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ドラゴンの肉編
26ー②.魔王の城(城内ー1)
しおりを挟む「げっ、何であんたがここにいるんだ?」
私の顔を見るなり恐竜さんは驚いた声を上げました。
「まぁ、いろいろとありましたので。」
恐竜さんは私を見ると困ったような表情をしております。
「ご婦人、こいつを知っているのですか?」
ゆうしゃさんも困惑した顔で私に尋ねます。
「えぇ知っていますよ。仲間思いで、やさしくて、誰よりも心強くて……………。」
「待てっ!やめろ。」
恐竜さんは恥ずかしくなったのか私の言葉を遮ります。
そして、ゆうしゃさんの方をみて話します。
「……………行け。」
「……………え?」
「見逃してやるって言ってんだよ!先に行け。」
ゆうしゃさんは突然のことにさらに困惑しています。
「ふふふ、お言葉に甘えて先に行きましょう、ゆうしゃさん。」
そして私達は恐竜さんに見送られ、次の道へと進んで行きました。
再び先ほどの暗い廊下のようなところを進んで行きます。
「まぁ、しかし戦闘を避けれたのはありがたかったですね。」
ゆうしゃさんは少し戸惑いながらも、前を歩いていきます。
「そういえば、ゆうしゃさんは恐竜さんのことご存知なのですか?」
「えぇ、もちろん。やつの粗暴さは有名でしたから。…………しかし、今のあいつは何だか牙を抜かれたように感じましたね。」
そして、私の方をみて話します。
「ご婦人がザウルスに何かなされたんですか?」
「いえいえ、少し話しただけで何もしていませんよ。」
「そ、そうですか。」
そしてそんな話をしているうちに次の扉の前にたどり着きました。
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