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1章 近畿編
第9話 以心伝心していたつもりが
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シュッ
「「速ぇ・・・」」
「「ヒット・アンド・アウェー速すぎっしょ!?」」
「「陣形乱すなよ!」」
俺達3人はそれぞれ対応するはずだった剣、槍、槌のバランスを崩される。
相手は大きく円を描き、回る動作を繰り出して軸をぶらして翻弄させた。
それを観たアイザックは落ち着き、すみやかに洞察する。
(弧を描く様に移動するモーションが速えな、やっぱ)
あっちは武具の相性なんて、とうに理解しきっている。
だから間合いを撹乱させる手口がうまいのだ。
センはミツルギ、ライリーをシズルに当てるわけにはいかない。
旋回を打破する術を解析するかの如く考え始める。
「「3人まとめて相手すんのは無理だ、1人ずつなら」」
「「だな、三角陣形を崩さずに切り抜くぞ!」」
ミツルギ、シズル、シンヤの中で最もモーションが遅いのはシズルだ。
まずは彼女から崩す方法ととる作戦にでた。
好標的をうかがい、カルロスは四半から距離を開けて矛先を見定める。
「「隙見っけたぜ!」」
シュッ パシッ
「うっ!?」
槍が彼女にヒットした、アイザックの功でポジションに穴が空き、
俺はその機会を逃さずシンヤの槍を薙ぎ払おうとする。
ブンッ パンッ
「甘い!」
しかし、失敗。一瞬で伸びる槍先に対処された。
剣の平を突かれ、払う軌道を読まれてはじかれた。
(くっ、次は俺がシンヤさんを止めなきゃライリーが苦戦しちまう・・・)
剣は槍に有効といはいえ、シンヤの槍捌きは近江でも
ここ数十年に見られないくらい随一だ。
この人の定点突きを見極められる奴はそうそういない。
やはり簡単には克服できない。
アイザックは不穏な表情に変わる。
(あいつドジってんな)
センとライリーの攻防がうまくいってないようだ。
不器用ながらも、がむしゃらに戦う光景が見て取れる。
「あんたから1本とってやる!」
「ずいぶんと上達したな・・・だが」
スルッ
シンヤは突然動きを止める。
俺が確認した瞬間、槍使いの像が剣にすり替わってしまう。
「隙有り!」
「え!?」
ミツルギはライリーの前から反転するモーションでシンヤと入れ替わり、
センへターゲットを切り換えた。狙いをライリーと見せかけて身体を
まるごとスルーさせてめがけてきたのは俺の方だった。
そして。
シュッ パシッ
「うっ!」
ミツルギは俺から1本奪った。
入れ替わるその身のこなしは並の兵士では見抜けない程に、
型をさらに延長させた何かを見せつけられた。
剣と槍を交じり合わせた後の後。
こっちは後の前で止まってしまい、対応の余裕すらできない。
すなわち強豪と名乗れる早業である。
「あ・・・」
(やっちまったかー)
ミツルギの剣先が胴体の一部に触れてしまう。
これが近江のTOPクラスの実力だ。
武具の腕前だけでなく、陣形の腕前もピカイチだった。
俺は放心状態になりかける。
「・・・・・・」
「円を三角で対処するのは良い考えだ。
だが、当の腕と場合の判断がまだまだだ」
(届かなかった・・・)
三角陣形はお互いの距離が直線的で、相手の円陣形の
曲線を描く立ち回りに攪乱されていた。
まったく動かなかったシズルを囮として始め、
ミツルギとシンヤの高速陣形に判断が鈍らされていた。
よって、婉曲の妙技でタイミングを崩されてしまっていたのだ。
異なる距離感がリンクのラグを生み出してしまっていたと
言っても良いだろう。後は完全に判断不足だ。
「あああああああああ、やっぱツエーな!」
(無線もまだまだ完璧じゃねーよな)
事実上の敗北だ、頭がうなだれてしまう。
ドサッと床にへばりつく。
シンヤはそんな俺を見て労いの言葉を送ってきた。
「3年前と比べて、だいぶ上達したな」
「・・・・・そうですか?」
「それでも、結構なお手前でしたわ。
良いパートナーに恵まれて良かったわね」
「ありがとうございましたっす!
