29 / 280
1章 中部編
第2話 ナガノの彗少女
しおりを挟む
スティーブがロストした。
5年も共にしていた戦友が資源回収任務であっさりと。
クリア報告があまりにも早すぎて3Dモールの100m反応から
わずかに逸れて見逃してしまう。
索敵を怠った故に指示できなかった。
自分の判断不足で彼を失ったのだ。
アイチCN拠点 ロビー
「そうか・・・残念だったな」
「すまなかった・・・」
自分はジュウゾウ司令官に敵性の件を告げる。
採掘ラボリから帰還、資源を報告。
戦闘を終えたあの後、資源をある程度回収してきたが、
ライオットギア増産への達成はまだ程遠い位置に立たされていた。
ノルマ達成においてまだまだ足りないのが中部CNの現状だ。
必ず満足できる量をいつも確保できるわけではない。
さらに、現場へ採りに行くまでの負担に見合わず、
資源回収と人消費の割が釣り合わないのが苦しい。
「これが歩兵の役割、最も外部に位置する末端としての現実。
私はお前が戻ってこられただけでも十分だ。
今日はもう休め、明日は例の所へ行くか」
「あそこか・・・」
爺ちゃんは慰めのつもりだろうか、気分晴らしに連れていくらしい。
例の所とは、ここ中部CN各地には模擬戦闘をする場所がある。
というのは、ライオットギアが性能の見込みまで達しているか
試験で戦う施設も造られている。
別に敵対しているわけでなく、中部地方はほぼ同盟国なので
シュミレーション訓練の一貫として行われているのだ。
ナガノCN拠点 工房広場
当地に着いた2人は観戦席で対戦を眺めていた。
今はここの兵士が別のマニュピレータを装着して
肉弾戦とばかり殴り合っているのが見える。
片方の兵士はずいぶんと小柄な体格で、俊敏な動きだ。
円状に広がる0.046㎢の空間に金属衝突音が伝わってくる。
「ほとんどの闘技場は地下にあるんだね」
「地上だと敵兵に乱入されかねんしな。
防音も地下の方がたやすく製造できるのだ」
ライオットギアもほとんど人型なので、まるで格闘技の様。
蹴りはおぼつかないが上半身は似た戦闘を繰り広げている。
さすがにタンクで撃ち合う事はできないが、
いずれも長期的な戦いは不可能に近い。
「瞬間決着か」
「・・・・・・」
祖父にスティーブの最後の言葉を教えたわけではなかった。
工作兵とはいえ、瞬間的な判断がこなせなかっただけに
戦況や友の生死が左右される事を隊長は責任がかかるもの。
偶然、彼が発したその台詞に身がよじる。
試合が終わったようだ。選手と関係者達がこちらにやって来た。
「ジュウゾウか、来るなら連絡くらい入れてほしいもんだ」
「そう言うなロビン、今日は一観戦者として見に来た。
この子に事情があってな、悪く思わんでくれ」
非常に大柄で髭を生やした兵士、ロビン。
ジュウゾウとは古くからの同期で戦友らしい。
さらに横には小柄の少女がいる、さっき試合していた子だ。
「おやおや、お孫さんと一緒ですかい?」
「フィーネ、ちょっとジュウゾウと話があるから向こうで相手してくれ」
「アイアイサー」
「それで七ヶ岳に新たな工房を建設する予定で――」
ロビンとジュウゾウが続けて談話する中からやって来た
この子はヨゼフィーネという。
ロビンの娘であり、ナガノ筆頭の突撃兵でもある。
突撃兵では格闘技の必須項目による軍位扱いしているようで、
普段は内地を活かして輸送隊、ホワイトキャラバンという名の
組織が戦闘以外の時に運搬活動をしている。
機械工業に精通するアイチの物資もナガノCNにかかりつけで、
何度かラボリに共同した事があった。
「そうか、スティーブが・・・」
アルポス山脈での出来事を彼女に話した。
シズオカ兵との合同で起きた近況を報告。
自分の不慮で仲間をロストさせた事に不服を言われるかと思ったが、
ヨゼフィーネは意外な事を言ってきた。
「そんなに自分を責めても仕方ないぞ。
完璧に指揮をとれる奴なんていない」
「・・・・・・」
「例えばだ、急に後ろから敵兵反応が3~4つ現れたとしたら、
お前はなんて伝える?」
「敵数と出現位置」
「じゃあ、その1秒後にさらに5つの反応がバラバラな位置に現れたら?」
「無理、口調で伝えきれない」
「人間、モノには限度がある。
