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一期
一話 塔の上の白雪姫と烏王さま(イラストあり)
執筆日 2023年11月29日
塔の上の白雪姫と烏王様
コルウスとベルジェリカ出会いの話、これこそが真の一話。
烏の魔王さまと引きこもり白雪姫の出会いのお話…
この運命の出会いから全ての物語が始まった。
新月のお話、深淵のお話…全てに繋がる創世の物語。
魔王溺愛シンデレラストーリー×後半鬱展開が好きな人は刺さるかも
わたしはベルジェリカといいます。
『ベル』は美しい人、『アンジェリカ』は天使を意味するそうです。
母は強引に妾にされて塔に引きこもっている魔女でした。
赤い髪なのでルージュと呼ばれ、妬みでいじめられていました。
私は王女ではあったのですが白銀の髪とアルビノで化け物扱いされ、母と同じようにいじめられ石を投げられました。
父や一部の者からは美しいと褒められ、いずれ私にも手を出すつもりだったと母から聞かされました。
手を出す…殴るとかそういう事でしょうか、男の人は醜い・汚いそうです。
母は私を護る為に塔に隠してくれました。
私は花や童話が好きです。
ここは狭いですがわたしの好きな物に溢れています。
母のお師匠である大魔女ロウヒ様はわたしを『アイノ』と呼びます。
ロウヒ様の亡くした娘たちの名前です。
湖の乙女で人魚…人魚姫ですね、わたしは泳げないどころか海や湖すら見た事がありません。
今の私の状況は白雪姫やラプンツェル、きっといつか素敵な王子さまが私を救ってくださると…
母は魔女ですが私は好きでした。
たまにヒステリックで笑わない母でしたが、一人では生きていけないわたしの為なのです…
一度、塔からちょっと出て母の為にお花を摘もうと思った事がありました。
やはり石を投げられたり好奇の目で見られ、怖くなってわたしは炎の魔法で放火してしまいました。
こわい、こわい…外の世界がこわい。
みんながわたしを忌み嫌い、いじめる。
急いで帰ってきた母がわたしを叱り、泣いて縋ります…
母がこうしないとわたしはもっと悲惨な目に遭うでしょう。
ある時母が来訪者と話しているのを塔の窓から覗いていました。
黒髪の美しい女の人?
彼女はわたしの存在に気づいてあやしてくれました。
わたしはフードを深くかぶっていたので彼はわたしの顔を知りません。
黒髪の人は
「ねぇお願い!お願いだから1年だけ契約して…お願い~」
これは押し売りセールスだったのでしょうか?
母は「あれは気の狂った哀れなオネエだから関わるな」とわたしに言いつけました。
わたしはあの漫才コントが結構面白かったので正直もう一度見たい…
ある時わたしはいつものように塔でお掃除していました。
誰もいないのに窓から声がします。
「コンコンコン、コンコンコン!
こんにちは~ルージュさんいらっしゃいますかぁ?入りますよー!
フランベルジェ貰いまーす!」
謎の黒髪美人が一人でお芝居して窓から入ってきました。
「愛しい愛しいフランベルジェちゃんどこかなぁ~幽霊とか苦手だからさっさとパチって退散するぞ~
あんのクソ国王さっさと寄越せよな、こっちは金積んでやってんのに奴隷だけしか送ってこないって舐めてんのか滅ぼすぞ。」
黒髪美人はとてもお口が悪いです、ちょっと幻滅してしまいました…
あの…あの…そこ掃除したばかりなので土足で踏まないでください…
あの…勝手にお菓子食べないでくださいわたしのお気に入りのキャンディーです。
わたしの蚊が鳴くようなか細い声では気付いてくれません…
「あの!!!」
勇気を出して彼女の服を後ろから掴みました。
「うわああああああああ!!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」
わたしも彼女も大声を上げて驚いてしまいました。
「いるなら言ってくれないとわからないわよ…
幽霊と思ってさっきから必死に気付かないようにしてたわよ。
こんにちは!私ラプンツェル!よろしくね、白雪姫!」
これがわたしと彼女の運命的な出会いでした。
わたしの運命を大きく変えたでしょう。
なんて美しく長い黒髪なんだろう…
お話の中でしか見た事が無いです。
(なんて美しい白銀だろう…赤く燃えるような瞳、思わず鳥肌が立つような…)
お互いに暫く見惚れていたと思います。
「で、フランベルジェ知らない?
