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第二部

上弦の月・13

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「えっと、とりあえず今日の今日はできないので、日を改めてさせてもらえますでしょうか。」
まさか、愛してやまない彼女に、こんなことを言う日が来るとは思わなかった。
「もちろんです!きいくんのタイミングに合わせます!そして私も勉強してきます!」
爛々と目を輝かせながら、手を挙げていい返事をしている。
勉強って…何するんだろう。
俺の彼女は強そうに見えて、本当は我慢しがちで脆いんだけど、さすが10年以上好きなだけあって、俺に対して貪欲だ。
求められれば、求められるほど燃える俺のこと、無意識に理解してるのかな。
「えーっと…準備すれば…数週間もしないで…できるとは思うけど…」
あーめっちゃ恥ずかしい…
「どんな準備をされるんですか?!」
反応が食い気味だし、体が前のめりになってる。
そんなに、俺の…アナルに興味あるの?
「…そんな…知りたい…?」
「うん!きいくんのこと、全部知りたい!」
このなかちゃんの顔、俺知ってる。ステージ上の俺を見てる時と同じ顔。
俺、やっと「ばんばん」と対等になれたってことなのかな。
でも、それがアナルって複雑なんだけど。
「あー…えー…か、拡張?」
言っててめちゃくちゃ恥ずかしい、死にたい。彼女にアナルセックスの為のオナニー教えるって、拷問じゃないか?
なのに、なかちゃんはすっごく嬉しそうにしてるんだよ…
前に目の前でオナニーさせられた時も、キラッキラの顔されたし。そういう性癖なの?
「どうやってするの?自分の指を入れるの?」
興味津々だよ。
「…えー…指とか…プラグとか…」
すっげー顔が熱くなってきた…っていうか、変な汗かいてきた。
「ふむ…それって、私も一緒にできる?」
「えっ?!…やりたいの?」
「うん!…きいくんが良かったら…私が…指入れたり…したいな。」
エッチなおねだりモードに入ったなかちゃんの、下半身への衝撃はやばいって分かってる。
中出しのおねだりの時も、やばかった。マジで理性が吹き飛んでったから。
いやほんと、既に勃っててズボンがキツい。
「あっ、きいくん…おっきくなってる。えへへ。私が、きいくんのお尻、気持ちよくするのお手伝いしても、いーい?」
小首を傾げて、はち切れそうなそこを手のひらで撫でてくる。
腰から背筋までゾクゾクした。
この状況で、ダメって言える?
クッソ可愛いのに、掘られたいって思っちゃったじゃん。
俺のネコ人生で、一番タチだよ、なかちゃんが。
「………お願い…します。」
「わあい!やったあ!」
俺の負け。


なかちゃんがやる気満々でメラメラ燃えてるから、押し負けて今トイレ。
絶対に嫌だからしないけど、なかちゃんは俺の新陳代謝とか生きてることに執着してるから、トイレやお風呂の準備状況まで見たがりそう。でも、絶対無理。
「きいくーん、今調べて見たんだけどねー!」
ドアの外から声を掛けられる。
何を調べたんだ…何を…
っていうか、さっきも俺をメスイキさせたいって言ってたけど、なかちゃんて結構すごいワード知ってるよね?!世の中の女の子ってみんな知ってるの?!俺のファンの子たちも?!
女の子がわからない。
「指用のコンドーム持ってないけど、大丈夫?」
「…あーうん…指用じゃなくても大丈夫だけど、必要なら準備しておくよ…」
「分かったー!私は爪を切っておくねー!」
すっごく恥ずかしくて死にそうなのに、ちんこがガン勃ちしてる…収まってくれないと、準備しにくいんだけどな…
深呼吸して仕事のことを考えて、なんとか縮める。
トイレから出ると、なかちゃんがちゃんと爪を切っていた。
「なかちゃん、先に風呂入ってもらってもいい?」
「うん、分かった!」
すっごくいい笑顔。
あの笑顔に、俺はケツを掘られるのか…絶対にヤバイ…
パタパタと準備して浴室に行くなかちゃんを見送り、俺はもう一度トイレに入っておいた。
なかちゃんが出た後の浴室で、シャワ浣するの、すっごい背徳感あるわ…