あたしだって2人の敵兵をいっぺんに処理するのは難しい。
しかも、そんな短時間の状況ならなおさらな」
彼女は対応する限度について話す。
3Dモールは全兵士に普及できる程の数はなく、
技術的に責任者だけが用いるのを許されている。
確かに例えは極端だが現実的ではある。
「まあ、それでも反射神経を鍛えることで
そこそこの対応はできるんじゃないか?」
「自分にそれほどの反射神経はない、どうすれば?」
「そうだな、アイチであまりやってない訓練といえば・・・。
よーし、じゃああたしとライオットギアで対戦しようか!」
「お前と対戦!?」
なんと、彼女が自分に対戦を申し入れてきた。
ルールは砲撃抜きのマニュピレータ戦、腕の操作だけの殴打で
至近距離の判断のみで勝負しろという。
中部CNで最も武闘派といえる相手にテコ入れしてもらう流れに変わった。
「クロムは機体性能に頼りすぎてるんじゃないか?
確かに機械は強いし正確だけど、入力までには一瞬時間がかかる。
人はいつも思いがけない動きをする時もある」
「それは否定しない、生身の弱さは当然だから」
「機体だから怪我の心配はないけど、遠慮はしないぞ。
“お前のため”だからな! 二脚汎用型、2機出してくれ!」
「そ、そうか・・・」
生身でやり合っても分が悪く、男のメンツもある。
ここの機体もアイチ製造が同じだから操作も雑作ない。
だけど、彼女は自分のために策をつくろってくれた。
こんな心象で満足に動かせられるだろうか、
砲撃を使用しない試合は突然開始する事になる。
1分後
ドガッ
自分はあっさりと彼女にワンパンで倒された。
途中経過の様子などまったく描く間もなく、
同型で同じ性能のはずなのに1発も当てられなかった。
(速すぎて見えなかった・・・)
巨大な腕という普通の人間よりも大振りの動きすら読めず、
視覚で捉えきれなかったのだ。文字通り瞬く間の決着。
機体の搭乗部が開いてヨゼフィーネは降りて話す。
「ハッハー、まあこんなもんだ。
大型だから当然、スピードは落ちるけど、
肉眼0コンマの世界は伊達じゃないだろ?」
「・・・そうだな」
彼女は現場でナックル系の武器、KDDYを装備している。
ロビンも同様にそれを装備しているので、近接戦闘の親子として
中部CNでは有名だ。伊達に反射神経が良いわけじゃない。
ライオットギアでの対戦でも、同じ結果となる。
分かりきっていたが、自分は反応が遅すぎなのかもしれない。
だからといって突撃兵に変更するわけにはいかないが、
彼女の“対応速度のノウハウ”を少しは理解できた。
「お、お前今ので理解できたつもりか!?」
「そうでもない、ほんの一部だけだ」
「まあ、お前は昔から飲み込みは早いけどなー。
そんな事で身についたら苦労するわけが――」
発言がてらジュウゾウとロビンが呼び掛けてきた。
「フィーネ、そろそろ御開きにするぞ。次の兵士達がここを使うからな」
「我々も拠点に戻るとしよう。任務予定表も出さねばならん」
「分かった」
自分も帰ったら鉱物解析をしなくてはならない。
今回来た理由はまるで喝入れのようだ。
祖父がこのために連れてきた真意はよく理解できない。
意味はともかく、無言で入口へ向かおうとすると
別れ際に彼女が声を上げた。
「おい!」
「?」
「後悔は時に壁としてはばかれる事もある。
精進あるのみ、それだけだぞー!」
「・・・・・・ああ」
5年も共にしていた戦友が資源回収任務であっさりと。
クリア報告があまりにも早すぎて3Dモールの100m反応から
わずかに逸れて見逃してしまう。
索敵を怠った故に指示できなかった。
自分の判断不足で彼を失ったのだ。
アイチCN拠点 ロビー
「そうか・・・残念だったな」
「すまなかった・・・」
自分はジュウゾウ司令官に敵性の件を告げる。
採掘ラボリから帰還、資源を報告。
戦闘を終えたあの後、資源をある程度回収してきたが、
ライオットギア増産への達成はまだ程遠い位置に立たされていた。
ノルマ達成においてまだまだ足りないのが中部CNの現状だ。
必ず満足できる量をいつも確保できるわけではない。
さらに、現場へ採りに行くまでの負担に見合わず、
資源回収と人消費の割が釣り合わないのが苦しい。