危ない炎の剣なんだけどさ、お母さんが持ってるらしいんだよ。
こういうのは神秘的に地下だと踏んでるんだけど合ってる?」
「炎の剣ですか…あれはたしか…危ないからって床下の漬物石と一緒に。」
「そんなアバウトに保存しちゃうの?」
「あっ、今やめた方が良いですよ。
さっきGが出たので一緒に閉じ込めちゃいました。」
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!早く言いなさいよ白雪姫!」
――――「あの…さっきから気になっていたのですが…もしかしてヤリ目ゴミクズクソヤローさんですか?
女性の方だと思っていたのですが胸も無いし声も低くなったし…」
「さらっと酷いこと言えるなお前…
最近の人間は礼儀がなっていないな。
そうよ、私ニューハーフ、オネエ。新しい性別よ。
ってい言うは冗談で自分の美貌と女装が好きなだけよ文句ある?」
「あの…持って行くのあんまりよくないと思います。
泥棒さんですか?
わたしが怒られちゃいます…」
「気にするな、ちょっと借りるだけだ。
それよりお前、何でいつも引きこもっているんだ?
張り込みしてる時からずっと気になってたぞ。
一応庶子とはいえ王女殿下なんだろう?」
「わたしはアルビノで外に出れません…外は怖い世界です。
わたしは見にくいのでいつもいじめられます、酷い目にしか遭った事がありません。」
「…そうか、まるで私の弟のようだな。
空の世界を見てみたいと思わないか?
自由で楽しいぞ!
鳥のように飛んでごらん。」
そういって彼は大きな銀翼を広げてわたしの手を取りました。
わたしは彼にお姫様抱っこされて空を飛びました。
夕暮れの美しい世界…
怖い、けど楽しい!
これが空の世界…城も町も見渡せる…
彼はわたしが冷えないようにフードを押さえてくれて、この空の時間は彼が王子さまだと思いました。
わたしを連れ出してくれた、素敵な…
「名を聞いていなかったな、私はコルウス。
貴女の名はなんですか最も美しい白雪姫。」
「わたしは…ベルジェリカ・フランベルジェです。
名前のように美しくなくてごめんなさい」
本当はフランベルジュが正しいのですが、上手く発音できなくてお互いに間違えました。
「ハハハなんだそれ嫌味か?
女に嫌われるから気をつけろよ~
今お前に物凄く嫉妬してるぞ。
最上級の名前じゃないかベルジェリカ!」
「ベルジェリカ、このまま天上を見てみないか?
丁度逢魔が時に虹が出ている…
この景色より素晴らしいものが天上にあるんだ。
そうだな…素晴らしい銀河と満月が見れる。
夜はライトアップされるシンデレラ城があって、変な着ぐるみ達が出迎えてくれる。
頭のおかしいゆかいな仲間たちがいてな、毎日楽しいぞ~」
わたしは好奇心が湧いて見てみたくなりました。
「はい、見てみたいです!
そろそろ帰らないと母に叱られます…
」
「…私が、お母さんを説得するから今日は天上に行こう?
今から帰る方が危ない。
そろそろこの時間は人を喰う化け物共がうじゃうじゃいるぞ。」
虹を渡ると一瞬で着いたみたいです。
転送術の一環だそうです。
たしかにおとぎ話に出る楽園のような、のどかで豊かな大地が見えます。
暗くなってきましたライトアップされうお城が綺麗です。
「暗いとなんも見えんな…
さあてベルジェリカ、地下から城に入ろうか…」
じめじめした地下を渡ります…
いかにも幽霊が出そうでワクワクしています。
「…お前怖くないのか?ここ大量に人が死んでる事故物件だから私は通りたくないぞ…」
廊下に出るとコルウスさんが舌打ちして
「ちょっとここで待っていてくれ、厄介な奴に捕まりそうだ。
いや…あそこの部屋に隠れていなさい。」
わたしは言われる通りにお部屋に入りました。
子供の部屋でしょうか?沢山お菓子があって、食べて良いと書いてあります。
じゃあお一ついただこうかな…いえ、お腹が好いたので3つぐらい。
絵本があったのでわたしは読ませていただきました…
烏族、烏人…
黒髪の魔物で人を騙して襲い、喰う…
傲慢で嫉妬深い、鳥のモンスター…
さっき見えたけどここの人はほとんどが黒髪ではありませんか?
