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1章 九州編
第3話 犬のお巡りさん
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フクオカCN 拠点
「フフフフクオカCN所属の隊長を務めるエイミーです。
よよよよよろしくお願いいたします」
「よ、よろしくお願いします・・・」
翌日、自分達一同はフクオカCNの拠点に着く。
一分隊隊長の女兵士が出迎えてくれたのだが、この状況なのか
彼女は緊張をして話し方がぎこちないようだ。小声でミキに聞く。
「「この人大丈夫か?」」
「「こう見えてもフクオカでは槍手の兵士なのよ」」
エイミー・カルネラ、深茶の軍服を着る彼女達と共に
今日はフクオカから巡回する予定だ。
主な巡回経路では彼女が先導する事になっていて、
フクオカ兵と海岸付近を見回る経路を立てていた。
犬兵達も彼女達に鼻を利かす。
挨拶もそこそこに、移動がてらミキがこちらの状況について彼女に問う。
「現在、こっちで敵兵がやって来た形跡などはありましたか?」
「なかったですね、隣のナガサキCNと共同巡回した時も
異常はありませんでした」
(西側と北側は異常なしか)
九州北部でも外観の異常はないと言う。
内心、位置情報を考えて自分がまず気にしていたのは、
“技術者達をどこへ連れていこうとしたのか”だった。
ヘリや飛行機、船など用いれば必ず偵察班が発見するはずで、
連行する方角でどこのCNなのかすぐに見当がつくからだ。
「誘拐するなら、普通ライオットギアも来るはずよね?」
「そうだな、まるごしで敵地に来れるわけないし」
自分達はまったく見えないところによる魔の手に不安がある。
そこにエイミーが鋭い指摘をしてきた。
「仮に中つ国や四国がその技術を取り入れたとしても、
犬はほとんどいないはずです。
私達九州地方は昔から大切に扱い、繁殖に力を入れて育ててきたので、
さらっていったとしても上手に扱う技量が彼らにはあるでしょうか?」
「そのためにデータを盗んでいたんじゃ?」
「そこも疑問です、犬兵団の真似をしようとするなら
大型機の情報を盗んだ方がより優利で大きいはず。
何故、あえて成功しにくい動物を扱うのか」
「そ、そうよね」
(女はホントにあなどれないな・・・)
対人恐怖心性とは思えないような洞察をする。
確かに、わざわざ扱いにくいものを強奪するにはメリットが小さい。
動物を軍事利用するのは容易ではなく、
正確性の長ける工学の1つでも取り込む方が早いと語った。
狙いが読めない。
真相がどこなのか内も外も分からないまま武装を整えた時、
自分達の部隊に連絡が入る。
「「オオイタCNより伝令、北東4kmより敵性が接近中。
周辺陸路に侵入されないよう戦闘態勢をとれ!」」
「了解!」
「海岸沿いに迎撃態勢、築紫山地に退路をとって!」
「ラジャー!」
フクオカの銃器が横並びになり、平行ラインに展開。
自分達犬兵団は前線には出られない。
彼女達の隙間を埋めるようにサポートしつつ応戦する。
できれば敵兵を捕らえて尋問をしたいのだが。
ドゴォーン
フクオカのタンクで海に向かって砲撃する。
敵戦艦を1隻撃沈させたが、勢力はさらに両脇から染み出てきた。
「東から1隻回り込んで来たわ!」
「上陸されたか、そいつらを捕縛するか!」
「犬兵団、臨海部へ展開!」
一部配置が間に合わなかった場所から約50人にも及ぶ数が侵入してきた。
情報だとライオットギア、大型機体は無し。
そんな散開こそ機会、犬兵団は散り散りになった敵兵を捕縛し、
ここで起きた様々な情報を聞き出す作戦にでようとした途端。
「つ、突っ込みます!」
「ええっ!?」
何を思ったのか、エイミーは敵群に向かってタンクを突き進ませる。
いつの間に乗っていたのか、突然の行動に意外するが
おかげで敵群が裂け目をつくって散り散りになっていく。
「な・・・」
「チャンスよ、各個捕縛しましょ!」
海岸線の使われていない廃屋で待ち伏せ。
そして、横や後ろからスタンナイフでけしかける。
ビリビリビリ
「ハンミョオバロログガゴゴン!?」
端の敵兵を片っ端からショックさせて気絶させる。
が、相手も予想より広く散らばってしまう。
