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2章 関東統一編
第10話 風は知らせる
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シズオカCN 冷海エリア
ズドン ズドン ズドン ズドン
「うびぇあ!?」
「あ″あ″あ″あ″ごぃ!?」
ニイガタCNによる粛清の進撃が行われていた。
潜伏しているシズオカ兵の位置を的確に当てるトム。
相手は反撃の余地もなく、次々と沈んでいく。
戦闘とは思えない文字通りのスローターだ。
「175m先、11時の方向」
「イエッサー」
「148m先、3時の方向」
「イエッサー」
「・・・・・・」
スナイパーライフルで狙撃するニイガタ兵の側でサイタマ兵が静視。
彼らは狙撃の腕前が特化してるわけでなく、
敵の居場所を察知するのが異常だった。
姿で確認する前に射撃する様は超能力者と言いたくなる程で、
あまりにも正確な索敵能力に言葉を失っていたのだ。
怪物の所業以外のなにものでもない。
「敵兵殲滅・・・もうこの辺りにはいないだろう」
「了解、撤退します」
ニイガタはシズオカ司令官ロスト後に一度退散、
市民街や全エリア制圧などをせずに排除だけを行っていた。
理由はトウキョウの指示で一旦放置、頃合いを見計らって
外周エリアの敵性だけを対処しろと言われた。
近辺の敵兵を一掃し終えた彼らに、ハッと我に返った
サイタマ兵の隊長が近づく。
「お、お疲れ様です」
「うむ、彼らの指示はこれで終わりなのだな?」
「そうですね。あ、No4が今こちらに来ていて現地結果とともに
トム隊長と話がしたいと・・・」
「トウキョウのNo4が?」
結果がてらエドウィン副司令官が会いたいと催促された。
側近のサイタマ兵が状況を確認。
銀色の金具で補強された兵装が20人、ビークルから素早く降りる。
ラボリ終了直後に彼はやってきた。
トムはまだ20代後半であろう風格を見て、意外な感をもつ。
「トウキョウの副司令官が自ら来てくれるとは光栄だ。
まだ、そんなに若いのに大したものだ」
「あなた方の感性は他ならぬセンスを感じる」
何故、そこに何かがいると分かるんだ?」
「空気だ、澄んだ空気に不調和な空気が混じる。
ニイガタの厳しく張り詰めた環境の空気が私に教えてくれるのだ」
「非科学的な解釈だが、土地勘に基づく何かがあなたをそうさせているのか」
No4が直に来た理由はシンプル。
圧倒的な勘をもつトムの能力に関心があるのみだ。
取り柄のない者に副司令官がわざわざ自ら来るはずもない。
気候差のある関東人にとっては物珍しいかもしれないと、
ニイガタの適度な解釈で教えてやった。
「ああ、環境依存に一貫する当地様なものだ。
だが、私に会いに来たのはそれを言うためだけではあるまい」
「そうだな・・・本題に入るが、この書類をギフCNに送ってほしい」
書類をトムに手渡した。不思議そうな顔でエドウィンに聞く。
「ギフに、なぜそんなとびぬけたエリアに?」
「かつての私の知人がそこにいてな。
だが、トウキョウである私が送ってもスパイ行為として怪しまれるだけだ。
元中部に身を置いていたあなたなら信頼されると思って頼んだのだ」
周辺のCNにおいて、特にトウキョウは悪名高い場所と思われているくらい
簡単に察知しているので、オプションキャリアを通して頼む。
頂点から投げ込むより、下部から流した方が衝撃は少ない。
だから、密接していた所から伝えるべきだと判断した。
しかし、トムは中部から離脱したので情報共有は無理だと言った。
「すまないが、もうギフに通信は送れない。アイチの検閲もあるからな」
「そうなるのを想定してポリュビオス方式で送る。
換字式設定で、彼だけが知っているはずだ」
「そうか・・・今まで思ってはいたが、
トウキョウは各地を統合支配する気がないのか?」