わたしは怖くなってきました、動けません。
――――「コルウス様…貴方はそうやってふらふらと…
我々の身になっていただきたい。
貴方は王の自覚というのが…」
「あーわかった、後で必ず聞くから。
実は客人を攫って連れてきた。
紹介したいから夜の食事会に神々を招集してくれないか?」
部屋で怯えて泣いているとコルウスさんがやってきて、
「ごめんなベルジェリカ!
さああっちに客室があるからおいで
お菓子くすねてきたからお食べ」
歩けなくなったわたしを抱えて客室に移動します。
「あの…もしかして、烏人ですか?」
「うん?そうだよ?
逆に知らなかったの?黒髪と翼で見るからに魔物だっただろう。
私は良いモンスターだぞ?
人は喰うけどさっきの緑髪の陰険鬼畜頭おかみたいにいきなり斬りかかって殺したりしないぞ。
そんな顔するなって~」
「…わたし、もう帰れないんですか」
「ごめんなー、地上に降りるのも大変なんだ。
次の便が出るのは一ヶ月後、いや一年後ぐらいかなぁ…
暫く、暫くここに住んでみて?
絶対気に入るから!
みんな良い奴だから」
嘘つきです…さっき全員頭おかでヤバい奴しかいないって小声で言ったくせに。
「ごめん、訂正するわ。
ちょっと…危ない奴も中にはいるから、絶対に私か護衛から離れてはいけませんよ白雪姫。」
「改めて名乗ろう、私はコルウス・レイウ。
この天上の楽園を治める偉大なる烏王様(うおう)だ。
お前は世間知らずだが博識、一度くらい聞いた事は無いかな?」
「…お城で、お父様たちが言っていた気がします。
ゴミ漁りの盗人烏が、さっさと射殺してしまえ。と
あの…わたしの事を食べるんですよね?
食べるなら殺してからでお願いします、痛くしないでください…」
よーし、もうそんなゴミ王国滅ぼしていいな?と言いますがやめてください…
わたしは一応王女です、わたしの犠牲で止まるなら…
(ベルジェリカ、何を勘違いしてるんだお前は…
確かに私は喰いたいと言ったがそういう意味では…いや、私キモイなそういう意味にしておこう)
「改めてベルジェリカ・フランベルジェ王女、おめでとう。
貴女は見事天上の王妃に選抜されました、私の妻になって共に理想郷を治めましょう。
今すぐでなくていいんだ、お前が心身ともに成長するまで私は待つよ。
暫くは天上の暮らしに慣れてごらん。」
「それって…求婚しているのですか?