次のお茶会でネタにされるのを覚悟してます!!」
「ワハハハハハ!」
また観客に笑われた、端役なんて部隊所属だけで十分。
俺はライリーの尻をひっぱたいて経ち速く舞台から下りる。
肩の力もいつもより倍に減った気がして食事しようと歩くと、
そこにギンジ隊長がいた。
「ようやった」
「いえ、あの人らには全然届いてなかったです。
陣形がよく練られていましたし」
「そうやろな、円陣形を教えたのはワシだわ」
「そうだったんですか?
どうりで、対処に苦労したわけです」
あの陣形を教えていたのは隊長だったようだ。
あの時からすでに対策されていたのか。
この人も用意周到というか、言葉も見つからない。
「今回はこっちの手際不足でした。
ですが、隊長の手の平で踊らされんのはゴメンです」
「本気でそう思っとるんか?」
「?」
「三角は円に勝てないなんて言っとらん。
確かに、円周という枠は隙間だけ見づらくなる。
じゃけえ、頂点は角、枠を抜く可能性は在る。
現にシズルから1本取っとるしな」
「・・・・・・」
あの時はアイザックの一閃で彼女を負かせた。
しかし、その次から劣勢に追い込まれたのは確かだった。
俺自身は大して活躍できなかったから、それが悔しかった。
「お前はまだまだこれからや、次へと精進するんやな。
ほな、そろそろ行くわ」
隊長は背中を向けて去り際に一言また奇妙な言葉を口にする。
「そやな、極上な三角形を築いてみたらどうや?」
「三角陣形ですか・・・」
“極上”の意味はよく分からなかった。
そんな多角形を凌ぐくらいのシンプルな3つの初角を極めろ
とでも言いたかったのか。三角形の陣とは。
(それも悪くないのかもしれないな)
俺達は最初2人しかいなかった。いや、いたけど皆離れていった。
アイザックがやって来たことで、俺達は初めて三角形という形に
成り上がることができた。その形が新たな力となる。
まだだ、まだ俺は終わってなんかいない。
近江もまだまだ強者ばかりだ、高みに居る彼らを超えるべく
気合いを入れ直すとするか。そんな気概を秘めているうちに
ライリーとアイザックの2人がやって来た。
二角形なんて在るわけがない。
3人という形から始めて本格の何かがやっと出てくるのだろうか。
それ以上は分からない、ろくに考えてもどうにもならないのは
今に始まった事じゃない。
帰る前に市民街へ寄って食事をしてから帰る事にする。
翌日 セン自宅
「な、なんだこれ・・・?」
CNから連絡が入って、1週間の休みをもらった。
試合の疲れも次第に癒えて心身回復してきたのも束の間、
母親から1枚の用紙を受け取らされた。
それを見て、俺はウンザリ通り越して失神しそうだ。
見ていたライリーが横に近づいてきた。
「お、なんだその紙?」
「俺に武道じゃなく、茶道をやれってか・・・」
「どれどれ、見せてみろよ~」
ガシッ
「おい!?」
俺から用紙を取り上げる。
内容をマジマジと眺めてみると、同じ文章ばかり見えてくる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
11,3 お茶会
11,4 お茶会
11,5 お茶会
11,6 お茶会
11,7 お茶会
――――――――――――――――――――――――――――――――――
お袋曰く、しばらく茶道をやってろとの事。
試合に負けた云々じゃなく、不動の心得をどうたらと
女の精神論を混ぜて押し付けてきた。
俺の精神が今どこにあるのかすら分からない。
2人は大笑い、スケジュール表を見てニヤケ面と化す。
これから刀と離れた作法の日々を送る羽目になる。
「お前の人生は茶葉だらけだな、グリーンライフめ」
「ここ近畿の文化を感じられるスケジュールだな、ハハハハハ!」
「・・・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ゲームや映画の世界では刀で銃弾を弾くシーンがよく見受けられます。
自分はそれを少しリアルに表現、立ち回れる描写ができないかと思い、
電磁波+剣の設定を用いりました。
現実の戦争では接近戦に持ち込むのは難しいです。
完全に防いだり金属反応などで弾道を逸らせる技術があれば、
銃至上主義を少しでも変えられるかもしれませんね。
というわけで、近畿編は一旦終わりにします。
次編へいざ参る!