「無理矢理支配しても重荷でしないようだ。
裏切り、スパイが増すのみで不可抗力との事。
あくまでも、最低限の敵性は残すべきだとNo1はそうおっしゃっている」
「外側を丸め込もうとしても内部崩壊の温床か・・・よく読んでいる。
先に同盟していたサイタマとカナガワは昔から縁があったから、
波立てずに共存できているのか」
「そうだろう、2CNは軒を貸しているだけで
結局のところ主従関係にすぎない。別の意味でトウキョウの壁扱いだ」
「例の話になるが、私達の取り分は大丈夫なのか?」
「ミール・シークエンスか、兵糧の上乗せもすでに準備している。
食料配給の順位性に関しては心配しなくても良い。
あなたが持ってきた手土産のローズクォーツで、私の機体を強化できた」
「それならば大助かりだ。
食さえ補ってもらえばこちらは申し分ない」
「トウキョウとて、鉱石量は十分ではない。
兵器類も満足とはいえなかったからな。
恩赦の点についてはこちらも同様だ」
「感謝する」
ただの同盟ではなく、需要と供給の契約として結んだ。
こうしてニイガタはトウキョウ傘下の形で参加する事になる。
今回の手付けもそこそこに2人が懐を交わした時、
エドウィンは意外な要望を言い出した。
「実はまだこちらから要望がある。
あなたにトウキョウCN第710部隊に来ていただきたい」
「トウキョウに?」
エドウィンの誘致にトムは聞き直した。
要望は部隊の欠番補正のために移籍しろという。
圧倒的な人口数のトウキョウで、まだこれ以上に増兵するつもりなのか。
「それではニイガタはどうなる?」
「緊急事態の場合、あなたはそこの部隊に加わってもらう。
今はまだニイガタにいても構わないが、
ある意味それも条件付きとさせてもらおう」
「そうか・・・司令と相談しよう」
交渉は成立してエドウィンは帰っていく。
静かな状況下でニイガタにまた1つの選択が与えられた。
側近達にも不穏な顔をする。
「隊長・・・」
「大丈夫だ、私がどうにかしてみせる」
トムは心配するなと部下達を構う。
トウキョウの介入に不穏状態になりそうな場面で私情を抑えて言いつつ、
顔に当たる風で目を閉じる。
彼の記憶の中にかつての光景が思い返されていく。
4ヵ月前 ニイガタCN シェルター街
「お局さん、今月はこれしか収穫できませんでした」
「そう・・・」
「これ以上の納品はご勘弁して下せえ。
ワシらの分も、もうなくなってしまいます」
ニイガタの食料事情は限界にまで達していた。
降雪量もすさまじく、農業を営む力は日に日に衰えていく。
トム、ニイガタCNが心配していたのは食糧難だった。
超促成栽培は他地域と異なり、土の性質と合わずに補いきれず。
飢えにあえぐ市民をミワは黙って見ているしかなかった。
「司令」
「決断が迫る時が来たようね、そうするしかない」
中部の援助に期待などできはしなかった。
同盟CNもやっとの量で凌いでいるくらいだったから。
そうなると、真っ先に死滅するのはニイガタである。
内側という界隈が細ぼり、明日が次第に見えなくなると
こういう時に始めて、女は外の世界に目を向けるものだ。
「関東に身を置けば、今の難を逃れられる。
もう、これ以上中部にはいられない」
「人口の多い関東の食料を確保できるか心配です」
「関東は割と気候が穏やかだから、多くありつけるわ。
今ここにいるよりかは良くなるはず」
「私は同意します、司令の心情は理解できますので」
「彼らとの決別は辛いかもしれない・・・。
納得いかないかもしれないけど、分かってちょうだい」
腹が減っては戦はできぬ、昔から伝わる言葉だ。
戦争を行うのは力だけではない。力を蓄える兵糧も必要なのだ。
「今日は緩やか風だな」
トム分隊は撤退していく。
しばらくは移動と同時に浴びる空気を味わう事になる。
腹を空かせた兵士を養い、帰る場所を守るために戦う。
そこには近道というものなどない。
彼ほど険しい道を経験してきた者はそうそういないだろうから。
