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楓と仁編
11-4処女と童貞
しおりを挟む呼吸をするようにキスをしたい。
仁がそう言っていた。
そして、実行されるとは思わなかった。
「んっ…仁…これじゃ…準備できな…いよ…んっ」
唇が触れるだけのキス。
ついては離れ、離れてはついて、何度も何度もついばまれる。
「…このまま…したい…」
「んんっ…お風呂…入りたい…」
仁の手が伸びて来て、服に手を掛ける。驚いて慌てて手を払った。
「んー!なっ…何すんの…」
「お風呂…入るんでしょ…」
抵抗虚しく、カーディガン、シャツワンピースがどんどん脱がされていき、床に落ちた。キャミソールも肩から外され、ブラジャーのホックも外れて、パンツ一枚になってしまった。
「んー!!!」
「かわいい…」
羞恥で頭がパンクしそう。
仁はキスを続けながら、自分の服も脱いでいき、お互いにパンツ一枚になった。
なんて器用なんだ。
っていうか、童貞だよね?!慣れてない?!
「…楓…俺のパンツ…掴んで…」
私の肩から腕を撫でるように移動し手を重ねると、仁のボクサーのゴムに指を掛けさせる。
仁の手は腰からゆるりと私のパンツを掴む。
「ゆっくり…おろして…」
動きを合わせながら、お互いのパンツを下ろし、一糸まとわぬ姿になって抱きしめ合う。
ついばむようなキスが、段々と食べるようなキスになり、舌が絡まって粘膜を舐める。
酸欠で頭がふわふわして、口の中が仁でいっぱい。背中を仁の手が覆って抱きしめるから、硬い筋肉や骨を感じた。
急に足が床から離れて不安定になったから、仁の体に強くしがみつく。
「ん?!んむ?!」
ちゅっと音を立てて、口内から仁が引き抜かれる。
「お風呂行くよ。」
私は抱っこされたまま、連れて行かれた。
お風呂場では仁の膝の上に乗せられ、シャンプーの時以外は、やっぱりずっとキスをされ続けた。
お互いの顔しか見えないから、体を見られなくていい気もしたけど、これはこれで恥ずかしかった。
お風呂を出てタオルにくるまったところで、顔が離れた。
仁が嬉しそうに笑って、私の手を取る。
「これで、付き合ってから昨日までの分のキス、取り戻せたかな。」
そこで初めて、仁が今までを取り戻そうとしてくれていたのに、気づいた。
嬉しくて、私も笑ってしまった。
「…足んないよ!これからもずっと、たくさんするの。」
「そうだね。もう、我慢しなくていいんだ。…楓にも、我慢させてて、ごめんね。」
「ううん。仁の気持ちも、私にぶつけてね。絶対に受け止めるから。」
タオル越しがもどかしい。仁の肌に擦り付きたい。
仁の顔を見ながら、その腰に巻かれたタオルをほどいて、私のタオルも外す。
お風呂上がりの熱い肌、サラサラで気持ちのいい仁の体。
「ずっと、抱いて欲しかったの。仁のものになりたかった。」
「楓。」
噛みつかれるような激しく深い口づけ。
仁の手が私の体を弄って、首、背中、腰、お尻、何度も往復して感触を確かめている。
「好きだよ、楓。」
「好き、仁が好き。」
名前を呼んで、気持ちを伝えて、互いの温度を感じて、求め合う。
ベッドに倒れ込むと、仁が覆いかぶさって私の体のあらゆる場所に、口づけを落とした。
触られるのが、気持ちいい。
仁の体温が、肌が、私と混ざって溶けていく。
離れたくない、一つになってしまいたい。
「仁…好き…。」
「っ…俺、初めてだから…痛かったら言って。」
こくりと頷いて、仁の顔を手で挟む。仁って可愛い。求められるのが嬉しい。
