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ドラゴンの肉編
14.魔女との遭遇
しおりを挟むとんがり帽子をかぶった女の子は戸惑っています。
「嵐も消されるし、迷いの霧も突破されるし今日は最悪な日だわ。」
何やら小言を呟いております。
「あの………。」
「何よ!」
私が質問をしようとすると、女の子は不機嫌そうな顔でこちらを見ます。
「お父さんかお母さんはどこにいるの?」
私は女の子を一人残して両親はどこに行ったのか尋ねます。
「両親?……いるわけないじゃない。ふざけてんの?」
まさか魔女の手によって………。
「ご、ごめんなさい。そうとは知らずに。」
「なに謝ってんのよ人間。」
女の子はさらに不機嫌になります。
「それより人間。ここに来たからには覚悟できて………って、何よこいつ。」
「一緒にあそぼー。」
いつの間にか娘が女の子の元に駆け寄っていました。
「上等よ!たっぷり遊んでやろうじゃない。」
「わーい、お外いこー。」
「場所を変えようっていうの?……いいわ、ついていってあげる。」
娘は女の子と外へと向かいました。
どうやら、同い年ぐらいの友達が見つかって娘は嬉しそうです。
でも、この島には魔女がいるんでしたっけ?
大事にならないといいんですが……。
娘は女の子と鬼ごっこをしています。
女の子が娘を追いかけていますが、娘にはなかなか追いつけません。
さすがのかけっこ1位を獲るだけあります。
そこからさらにお互いのスピードが上がっていきます。
最近の子供は足が速いですね、おかあさんはあそこまで走れないです。
さて………。
すっと娘たちの様子を見ていましたが、私は、だんだんとこの家の中のことが気になってきました。
ホコリだらけな上に、ゴミだらけ。女の子の健康に悪そうです。
「………よしっ。」
私は家の中を綺麗に掃除することに決めました。
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