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1章 ホッカイドウ編
第6話 暗黒の中の白
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17:00 九勝山中腹
エリザベート達は山頂の半ばまで到達していた。
明らかに到着予定時間を過ぎてしまい、足取りも重く遅れてしまう。
雪風が次第に強くなり、暗くなってきてさらに視界が悪くなっていた。
とにかく一列で暗がりをライトでかき分けながら
黙々と歩いてきたので先陣の向きだけを頼りにしてしまい、
どういった様子なのか改めて確認をし直す。
先頭にいたヨハンがコンパスを見て不可解に話す。
「コンパスが・・・固まっている」
「なに!?」
方向を指し示すコンパスが凍って動かなくなっていた。
中は真空管で作られているはずで、雪や微塵も入れない物が
通常、滅多に凍るはずがない。
「通信機、無線も動きません!」
「拠点とも連絡とれねえじゃねえか!」
他のメンバー達もデジタル式の指示器を作動しようとしたが、
それも動かない。ガブリエル隊長チームも出会う機会が見えそうにない。
体感、いつもの寒さではない事に気付いたヨハンはさすがにまずいと
すぐに引き返すよう、指示をだした。
「このまま登頂するのは危険だ、下りるぞ!」
「了解」
「了解です!」
19:00
「帰り道が分からなくなっただと!?」
ヘルマンが顔をこわばらせて叫ぶ。
帰路を失い、19:00を過ぎても拠点に戻れなくなっていた。
足跡すらあっという間に埋め尽くされてしまい、
辺りが豪雪地帯と化し、来た道が全く分からなくなっていたのだ。
私達は夜間の徘徊が危険行為だと十分教えられているので、
一同は今夜そこでキャンプを造り、難を逃れようと計画をたてる。
イーゴルが雪で部屋を作ろうと提案するが。
「かまくらは造れないのか?」
「綿雪は柔らかすぎてすぐに崩れてしまう。
水で固めるしかないが、掬う物がない」
ヨハンはガブリエルと同期の経験者でそれなりの知識がある。
万が一遭難したケースにおいて最低限の生存法を知りえていて、
わずかな入れ知恵で雪国の対策を皆に伝えていく。
「縦穴を掘って吹雪を防ごう、手伝ってくれ」
横穴は脆くてすぐに崩れさってしまう。
最低限、それで凌ぐしかなく少しでも雪に当てられないように
窪地の中で一晩過ごそうと計画した。。
20:00
さらに吹雪が凄まじくなってきた。
今までにこんな状況は起こったことがない。
軍服に装着している温度計は-30℃まで下回っている。
顔の表面もろくに動かしにくく、生気も感じにくい面々の並びで
一時の休息をとろうとする。
「皆固まっていろ! 絶対に寝るんじゃねえぞ!」
メンバー随一の豪男が負けじと環境生存を叫ぶ。
保温のため、メンバー達が鳥の様に集まって寄り添う。
女1人だけの私は少し気難しい思いがするも、恥じらう余裕などなく
否が応でも身を寄せ合わなければならない。
右も左も固い体が押しついてくる。
おしくらまんじゅうをしていると、1人が脱力する声をだす。
「「あへあへ」」
ジョボジョボジョボ
イーゴルが失禁してしまった、辺りにアンモニア臭が漂う。
我慢しきれなかったようで排泄物を居住内に散らかした。
メンバー達は無言でありつつも陰険な面をする。
「「だって・・・しょうがないだろぉ」」
「お前、少し離れろ!」
「「つ、冷てぇ・・・」」