「これが歩兵の役割、最も外部に位置する末端としての現実。
私はお前が戻ってこられただけでも十分だ。
今日はもう休め、明日は例の所へ行くか」
「あそこか・・・」
爺ちゃんは慰めのつもりだろうか、気分晴らしに連れていくらしい。
例の所とは、ここ中部CN各地には模擬戦闘をする場所がある。
というのは、ライオットギアが性能の見込みまで達しているか
試験で戦う施設も造られている。
別に敵対しているわけでなく、中部地方はほぼ同盟国なので
シュミレーション訓練の一貫として行われているのだ。
ナガノCN拠点 工房広場
当地に着いた2人は観戦席で対戦を眺めていた。
今はここの兵士が別のマニュピレータを装着して
肉弾戦とばかり殴り合っているのが見える。
片方の兵士はずいぶんと小柄な体格で、俊敏な動きだ。
円状に広がる0.046㎢の空間に金属衝突音が伝わってくる。
「ほとんどの闘技場は地下にあるんだね」
「地上だと敵兵に乱入されかねんしな。
防音も地下の方がたやすく製造できるのだ」
ライオットギアもほとんど人型なので、まるで格闘技の様。
蹴りはおぼつかないが上半身は似た戦闘を繰り広げている。
さすがにタンクで撃ち合う事はできないが、
いずれも長期的な戦いは不可能に近い。
「瞬間決着か」
「・・・・・・」
祖父にスティーブの最後の言葉を教えたわけではなかった。
工作兵とはいえ、瞬間的な判断がこなせなかっただけに
戦況や友の生死が左右される事を隊長は責任がかかるもの。
偶然、彼が発したその台詞に身がよじる。
試合が終わったようだ。選手と関係者達がこちらにやって来た。
「ジュウゾウか、来るなら連絡くらい入れてほしいもんだ」
「そう言うなロビン、今日は一観戦者として見に来た。
この子に事情があってな、悪く思わんでくれ」
非常に大柄で髭を生やした兵士、ロビン。
ジュウゾウとは古くからの同期で戦友らしい。
さらに横には小柄の少女がいる、さっき試合していた子だ。
「おやおや、お孫さんと一緒ですかい?」
「フィーネ、ちょっとジュウゾウと話があるから向こうで相手してくれ」
「アイアイサー」
「それで七ヶ岳に新たな工房を建設する予定で――」
ロビンとジュウゾウが続けて談話する中からやって来た
この子はヨゼフィーネという。
ロビンの娘であり、ナガノ筆頭の突撃兵でもある。
突撃兵では格闘技の必須項目による軍位扱いしているようで、
普段は内地を活かして輸送隊、ホワイトキャラバンという名の
組織が戦闘以外の時に運搬活動をしている。
機械工業に精通するアイチの物資もナガノCNにかかりつけで、
何度かラボリに共同した事があった。
「そうか、スティーブが・・・」
アルポス山脈での出来事を彼女に話した。
シズオカ兵との合同で起きた近況を報告。
自分の不慮で仲間をロストさせた事に不服を言われるかと思ったが、
ヨゼフィーネは意外な事を言ってきた。
「そんなに自分を責めても仕方ないぞ。
完璧に指揮をとれる奴なんていない」
「・・・・・・」
「例えばだ、急に後ろから敵兵反応が3~4つ現れたとしたら、
お前はなんて伝える?」
「敵数と出現位置」
「じゃあ、その1秒後にさらに5つの反応がバラバラな位置に現れたら?」
「無理、口調で伝えきれない」
「人間、モノには限度がある。
あたしだって2人の敵兵をいっぺんに処理するのは難しい。
しかも、そんな短時間の状況ならなおさらな」
彼女は対応する限度について話す。
3Dモールは全兵士に普及できる程の数はなく、
技術的に責任者だけが用いるのを許されている。
確かに例えは極端だが現実的ではある。
「まあ、それでも反射神経を鍛えることで
そこそこの対応はできるんじゃないか?」
「自分にそれほどの反射神経はない、どうすれば?」
「そうだな、アイチであまりやってない訓練といえば・・・。
よーし、じゃああたしとライオットギアで対戦しようか!」
「お前と対戦!?」
なんと、彼女が自分に対戦を申し入れてきた。
ルールは砲撃抜きのマニュピレータ戦、腕の操作だけの殴打で
至近距離の判断のみで勝負しろという。
中部CNで最も武闘派といえる相手にテコ入れしてもらう流れに変わった。
「クロムは機体性能に頼りすぎてるんじゃないか?