「仁と一つになれるなら、痛くてもいい。」
「それはダメ。ぐずぐずになるまで気持ちよくする。」
そう言って、私の胸をむにむにと触り始めた。
手のひらで揺らされながら、乳首を指でなぞられたり、つままれたりすると、思わず声が出てしまう。
「んっ」
「すごい…楓の胸、柔らかい。」
いつもは優しく暖かな眼差しなのに、今は燃えるように熱い視線が、私を刺すように見つめる。
夢中になって触って、息を荒くしながら乳首を口に含んだ。
「ふあっ…あっ」
舐められて、吸われて、歯を立てられる。強く吸われると気持ちがいい。
唾液で濡れたところに空気が当たり、それすら刺激になって乳首が尖る。
「はあっ…ん、仁…。」
全然聞こえてないのか、私の胸に夢中で食らいつく仁が、すごくえっちで可愛くて、それが快感を増幅させた。
足の間がむずむずして、膝頭を擦り合わせてしまう。
仁にもっと触って欲しい。
「仁」
「あっ、ごめん。痛かった?」
私の声にハッとして唇を離す。
「ううん、逆。」
自分の乳首が快感の余韻でじくじくと震えるのが分かる。
上だけで気持ちいいのに、下も気持ちよくなったら、どうなってしまうんだろう。
「胸以外も…もっと触って欲しいの。」
目が合うと、仁が胸の間に顔を埋めてしまった。
「どうしたの?」
両胸を左右から寄せて埋まり、動かない。
私から言わない方が良かったかな…失敗したかな。
胸の間で熱い息がかかる。何か喋ってる…?
「仁…?」
胸から顔を上げて、ぷはっと息を吸った。真っ赤になってプルプル震えている。
「楓は…普通にしてるだけだと思うけど、生きてるだけで可愛くて。目は潤んでるし、頬はいつもピンクで唇はツンとして、すごくえっちで可愛いのに。喋ると性格キツくて、でも人見知りで仲良い人にしか心を開かないし…」
急に、褒められてる?けど後半はディスられてる?
「俺の前でだけ怒ったり、困らせたり、ワガママ言ったり、可愛くて…。すっごく、すっごく我慢してたんだ。」
「うん?」
仁が必死で話をしてくれてるけど、むぎゅむぎゅと胸を揉み続けている。安心するのかな。
「ごめん。楓から触って欲しいなんて言われたら…俺…俺、入れてないのに出る…。」
「えっ!?」
射精しちゃうってこと?!
「一回、出させて…そしたら落ち着いて楓のこと触れるから。」
「えっ私はどうしたらいいの?手伝う?!」
仁がとても恥ずかしそうにつぶやいた。
「…お腹を貸してくれたら」
「お腹?!胸とか太ももとかじゃなくて?」
こくっと頷き、少し態勢を変えた。
私の両足をまたいで、仁のペニスがお腹に触れる。
低く屈んで、また胸に手を乗せて触りながら、下腹にペニスが擦られる。熱くて、硬い。
先からぬるりとしたものが出ているみたいで、お腹にそれがつく。
「仁…お腹気持ちいいの?」
「うん…楓の体なら…どこでも興奮するけど。」
どこでも?!それは、大変だ。
仁のペニスがぐいっぐいっとお腹を擦りながら突いてくる。
挿入されてないのに、私の中に入って来たらこんな風に動くのだろうかと想像してしまって、子宮がきゅんとした。
「嬉しい。仁が私のこと求めてくれるの、嬉しい。」
「うっ…楓…やばいから…それ。」
お腹の上でぐちゅぐちゅと水音がする。仁の熱い陰茎が私のお腹を侵して、おへそに先が当たる。
「お腹に出していいよ。出されたら、私…もっと好きになっちゃいそう…。」
「えろすぎ…やばい。楓…ほんと出る…!」
胸を強く握られて、ぐいぐいお腹を擦られて、押されて、ドクドクっと熱い液体がかかった。
「わぁ…すごい。」
私の体に、仁の精液が出された。
