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短編 雛菊を私に
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【前書き】
執筆日 2020/10/14
第七世代の後期五柱・御石神雛鳥(みしゃぐじ ひなどり)のお話
暗めの純愛悲恋
雛鳥(ひなどり)は紺碧(こんぺき)と彼岸花(ひがんばな)の一人娘
天上の烏國(うこく)のヒレンジャク皇子と惹かれ合う。
遥か昔の葦原、ミシャグジ様や蛇神を祀る夜刀神の民
虐殺され、絶えた山の神の一族…
黄泉に堕ちた山姫(やまひめ)、最後のお雛(ひい)様・若緑
若緑はヤソマガツヒを産み、その娘も厄を受け継いだ
若緑、罪禍、樒、哀音、紺碧、そして雛鳥…
ようやくミシャグジ様の巫女が再臨したのだ
生贄の巫女に相応しい緑髪に蛇のような美貌
生と死を操る力と穢れや厄を操る能力
先祖である泥棒クズ女たらしニートの夜刀(やと)がどうしても欲しがった当主である『お雛様』の座
雛鳥こそが一番相応しい、若緑に一番似た蛇の美貌…
雛鳥は産まれた時から父に教わった
生と死の境目を越えろと
戦場にて敵を殺せと
神々の仇を取れと
そして誰も愛するなと
産まれた時から自分には戦場以外居場所がないのだと
雛鳥は理解していた
怨ミヲ晴ラセ
皆殺セ
死者達は私に救いを求めるの、殺すことで彼らは解放されるから
…私は黄泉で育ったのに、殺すことに抵抗を覚えてしまっている
父上様にめちゃくちゃ殴られたわ…なんなのあいつ
男とっかえひっかえしてるお坊ちゃまに殴られたくないんだけど
虐待ホットライン仲間の室(はつい)様と仲良くなったわ
「一緒にあの愚かな父親達を呪いましょう…
この者に死を!!腹を下して二度と厠から離れぬように…!!」
って声を掛けてくれたの
今日も死者たちの嘆きや怨みが彼女には聞こえる…
愛情も知らないまま彼女は禍々しい怨嗟を刃に変えるのであった
そんな時に出会ったのが烏國・レイウから来た援軍の緋連雀(ひれんじゃく)皇子
彼は私が好きだという…理解不能
私には愛という感情が無い、偽りでも良いなら貴方とオトモダチ…
ヒレンジャク皇子は私の名前が好きらしい雛鳥、鳥が付いている名前
飛べないから雛鳥、黄泉で生まれた雛だから
「…私、鳥じゃないですよ」
「それでも可愛いじゃないですか」
ー最終決戦の前夜
ヒレンジャク皇子は私を抱えて空を飛んでくれた
我が主である父上様が、ヒレンジャク皇子を舐めるような目で見てた
男娼でクソビッチだって、父上様は皆から嫌われてた
「こんなにも綺麗な國…私、守りたいわ
「そうですよね、私も貴女と仲間達と…戦が終われば皆で自由に空を飛び回りたいです
あそこが春・夏・秋・冬の里、ザドウが所有するキサナドゥの都…美しい桃源郷
今は穢れに満ちていますが、美しい世界を取り戻しましょう」
嘘つき…ヒレンジャク、私を置いて戦死した
双子の兄上様・キレンジャク皇子と二相一対でサブノックと相討ちになって…
カケス皇子を進撃させる為に
ヒレンジャク皇子、最期に私にこの花を残してくれた…
雛菊(デイジー)の花、花言葉は
「純潔」「美人」「平和」「希望」
そして延命菊(エンメイギク)、長命菊(チョウメイギク)とも云うわ。
(貴女は平和になった世界で長生きして、私の愛する雛鳥姫
純潔の美しいベリス…)
「Bellis(ベリス)」は、ラテン語の「bellus(美しい)」って意味、彼が私に付けた名…
