【R18】性癖プロデュース〜えっちな美少年からどエロ美青年に成長した、彼と私の性癖産出日記〜

はこスミレ

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綾菜と瑞樹編

5-1キスがしたい(過去)

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私は、みーちゃんが好き。
きっかけなんて忘れてしまったけれど、物心がついた頃には大好きだったし、みーちゃんにくっついて回っていた覚えしかない。
だから、みーちゃんに求められて、他の子には興味ないって言われて、とても嬉しかった。
でもでも、だけど!
みーちゃんて、私のこと好きなのかな?


みーちゃんとえっちなことをするようになって、早2ヶ月。
飽きもせず、むしろヒートアップして、みーちゃんは私を求めるようになった。
といっても、胸を触って、たまに下の気持ちいいところを触るだけ。触り方がとてつもなくえっちになってきてはいるけれど。
昨日もすごかった。胸だけでゾクゾクして足が震え、下を触られなくても似たような感じになってしまった。
みーちゃんの研究癖が、テクニシャンの一途を辿っている。

今日は火曜日。
自分の好きに放課後をすごせるから、部活して帰ろうと思った。
ちなみに、みーちゃんは図書委員の仕事で、今週はお当番。
ガラッと教室の引き戸を開けると2人来ていた。
「綾だー。」
短い髪がふわっと風に揺れて、ひかちゃんが振り向いた。
「ひかちゃん、さっき教室にいなかった?」
「ショートカットした!」
部室として割り当てられているのは、この被服室。ちなみに隣は美術室。本来は二階の渡り廊下を通って遠回りをしないと来れないのだが、三階の屋上出入り口と隣接しているため、屋上に出て突っ切るとショートカットできる。
「見つかったら怒られるよー。」
「今日は大丈夫!先生達は会議してたから。」
目敏い。さすがひかちゃん。
バッグから裁縫道具を出して、この前の続きをすることにした。
「綾は、今何作ってるの?」
「イヤリングを作ってるよ。」
ビーズを編んで、花のモチーフを製作中。
「いいねー、器用だねー。」
「ひかちゃんは?」
ニッと笑って鉛筆を出した。
「向こうでデッサンするつもり。でも気分が乗らないから、こっちに来てた。」
「わー!描けたら見せて!」
「いいよー。」
私達が所属しているのは、文化部。
手芸をしても、絵を描いても、工具を使って小物を作ってもいい。やりたいこと寄せ集めの部活である。
春の文化祭と、年末の学習発表会で展示をすることを目的として活動している。
いくらか部費は出るけれど、基本的に欲しい材料などは実費だ。
春の文化祭では、ひーちゃんは水彩画、私はポーチや巾着などの布小物を展示していた。
今回は、自分のアクセサリーが欲しいので、それを作っている。