ズドン ズドン ズドン ズドン
「うびぇあ!?」
「あ″あ″あ″あ″ごぃ!?」
ニイガタCNによる粛清の進撃が行われていた。
潜伏しているシズオカ兵の位置を的確に当てるトム。
相手は反撃の余地もなく、次々と沈んでいく。
戦闘とは思えない文字通りのスローターだ。
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「イエッサー」
「148m先、3時の方向」
「イエッサー」
「・・・・・・」
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彼らは狙撃の腕前が特化してるわけでなく、
敵の居場所を察知するのが異常だった。
姿で確認する前に射撃する様は超能力者と言いたくなる程で、
あまりにも正確な索敵能力に言葉を失っていたのだ。
怪物の所業以外のなにものでもない。
「敵兵殲滅・・・もうこの辺りにはいないだろう」
「了解、撤退します」
ニイガタはシズオカ司令官ロスト後に一度退散、
市民街や全エリア制圧などをせずに排除だけを行っていた。
理由はトウキョウの指示で一旦放置、頃合いを見計らって
外周エリアの敵性だけを対処しろと言われた。
近辺の敵兵を一掃し終えた彼らに、ハッと我に返った
サイタマ兵の隊長が近づく。
「お、お疲れ様です」
「うむ、彼らの指示はこれで終わりなのだな?」
「そうですね。あ、No4が今こちらに来ていて現地結果とともに
トム隊長と話がしたいと・・・」
「トウキョウのNo4が?」
結果がてらエドウィン副司令官が会いたいと催促された。
側近のサイタマ兵が状況を確認。
銀色の金具で補強された兵装が20人、ビークルから素早く降りる。
ラボリ終了直後に彼はやってきた。
トムはまだ20代後半であろう風格を見て、意外な感をもつ。
「トウキョウの副司令官が自ら来てくれるとは光栄だ。
まだ、そんなに若いのに大したものだ」
「あなた方の感性は他ならぬセンスを感じる」
何故、そこに何かがいると分かるんだ?」
「空気だ、澄んだ空気に不調和な空気が混じる。
ニイガタの厳しく張り詰めた環境の空気が私に教えてくれるのだ」
「非科学的な解釈だが、土地勘に基づく何かがあなたをそうさせているのか」
No4が直に来た理由はシンプル。
圧倒的な勘をもつトムの能力に関心があるのみだ。
取り柄のない者に副司令官がわざわざ自ら来るはずもない。
気候差のある関東人にとっては物珍しいかもしれないと、
ニイガタの適度な解釈で教えてやった。
「ああ、環境依存に一貫する当地様なものだ。
だが、私に会いに来たのはそれを言うためだけではあるまい」
「そうだな・・・本題に入るが、この書類をギフCNに送ってほしい」
書類をトムに手渡した。不思議そうな顔でエドウィンに聞く。
「ギフに、なぜそんなとびぬけたエリアに?」
「かつての私の知人がそこにいてな。
だが、トウキョウである私が送ってもスパイ行為として怪しまれるだけだ。
元中部に身を置いていたあなたなら信頼されると思って頼んだのだ」
周辺のCNにおいて、特にトウキョウは悪名高い場所と思われているくらい
簡単に察知しているので、オプションキャリアを通して頼む。
頂点から投げ込むより、下部から流した方が衝撃は少ない。
だから、密接していた所から伝えるべきだと判断した。
しかし、トムは中部から離脱したので情報共有は無理だと言った。
「すまないが、もうギフに通信は送れない。アイチの検閲もあるからな」
「そうなるのを想定してポリュビオス方式で送る。
換字式設定で、彼だけが知っているはずだ」
「そうか・・・今まで思ってはいたが、
トウキョウは各地を統合支配する気がないのか?」
「無理矢理支配しても重荷でしないようだ。
裏切り、スパイが増すのみで不可抗力との事。
あくまでも、最低限の敵性は残すべきだとNo1はそうおっしゃっている」