確かに機械は強いし正確だけど、入力までには一瞬時間がかかる。
人はいつも思いがけない動きをする時もある」
「それは否定しない、生身の弱さは当然だから」
「機体だから怪我の心配はないけど、遠慮はしないぞ。
“お前のため”だからな! 二脚汎用型、2機出してくれ!」
「そ、そうか・・・」
生身でやり合っても分が悪く、男のメンツもある。
ここの機体もアイチ製造が同じだから操作も雑作ない。
だけど、彼女は自分のために策をつくろってくれた。
こんな心象で満足に動かせられるだろうか、
砲撃を使用しない試合は突然開始する事になる。
1分後
ドガッ
自分はあっさりと彼女にワンパンで倒された。
途中経過の様子などまったく描く間もなく、
同型で同じ性能のはずなのに1発も当てられなかった。
(速すぎて見えなかった・・・)
巨大な腕という普通の人間よりも大振りの動きすら読めず、
視覚で捉えきれなかったのだ。文字通り瞬く間の決着。
機体の搭乗部が開いてヨゼフィーネは降りて話す。
「ハッハー、まあこんなもんだ。
大型だから当然、スピードは落ちるけど、
肉眼0コンマの世界は伊達じゃないだろ?」
「・・・そうだな」
彼女は現場でナックル系の武器、KDDYを装備している。
ロビンも同様にそれを装備しているので、近接戦闘の親子として
中部CNでは有名だ。伊達に反射神経が良いわけじゃない。
ライオットギアでの対戦でも、同じ結果となる。
分かりきっていたが、自分は反応が遅すぎなのかもしれない。
だからといって突撃兵に変更するわけにはいかないが、
彼女の“対応速度のノウハウ”を少しは理解できた。
「お、お前今ので理解できたつもりか!?」
「そうでもない、ほんの一部だけだ」
「まあ、お前は昔から飲み込みは早いけどなー。
そんな事で身についたら苦労するわけが――」
発言がてらジュウゾウとロビンが呼び掛けてきた。
「フィーネ、そろそろ御開きにするぞ。次の兵士達がここを使うからな」
「我々も拠点に戻るとしよう。任務予定表も出さねばならん」
「分かった」
自分も帰ったら鉱物解析をしなくてはならない。
今回来た理由はまるで喝入れのようだ。
祖父がこのために連れてきた真意はよく理解できない。
意味はともかく、無言で入口へ向かおうとすると
別れ際に彼女が声を上げた。
「おい!」
「?」
「後悔は時に壁としてはばかれる事もある。
精進あるのみ、それだけだぞー!」
「・・・・・・ああ」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
❤️レムールアーナ人の遺産❤️
apusuking
SF
アランは、神代記の伝説〈宇宙が誕生してから40億年後に始めての知性体が誕生し、更に20億年の時を経てから知性体は宇宙に進出を始める。
神々の申し子で有るレムルアーナ人は、数億年を掛けて宇宙の至る所にレムルアーナ人の文明を築き上げて宇宙は人々で溢れ平和で共存共栄で発展を続ける。
時を経てレムルアーナ文明は予知せぬ謎の種族の襲来を受け、宇宙を二分する戦いとなる。戦争終焉頃にはレムルアーナ人は誕生星系を除いて衰退し滅亡するが、レムルアーナ人は後世の為に科学的資産と数々の奇跡的な遺産を残した。
レムールアーナ人に代わり3大種族が台頭して、やがてレムルアーナ人は伝説となり宇宙に蔓延する。
宇宙の彼方の隠蔽された星系に、レムルアーナ文明の輝かしい遺産が眠る。其の遺産を手にした者は宇宙を征するで有ろ。但し、辿り付くには3つの鍵と7つの試練を乗り越えねばならない。
3つの鍵は心の中に眠り、開けるには心の目を開いて真実を見よ。心の鍵は3つ有り、3つの鍵を開けて真実の鍵が開く〉を知り、其の神代記時代のレムールアーナ人が残した遺産を残した場所が暗示されていると悟るが、闇の勢力の陰謀に巻き込まれゴーストリアンが破壊さ
美少女アンドロイドが空から落ちてきたので家族になりました。
きのせ
SF
通学の途中で、空から落ちて来た美少女。彼女は、宇宙人に作られたアンドロイドだった。そんな彼女と一つ屋根の下で暮らすことになったから、さあ大変。様々な事件に巻き込まれていく事に。最悪のアンドロイド・バトルが開幕する
魔術師のロボット~最凶と呼ばれたパイロットによる世界変革記~
MS
SF