対応しきれない敵兵はフクオカ兵に処理してもらうしかない。
「クリア、そっちはどうだ?」
「クリアよ、築紫山地に来た方が狙いだったみたい!」
どうやら東側へ上陸させたのが本隊だったようだ。
エイミーはそれを気付いてたのか、おかげで侵攻は阻止できた。
が、彼女の姿が見えない。
どうやら近場の山地の方へ勝手に向かっていったようだ。
ミシミシベキベキベキ
「きゃあああああああああ!」
彼女は部下達を置いて森林の奥まで突っ込んで行ってしまった。
タンクは先の谷底へ落ちていく。
「隊長、大丈夫ですか!?」
「隊長、どこです!?」
フクオカ兵の部下達が位置情報と連絡を確認。
自分達は谷底手前まで駆けつけて、彼女の状況を確認しようと
救出に向かう。しかし、森林地帯でよく見えない。
崖があり、むやみに踏み込めば危険なのでミキが提案をだした。
「この子に捜索させましょう! すぐに見つけられるはず」
「オルン、ミッシングトラッキング!」
「ワンッ」
人の捜索は色々と鈍いのが常。
事前に彼女の裾をクンクンしていたのをここで活かすとは思わなかった。
その頃、エイミーは谷底でたたずんでいた。
通信機は破損して奈落した場所が比較的緩やかな傾斜だったのが幸いで、
彼女自身は軽傷で済んだ。
「「ううっ、またやってしまいました・・・」」
自分は突撃癖があった。
なんとか機体から脱出し、戻るべく道を探そうとしたが方角が分からない。
しかも、辺りが葉の集合で薄暗くなっていて
手を伸ばせる場所も見つけられなかった。
上に這い上がろうと傾斜を見つけようとしたその矢先だった。
「ワンッ!」
「ああっ、キミは!?」
オルンがすぐに嗅ぎ付けてやって来た。
という事は、犬でも移動できるルートがあるはずなので
崖のない道があるはず。帰還の道が見えてちょっと安堵した。
自分はこの子に大変感謝して撫でる。
が、長く喜ぶ余裕もなかった。戻った後で大目玉をくらうだろう。
「「また始末書を書かされる・・・P減らされるよぉ」」
ブツブツ言いながらオルンと一緒に歩いていく。
と、そのとき草むらからうめき声が聴こえてきた。
「「ぐっ、ここで果てるのか・・・」」
(敵兵!?)
大破したビークルらしき破片で下半身が下敷きにされた敵性の兵士だった。
先の混戦で同じくはぐれた者だろう。
襲われる危険はないけど、相手も困窮。
可哀想で放っておけず、声をかけて話しかける。
「大丈夫ですか!?」
「「お前はフクオカの奴・・・ここまでか」」
助けたいが、救命処置できる物を持っていない。
そこへオルンが懐からパックを取り出して自分に向けた。
「これは小型のAED・・・これならば助けられる!」
AEDは蘇生するために犬兵に取り付けた備品で、
酸素ボンベ、アドレナリン、マッサージ機能などをパックした物。
オルンから差し出された自分は手に取り、ヤマグチ兵の胸元を
開いて押し当てる。
プシューッ
「「ホワホワ」」
「安心して下さい、必ず助けますから」
しかし、この兵士を担いで連れていく事なんてできない。
まずは自分の脱出経路を優先するしかなかった。
そこへオルンが先に走っていってしまう。
「あ、オルンちゃん!」
あちらに合流できる経路があるのだろうか。
彼女はただ見てるだけしかなかった。
30分後
「ここよ、見つけたわ!」
犬兵団一同がエイミーを発見する、オルンが導いてくれたのだ。
彼らは側にいた敵兵を目にして一瞬警戒したが。
「この人も連れて行って下さい、近場の敵性といえども同じ人。
必ず有益な情報を得られると思います!」
「そ、そうか・・・」
さすがに置き去りにするわけにはいかないだろう。
メンバー達もそこまで後味の悪い事などできはしなかった。
「おおまか敵兵を撃退できましたとのこと。
帰還命令が下りたので帰りましょう」
「うぐっ、ご迷惑をお掛けしましたぁ」
「まあ、あんたのおかげで敵を分断できたしな。
ヤリは見られなかったけど、分散のやり方は参考になりました」
「そう言ってもらえば幸いです~」
現場にいない内にホットゾーンは冷めた。
今回の防衛戦が技術者達の手掛かりになる物が見つかれば良いが、
この捕らえた敵兵がなにか知っていれば
新たな展開がやってくるかもしれない。
しかし、自分は少しずつ違和感が出始めていく。
