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1章 関東編
第3話 あなたの珠罪、取り締まります
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モニターには妙な記号みたいな画像が表示されている
黒く丸い筆記体をしたそれは、機械的な音声で淡々と発した。
ポップな窓口係に、現状とは大きなギャップを感じ、
濁る様な声でこれからCN加入手続きを行うにあたって、
何かサーチをかけてきた。
ピピピピピ
「「・・・どういう訳か、遺伝子識別不明。
あなたはどこのCNにも情報が登録されていませんでした。
ヒトにとって個人情報の損失、記憶を失う事は多大な損失となります。
よって、あなたにはムダキブツ、誕生と同等の珠罪、
生きとし生けるモノとして減却を命じます」」
「珠罪ってなんだ?」
「「CN中央統制機関より定められた刑法です。
ヒトは存在している事自体が罪なので、このような法定となります」」
「だから生きてるだけで悪い理由をだな」
「「珠罪は星に内在するエネルギーの発生、衝突、摩擦の確定要素。
CN全書を理解しきれない知能レベルのあなた方には詮索無用な事項です」」
「な――!」
「問い詰めてもムダだぜ、何聞いても答えねえんだ」
クリフが間髪入れずに言葉を発した。
肝心な詳細は理解不能な供述シャットアウトされているらしく、
生きるための戦争として他の人でもまともに存在理由を語らないまま
列島各地を支配し続けてきたという。
(大した内容や理由でもないのに、こんなルールを決めているのか?)
世界の成り立ちは一切説明してくれない。
それぞれの陸に住み、必要に応じて物資を巡り取り合う世界に
身を置いて凌げと言う。ストライキを試みる人もほぼ無し。
これ以上は無理だと悟り、問うのを諦めた。
数分にわたるCNという規定を語り、チバとよばれる者になった。
「「これにてあなたはチバCNに登録、所属する事が認められました。
さっそく我がCNに貢献するためのラボリが発行されています」
「ラボリだって?」
「俺たちCNの中にある軍隊の仕事だ。
こっからは俺が教えてやるからもういいだろ?」
「「申請許可、クリフさんにお任せします。
では栄光あるCNの発展に向けてスベカラク頑張って下さい」」
プツン
モニターの表示はパッと消えてしまう。
まったくもって形容しようのない画面の相手に、
怖さも威厳もへったくれもなく感じる。
こんなモノに支配されているとは成り立ちのナノ字も分からなかった。
「ずいぶんと意味が通しがたい奴だった」
「俺たちの主な任務は資源の調達と、
アブダクトされた仲間の奪還だ。
まあ、他にも色々あるが慣れながら憶えていけばいいさ」
「人もさらったりするのか?」
「さっきのライオットギアみたいなモンを造れりゃ、自軍が有利になるしな。
特に技術者は敵性CNに狙われるから用心すべきだ」
「頭が良い人は保護の対象になりやすいか。
前線に出ている人は大変だろう?」
「そこは否定できねえよな、賢い奴が死ねば組織は回りにくい。
多数にいる運動推進派はいつも外回りする役ばかりだぜ」
「だから、文明発展も同時に進めなくてはならない。
銃弾が効きにくい機体に頼る必要もあるのか」
「戦闘といっても、ロボットも色んなタイプがあるの。
レッドにもアレを見せてあげれば?」
「うわっ!?」
いつの間にかカオリが背後にいた。
ロボットと言葉を変えてチバのリソースを紹介してくれるそうだ。
自分に何かを見せようとしている感が見て取れる。
「アレ?」
「じゃあ、今いるメンバーを呼んで格納庫に行くか。
実戦で初めて見たなんて言われねえよう、次はそこへ連れてってやる」
ここならではの兵装もいざという時に備えているらしい。
登録が終わると、自分共々底力となる場所に移動した。
チバCN拠点 兵器格納庫
拠点とよばれるここはCNとして最重要位置とされていて、
さっきの駐屯地よりかは人が多い。
乗り物関連らしいガレージが次第に開き始めている。
そこで見た光景に思わず声をあげてしまった。
「これはさっきの!?」
「ハイハイ落ち着いて、これはあたし達のよ」
「まあ、初見で敵として出会っちゃ驚くわな。
お前が川で遭遇したのはもちろん、俺らも所有してるんだ」
なんと、格納庫には先ほど襲ってきたライオットギアが並べられて