子宮がぎゅうぎゅうして、胸が苦しくて、ドキドキする。
くたりとした仁が起き上がって、ティッシュでそれを拭き取る。
「ああ…取っちゃうの…」
「そのままにしてたら、カピカピになるし…妊娠しちゃうかもだし。」
「そっかぁ。」
荒い息を整えて、仁が私を抱きしめる。
「興奮してたとはいえ、先にいってごめん。楓のこと、気持ちよくするから。」
今のも充分楽しませてもらったけどなぁ。
やる気に満ち溢れている仁が、私の足を開いてその間に座る。
「ひゃああっ!見えちゃう!」
「見たい!楓の見たいし、触りたいし、舐めたい。」
仁の顔が足の間に近づき、吐息が当たった。
うう…観察されてる。
「楓…きれい。とろとろしてる。これが、濡れてるっていうのかな。」
「恥ずかしい…!」
「可愛い…たまんない…楓…。」
ちゅるっと音がして、秘部に温かいものが当たった。
「やっ!やだ!仁?!」
「はぁ…楓の…えっちなジュース美味しい。」
仁の頭がおかしくなった!
ぬるりと温かいものがうごめいて、下から上へと何度も往復する。
「ひゃああっ!やだっ!」
舌に合わせて、入り口が勝手にひくひくしてしまう。
ぬろぬろとした動きに翻弄されて、腰が浮いた。
「楓…可愛い…はぁ…すごい。たまんない可愛い…えっちで…楓、んっ。舐めても舐めても溢れてくるよ。気持ちいいのかな。」
「あああっ、やだ、なにこれ、あっあっ!」
少し上の場所を、下がツンツンと押した。強烈な快感が腰を震わせる。
私の動きに合わせて、仁がそこを舌で転がしたり舐めたり、吸ったりするから、気持ちよくて気持ちよくて、私の頭もおかしくなりそうだった。
こんなに気持ちいいなら、仁の頭もおかしくなるよ。
「可愛いよ、楓。指、入れるね。」
つぷりと入口を割り開いて、仁の長い指が入ってくる。
気持ちいい突起をずっと刺激されているから、痛いかどうかが分からない。
関節を曲げられて、くいくいと中を調べられるように探られる。
「んああっ!」
ちゅぷちゅぷと指が動きながら、今度はもう片方の指が突起をむにむにと摘んで揉んで、強い刺激を与える。
もう、よく分かんない。分かんないけど、気持ちいい。頭がおかしくなる。
「指、増やすね。」
もう一本が入って来た。ちょっと痛い。
眉間にシワが寄ったのを見逃さなかった仁が、ゆっくりと入口を広げて痛くないように気を使ってくれる。
「んっ…」
中でくにゅくにゅと指が開いたり閉じたりしている。
そして、ずっとクリトリスを触られているから、何が痛いのか気持ちいいのか分からなくなる。
「あっ…仁…」
「ん?痛い?」
「違うの…それ変になるの。」
さっきから、中で当たるとビリビリして、おかしくなりそうなところがある。
「…これ?」
仁の指の腹が、そこを押す。
「やっやっ!それやだっ、変なの、んううう!」
内股が震えて、仁の指を飲み込むように膣が収縮した。
「楓の気持ちいいとこ…いっぱい触るね。変になっていいから、怖くないよ。可愛いよ、楓。」
どうしよう、気持ちいい。そわそわしてキュンとして、体に電流が走る。
「あああっだめえっ、んんん!」
クリトリスを強くつままれて、中の気持ちいいところを掻き出されて、背中が反った。
びくっびくっと体が震えると、膣が痙攣して力が抜ける。
汗をかいたおでこを、仁に優しく撫でられて、キスをされた。
「楓、すっごく可愛かった。俺、興奮してまた勃ってる。」
気持ちよくて、仁が喜んでくれて、幸せでふわふわした。
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