ムスティスラフが彼を遠ざけさせる。
私とは違い、男達は適応できずにストレスがたまる。
少し嫌な側面を観てしまい、こうして時だけが過ぎていく。
0:00
日が変わる時の間でも、白き冷徹は私達をまとわり続ける。
地上にいる場所よりも少しだけ感覚はまともに保てるようになり、
直接冷風を受ける恐れは下がるものの、冷温は変わらずに凍える。
皆はただひたすら縦穴の中でジッとするしかなかった。
お互い寝ていないか、応答の繰り返しをしている。
だが、イーゴルの返事が全くない。
先に気付いたニコライが声をかけてみるが。
「おい、イーゴルどうした!?」
イーゴル ロスト
イーゴルはすでに冷たくなっていた。
先の尿漏れで凍結してしまい、間隔を空けられた原因も重なって
凍死してしまったのである。
「・・・・・・」
メンバー達がやりきれない顔をする。
本当に一瞬だけの出来事であった。
今はもう動かぬ人型の塊とばかり石の様に成しているだけだ。
「カーポモルトはどうします?」
「担いで持っていく余裕はない、今は寝かせておけ」
「みんな堪えろよ! Aクラスの意地を見せろ!」
今、自身の体温を維持できるのは精神力。
ヘルマンは叫び、気合を入れて生命の証を示す。
早く日を拝みたいと思う猛吹雪の中、夜が明けていった。
7:00
時刻は朝をむかえていたが、猛吹雪は変わっていなかった。
拠点はフライングフィッシュも出せず、
通信機が凍結して連絡もとれないのでこちらから動くしかなく、
誰なのか判別つかない程真っ白い体で縦穴から抜け出して再開。
多少、視界が良くなっても道は不明なままである。
そこからはいつもの行動で脚を動かすのみ。
皆、ほとんど無口のまま歩いているだけ。
「「まさか、こんな状況になるとはな・・・」」
「・・・うん」
ニコライの発言のとなりでマクシムがうなずく。
3m先も見えない間合いで敵襲されても撃退できそうにない。
ライフルを握る指ですらまともに動かせず、視界すら確保できないのに
戦闘態勢に入れる状況になかった。
自然の猛威に固められ、本当に意味があるのか内心に秘める。
そんな時、イヴァンがこの場所を憶えているかのような発言をしだした。
「あれ・・・ここ見覚えがあるかも」
「知ってるのか!?」
「この左の道に天然の温泉があったはずです。
一度秘湯巡りで入ったことありまして」
「マジか、ならそこで一旦体を温めれば助かるな」
温泉という言葉を聴いて縮みかけた鼓動が少し大きくなる。
空腹とはいえ、身体を温められれば十分過ごせられるだろう。
吹雪が止むまでそこに居続けて拠点の救出を待っても良い。
冷え切った体に少しでも多くのぬくもりを。
メンバー達はイヴァンの記憶を信じて道を進んでいく。
2時間後
数時間歩いたが、曲がりくねった崖沿いしか見えてこなかった。
いつまでも温泉どころか川しか見当たらない。
ヘルマンが早くセーフティポイントを教えろと迫る。
「おい、まだ見つからねーのか!?」
「あ、あれ・・・ここらに・・・あったはず。
おおおおかしいな・・・・・」
案内役のイヴァンも憶えていないようだ。
吹雪の音に対してメンバー達は沈黙する。
そのときであった、最後尾から1発の銃声音が響く。
ズドン
イヴァン ロスト
イヴァンの頭に1発の銃弾が命中する、即死だ。
撃ったのはムスティスラフ。
彼は仲間にロストされてしまった。
「テメェ、なにやってやがんだ!!」
「散々歩かされてそりゃねえよおおおぉぉぉ!