根拠は分からないが、無数の出来事が重なるような意味合いの何か。
もっと大きな事件が起こる気がしてならなかった。
「フフフフクオカCN所属の隊長を務めるエイミーです。
よよよよよろしくお願いいたします」
「よ、よろしくお願いします・・・」
翌日、自分達一同はフクオカCNの拠点に着く。
一分隊隊長の女兵士が出迎えてくれたのだが、この状況なのか
彼女は緊張をして話し方がぎこちないようだ。小声でミキに聞く。
「「この人大丈夫か?」」
「「こう見えてもフクオカでは槍手の兵士なのよ」」
エイミー・カルネラ、深茶の軍服を着る彼女達と共に
今日はフクオカから巡回する予定だ。
主な巡回経路では彼女が先導する事になっていて、
フクオカ兵と海岸付近を見回る経路を立てていた。
犬兵達も彼女達に鼻を利かす。
挨拶もそこそこに、移動がてらミキがこちらの状況について彼女に問う。
「現在、こっちで敵兵がやって来た形跡などはありましたか?」
「なかったですね、隣のナガサキCNと共同巡回した時も
異常はありませんでした」
(西側と北側は異常なしか)
九州北部でも外観の異常はないと言う。
内心、位置情報を考えて自分がまず気にしていたのは、
“技術者達をどこへ連れていこうとしたのか”だった。
ヘリや飛行機、船など用いれば必ず偵察班が発見するはずで、
連行する方角でどこのCNなのかすぐに見当がつくからだ。
「誘拐するなら、普通ライオットギアも来るはずよね?」
「そうだな、まるごしで敵地に来れるわけないし」
自分達はまったく見えないところによる魔の手に不安がある。
そこにエイミーが鋭い指摘をしてきた。
「仮に中つ国や四国がその技術を取り入れたとしても、
犬はほとんどいないはずです。
私達九州地方は昔から大切に扱い、繁殖に力を入れて育ててきたので、
さらっていったとしても上手に扱う技量が彼らにはあるでしょうか?」
「そのためにデータを盗んでいたんじゃ?」
「そこも疑問です、犬兵団の真似をしようとするなら
大型機の情報を盗んだ方がより優利で大きいはず。
何故、あえて成功しにくい動物を扱うのか」
「そ、そうよね」
(女はホントにあなどれないな・・・)
対人恐怖心性とは思えないような洞察をする。
確かに、わざわざ扱いにくいものを強奪するにはメリットが小さい。
動物を軍事利用するのは容易ではなく、
正確性の長ける工学の1つでも取り込む方が早いと語った。
狙いが読めない。
真相がどこなのか内も外も分からないまま武装を整えた時、
自分達の部隊に連絡が入る。
「「オオイタCNより伝令、北東4kmより敵性が接近中。
周辺陸路に侵入されないよう戦闘態勢をとれ!」」
「了解!」
「海岸沿いに迎撃態勢、築紫山地に退路をとって!」
「ラジャー!」
フクオカの銃器が横並びになり、平行ラインに展開。
自分達犬兵団は前線には出られない。
彼女達の隙間を埋めるようにサポートしつつ応戦する。
できれば敵兵を捕らえて尋問をしたいのだが。
ドゴォーン
フクオカのタンクで海に向かって砲撃する。
敵戦艦を1隻撃沈させたが、勢力はさらに両脇から染み出てきた。
「東から1隻回り込んで来たわ!」
「上陸されたか、そいつらを捕縛するか!」
「犬兵団、臨海部へ展開!」
一部配置が間に合わなかった場所から約50人にも及ぶ数が侵入してきた。
情報だとライオットギア、大型機体は無し。
そんな散開こそ機会、犬兵団は散り散りになった敵兵を捕縛し、
ここで起きた様々な情報を聞き出す作戦にでようとした途端。
「つ、突っ込みます!」
「ええっ!?」
何を思ったのか、エイミーは敵群に向かってタンクを突き進ませる。
いつの間に乗っていたのか、突然の行動に意外するが
おかげで敵群が裂け目をつくって散り散りになっていく。
「な・・・」
「チャンスよ、各個捕縛しましょ!」
海岸線の使われていない廃屋で待ち伏せ。
そして、横や後ろからスタンナイフでけしかける。
ビリビリビリ
「ハンミョオバロログガゴゴン!?」
端の敵兵を片っ端からショックさせて気絶させる。
が、相手も予想より広く散らばってしまう。
対応しきれない敵兵はフクオカ兵に処理してもらうしかない。
「クリア、そっちはどうだ?」
「クリアよ、築紫山地に来た方が狙いだったみたい!」
どうやら東側へ上陸させたのが本隊だったようだ。