「「速ぇ・・・」」
「「ヒット・アンド・アウェー速すぎっしょ!?」」
「「陣形乱すなよ!」」
俺達3人はそれぞれ対応するはずだった剣、槍、槌のバランスを崩される。
相手は大きく円を描き、回る動作を繰り出して軸をぶらして翻弄させた。
それを観たアイザックは落ち着き、すみやかに洞察する。
(弧を描く様に移動するモーションが速えな、やっぱ)
あっちは武具の相性なんて、とうに理解しきっている。
だから間合いを撹乱させる手口がうまいのだ。
センはミツルギ、ライリーをシズルに当てるわけにはいかない。
旋回を打破する術を解析するかの如く考え始める。
「「3人まとめて相手すんのは無理だ、1人ずつなら」」
「「だな、三角陣形を崩さずに切り抜くぞ!」」
ミツルギ、シズル、シンヤの中で最もモーションが遅いのはシズルだ。
まずは彼女から崩す方法ととる作戦にでた。
好標的をうかがい、カルロスは四半から距離を開けて矛先を見定める。
「「隙見っけたぜ!」」
シュッ パシッ
「うっ!?」
槍が彼女にヒットした、アイザックの功でポジションに穴が空き、
俺はその機会を逃さずシンヤの槍を薙ぎ払おうとする。
ブンッ パンッ
「甘い!」
しかし、失敗。一瞬で伸びる槍先に対処された。
剣の平を突かれ、払う軌道を読まれてはじかれた。
(くっ、次は俺がシンヤさんを止めなきゃライリーが苦戦しちまう・・・)
剣は槍に有効といはいえ、シンヤの槍捌きは近江でも
ここ数十年に見られないくらい随一だ。
この人の定点突きを見極められる奴はそうそういない。
やはり簡単には克服できない。
アイザックは不穏な表情に変わる。
(あいつドジってんな)
センとライリーの攻防がうまくいってないようだ。
不器用ながらも、がむしゃらに戦う光景が見て取れる。
「あんたから1本とってやる!」
「ずいぶんと上達したな・・・だが」
スルッ
シンヤは突然動きを止める。
俺が確認した瞬間、槍使いの像が剣にすり替わってしまう。
「隙有り!」
「え!?」
ミツルギはライリーの前から反転するモーションでシンヤと入れ替わり、
センへターゲットを切り換えた。狙いをライリーと見せかけて身体を
まるごとスルーさせてめがけてきたのは俺の方だった。
そして。
シュッ パシッ
「うっ!」
ミツルギは俺から1本奪った。
入れ替わるその身のこなしは並の兵士では見抜けない程に、
型をさらに延長させた何かを見せつけられた。
剣と槍を交じり合わせた後の後。
こっちは後の前で止まってしまい、対応の余裕すらできない。
すなわち強豪と名乗れる早業である。
「あ・・・」
(やっちまったかー)
ミツルギの剣先が胴体の一部に触れてしまう。
これが近江のTOPクラスの実力だ。
武具の腕前だけでなく、陣形の腕前もピカイチだった。
俺は放心状態になりかける。
「・・・・・・」
「円を三角で対処するのは良い考えだ。
だが、当の腕と場合の判断がまだまだだ」
(届かなかった・・・)
三角陣形はお互いの距離が直線的で、相手の円陣形の
曲線を描く立ち回りに攪乱されていた。
まったく動かなかったシズルを囮として始め、
ミツルギとシンヤの高速陣形に判断が鈍らされていた。
よって、婉曲の妙技でタイミングを崩されてしまっていたのだ。
異なる距離感がリンクのラグを生み出してしまっていたと
言っても良いだろう。後は完全に判断不足だ。
「あああああああああ、やっぱツエーな!」
(無線もまだまだ完璧じゃねーよな)
事実上の敗北だ、頭がうなだれてしまう。
ドサッと床にへばりつく。
シンヤはそんな俺を見て労いの言葉を送ってきた。
「3年前と比べて、だいぶ上達したな」
「・・・・・そうですか?」
「それでも、結構なお手前でしたわ。
良いパートナーに恵まれて良かったわね」
「ありがとうございましたっす!