こっちはもう限界なんだよおおうおあぁおおうお!」
「やめろやめろおおおおおおお!!」
彼はメンバー達に取り押さえられた。
そしてクライミングロープで両腕を縛られたまま歩かされる。
大地ではなく、人に対して固定してしまう状況を見せつけられてしまう。
自然ではなく、人が人を手にかけた凶行。
常識が欠け始めて皆の精神状態もすでに限界寸前まできていた。
ヨハンは暗い眼差しで静かに語る。
「「ホッカイドウCNのエリート達が・・・まさか。
こんな事で醜態をさらすとは・・・」」
「・・・・・・」
エリザベート達は山頂の半ばまで到達していた。
明らかに到着予定時間を過ぎてしまい、足取りも重く遅れてしまう。
雪風が次第に強くなり、暗くなってきてさらに視界が悪くなっていた。
とにかく一列で暗がりをライトでかき分けながら
黙々と歩いてきたので先陣の向きだけを頼りにしてしまい、
どういった様子なのか改めて確認をし直す。
先頭にいたヨハンがコンパスを見て不可解に話す。
「コンパスが・・・固まっている」
「なに!?」
方向を指し示すコンパスが凍って動かなくなっていた。
中は真空管で作られているはずで、雪や微塵も入れない物が
通常、滅多に凍るはずがない。
「通信機、無線も動きません!」
「拠点とも連絡とれねえじゃねえか!」
他のメンバー達もデジタル式の指示器を作動しようとしたが、
それも動かない。ガブリエル隊長チームも出会う機会が見えそうにない。
体感、いつもの寒さではない事に気付いたヨハンはさすがにまずいと
すぐに引き返すよう、指示をだした。
「このまま登頂するのは危険だ、下りるぞ!」
「了解」
「了解です!」
19:00
「帰り道が分からなくなっただと!?」
ヘルマンが顔をこわばらせて叫ぶ。
帰路を失い、19:00を過ぎても拠点に戻れなくなっていた。
足跡すらあっという間に埋め尽くされてしまい、
辺りが豪雪地帯と化し、来た道が全く分からなくなっていたのだ。
私達は夜間の徘徊が危険行為だと十分教えられているので、
一同は今夜そこでキャンプを造り、難を逃れようと計画をたてる。
イーゴルが雪で部屋を作ろうと提案するが。
「かまくらは造れないのか?」
「綿雪は柔らかすぎてすぐに崩れてしまう。
水で固めるしかないが、掬う物がない」
ヨハンはガブリエルと同期の経験者でそれなりの知識がある。
万が一遭難したケースにおいて最低限の生存法を知りえていて、
わずかな入れ知恵で雪国の対策を皆に伝えていく。
「縦穴を掘って吹雪を防ごう、手伝ってくれ」
横穴は脆くてすぐに崩れさってしまう。
最低限、それで凌ぐしかなく少しでも雪に当てられないように
窪地の中で一晩過ごそうと計画した。。
20:00
さらに吹雪が凄まじくなってきた。
今までにこんな状況は起こったことがない。
軍服に装着している温度計は-30℃まで下回っている。
顔の表面もろくに動かしにくく、生気も感じにくい面々の並びで
一時の休息をとろうとする。
「皆固まっていろ! 絶対に寝るんじゃねえぞ!」
メンバー随一の豪男が負けじと環境生存を叫ぶ。
保温のため、メンバー達が鳥の様に集まって寄り添う。
女1人だけの私は少し気難しい思いがするも、恥じらう余裕などなく
否が応でも身を寄せ合わなければならない。
右も左も固い体が押しついてくる。
おしくらまんじゅうをしていると、1人が脱力する声をだす。
「「あへあへ」」
ジョボジョボジョボ
イーゴルが失禁してしまった、辺りにアンモニア臭が漂う。
我慢しきれなかったようで排泄物を居住内に散らかした。
メンバー達は無言でありつつも陰険な面をする。
「「だって・・・しょうがないだろぉ」」
「お前、少し離れろ!」
「「つ、冷てぇ・・・」」
ムスティスラフが彼を遠ざけさせる。
私とは違い、男達は適応できずにストレスがたまる。
少し嫌な側面を観てしまい、こうして時だけが過ぎていく。