「綾先輩ー!助けてー。」
急に向こうで呼ばれたので、何かと顔を向けると、1年生のさくちゃんが困っていた。
「どうしたの、さくちゃん。」
「糸が絡まってほどけなくて、どうしよう。」
縫っていた途中の布が突っ張って、飛び出た糸がぐちゃぐちゃに絡まっていた。
「これは…途中で切って、やり直した方が早いよ。貸してみて。」
しょんぼりしたさくちゃんから布を受け取ると、縫い途中の糸を切って結び、絡まった糸を抜いて針を返す。
「さくちゃんはね、糸が長過ぎたんだと思うよ。もう少し短くして縫うと絡まらないよ。」
「綾先輩ー!ありがとうございます!」
さくちゃんは大事そうに布を持って、今度こそと針に糸を通している。
見た感じ、巾着になるのかな。丁寧に縫ってあった。
普段可愛い色を使うさくちゃんには、珍しいネイビー。
「さくちゃん、それ誰かにプレゼントするの?」
ビクッと肩が震えて、さくちゃんが照れた顔で見上げてくる。
「えっと…彼氏に…」
「さくちゃん!?彼氏いるの?!」
「まじ?!さくらに彼氏いたの?!」
ひかちゃんも一緒になって驚いている。
さくちゃんは顔を真っ赤にして、はにかんで笑う。
「あの…ずっと好きだった人から告白されて…付き合うことになりました。」
「ひえー、さくらやるじゃん。」
「すごい、さくちゃん。」
切実に羨ましい。
みーちゃんに好きなんて言われたことない。
「さくら、彼氏と付き合ってどれくらい?どこまでいったの?」
ひかちゃんがズバッと聞いてしまう。
私も聞きたい。中学1年生ってどんなお付き合いしてるの?
真っ赤になったさくちゃんは、消え入りそうな声でつぶやいた。
「付き合って1ヶ月くらい…この前、初めてキスしました…」
ひかちゃんと一緒にキャー!と叫ぶ。
「ううう、羨ましい!!私も彼氏欲しいー!!!」
悶えるひかちゃんを見て、同じ気持ちになる。
みーちゃんて、彼氏じゃなくない?
私達はただ、えっちなことしてるだけだよ。
キスなんて、したこともない。
さくちゃんはとても恥ずかしそうだけど、嬉しそうに笑っている。
「いいなぁ…」
「綾には、瑞樹がいるじゃん。いつもいちゃいちゃしてるのに。」
ドキッとした。
学校でいちゃいちゃしてるつもりはないし、放課後にえっちなことをしてるなんて、誰にも言ってない。言えない。
「ひかちゃん、私とみーちゃんは付き合ってないです。」
言ってて悲しくなって来た。
ひかちゃんがぎゅっと抱きしめてくれる。
「綾はこんなに可愛いのに…どうかしてるぜ。」
本当、どうかしてる。
付き合ってもいないのに、えっちなことだけしてるなんて。
途端、気持ちがずうんと落ち込んできた。
「私、ひかちゃんが男の子だったら、付き合いたい。」
「私も男だったら、綾と付き合うわ。」
「ひかちゃあん!」
不毛な慰め合いをしていると、さくちゃんがキョトンとした顔で聞いてきた。
「綾先輩、本当に付き合ってないんですか?」
ひかちゃんの肩越しに頷くと、さくちゃんが小首を傾げた。
「先週、うちのクラスの女子が金沢先輩に告白して、振られてたけど…綾先輩が相手だからじゃないんですか?」
「えええー!!」
そんなの聞いてない!知らない!
みーちゃん、そんなこと一言も言ってなかった!
「さくら、詳しく!」
がばっと勢いよく離れたひかちゃんが、さくちゃんの隣に座る。私もその隣に座った。
「いや、私もさっき話したことしか知らないですけど。金沢先輩は1年に人気あるので、猛者が1人告白したんです。」
みーちゃんて、下級生に人気あったんだ。
腕を組んだひかちゃんが、ふむふむと頷く。
「まぁ、瑞樹相手じゃ無理だろうね。でも、その女子の勇気はすごい。」
「玉砕覚悟だったみたいですよ。んで、教室で思いっきり泣いてました。大切な子がいるからごめんって言われたーって。」
大切な子…
「どう考えても、綾じゃん。」
胸がドキドキしてくる。さっきまであんなに暗い気持ちだったのに。
「綾先輩だと思ったんですけどね。」
2人が真面目な顔で考え混んでいる。
自然だったから疑問に感じなかったけど。
「あー…えーと…まずさ、どうしてみんな私がみーちゃんを好きって知ってるの。」
「はあ?今更?」
「えっ?!バレてないと思ってたんですか。」
顔があっつい。
「言ったことないじゃん、みーちゃんが好きなんて。」
ひかちゃんがジト目で見てくる。
「目は口ほどに物を言うんだよ、綾。というか、小学生の頃からあんなにいちゃいちゃ一緒にいて、今も大して変わってないんだから、そういうことでしょ。」
「たまに見かける私でさえ分かるんですから、他の人も分かってると思いますよ。」
さくちゃんまで…。
「そうなんだ…恥ずかしくなってきた。」
「校内公認カップルだから安心して。」
「付き合ってないなんて言う方が嘘です。」
机に突っ伏して、熱い頬を冷やす。
「でも私、みーちゃんに好きって言われたことも、付き合おうって言われたことも、大切だなんて言われたこともないよー!!」
えっちなことしかしてない!
もう、こんなのやだ。
「綾先輩、金沢先輩を動揺させてみたらどうですか。」
さくちゃんが面白がって言う。
「あ、いいじゃん。告白されたとか言ってさ。」
「そんなことできたら、今頃付き合ってるよ!」
うわーんと嘆いていると、ひかちゃんがあっ!と声を上げた。
「ひかり先輩?」
「分かった。私が男装して、綾と帰ればいいんだ。」
「へ?」
「そうと決まれば!制服借りてくるー!!」
ひかちゃんが勢いよくドアを開けて、ダダッと走り去った。
「ひかちゃん…」
さくちゃんが、巾着作りを再開した。
「綾先輩、諦めた方がいいと思います…ひかり先輩がああなったら止まらないです。」
私もこくりと頷いて、椅子に座る。
「そういうとこ、みーちゃんとそっくりなんだよね。」



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