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1章 トウキョウ編
第3話 上からのお誘い
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軍備計画局 トーマス部署
「疲れた、今日の情報処理は多すぎだよ~」
今日の事務処理も量が多くて目が疲れがちになった。
下っ端連中の装備の扱いがあまりにも雑で、発注書を見るたびに
数値を入力する黒い文字が時折りかすれてゆく。
生産するこっちの身にもなれって言いたい。
親指に黒点を付け、近づけては遠ざける行為を繰り返す。
上司のトーマスが聞いてくる。
「1人視力検査でもしてるのかい?」
「視力矯正と言っておきます、基本、視力は回復できないので」
上司に適当な返しをする。
頭脳の次によく使うのが目だから、経験者たるこの人ももっと大変。
いつもどこかで呼ばれて部屋を開けるくらい多忙な人だ。
そんな主任が今日もまた用事があるらしい。
「悪いけど、今日も上から呼ばれているんだ。また部屋番頼むよ」
「大変ですね、そんなに上は立て込んでいるんです?」
「兵器配置に意見が相違し始めて見直しが必要になって」
主任も上層へ顔向けしないといけない分、緊張感も倍だろう。
この人もけっこう大人しいけど、きっと押し付けられている難題を
色々と飲み込んでいると思う。少しでも反抗的な意見を言おうものなら、
速攻で下に降ろされると分かってるから。
「確かに、気をつけて行って下さい」
ウィーン
彼が部屋から出ていく。
と、労いの言葉を送ると見せかけてちゃっかりとまた秘密企画を立てる。
後、見計らってデスクの中に隠しておいた機材を取り出し、
すぐ隣にいた2人男メンバーが集まってくる。
他の女メンバーは今日用事があるらしくて不在なので、
ある計画を水面下(PDの監視下)で実行に移そうとしていた。
ピピーガガガガ
「「こんなガラクタで俺らを倒そうなんざ、100万年早ぇけどな」」
ピクピク
チバCNに送ったライオットギアに内蔵していた無線傍聴機で
敵兵の会話を盗聴していた。
「気に入らないねぇ・・・」
「こんな廃棄寸前のタイプを倒したくらいで、良い気になっちゃって」
「イバラギから奪取したときには、もう壊れかけてたしね。
押収してからも、ろくに手入れしてないのを送っただけだし」
またトーマスに内緒で秘密裏に作戦展開をしていたのだ。
実は東部にあるチバCNにライオットギアを1機侵入させていた。
元はイバラギ製で、過去の作戦で回収した物を勝手に横領して使い回し、
ラジコン感覚で敵性に送り付けて楽しむ。
こんな自由が許されるのも中層上等兵の特権。
残念な結果でチバ兵によって破壊されたようだが、
中に仕込んだ傍聴機は壊されずに残っていた。
意気ったメンバー達はのっかりでさらに案を考えだす。
「次は中層部の新型送っちゃおうか?」
「偵察のためウンヌン言って、借りてきちゃおうよ。
なんとしても東イジリを成就させよう」
「イヒヒ、俺達に逆らったらどうなるのか奴らに教えてやろうぜ~い」
ウィーン
「!?」
「今戻ったよ! 作業は順調かい?」
突然主任が戻ってきた。
ラボリにしては終わるのが早すぎる。忘れ物でもしたのか、
この人は足音がほぼ無音に等しいから気付くのが困難である。
「は、早かったですね・・・?」
「ど、どうしたんですか急に!?」
「実は上層部からの要請で皆に伝えに戻ってきたんだ。
僕の部署について予定変更で聴取したい事があるって」
「何の通達ですか?」
「皆が海で実験をしていただろう?