0:00
日が変わる時の間でも、白き冷徹は私達をまとわり続ける。
地上にいる場所よりも少しだけ感覚はまともに保てるようになり、
直接冷風を受ける恐れは下がるものの、冷温は変わらずに凍える。
皆はただひたすら縦穴の中でジッとするしかなかった。
お互い寝ていないか、応答の繰り返しをしている。
だが、イーゴルの返事が全くない。
先に気付いたニコライが声をかけてみるが。
「おい、イーゴルどうした!?」
イーゴル ロスト
イーゴルはすでに冷たくなっていた。
先の尿漏れで凍結してしまい、間隔を空けられた原因も重なって
凍死してしまったのである。
「・・・・・・」
メンバー達がやりきれない顔をする。
本当に一瞬だけの出来事であった。
今はもう動かぬ人型の塊とばかり石の様に成しているだけだ。
「カーポモルトはどうします?」
「担いで持っていく余裕はない、今は寝かせておけ」
「みんな堪えろよ! Aクラスの意地を見せろ!」
今、自身の体温を維持できるのは精神力。
ヘルマンは叫び、気合を入れて生命の証を示す。
早く日を拝みたいと思う猛吹雪の中、夜が明けていった。
7:00
時刻は朝をむかえていたが、猛吹雪は変わっていなかった。
拠点はフライングフィッシュも出せず、
通信機が凍結して連絡もとれないのでこちらから動くしかなく、
誰なのか判別つかない程真っ白い体で縦穴から抜け出して再開。
多少、視界が良くなっても道は不明なままである。
そこからはいつもの行動で脚を動かすのみ。
皆、ほとんど無口のまま歩いているだけ。
「「まさか、こんな状況になるとはな・・・」」
「・・・うん」
ニコライの発言のとなりでマクシムがうなずく。
3m先も見えない間合いで敵襲されても撃退できそうにない。
ライフルを握る指ですらまともに動かせず、視界すら確保できないのに
戦闘態勢に入れる状況になかった。
自然の猛威に固められ、本当に意味があるのか内心に秘める。
そんな時、イヴァンがこの場所を憶えているかのような発言をしだした。
「あれ・・・ここ見覚えがあるかも」
「知ってるのか!?」
「この左の道に天然の温泉があったはずです。
一度秘湯巡りで入ったことありまして」
「マジか、ならそこで一旦体を温めれば助かるな」
温泉という言葉を聴いて縮みかけた鼓動が少し大きくなる。
空腹とはいえ、身体を温められれば十分過ごせられるだろう。
吹雪が止むまでそこに居続けて拠点の救出を待っても良い。
冷え切った体に少しでも多くのぬくもりを。
メンバー達はイヴァンの記憶を信じて道を進んでいく。
2時間後
数時間歩いたが、曲がりくねった崖沿いしか見えてこなかった。
いつまでも温泉どころか川しか見当たらない。
ヘルマンが早くセーフティポイントを教えろと迫る。
「おい、まだ見つからねーのか!?」
「あ、あれ・・・ここらに・・・あったはず。
おおおおかしいな・・・・・」
案内役のイヴァンも憶えていないようだ。
吹雪の音に対してメンバー達は沈黙する。
そのときであった、最後尾から1発の銃声音が響く。
ズドン
イヴァン ロスト
イヴァンの頭に1発の銃弾が命中する、即死だ。
撃ったのはムスティスラフ。
彼は仲間にロストされてしまった。
「テメェ、なにやってやがんだ!!」
「散々歩かされてそりゃねえよおおおぉぉぉ!
こっちはもう限界なんだよおおうおあぁおおうお!」
「やめろやめろおおおおおおお!!」
彼はメンバー達に取り押さえられた。
そしてクライミングロープで両腕を縛られたまま歩かされる。
大地ではなく、人に対して固定してしまう状況を見せつけられてしまう。
自然ではなく、人が人を手にかけた凶行。
常識が欠け始めて皆の精神状態もすでに限界寸前まできていた。
ヨハンは暗い眼差しで静かに語る。
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