わたしは…王子さまのお嫁さんになるのが夢です。
天上の人は私をいじめませんか?」
「求婚だよ、いじめないよ、いじめたら私が全員処刑するよ。
お前はシンデレラ王妃なんだから権力使ってけ、遠慮なく家臣を使ってくれていいんだぞ。
長いからベルジェって呼ぶね。」
わたしはお話のお姫様のように王妃に選ばれました。
あの暗い生活よりは素敵な暮らしができるのでしょうか。
母が心配です、烏王さんは母もいつか連れてきてくれると約束してくださりました。
わたしの為に烏王さまは城を増築し、白雪姫の塔が建ちました。
わたしは彼らのようにお空は飛べません、地べたを走ることもできません。
そんなわたしが天上でどう生きるのでしょうか…
【あとがき】
2012年以前、最初から決まっていた出会いです。
クロウの祖先、種族の成り立ちを出さなければいけないのでコルウスとベルジェリカだけが決まっていました。
そこに12の位の神々を考えて、子孫から逆算して作りました。
ヴァローナ、ウヤ、コルボー、ノックス、カラシア、ザン、ゲオルグ、ベヒモスは子孫が決まっていてウーヴェは独身予定でした。
もうちょっと華が欲しいと思ったのでマヒナ三姉妹を追加してそれぞれ誰かの妻にしようとなった経緯です。
三姉妹を出す前からゲオルグとイラーナのくだりはありました。
三姉妹ができた事によって大分彼の心は救われていたんじゃないでしょうか…
カラシアはコルウスへの想いを抱えたま既婚設定にしようとしていたのですが、動かす内にカラシアの意思が出てきたので変更に…
塔の上の白雪姫と烏王様
コルウスとベルジェリカ出会いの話、これこそが真の一話。
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魔王溺愛シンデレラストーリー×後半鬱展開が好きな人は刺さるかも
わたしはベルジェリカといいます。
『ベル』は美しい人、『アンジェリカ』は天使を意味するそうです。
母は強引に妾にされて塔に引きこもっている魔女でした。
赤い髪なのでルージュと呼ばれ、妬みでいじめられていました。
私は王女ではあったのですが白銀の髪とアルビノで化け物扱いされ、母と同じようにいじめられ石を投げられました。
父や一部の者からは美しいと褒められ、いずれ私にも手を出すつもりだったと母から聞かされました。
手を出す…殴るとかそういう事でしょうか、男の人は醜い・汚いそうです。
母は私を護る為に塔に隠してくれました。
私は花や童話が好きです。
ここは狭いですがわたしの好きな物に溢れています。
母のお師匠である大魔女ロウヒ様はわたしを『アイノ』と呼びます。
ロウヒ様の亡くした娘たちの名前です。
湖の乙女で人魚…人魚姫ですね、わたしは泳げないどころか海や湖すら見た事がありません。
今の私の状況は白雪姫やラプンツェル、きっといつか素敵な王子さまが私を救ってくださると…
母は魔女ですが私は好きでした。
たまにヒステリックで笑わない母でしたが、一人では生きていけないわたしの為なのです…
一度、塔からちょっと出て母の為にお花を摘もうと思った事がありました。
やはり石を投げられたり好奇の目で見られ、怖くなってわたしは炎の魔法で放火してしまいました。
こわい、こわい…外の世界がこわい。
みんながわたしを忌み嫌い、いじめる。
急いで帰ってきた母がわたしを叱り、泣いて縋ります…
母がこうしないとわたしはもっと悲惨な目に遭うでしょう。
ある時母が来訪者と話しているのを塔の窓から覗いていました。
黒髪の美しい女の人?
彼女はわたしの存在に気づいてあやしてくれました。
わたしはフードを深くかぶっていたので彼はわたしの顔を知りません。
黒髪の人は
「ねぇお願い!お願いだから1年だけ契約して…お願い~」
これは押し売りセールスだったのでしょうか?
母は「あれは気の狂った哀れなオネエだから関わるな」とわたしに言いつけました。
わたしはあの漫才コントが結構面白かったので正直もう一度見たい…
ある時わたしはいつものように塔でお掃除していました。
誰もいないのに窓から声がします。
「コンコンコン、コンコンコン!
こんにちは~ルージュさんいらっしゃいますかぁ?入りますよー!
フランベルジェ貰いまーす!」
謎の黒髪美人が一人でお芝居して窓から入ってきました。
「愛しい愛しいフランベルジェちゃんどこかなぁ~幽霊とか苦手だからさっさとパチって退散するぞ~
あんのクソ国王さっさと寄越せよな、こっちは金積んでやってんのに奴隷だけしか送ってこないって舐めてんのか滅ぼすぞ。」
黒髪美人はとてもお口が悪いです、ちょっと幻滅してしまいました…
あの…あの…そこ掃除したばかりなので土足で踏まないでください…
あの…勝手にお菓子食べないでくださいわたしのお気に入りのキャンディーです。
わたしの蚊が鳴くようなか細い声では気付いてくれません…
「あの!!!」
勇気を出して彼女の服を後ろから掴みました。
「うわああああああああ!!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」
わたしも彼女も大声を上げて驚いてしまいました。
「いるなら言ってくれないとわからないわよ…
幽霊と思ってさっきから必死に気付かないようにしてたわよ。
こんにちは!私ラプンツェル!よろしくね、白雪姫!」
これがわたしと彼女の運命的な出会いでした。
わたしの運命を大きく変えたでしょう。
なんて美しく長い黒髪なんだろう…
お話の中でしか見た事が無いです。
(なんて美しい白銀だろう…赤く燃えるような瞳、思わず鳥肌が立つような…)
お互いに暫く見惚れていたと思います。
「で、フランベルジェ知らない?