次のお茶会でネタにされるのを覚悟してます!!」
「ワハハハハハ!」
また観客に笑われた、端役なんて部隊所属だけで十分。
俺はライリーの尻をひっぱたいて経ち速く舞台から下りる。
肩の力もいつもより倍に減った気がして食事しようと歩くと、
そこにギンジ隊長がいた。
「ようやった」
「いえ、あの人らには全然届いてなかったです。
陣形がよく練られていましたし」
「そうやろな、円陣形を教えたのはワシだわ」
「そうだったんですか?
どうりで、対処に苦労したわけです」
あの陣形を教えていたのは隊長だったようだ。
あの時からすでに対策されていたのか。
この人も用意周到というか、言葉も見つからない。
「今回はこっちの手際不足でした。
ですが、隊長の手の平で踊らされんのはゴメンです」
「本気でそう思っとるんか?」
「?」
「三角は円に勝てないなんて言っとらん。
確かに、円周という枠は隙間だけ見づらくなる。
じゃけえ、頂点は角、枠を抜く可能性は在る。
現にシズルから1本取っとるしな」
「・・・・・・」
あの時はアイザックの一閃で彼女を負かせた。
しかし、その次から劣勢に追い込まれたのは確かだった。
俺自身は大して活躍できなかったから、それが悔しかった。
「お前はまだまだこれからや、次へと精進するんやな。
ほな、そろそろ行くわ」
隊長は背中を向けて去り際に一言また奇妙な言葉を口にする。
「そやな、極上な三角形を築いてみたらどうや?」
「三角陣形ですか・・・」
“極上”の意味はよく分からなかった。
そんな多角形を凌ぐくらいのシンプルな3つの初角を極めろ
とでも言いたかったのか。三角形の陣とは。
(それも悪くないのかもしれないな)
俺達は最初2人しかいなかった。いや、いたけど皆離れていった。
アイザックがやって来たことで、俺達は初めて三角形という形に
成り上がることができた。その形が新たな力となる。
まだだ、まだ俺は終わってなんかいない。
近江もまだまだ強者ばかりだ、高みに居る彼らを超えるべく
気合いを入れ直すとするか。そんな気概を秘めているうちに
ライリーとアイザックの2人がやって来た。
二角形なんて在るわけがない。
3人という形から始めて本格の何かがやっと出てくるのだろうか。
それ以上は分からない、ろくに考えてもどうにもならないのは
今に始まった事じゃない。
帰る前に市民街へ寄って食事をしてから帰る事にする。
翌日 セン自宅
「な、なんだこれ・・・?」
CNから連絡が入って、1週間の休みをもらった。
試合の疲れも次第に癒えて心身回復してきたのも束の間、
母親から1枚の用紙を受け取らされた。
それを見て、俺はウンザリ通り越して失神しそうだ。
見ていたライリーが横に近づいてきた。
「お、なんだその紙?」
「俺に武道じゃなく、茶道をやれってか・・・」
「どれどれ、見せてみろよ~」
ガシッ
「おい!?」
俺から用紙を取り上げる。
内容をマジマジと眺めてみると、同じ文章ばかり見えてくる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
11,3 お茶会
11,4 お茶会
11,5 お茶会
11,6 お茶会
11,7 お茶会
――――――――――――――――――――――――――――――――――
お袋曰く、しばらく茶道をやってろとの事。
試合に負けた云々じゃなく、不動の心得をどうたらと
女の精神論を混ぜて押し付けてきた。
俺の精神が今どこにあるのかすら分からない。
2人は大笑い、スケジュール表を見てニヤケ面と化す。
これから刀と離れた作法の日々を送る羽目になる。
「お前の人生は茶葉だらけだな、グリーンライフめ」
「ここ近畿の文化を感じられるスケジュールだな、ハハハハハ!」
「・・・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ゲームや映画の世界では刀で銃弾を弾くシーンがよく見受けられます。
自分はそれを少しリアルに表現、立ち回れる描写ができないかと思い、
電磁波+剣の設定を用いりました。
現実の戦争では接近戦に持ち込むのは難しいです。
完全に防いだり金属反応などで弾道を逸らせる技術があれば、
銃至上主義を少しでも変えられるかもしれませんね。
というわけで、近畿編は一旦終わりにします。
次編へいざ参る!
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