ところ狭しと置かれていた。
しかし、よく見てみたら型が少し違っている。
こういった機体は敵だけでなく、こちら側でも取り扱っていて
ここぞという時に動かしているという。
見た目的にこちらの方が頑丈そうだが。
「ということは、俺達も所有していたのか。
この世界には大きなロボットがたくさんある」
「もう俺達と見なしてくれたか。
まあ、俺らにとっちゃ貴重なモンだ。全20機持ってる。
修理も大変だから滅多に出せねえけどな」
「これに乗って操縦はできるのか?」
「有人型とか無人型とか色々あるけど、ウチのは3:1くらいね。
なんてったって無線技術者があんまいないし~」
「・・・ここチバは知識者が少ねえのがネックだがな。
若い奴らばかりだから、キチンと固めていかねえとな」
「?」
クリフとカオリは間の伸びた様に話した。
とにかく高年齢の兵士が少ないようで、鳴り物入りに下の者達が
当然やらなくてはならないだろう。
さらに見渡すと奥には既知あるライオットギアが置いてあり、
森で遭遇した物が貴重とばかりここに運び込まれてあった。
「人型の・・・ロボットか」
「なんで、人型なのかは分からねえ。昔からあるんだ。
今はA.D100年らしく、どこからか発達したんだろう」
「一目見てもすごく難しそうな技術みたいだ。
テクノロジーが良くても資源が足りない、やっぱりおかしいかも」
「これも先で言った頭の良い奴らによる産物の1つってか。
ま、こんなガラクタで俺らを倒そうなんざ、100万年早ぇけどな」
「なるほど、破損する度に修理したら資源がいくらあっても足りないな」
「どうしてもって時に出動するのも重要なラボリや緊急時とかな。
おー来た来た、こっちだ!」
やりとりをしている内に他のメンバー達が集まってきた。
「工作兵担当のトオルです」
「衛生兵のアルフィーだ、よろしく」
「よろしくなー!」
身長160cmの黒髪ボブカットの小柄なトオル・テイラー。
身長170cm白のジャケットを着たアルフィー・イチハラ。
その他のモブチバ兵が挨拶をする。
彼らにはそれぞれの役割分担で所属、貢献していた。
自分と年が近いくらい若者ばかり多い気もするが、ここの特徴なのであろう。
カオリとクリフも一線で活躍する兵だと言う。
「で、あたしは偵察兵」
「俺は当然、突撃兵だ。
第1部隊に所属して、みんなを指揮する部隊長もやってる」
「この人はすぐ敵陣に突っ込むクセがあるから、
うまくサポートしてあげてね」
「なんだと、俺はキチット判断してだな・・・」
「話は聞いたが、君の身体にはかなりのポテンシャルを感じる。
早く治療したいね」
一同「う、うーん」
アルフィーの奇言にメンバー達の目が点になる。
でも、確かに彼らも若くて皆20代そこいらの人ばかり目立つ。
流れてやってきた自分も近いくらいの年齢らしい。
少しだけ妙な雰囲気になりかけたが、
1人の発言ですぐに緊張感のある空気に切り替わった。
アレン司令が改めてやってきて呼びかける。
「今は30人だな、例の打ち合わせの続きだ。
これよりラボリを開始する、作戦指令室へ移動するぞ!」
黒く丸い筆記体をしたそれは、機械的な音声で淡々と発した。
ポップな窓口係に、現状とは大きなギャップを感じ、
濁る様な声でこれからCN加入手続きを行うにあたって、
何かサーチをかけてきた。
ピピピピピ
「「・・・どういう訳か、遺伝子識別不明。
あなたはどこのCNにも情報が登録されていませんでした。
ヒトにとって個人情報の損失、記憶を失う事は多大な損失となります。
よって、あなたにはムダキブツ、誕生と同等の珠罪、
生きとし生けるモノとして減却を命じます」」
「珠罪ってなんだ?」
「「CN中央統制機関より定められた刑法です。
ヒトは存在している事自体が罪なので、このような法定となります」」
「だから生きてるだけで悪い理由をだな」
「「珠罪は星に内在するエネルギーの発生、衝突、摩擦の確定要素。
CN全書を理解しきれない知能レベルのあなた方には詮索無用な事項です」」
「な――!」
「問い詰めてもムダだぜ、何聞いても答えねえんだ」
クリフが間髪入れずに言葉を発した。
肝心な詳細は理解不能な供述シャットアウトされているらしく、
生きるための戦争として他の人でもまともに存在理由を語らないまま
列島各地を支配し続けてきたという。
(大した内容や理由でもないのに、こんなルールを決めているのか?)