危ない炎の剣なんだけどさ、お母さんが持ってるらしいんだよ。
こういうのは神秘的に地下だと踏んでるんだけど合ってる?」
「炎の剣ですか…あれはたしか…危ないからって床下の漬物石と一緒に。」
「そんなアバウトに保存しちゃうの?」
「あっ、今やめた方が良いですよ。
さっきGが出たので一緒に閉じ込めちゃいました。」
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!早く言いなさいよ白雪姫!」
――――「あの…さっきから気になっていたのですが…もしかしてヤリ目ゴミクズクソヤローさんですか?
女性の方だと思っていたのですが胸も無いし声も低くなったし…」
「さらっと酷いこと言えるなお前…
最近の人間は礼儀がなっていないな。
そうよ、私ニューハーフ、オネエ。新しい性別よ。
ってい言うは冗談で自分の美貌と女装が好きなだけよ文句ある?」
「あの…持って行くのあんまりよくないと思います。
泥棒さんですか?
わたしが怒られちゃいます…」
「気にするな、ちょっと借りるだけだ。
それよりお前、何でいつも引きこもっているんだ?
張り込みしてる時からずっと気になってたぞ。
一応庶子とはいえ王女殿下なんだろう?」
「わたしはアルビノで外に出れません…外は怖い世界です。
わたしは見にくいのでいつもいじめられます、酷い目にしか遭った事がありません。」
「…そうか、まるで私の弟のようだな。
空の世界を見てみたいと思わないか?
自由で楽しいぞ!
鳥のように飛んでごらん。」
そういって彼は大きな銀翼を広げてわたしの手を取りました。
わたしは彼にお姫様抱っこされて空を飛びました。
夕暮れの美しい世界…
怖い、けど楽しい!
これが空の世界…城も町も見渡せる…
彼はわたしが冷えないようにフードを押さえてくれて、この空の時間は彼が王子さまだと思いました。
わたしを連れ出してくれた、素敵な…
「名を聞いていなかったな、私はコルウス。
貴女の名はなんですか最も美しい白雪姫。」
「わたしは…ベルジェリカ・フランベルジェです。
名前のように美しくなくてごめんなさい」
本当はフランベルジュが正しいのですが、上手く発音できなくてお互いに間違えました。
「ハハハなんだそれ嫌味か?
女に嫌われるから気をつけろよ~
今お前に物凄く嫉妬してるぞ。
最上級の名前じゃないかベルジェリカ!」
「ベルジェリカ、このまま天上を見てみないか?
丁度逢魔が時に虹が出ている…
この景色より素晴らしいものが天上にあるんだ。
そうだな…素晴らしい銀河と満月が見れる。
夜はライトアップされるシンデレラ城があって、変な着ぐるみ達が出迎えてくれる。
頭のおかしいゆかいな仲間たちがいてな、毎日楽しいぞ~」
わたしは好奇心が湧いて見てみたくなりました。
「はい、見てみたいです!
そろそろ帰らないと母に叱られます…
」
「…私が、お母さんを説得するから今日は天上に行こう?
今から帰る方が危ない。
そろそろこの時間は人を喰う化け物共がうじゃうじゃいるぞ。」
虹を渡ると一瞬で着いたみたいです。
転送術の一環だそうです。
たしかにおとぎ話に出る楽園のような、のどかで豊かな大地が見えます。
暗くなってきましたライトアップされうお城が綺麗です。
「暗いとなんも見えんな…
さあてベルジェリカ、地下から城に入ろうか…」
じめじめした地下を渡ります…
いかにも幽霊が出そうでワクワクしています。
「…お前怖くないのか?ここ大量に人が死んでる事故物件だから私は通りたくないぞ…」
廊下に出るとコルウスさんが舌打ちして
「ちょっとここで待っていてくれ、厄介な奴に捕まりそうだ。
いや…あそこの部屋に隠れていなさい。」
わたしは言われる通りにお部屋に入りました。
子供の部屋でしょうか?沢山お菓子があって、食べて良いと書いてあります。
じゃあお一ついただこうかな…いえ、お腹が好いたので3つぐらい。
絵本があったのでわたしは読ませていただきました…
烏族、烏人…
黒髪の魔物で人を騙して襲い、喰う…
傲慢で嫉妬深い、鳥のモンスター…
さっき見えたけどここの人はほとんどが黒髪ではありませんか?
