オリジナル短編小説

ホシアソビ

夜の空に星が輝く。
黄色いクレヨンで星を一つ一つ描いていく。
ぐりぐりと力強く。
ぐちゃりと後ろから聞こえた……
一番星、みーつけた。
振り替えることなく星を一つ足す。
また、後ろから何かが引き千切れる音がした。
二番星、みーつけた。
また星を足す。
だけど今回の星は歪で、不思議と赤い。
今度は横から何かが引きずられてくる音がした。
手の置く場所を何となくで変えるとぬるりと変な感触に襲われた。
横を見てそれを見た、けど何も感じることなく三番星を描いた。
後……何個？なんこ？ナンコ？
頭がおかしくなり始める。
誰かが近づいてくる足音。
ぴたりと後ろで止まり、そしてそっと視界を奪われる。
最後の星、みーつけた。
耳元で囁かれる。
少女の声だった。
だけど今はもーどうでも良かった。
だって、見つかってしまったんだから……
“ホシアソビ”それは見つかる度に星が増えていく遊び。