世界の成り立ちは一切説明してくれない。
それぞれの陸に住み、必要に応じて物資を巡り取り合う世界に
身を置いて凌げと言う。ストライキを試みる人もほぼ無し。
これ以上は無理だと悟り、問うのを諦めた。
数分にわたるCNという規定を語り、チバとよばれる者になった。
「「これにてあなたはチバCNに登録、所属する事が認められました。
さっそく我がCNに貢献するためのラボリが発行されています」
「ラボリだって?」
「俺たちCNの中にある軍隊の仕事だ。
こっからは俺が教えてやるからもういいだろ?」
「「申請許可、クリフさんにお任せします。
では栄光あるCNの発展に向けてスベカラク頑張って下さい」」
プツン
モニターの表示はパッと消えてしまう。
まったくもって形容しようのない画面の相手に、
怖さも威厳もへったくれもなく感じる。
こんなモノに支配されているとは成り立ちのナノ字も分からなかった。
「ずいぶんと意味が通しがたい奴だった」
「俺たちの主な任務は資源の調達と、
アブダクトされた仲間の奪還だ。
まあ、他にも色々あるが慣れながら憶えていけばいいさ」
「人もさらったりするのか?」
「さっきのライオットギアみたいなモンを造れりゃ、自軍が有利になるしな。
特に技術者は敵性CNに狙われるから用心すべきだ」
「頭が良い人は保護の対象になりやすいか。
前線に出ている人は大変だろう?」
「そこは否定できねえよな、賢い奴が死ねば組織は回りにくい。
多数にいる運動推進派はいつも外回りする役ばかりだぜ」
「だから、文明発展も同時に進めなくてはならない。
銃弾が効きにくい機体に頼る必要もあるのか」
「戦闘といっても、ロボットも色んなタイプがあるの。
レッドにもアレを見せてあげれば?」
「うわっ!?」
いつの間にかカオリが背後にいた。
ロボットと言葉を変えてチバのリソースを紹介してくれるそうだ。
自分に何かを見せようとしている感が見て取れる。
「アレ?」
「じゃあ、今いるメンバーを呼んで格納庫に行くか。
実戦で初めて見たなんて言われねえよう、次はそこへ連れてってやる」
ここならではの兵装もいざという時に備えているらしい。
登録が終わると、自分共々底力となる場所に移動した。
チバCN拠点 兵器格納庫
拠点とよばれるここはCNとして最重要位置とされていて、
さっきの駐屯地よりかは人が多い。
乗り物関連らしいガレージが次第に開き始めている。
そこで見た光景に思わず声をあげてしまった。
「これはさっきの!?」
「ハイハイ落ち着いて、これはあたし達のよ」
「まあ、初見で敵として出会っちゃ驚くわな。
お前が川で遭遇したのはもちろん、俺らも所有してるんだ」
なんと、格納庫には先ほど襲ってきたライオットギアが並べられて
ところ狭しと置かれていた。
しかし、よく見てみたら型が少し違っている。
こういった機体は敵だけでなく、こちら側でも取り扱っていて
ここぞという時に動かしているという。
見た目的にこちらの方が頑丈そうだが。
「ということは、俺達も所有していたのか。
この世界には大きなロボットがたくさんある」
「もう俺達と見なしてくれたか。
まあ、俺らにとっちゃ貴重なモンだ。全20機持ってる。
修理も大変だから滅多に出せねえけどな」
「これに乗って操縦はできるのか?」
「有人型とか無人型とか色々あるけど、ウチのは3:1くらいね。
なんてったって無線技術者があんまいないし~」
「・・・ここチバは知識者が少ねえのがネックだがな。
若い奴らばかりだから、キチンと固めていかねえとな」
「?」
クリフとカオリは間の伸びた様に話した。
とにかく高年齢の兵士が少ないようで、鳴り物入りに下の者達が
当然やらなくてはならないだろう。
さらに見渡すと奥には既知あるライオットギアが置いてあり、
森で遭遇した物が貴重とばかりここに運び込まれてあった。
「人型の・・・ロボットか」
「なんで、人型なのかは分からねえ。昔からあるんだ。
今はA.D100年らしく、どこからか発達したんだろう」
「一目見てもすごく難しそうな技術みたいだ。
テクノロジーが良くても資源が足りない、やっぱりおかしいかも」
「これも先で言った頭の良い奴らによる産物の1つってか。
ま、こんなガラクタで俺らを倒そうなんざ、100万年早ぇけどな」
「なるほど、破損する度に修理したら資源がいくらあっても足りないな」
「どうしてもって時に出動するのも重要なラボリや緊急時とかな。
おー来た来た、こっちだ!」
やりとりをしている内に他のメンバー達が集まってきた。
「工作兵担当のトオルです」
「衛生兵のアルフィーだ、よろしく」
「よろしくなー!」
身長160cmの黒髪ボブカットの小柄なトオル・テイラー。
身長170cm白のジャケットを着たアルフィー・イチハラ。
その他のモブチバ兵が挨拶をする。
彼らにはそれぞれの役割分担で所属、貢献していた。
自分と年が近いくらい若者ばかり多い気もするが、ここの特徴なのであろう。
カオリとクリフも一線で活躍する兵だと言う。
「で、あたしは偵察兵」
「俺は当然、突撃兵だ。
第1部隊に所属して、みんなを指揮する部隊長もやってる」
「この人はすぐ敵陣に突っ込むクセがあるから、
うまくサポートしてあげてね」
「なんだと、俺はキチット判断してだな・・・」
「話は聞いたが、君の身体にはかなりのポテンシャルを感じる。
早く治療したいね」
一同「う、うーん」
アルフィーの奇言にメンバー達の目が点になる。
でも、確かに彼らも若くて皆20代そこいらの人ばかり目立つ。
流れてやってきた自分も近いくらいの年齢らしい。
少しだけ妙な雰囲気になりかけたが、
1人の発言ですぐに緊張感のある空気に切り替わった。
アレン司令が改めてやってきて呼びかける。
「今は30人だな、例の打ち合わせの続きだ。
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