【R18】性癖プロデュース〜えっちな美少年からどエロ美青年に成長した、彼と私の性癖産出日記〜

はこスミレ

文字の大きさ
上 下
17 / 66
綾菜と瑞樹編

7-2いってみようやってみよう(過去)

しおりを挟む



この前は、ひかちゃんのおかげで、みーちゃんと気持ちを確かめ合えた。
だから、今度は私がひかちゃんの力になりたい。

翌週。
放課後、部室で作戦を練っていると、さくちゃんも一緒になって話をしていた。
こんな作戦はどうか、あれはどうか、と提案するが、いつまでも煮え切らないひかちゃんに、さくちゃんは少しイライラしている。

机をパンっと叩いて、さくちゃんが立ち上がった。
「ひかり先輩は、結局どうなりたいんですか。」
「え…」
ひかちゃんは虚を突かれた顔をした。
「爽介先輩の彼女になりたいんですか?」
ひかちゃんは、俯いてモゴモゴしている。
さくちゃんが強く畳み掛ける。
「告白されたから、独占欲が出たんじゃないんですか?他の女に取られるのが悔しいって。」
「違う!好きだもん!」
真っ赤になって、泣きそうなひかちゃんが叫んだ。
「ほら、そう言えばいいのに。」
さくちゃんは、ニコッと笑って座った。
ひかちゃんはびっくりしている。
誘導するの上手いなぁ。
「ひかり先輩は、変に考え過ぎなんですよ。」
「でも…」
きっと、この言い淀んでいることが、ひかちゃんの1番の悩みの気がする。
「でも?」
目を合わせると、瞳を陰らせる。
「好きって言われたから、好きになったんだって思われたら…嫌じゃない?」
「誰が?ひかちゃんが?」
首を振って否定する。
「爽介が…嫌に思わないかな。そんな簡単な気持ちなんだって、ガッカリしないかな。」
ああ、そっか。
ひかちゃん、そこそこの気持ちじゃダメって気にしてたもんね。
「私は、みーちゃんに好きって言って、好きって返されたら、嬉しいよ。」
「そりゃ、綾と瑞樹は元から両思いじゃん。」
「違うよ。この前、初めて両思いになったの。ひかちゃんの、おかげで。」
この、ひかちゃんの卑屈さは、どこから来るんだろう。
可愛くて元気で、友達思いで、優しい素敵な子なのに。
「どうして、ひかちゃんは迷ってるの?委員長に爽介くんを取られるのが嫌なのに。」
「…私は、私なんて可愛くないし、男みたいって言われるし、ちんちくりんだし…。委員長は、背も高いし、顔もキレイだし…スタイルもいいし…」
「ひかちゃん…、ひかちゃんは可愛いよ。」
私をキッと睨んで、ひかちゃんの歪んだ顔から、じわりと目から涙が溢れた。
「綾には、分かんないよ!だって、綾はおっぱい大きいじゃん!」
そ、そこかぁ。私も、大きいから気にしてるんだよ…。
「ひかり先輩、一旦落ち着きましょう。そんな感情的になっても、おっぱいは大きくなりません。」
ひかちゃんは素直に頷いて、涙を拭った。
そこが、ひかちゃんの良いところなんだけど。
「綾、ごめん。」
「ううん、いいよ。」
「ひかり先輩は、自分の見た目かコンプレックスなんですね。」
こくりと頷く。
さくちゃんは自信満々に言い放つ。
「おっぱいは、揉まれたら大きくなります!」
「えっ?!」
ひかちゃんの顔が真っ赤になった。
「見てください、綾先輩のおっぱいを!」
さくちゃんが後ろから私を羽交い締めにする。
「ちょっと、さくちゃん!」
「綾先輩のおっぱい、1サイズ大きくなりましたよね?」
うっ…何故それを…
私の表情でひかちゃんは分かったらしく、驚愕の顔をしている。
「綾先輩は、金沢先輩の手によって1サイズ大きくなってるんです!」
ぎゃー!やめてー!!
真っ赤なひかちゃんが、こっちににじり寄って来る。
「綾…瑞樹におっぱい揉まれてるの?」
ううう…おっぱいどころか、おちんちんを入れる直前までいってます。とは、口が裂けても言えない!
自分の顔が熱くなって、耳まで赤くなってるのが分かる。
「そうなんだ…綾…大人なんだね。」
「そうです!かくいう私も、彼氏に触りたいと言われました。でも、まだ触らせてません。」
さくちゃんの爆弾発言!!
羽交い締めから解放され、席に着く。
「みんな…大人になっていく…」
「ひかり先輩、胸の大きさは、爽介先輩の手で大きくしてもらいましょう!解決です!」
「そんな、恥ずかしいこと頼めないよー!」
なんか分かんないけど、ポジティブな雰囲気になってきてる!
さくちゃん、さすがだよ!
「ひかちゃん。爽介くんは、今のひかちゃんが好きなんだから、自信持っていいと思うよ。」
「そうかな?」
「そうだよ!」
「そうですよ!」
ここぞとばかりに、2人で強く同意する。
「ひかちゃん、爽介くんにお返事しようよ。」
「今更変じゃない?」
「うん!遅いかどうか気にするなら、今すぐ行く?」
「それは無理。」
ひかちゃんは全力で頭を振った。
「じゃあ、明日。」
「無理!」
「いつならいいの?!早くしないと、委員長に取られるよ?!」
「分かった、明日!明日する!」
ゼェゼェと息をして、ひかちゃんが天井を見上げた。
「爽介も、こんな気持ちだったのかなぁ。」
「うん、きっと同じだったと思うよ。気持ち伝えるのって、やっぱり怖いもん。」
目を拭って、ひかちゃんが前を向く。
「ひかり先輩、明日のいつ告白するんですか。部活終わり?部活前?」
「サッカー部終わるの遅いし、部活の前かな。どうやって呼び出そう。」
あっ!分かった!
「はい!私にいい考えがあります!」