その中で重大な要素が見つかったらしいんだ」
「なんですって!?」
1時間後
他のメンバー達も戻ってきた。
皆が驚きを見せる中、主任はさらに詳しく説明する。
「今日集まってもらったのは先の戦術再配置の件。
上の調査でAURO粒子が海水に融解すると、
内部の情報伝達率が高くなる事が分かったんだ」
「もしかして、塩分が原因ですか?」
「だろうね、そんな実験を試した事例はなかったし。
君達がイタズラ半分で扱って初めて発覚したんだろう」
「液体中の塩分の伝達率は高いなんて常識なのに、どうして?」
「それは僕にも分からない。
通常は極板間電圧なしにショートするだけだけど、
特殊な条件が見つかったって。実際に上に会ってみないとね」
自分達は気付かなかったが、トウキョウ湾の実験はPDを通して
上層部に筒抜けがてら関心をもたれる内容だった。
罰せられた割に、評価されるなんて矛盾もいいとこだが。
まさか、あんな適当な実験が功を奏したとは。
「で、私達にどうしろというんですか?」
「こちらから代表者を1人連れてこいっていうんだ。
それで皆の中から誰か1人行ってほしいんだよ」
「主任が代表として行けば良いでしょ?」
「僕は当事者じゃないから、ダメなんだよ。
最初の発案、発見者が代表するのはここのルールさ。
トウキョウ湾の実験を思いついたのは誰なの?」
イタズラ心の代表格なんて周囲には一切見当たらず。
いや、目が懐にあるだけで内側が見えるわけもなく、
メンバー達は一斉に自分の方に向けて指をさした。
「し、しまった!」
「しかも、こっちに迎えが1人来るらしいって。
直に連れていくって事は安全理事局だと思うけど」
「迎えって、誰か来るんですか?」
「No9の人さ」
「ナ、ナンバー9!?」
10分後
「安全理事局のベルティナ・ザッパローリだ。
例の件でこちらに来た」
赤い制服を着た長身の女性が部署に来る。
彼女は安全理事局の上層部員の1人。
時には実働部隊として動く優れた能力の持ち主で、
9の数字は補佐官的な位置で、一応幹部の値を示している。
ただのコード番号で定められた理由は分かっていない。
ちなみにNo6は出張中で不在、別のCNに行ってるという。
並々ならぬ腕前をもっているトウキョウ幹部達なのだ。
PDを4体も連れている分、警戒度の高さが分かる。
「代表者はこの人です」
「お前か、副司令官が待っている。すぐに行くぞ」
「は、はい!」(ボ、ボクが行くのかよ~)
彼女に連れて行かれたボクは上層階へ向かっていく。
海岸沿いで単なる思いつきで行くなんて理不尽極まり。
まさか、サカナを手掛けた件で締め上げるつもりか。
緊張なんてもんじゃない、処刑台に連れて行かれる気分だ。
「ま、待ってる人ってNoの人ですよね?」
「そうだ、詳細は実際に行ってからだ。用件はそちらで聞くが良い」
「そ、そうします・・・」
この人が何かを知っているわけじゃないし、
怖いから今はひたすら黙っているしかなかった。
しばらくの間、沈黙が流れる。
ぼんやりとボタンのパネルを見ると、ある事に気がついた。
(ん、このエレベーターは?)