わたしは怖くなってきました、動けません。
――――「コルウス様…貴方はそうやってふらふらと…
我々の身になっていただきたい。
貴方は王の自覚というのが…」
「あーわかった、後で必ず聞くから。
実は客人を攫って連れてきた。
紹介したいから夜の食事会に神々を招集してくれないか?」
部屋で怯えて泣いているとコルウスさんがやってきて、
「ごめんなベルジェリカ!
さああっちに客室があるからおいで
お菓子くすねてきたからお食べ」
歩けなくなったわたしを抱えて客室に移動します。
「あの…もしかして、烏人ですか?」
「うん?そうだよ?
逆に知らなかったの?黒髪と翼で見るからに魔物だっただろう。
私は良いモンスターだぞ?
人は喰うけどさっきの緑髪の陰険鬼畜頭おかみたいにいきなり斬りかかって殺したりしないぞ。
そんな顔するなって~」
「…わたし、もう帰れないんですか」
「ごめんなー、地上に降りるのも大変なんだ。
次の便が出るのは一ヶ月後、いや一年後ぐらいかなぁ…
暫く、暫くここに住んでみて?
絶対気に入るから!
みんな良い奴だから」
嘘つきです…さっき全員頭おかでヤバい奴しかいないって小声で言ったくせに。
「ごめん、訂正するわ。
ちょっと…危ない奴も中にはいるから、絶対に私か護衛から離れてはいけませんよ白雪姫。」
「改めて名乗ろう、私はコルウス・レイウ。
この天上の楽園を治める偉大なる烏王様(うおう)だ。
お前は世間知らずだが博識、一度くらい聞いた事は無いかな?」
「…お城で、お父様たちが言っていた気がします。
ゴミ漁りの盗人烏が、さっさと射殺してしまえ。と
あの…わたしの事を食べるんですよね?
食べるなら殺してからでお願いします、痛くしないでください…」
よーし、もうそんなゴミ王国滅ぼしていいな?と言いますがやめてください…
わたしは一応王女です、わたしの犠牲で止まるなら…
(ベルジェリカ、何を勘違いしてるんだお前は…
確かに私は喰いたいと言ったがそういう意味では…いや、私キモイなそういう意味にしておこう)
「改めてベルジェリカ・フランベルジェ王女、おめでとう。
貴女は見事天上の王妃に選抜されました、私の妻になって共に理想郷を治めましょう。
今すぐでなくていいんだ、お前が心身ともに成長するまで私は待つよ。
暫くは天上の暮らしに慣れてごらん。」
「それって…求婚しているのですか?
わたしは…王子さまのお嫁さんになるのが夢です。
天上の人は私をいじめませんか?」
「求婚だよ、いじめないよ、いじめたら私が全員処刑するよ。
お前はシンデレラ王妃なんだから権力使ってけ、遠慮なく家臣を使ってくれていいんだぞ。
長いからベルジェって呼ぶね。」
わたしはお話のお姫様のように王妃に選ばれました。
あの暗い生活よりは素敵な暮らしができるのでしょうか。
母が心配です、烏王さんは母もいつか連れてきてくれると約束してくださりました。
わたしの為に烏王さまは城を増築し、白雪姫の塔が建ちました。
わたしは彼らのようにお空は飛べません、地べたを走ることもできません。
そんなわたしが天上でどう生きるのでしょうか…
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2012年以前、最初から決まっていた出会いです。
クロウの祖先、種族の成り立ちを出さなければいけないのでコルウスとベルジェリカだけが決まっていました。
そこに12の位の神々を考えて、子孫から逆算して作りました。
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三姉妹を出す前からゲオルグとイラーナのくだりはありました。
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