エイミーはそれを気付いてたのか、おかげで侵攻は阻止できた。
が、彼女の姿が見えない。
どうやら近場の山地の方へ勝手に向かっていったようだ。
ミシミシベキベキベキ
「きゃあああああああああ!」
彼女は部下達を置いて森林の奥まで突っ込んで行ってしまった。
タンクは先の谷底へ落ちていく。
「隊長、大丈夫ですか!?」
「隊長、どこです!?」
フクオカ兵の部下達が位置情報と連絡を確認。
自分達は谷底手前まで駆けつけて、彼女の状況を確認しようと
救出に向かう。しかし、森林地帯でよく見えない。
崖があり、むやみに踏み込めば危険なのでミキが提案をだした。
「この子に捜索させましょう! すぐに見つけられるはず」
「オルン、ミッシングトラッキング!」
「ワンッ」
人の捜索は色々と鈍いのが常。
事前に彼女の裾をクンクンしていたのをここで活かすとは思わなかった。
その頃、エイミーは谷底でたたずんでいた。
通信機は破損して奈落した場所が比較的緩やかな傾斜だったのが幸いで、
彼女自身は軽傷で済んだ。
「「ううっ、またやってしまいました・・・」」
自分は突撃癖があった。
なんとか機体から脱出し、戻るべく道を探そうとしたが方角が分からない。
しかも、辺りが葉の集合で薄暗くなっていて
手を伸ばせる場所も見つけられなかった。
上に這い上がろうと傾斜を見つけようとしたその矢先だった。
「ワンッ!」
「ああっ、キミは!?」
オルンがすぐに嗅ぎ付けてやって来た。
という事は、犬でも移動できるルートがあるはずなので
崖のない道があるはず。帰還の道が見えてちょっと安堵した。
自分はこの子に大変感謝して撫でる。
が、長く喜ぶ余裕もなかった。戻った後で大目玉をくらうだろう。
「「また始末書を書かされる・・・P減らされるよぉ」」
ブツブツ言いながらオルンと一緒に歩いていく。
と、そのとき草むらからうめき声が聴こえてきた。
「「ぐっ、ここで果てるのか・・・」」
(敵兵!?)
大破したビークルらしき破片で下半身が下敷きにされた敵性の兵士だった。
先の混戦で同じくはぐれた者だろう。
襲われる危険はないけど、相手も困窮。
可哀想で放っておけず、声をかけて話しかける。
「大丈夫ですか!?」
「「お前はフクオカの奴・・・ここまでか」」
助けたいが、救命処置できる物を持っていない。
そこへオルンが懐からパックを取り出して自分に向けた。
「これは小型のAED・・・これならば助けられる!」
AEDは蘇生するために犬兵に取り付けた備品で、
酸素ボンベ、アドレナリン、マッサージ機能などをパックした物。
オルンから差し出された自分は手に取り、ヤマグチ兵の胸元を
開いて押し当てる。
プシューッ
「「ホワホワ」」
「安心して下さい、必ず助けますから」
しかし、この兵士を担いで連れていく事なんてできない。
まずは自分の脱出経路を優先するしかなかった。
そこへオルンが先に走っていってしまう。
「あ、オルンちゃん!」
あちらに合流できる経路があるのだろうか。
彼女はただ見てるだけしかなかった。
30分後
「ここよ、見つけたわ!」
犬兵団一同がエイミーを発見する、オルンが導いてくれたのだ。
彼らは側にいた敵兵を目にして一瞬警戒したが。
「この人も連れて行って下さい、近場の敵性といえども同じ人。
必ず有益な情報を得られると思います!」
「そ、そうか・・・」
さすがに置き去りにするわけにはいかないだろう。
メンバー達もそこまで後味の悪い事などできはしなかった。
「おおまか敵兵を撃退できましたとのこと。
帰還命令が下りたので帰りましょう」
「うぐっ、ご迷惑をお掛けしましたぁ」
「まあ、あんたのおかげで敵を分断できたしな。
ヤリは見られなかったけど、分散のやり方は参考になりました」
「そう言ってもらえば幸いです~」
現場にいない内にホットゾーンは冷めた。
今回の防衛戦が技術者達の手掛かりになる物が見つかれば良いが、
この捕らえた敵兵がなにか知っていれば
新たな展開がやってくるかもしれない。
しかし、自分は少しずつ違和感が出始めていく。
根拠は分からないが、無数の出来事が重なるような意味合いの何か。
もっと大きな事件が起こる気がしてならなかった。
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