これは戦争に巻き込まれた少年が世界を変えるために戦う物語。
戦歴2234年、人型ロボット兵器キャスター、それは魔術師と呼ばれる一部の人しか扱えない兵器であった。
そのパイロットになるためアルバート・デグレアは軍の幼年学校に通っていて卒業まであと少しの時だった。
親友が起こしたキャスター強奪事件。
そして大きく変化する時代に巻き込まれていく。
それぞれの正義がぶつかり合うなかで徐々にその才能を開花させていき次々と大きな戦果を挙げていくが……。
新たな歴史が始まる。
************************************************
小説家になろう様、カクヨム様でも連載しております。
投降は当分の間毎日22時ごろを予定しています。
幻想遊撃隊ブレイド・ダンサーズ
黒陽 光
SF
その日、1973年のある日。空から降りてきたのは神の祝福などではなく、終わりのない戦いをもたらす招かれざる来訪者だった。
現れた地球外の不明生命体、"幻魔"と名付けられた異形の怪異たちは地球上の六ヶ所へ巣を落着させ、幻基巣と呼ばれるそこから無尽蔵に湧き出て地球人類に対しての侵略行動を開始した。コミュニケーションを取ることすら叶わぬ異形を相手に、人類は嘗てない絶滅戦争へと否応なく突入していくこととなる。
そんな中、人類は全高8mの人型機動兵器、T.A.M.S(タムス)の開発に成功。遂に人類は幻魔と対等に渡り合えるようにはなったものの、しかし戦いは膠着状態に陥り。四十年あまりの長きに渡り続く戦いは、しかし未だにその終わりが見えないでいた。
――――これは、絶望に抗う少年少女たちの物語。多くの犠牲を払い、それでも生きて。いなくなってしまった愛しい者たちの遺した想いを道標とし、抗い続ける少年少女たちの物語だ。
表紙は頂き物です、ありがとうございます。
※カクヨムさんでも重複掲載始めました。
INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜
SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー
魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。
「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。
<第一章 「誘い」>
粗筋
余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。
「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。
ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー
「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ!
そこで彼らを待ち受けていたものとは……
※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。
※SFジャンルですが殆ど空想科学です。
※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。
※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中
※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。
【VRMMO】イースターエッグ・オンライン【RPG】
一樹
SF
ちょっと色々あって、オンラインゲームを始めることとなった主人公。
しかし、オンラインゲームのことなんてほとんど知らない主人公は、スレ立てをしてオススメのオンラインゲームを、スレ民に聞くのだった。
ゲーム初心者の活字中毒高校生が、オンラインゲームをする話です。
以前投稿した短編
【緩募】ゲーム初心者にもオススメのオンラインゲーム教えて
の連載版です。
連載するにあたり、短編は削除しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる