ、ここも白って事か・・・)

これが本当なら黒兵は関東のどこかで造られている可能性がある。
つまり、地域温存を守ろうと行き過ぎた流動を抑えるために
トウキョウから刺客を送ってきたかもしれない。
でも、関連のないCNも襲われているから決定さに欠ける。
マップCN情勢は綺麗なまで赤青に分かれている中、
市民の声にウソが混ざる気配がないと思えた。
ニイガタ事情はこれくらいで終わりにする。
この事はCNに言わないと言ってくれたのでこちらは大助かり。
そろそろ次の所に行かなければならないけど、
私はまだ侵入ルートを決めていなかった。

「そうでしたか、なんだか見当付かなくなっちゃってるかも。
 じゃあ、次の運び場(?)も同じかなあ・・・」
「あなたはこれからどこへ?」
「これからちょっとナガノCNへ向かう予定もあるんですけど。
 あの~、できれば安全なルートを保証していただけたら幸いで・・・」
「それならお安い御用だ、荷物は持ってきているのか?」
「あっ、そ、それはもう現地入りしてて、私だけ振り落とされてしまって」
「そうか、よく分からないけど娘を満足させてくれたんだ。
 食い物以外の手伝いならなんでもしてやるぞ!」
「あ、ありがとうございます、ます・・・」

さらに足まで用意してもらう。
今、兵の見張りが欠けている交通もあってすんなり通れる道があるらしい。
ちょっとした人助けが功を期して移動が楽になる。
敵性なんていう言葉も意味もどこ吹く風だと改めて理解。
ニイガタの温情にも乗せてもらい、次のCNに向かっていった。


ナガノCN 牙野エリア

 そして、最後はナガノCNに来る。
ここに来た理由はKDDYの製造元で何か関わりがないか、
あれは白いけどちゃっかり黒いのも造ってないか接点をつかもうとして調査。
白姫山地や七ヶ岳などの鉱石採掘地があり、もしかしたら装甲的な
物を造っている可能性もありえるため一度観ておく必要がある。
ニイガタ民とはここでお別れをしてあいさつ。
かつての知り合いがいる駐屯地に堂々と歩いていった。


場を変えて一度知り合った男兵に色仕掛け混じりにお願いして
堂々とノーバディで空を飛び、全工房を観察する。
このCNは人情味が多く、ビークル使用履歴も割と簡単。
そこを利用――上手に活かして軟派な男兵に頼んで
私はゴーグルでくまなく地上を見回して工房を視察。
が、感想は何か起きろと言いたくなるくらいに変わらない様子だ。

「・・・ほんとに何も無いわね。どこに行っても前と一緒で」
「確かにナックルは作ってるけど、装甲に関する物はそれくらいだね。
 人型モービルの類なんて一切関わってないよ」

地元にいる男兵もそんな物を造っている場所なんてないと言う。
籠手も義手の様で全身装甲にしてそうだと地元の見解も的外れで
誤報もいいとこ、やっぱり中部に犯人なんていやしない。
何もかも白紙で来た意味すらないとゴーグルを下げた。
ある程度の巡回も大まか終えてノーバディも着陸。
疑惑の類は何も無し。
空から見下ろすくらい全景色を偵察しても怪しげなところは皆無かいむ
結局、ここも有力な情報は得られなかった。

「「ああもう、だから意味ないって言ったのに・・・。
  老人は一回思い込むとなんでも事実になるって決めつけすぎ。
  水溜りで魚も釣れると思ってそう」」
「ハハハハ、年取るとこだわりとか強くなるらしいからね。
 こんな世界で敵味方に分けたって何の意味もないって」

残るはトウキョウなどの大きなCNしか考えられないだろう、
やる気も失せて帰る事にした。

「無駄骨、もう帰るわ・・・ありがと」
「クミちゃん、用事が終わったならそろそろ俺と一緒に――」


ズバッ

男が何か言いかけた瞬間だった。
兵の背中から突然、赤い幕が広がりだして地に倒れる。

「コイツは・・・黒兵!?」

そこにいたモノは目当ての相手、黒兵だった。
工房どころか実物が直にやってきたなんて想像していない。
素早さならこちらも負けられない。
全神経を活かして黒い刃を防ごうとした。
相手の兵装は外観で腕に装着している部分とすぐ判断。

ガキィン

「くっ!」

グルカバーンを改良したロッドでガード。
女はむやみに跳ね返したりしない。
衝撃を極力受け流し、横へ回転してバーナーで焼き付ける。
つかまれたら火であぶってやるから腕力だけで負けない。
だけど、避けられる。
何だか体全身が糸で引っ張られている様なモーションにも見えた。
無線機動かもしれないけど根拠不明。
いずれにしろ、こんな状況が続けば危ない。
目で見る前にバックステップして私も近場へ移動する。

(近接戦闘基本、周りのオブジェを利用!)

木の枝につかまって逆上がり、寸前で刃をかわす。
上部に立ち、間合いが10m離れてお互い向き直すと相手の動きが止まる。
素早い動きではあるけど、ところどころにたどたどしい部分も目にする。
少しばかりの時間を与えてもらえるなんて
明らかに意思をもった何かとしか思えない。
そんな事はともかく、せめて情報を拾うために言い放った。

「各地で人を襲っているのはアンタね!
 何が目的なの!? 応えなさいッ!」
「「ماذا ... ما هذا العالم!؟」」
「え、なに!?」

相手は言語らしき音を言い放った。
意味は不明、とても濁る声でよく聞き取れない。
本当に全身が黒、闇夜に紛れば背景と見分けがつかないくらい
不気味な人型だ。
まだ攻撃するのか、これ以上相手にしても分が悪くなるだけ。

シュバッ

すさまじいジャンプ力で黒兵が離れていった。
報告で聞いていた通り、人間離れした動きなのは本当で
そこいらの兵や罠でも簡単に対抗できる相手ではない。
ナガノ兵もやってくるからすぐに離脱。
一時はどうなるかと思ったけど助かった。
単独任務はこういった場合、非常に危険な目にう事もある。
1つ理解できた事は言語を発していた点。
機械音声の類じゃない点だけは認識できた。


「しゃべっていたという事は・・・人間なの?」
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