「外側を丸め込もうとしても内部崩壊の温床か・・・よく読んでいる。
先に同盟していたサイタマとカナガワは昔から縁があったから、
波立てずに共存できているのか」
「そうだろう、2CNは軒を貸しているだけで
結局のところ主従関係にすぎない。別の意味でトウキョウの壁扱いだ」
「例の話になるが、私達の取り分は大丈夫なのか?」
「ミール・シークエンスか、兵糧の上乗せもすでに準備している。
食料配給の順位性に関しては心配しなくても良い。
あなたが持ってきた手土産のローズクォーツで、私の機体を強化できた」
「それならば大助かりだ。
食さえ補ってもらえばこちらは申し分ない」
「トウキョウとて、鉱石量は十分ではない。
兵器類も満足とはいえなかったからな。
恩赦の点についてはこちらも同様だ」
「感謝する」
ただの同盟ではなく、需要と供給の契約として結んだ。
こうしてニイガタはトウキョウ傘下の形で参加する事になる。
今回の手付けもそこそこに2人が懐を交わした時、
エドウィンは意外な要望を言い出した。
「実はまだこちらから要望がある。
あなたにトウキョウCN第710部隊に来ていただきたい」
「トウキョウに?」
エドウィンの誘致にトムは聞き直した。
要望は部隊の欠番補正のために移籍しろという。
圧倒的な人口数のトウキョウで、まだこれ以上に増兵するつもりなのか。
「それではニイガタはどうなる?」
「緊急事態の場合、あなたはそこの部隊に加わってもらう。
今はまだニイガタにいても構わないが、
ある意味それも条件付きとさせてもらおう」
「そうか・・・司令と相談しよう」
交渉は成立してエドウィンは帰っていく。
静かな状況下でニイガタにまた1つの選択が与えられた。
側近達にも不穏な顔をする。
「隊長・・・」
「大丈夫だ、私がどうにかしてみせる」
トムは心配するなと部下達を構う。
トウキョウの介入に不穏状態になりそうな場面で私情を抑えて言いつつ、
顔に当たる風で目を閉じる。
彼の記憶の中にかつての光景が思い返されていく。
4ヵ月前 ニイガタCN シェルター街
「お局さん、今月はこれしか収穫できませんでした」
「そう・・・」
「これ以上の納品はご勘弁して下せえ。
ワシらの分も、もうなくなってしまいます」
ニイガタの食料事情は限界にまで達していた。
降雪量もすさまじく、農業を営む力は日に日に衰えていく。
トム、ニイガタCNが心配していたのは食糧難だった。
超促成栽培は他地域と異なり、土の性質と合わずに補いきれず。
飢えにあえぐ市民をミワは黙って見ているしかなかった。
「司令」
「決断が迫る時が来たようね、そうするしかない」
中部の援助に期待などできはしなかった。
同盟CNもやっとの量で凌いでいるくらいだったから。
そうなると、真っ先に死滅するのはニイガタである。
内側という界隈が細ぼり、明日が次第に見えなくなると
こういう時に始めて、女は外の世界に目を向けるものだ。
「関東に身を置けば、今の難を逃れられる。
もう、これ以上中部にはいられない」
「人口の多い関東の食料を確保できるか心配です」
「関東は割と気候が穏やかだから、多くありつけるわ。
今ここにいるよりかは良くなるはず」
「私は同意します、司令の心情は理解できますので」
「彼らとの決別は辛いかもしれない・・・。
納得いかないかもしれないけど、分かってちょうだい」
腹が減っては戦はできぬ、昔から伝わる言葉だ。
戦争を行うのは力だけではない。力を蓄える兵糧も必要なのだ。
「今日は緩やか風だな」
トム分隊は撤退していく。
しばらくは移動と同時に浴びる空気を味わう事になる。
腹を空かせた兵士を養い、帰る場所を守るために戦う。
そこには近道というものなどない。
彼ほど険しい道を経験してきた者はそうそういないだろうから。
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