前に、なかちゃんにと買っておいたローションと、タオルを用意する。
なかちゃんは濡れやすかったから使う必要なかったけど、まさか自分で使うことになるとは思わなかった。
ニコニコ顔のなかちゃんに、ドギマギしながら、ベッドの上で仰向けになる。
「きいくん…しゅてき…」
どこが?
彼女の前で足開いてアナル見せる彼氏の、どこが?
「俺は恥ずかしくて死にそう。」
腰の下にタオルを敷いて、別のタオルで高さを出す。
「分かるー!私もきいくんと初めてえっちする時、同じ気持ちだったよー!」
そんなこと言われたら、何も言えない。オッケー、耐えるわ。
「なかちゃん、俺の足の間に入って…」
「うん!」
「あと、服脱いで。」
「えっ…」
「俺だけ全裸でアナル出すの、やだ。なかちゃんの裸見た方が、気持ちいい。」
「…分かった。」
明るい部屋で、なかちゃんの可愛い裸がよく見える。
「良い眺め。」
「私も良い眺め!」
指先でちょんちょんと、俺のガチガチなちんこを触ってくる。
うーん、やばい。ずっと触ってなかったから、早く達しそう。
「そしたら…ローションを垂らして、塗り広げてみて。」
「はい、きいくん先生!」
俺の生徒、やる気に満ちてるわ…
ポタポタと冷たいローションが垂れて、ぶるりと震えた。
なかちゃんの指がアナルを中心に円を描いてローションを広げる。
うう…この感覚、久し振り。
なかちゃんを好きになってから、自分でも触ってなかったから、今はカチカチに締まってる。
緩めるのを意識しながら、深呼吸をした。
「…はあ…」
「気持ちいい?」
「ん…そのままクルクルなぞったり、優しく押してて…」
ヒダを擦られると、むず痒くて気持ちよくなってくる。
「きいくんのアナル、可愛い。きゅってしてたのが、少しずつ柔らかくなってきた。」
なかちゃんの言葉攻めやばいな…無意識な煽り体質だから、素質あるんだよな。
っていうか、なかちゃんの指だよ…あの白くて細い指が俺の中に入るって…おかしくなりそう。
「…!きいくんのおちんちん、またおっきくなってきた!お尻、気持ちいい?」
「…うん…玉とアナルの間も…優しく押してくれる?」
指がふにふにとそこを押せば、腰を浮かせる快感にビクリ跳ねる。
「ここ、弱いんだね。優しくするね。」
「んっ…んうっ…」
くにくにと飽きずに俺のアナルをいじるなかちゃんに、これから抱かれることになるのかと思ったら、勝手に括約筋が緩んだ。
「んあっ…!」
「あっ、きいくんごめん!指入っちゃった。どうしよう、抜く?」
既に気持ちよくなってるから、抜いて欲しくない…もっと触って欲しい…
「えっと…普通にゴム着けて…指入れてもらっても、いい?」
「うん!任せて!」
置いてある場所から迷わず避妊具を取り出して、指に装着する。
「入れるよ…?」
なかちゃんの息が荒い。
「ローション多めに垂らして。」
とろっとろに垂らして指にも塗りつけて、つぷりと指先が入ってきた。
「んっ…第一関節まで入れたら、ゆっくり回して。」
「分かった。」
なかちゃんの指が入り口を刺激して、むず痒くて気持ちいい。奥まで入れて欲しいのを耐えていると、なかちゃんが会陰部を同時に押してくる。
「うっ…」
「きいくん可愛い…どうしたら、もっと気持ちよくなる?」
ぬちゅぬちゅとローションの音を立てて、なかちゃんが攻めてくる。
「指、中に入れて…」
「どこまで入れていい?」
「第二関節くらいまでかな。」
指が奥へと入ってきて、腰が浮く。
「こう?あっ、きゅってした。」
思わずなかちゃんの指を締め付けてしまった。
深呼吸をして緩める。
「うん、そしたら…お腹側を擦るようにして、優しく抜き差しして欲しい。」
いやらしい音をさせながら、なかちゃんの指が本当にゆっくりと出入りする。
「…お腹側って、前立腺があるから?」
「あー…うん、そう。んっ…ごめん、俺…声出ちゃう。」
「ううん!良いよ!もっと声出して!」
ずりっと刺激されて、出てしまう。
「あっ…何でそんなに積極的なの…なかちゃん…」
「きいくんが可愛くて…こんなに恥ずかしそうなきいくん、私だけしか知らないでしょ。」
うん、こんなに恥ずかしいのは初めてだよ。
「はぁ…なかちゃんが死ぬってよく言うの、ちょっと分かってきたよ。」
「やん!生きて!」
少しずつ抜き差しの速度が上がる。
「あっ…なかちゃん…それ…やばい。」
「もしかして、これかな?」
気持ちいいところを指先がくいくいと押してくる。
「んっ…あっ…やば…」
「指、もっと速くする?」
「うっん…あっ!」
なかちゃんの指が速くなって、気持ち良さに先走りがダラダラと腹に垂れる。
「きいくんの…えっちな体液…舐めたい…」
俺の尻を抱え込むようにして、なかちゃんが覆いかぶさり、俺のちんこを舐め始めた。指も絶えず動かされて、前立腺も刺激されて、下半身が快感の波に襲われる。
「なかちゃ…それ、ほんとダメ…」
「じゅるっ…ん…いきたかったら、いっていいよお…」
アナルと腸が熱くなって、射精感までやってきた。
「あっ…なかちゃ…出るっ…うっ!」
搾り取られるように吸われて、ちんこがビクビクと動き、ドクドクと精子が出た。
「んっ…いっぱい出たねえ。」
口元から精液を垂らして、なかちゃんが微笑んでいた。
「…なかちゃんに殺される。」
「えー?!なんで?!」
久しぶりだからケツイキはしなかったけど、なかちゃんがめちゃくちゃエロくて、恐ろしく気持ちよかった。
「次、なかちゃんの番ね。せっかくだから、なかちゃんもローション使お?」
「ひゃ…ひゃい…」




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