翌日の放課後。
ひかちゃんは、クリーニングの終わった爽介くんの制服を持って、美術室で待っていた。
私とさくちゃんは、被服室で待機。
2人してドキドキソワソワしている。
廊下から、足音が聞こえる。
「爽介くんかな?」
「ひかり先輩、頑張って!」
息を飲んで待っていると、美術室のドアが開く音がした。
話し声は全然聞こえない。
何を話してるんだろう…。
ひかちゃんはちゃんと告白できているだろうか。

じわじわと時間が過ぎる。
「さくちゃん、どうなったかな。」
「まだ、2人は美術室にいますからね…。でもサッカー部は厳しいから、そろそろ戻らないといけないと思うんです。」
さくちゃんがそう言った瞬間、ガラリとドアが開き、今度は廊下を走る音がした。
2人で顔を見合わせて、美術室の様子を伺う。
ドアの隙間から、ひかちゃんの姿を確認した。

ひかちゃんは、真っ赤になって床にうずくまっていた。

「ひかちゃん!大丈夫?!」
「ひかり先輩!」
駆け寄ると、ひかちゃんは涙をポロポロこぼして座り込んだまま、照れてにこっと笑った。

「き…キスされちゃった…」

「えーー!!!」
「爽介先輩やるう!」
うちの学校の男の子って、みんな手が早いの?

被服室に戻って話を聞くと、詳細はこうだった。

ひかちゃんは、返そうと持って来たクリーニング済みの制服を、美術室に置いてきてしまったから、取りに来て欲しいとお願いした。
理由は、借りたのをみんなに知られたくないから。
人の良い爽介くんは、一つ返事で来てくれることになった。

ドキドキしながら美術室で待っていると、爽介がやって来た。
「ごめん、お待たせ。」
「あ、ううん。こっちこそ、来てもらっちゃって。ありがとう。」
傍に置いていた制服の入った紙袋を、爽介に差し出す。
爽介は手を出して受け取り、引こうとするけれど、手を離さない。
「どうしたの?」
緊張し過ぎて、吐きそうになっている。
「爽介、隣のクラスの委員長と、付き合うの?」
「え?」
丸い目を開いて驚く表情を見て、そんなつもりがないことが分かった。
「付き合わないで。」
泣きそうになるのを堪えて、爽介を見つめる。
「うん。…覚えてる?」
「うん、覚えてる。」
紙袋の取っ手を離す。
「私も、覚えてて欲しい。」
「うん?」
今までで一番、勇気が必要だった。
深呼吸をして、声を出す。
「好き。」
視界が滲んで、歪んで、よく見えなくなった。
爽介の手が頬を撫でてくる。
「覚えたよ。」
瞬きをして、視界がクリアになると、思ったよりも爽介の顔が近くにあった。
「爽介…」
「ひかり。」
鼻先が同士が掠めて、唇がトンっと当たった。
「っ!」
照れて笑う爽介が、紙袋を抱えて後ろを向いた。
「俺、部活行かなきゃ。また、明日。」
「うん、また明日。」
美術室から走り去る爽介の背中を見送ると、体の力が抜けて、座り込んでしまった。


「良かったね…本当に良かったね。」
「ひかり先輩、おめでとうございます!」
「ありがとう、2人のおかげ。」
3人で抱き合って泣いてしまった。
号泣していると、被服室のドアが開いた。
「あーにゃ、まだ?」
気怠そうな顔をしたみーちゃんが、ドアにもたれている。
「あ、ごめん。みーちゃん。」
今日も遅くなると言ったら、絶対に待っていると言って聞かないので、教室で待っていてもらったのだ。
「ごめん、私帰るね!また明日!」
「うん、また明日!」
「さようなら!」
2人で教室を出て、家路についた。


「今の瑞樹の彼氏ヅラ見た?」
「見ました。独占欲が強そうでしたね。」
「そりゃ、綾の胸も1サイズ大きくなるわ。」
「もう1サイズ、大きくなるかもしれませんよ。」
「違いない。」


しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

勇者のハーレムパーティー抜けさせてもらいます!〜やけになってワンナイトしたら溺愛されました〜

犬の下僕
恋愛
勇者に裏切られた主人公がワンナイトしたら溺愛される話です。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ブラック企業を退職したら、極上マッサージに蕩ける日々が待ってました。

イセヤ レキ
恋愛
ブラック企業に勤める赤羽(あかばね)陽葵(ひまり)は、ある夜、退職を決意する。 きっかけは、雑居ビルのとあるマッサージ店。 そのマッサージ店の恰幅が良く朗らかな女性オーナーに新たな職場を紹介されるが、そこには無口で無表情な男の店長がいて……? ※ストーリー構成上、導入部だけシリアスです。 ※他サイトにも掲載しています。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

処理中です...