1階からさらにその下へと続く50階層のボタンが表示されていた。
今乗っているのは上層部専用で、中層階から別枠のパイプとして構築。
ここにはまだ地下エリアがあったのか、初めて知った。
「ここの下にはどこへつながっているんですか?」
「お前には無関係な事だ、知る必要はない」
はぐらかされた。
何か隠してる言い方をしているようで、あんまりだ。
上に限って黙秘権をもつのは不公平だと言ってやりたい。
トウキョウCN 上層階
緊張高まる中、いよいよ上層階に辿り着いた。
ベルティナが扉を開けると質の高そうなカーペットが敷かれて
下層とは雰囲気も空気もまるで違う冷徹な場所に思える。
とても広い部屋でPDもぞろぞろいる。
中央に1人の女性が立っていた。
「副司令、連れてきました」
「ご苦労だったわね、下がって良いわ」
「はっ!」
「ト、トーマスチーム所属のヒデキ・ボーヴォワールです」
「よく来たわね、入りなさい」
「疲れた、今日の情報処理は多すぎだよ~」
今日の事務処理も量が多くて目が疲れがちになった。
下っ端連中の装備の扱いがあまりにも雑で、発注書を見るたびに
数値を入力する黒い文字が時折りかすれてゆく。
生産するこっちの身にもなれって言いたい。
親指に黒点を付け、近づけては遠ざける行為を繰り返す。
上司のトーマスが聞いてくる。
「1人視力検査でもしてるのかい?」
「視力矯正と言っておきます、基本、視力は回復できないので」
上司に適当な返しをする。
頭脳の次によく使うのが目だから、経験者たるこの人ももっと大変。
いつもどこかで呼ばれて部屋を開けるくらい多忙な人だ。
そんな主任が今日もまた用事があるらしい。
「悪いけど、今日も上から呼ばれているんだ。また部屋番頼むよ」
「大変ですね、そんなに上は立て込んでいるんです?」
「兵器配置に意見が相違し始めて見直しが必要になって」
主任も上層へ顔向けしないといけない分、緊張感も倍だろう。
この人もけっこう大人しいけど、きっと押し付けられている難題を
色々と飲み込んでいると思う。少しでも反抗的な意見を言おうものなら、
速攻で下に降ろされると分かってるから。
「確かに、気をつけて行って下さい」
ウィーン
彼が部屋から出ていく。
と、労いの言葉を送ると見せかけてちゃっかりとまた秘密企画を立てる。
後、見計らってデスクの中に隠しておいた機材を取り出し、
すぐ隣にいた2人男メンバーが集まってくる。
他の女メンバーは今日用事があるらしくて不在なので、
ある計画を水面下(PDの監視下)で実行に移そうとしていた。
ピピーガガガガ
「「こんなガラクタで俺らを倒そうなんざ、100万年早ぇけどな」」
ピクピク
チバCNに送ったライオットギアに内蔵していた無線傍聴機で
敵兵の会話を盗聴していた。
「気に入らないねぇ・・・」
「こんな廃棄寸前のタイプを倒したくらいで、良い気になっちゃって」
「イバラギから奪取したときには、もう壊れかけてたしね。
押収してからも、ろくに手入れしてないのを送っただけだし」
またトーマスに内緒で秘密裏に作戦展開をしていたのだ。
実は東部にあるチバCNにライオットギアを1機侵入させていた。
元はイバラギ製で、過去の作戦で回収した物を勝手に横領して使い回し、
ラジコン感覚で敵性に送り付けて楽しむ。
こんな自由が許されるのも中層上等兵の特権。
残念な結果でチバ兵によって破壊されたようだが、
中に仕込んだ傍聴機は壊されずに残っていた。
意気ったメンバー達はのっかりでさらに案を考えだす。
「次は中層部の新型送っちゃおうか?」
「偵察のためウンヌン言って、借りてきちゃおうよ。
なんとしても東イジリを成就させよう」
「イヒヒ、俺達に逆らったらどうなるのか奴らに教えてやろうぜ~い」
ウィーン
「!?」
「今戻ったよ! 作業は順調かい?」
突然主任が戻ってきた。
ラボリにしては終わるのが早すぎる。忘れ物でもしたのか、
この人は足音がほぼ無音に等しいから気付くのが困難である。
「は、早かったですね・・・?」
「ど、どうしたんですか急に!?」
「実は上層部からの要請で皆に伝えに戻ってきたんだ。
僕の部署について予定変更で聴取したい事があるって」
「何の通達ですか?」
「皆が海で実験をしていただろう?
その中で重大な要素が見つかったらしいんだ」
「なんですって!?」
1時間後
他のメンバー達も戻ってきた。
皆が驚きを見せる中、主任はさらに詳しく説明する。
「今日集まってもらったのは先の戦術再配置の件。
上の調査でAURO粒子が海水に融解すると、
内部の情報伝達率が高くなる事が分かったんだ」
「もしかして、塩分が原因ですか?」
「だろうね、そんな実験を試した事例はなかったし。
君達がイタズラ半分で扱って初めて発覚したんだろう」
「液体中の塩分の伝達率は高いなんて常識なのに、どうして?」
「それは僕にも分からない。
通常は極板間電圧なしにショートするだけだけど、
特殊な条件が見つかったって。実際に上に会ってみないとね」
自分達は気付かなかったが、トウキョウ湾の実験はPDを通して
上層部に筒抜けがてら関心をもたれる内容だった。
罰せられた割に、評価されるなんて矛盾もいいとこだが。
まさか、あんな適当な実験が功を奏したとは。
「で、私達にどうしろというんですか?」
「こちらから代表者を1人連れてこいっていうんだ。
それで皆の中から誰か1人行ってほしいんだよ」
「主任が代表として行けば良いでしょ?」
「僕は当事者じゃないから、ダメなんだよ。
最初の発案、発見者が代表するのはここのルールさ。
トウキョウ湾の実験を思いついたのは誰なの?」
イタズラ心の代表格なんて周囲には一切見当たらず。
いや、目が懐にあるだけで内側が見えるわけもなく、
メンバー達は一斉に自分の方に向けて指をさした。
「し、しまった!」
「しかも、こっちに迎えが1人来るらしいって。
直に連れていくって事は安全理事局だと思うけど」
「迎えって、誰か来るんですか?」
「No9の人さ」
「ナ、ナンバー9!?」
10分後
「安全理事局のベルティナ・ザッパローリだ。
例の件でこちらに来た」
赤い制服を着た長身の女性が部署に来る。
彼女は安全理事局の上層部員の1人。
時には実働部隊として動く優れた能力の持ち主で、
9の数字は補佐官的な位置で、一応幹部の値を示している。
ただのコード番号で定められた理由は分かっていない。
ちなみにNo6は出張中で不在、別のCNに行ってるという。
並々ならぬ腕前をもっているトウキョウ幹部達なのだ。
PDを4体も連れている分、警戒度の高さが分かる。
「代表者はこの人です」
「お前か、副司令官が待っている。すぐに行くぞ」
「は、はい!」(ボ、ボクが行くのかよ~)
彼女に連れて行かれたボクは上層階へ向かっていく。
海岸沿いで単なる思いつきで行くなんて理不尽極まり。
まさか、サカナを手掛けた件で締め上げるつもりか。
緊張なんてもんじゃない、処刑台に連れて行かれる気分だ。
「ま、待ってる人ってNoの人ですよね?」
「そうだ、詳細は実際に行ってからだ。用件はそちらで聞くが良い」
「そ、そうします・・・」
この人が何かを知っているわけじゃないし、
怖いから今はひたすら黙っているしかなかった。
しばらくの間、沈黙が流れる。
ぼんやりとボタンのパネルを見ると、ある事に気がついた。
(ん、このエレベーターは?)
1階からさらにその下へと続く50階層のボタンが表示されていた。
今乗っているのは上層部専用で、中層階から別枠のパイプとして構築。
ここにはまだ地下エリアがあったのか、初めて知った。
「ここの下にはどこへつながっているんですか?」
「お前には無関係な事だ、知る必要はない」
はぐらかされた。
何か隠してる言い方をしているようで、あんまりだ。
上に限って黙秘権をもつのは不公平だと言ってやりたい。
トウキョウCN 上層階
緊張高まる中、いよいよ上層階に辿り着いた。
ベルティナが扉を開けると質の高そうなカーペットが敷かれて
下層とは雰囲気も空気もまるで違う冷徹な場所に思える。
とても広い部屋でPDもぞろぞろいる。
中央に1人の女性が立っていた。
「副司令、連れてきました」
「ご苦労だったわね、下がって良いわ」
「はっ!」
「ト、トーマスチーム所属のヒデキ・ボーヴォワールです」
「よく来たわね、入りなさい」
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