私も戦場で死ぬって言ったら、貴方は初めて私に怒ったのよ。
叩かれると思ったら強く抱きしめられた。
父上様が横でいやらしい目でヒレンジャク皇子を見ていたけどガン無視したわ。
いい加減にしろよあの尻軽蛇、って思ってしまったのよ。
ー「…この恋は忘れないわ、私の一生の初恋」
「でも、雛鳥姉さま
ホストシンハに入れ込んでるよね!姉妹全員で!!」
とクルクル回る私の可愛い妹・姫女苑(ひめじょおん)
「…ホスト神覇皇子と話してると、ヒレンジャク皇子を思い出せるの…
何もしてないわ、お話だけよ。」
ヒレンジャク皇子、私は平和な世界で生きてるわ
可愛い弟と妹ができたの。
弟の春紫苑(はるしおん)は母上様が単独で生んだ子
妹の姫女苑(ひめじょおん)は父上様が単独で生んだ子
私だけが父様と母様から生まれた特別な存在…
でも平和とはちょっと遠いかも、蓬莱侵攻が何百年続いてるから。
それでもディアヴォロス戦よりは全然楽勝だけど。
デイジーの花、大好きよ。
貴方と私を繋ぐ大切な花…
執筆日 2020/10/14
第七世代の後期五柱・御石神雛鳥(みしゃぐじ ひなどり)のお話
暗めの純愛悲恋
雛鳥(ひなどり)は紺碧(こんぺき)と彼岸花(ひがんばな)の一人娘
天上の烏國(うこく)のヒレンジャク皇子と惹かれ合う。
遥か昔の葦原、ミシャグジ様や蛇神を祀る夜刀神の民
虐殺され、絶えた山の神の一族…
黄泉に堕ちた山姫(やまひめ)、最後のお雛(ひい)様・若緑
若緑はヤソマガツヒを産み、その娘も厄を受け継いだ
若緑、罪禍、樒、哀音、紺碧、そして雛鳥…
ようやくミシャグジ様の巫女が再臨したのだ
生贄の巫女に相応しい緑髪に蛇のような美貌
生と死を操る力と穢れや厄を操る能力
先祖である泥棒クズ女たらしニートの夜刀(やと)がどうしても欲しがった当主である『お雛様』の座
雛鳥こそが一番相応しい、若緑に一番似た蛇の美貌…
雛鳥は産まれた時から父に教わった
生と死の境目を越えろと
戦場にて敵を殺せと
神々の仇を取れと
そして誰も愛するなと
産まれた時から自分には戦場以外居場所がないのだと
雛鳥は理解していた
怨ミヲ晴ラセ
皆殺セ
死者達は私に救いを求めるの、殺すことで彼らは解放されるから
…私は黄泉で育ったのに、殺すことに抵抗を覚えてしまっている
父上様にめちゃくちゃ殴られたわ…なんなのあいつ
男とっかえひっかえしてるお坊ちゃまに殴られたくないんだけど
虐待ホットライン仲間の室(はつい)様と仲良くなったわ
「一緒にあの愚かな父親達を呪いましょう…
この者に死を!!腹を下して二度と厠から離れぬように…!!」
って声を掛けてくれたの
今日も死者たちの嘆きや怨みが彼女には聞こえる…
愛情も知らないまま彼女は禍々しい怨嗟を刃に変えるのであった
そんな時に出会ったのが烏國・レイウから来た援軍の緋連雀(ひれんじゃく)皇子
彼は私が好きだという…理解不能
私には愛という感情が無い、偽りでも良いなら貴方とオトモダチ…
ヒレンジャク皇子は私の名前が好きらしい雛鳥、鳥が付いている名前
飛べないから雛鳥、黄泉で生まれた雛だから
「…私、鳥じゃないですよ」
「それでも可愛いじゃないですか」
ー最終決戦の前夜
ヒレンジャク皇子は私を抱えて空を飛んでくれた
我が主である父上様が、ヒレンジャク皇子を舐めるような目で見てた
男娼でクソビッチだって、父上様は皆から嫌われてた
「こんなにも綺麗な國…私、守りたいわ
「そうですよね、私も貴女と仲間達と…戦が終われば皆で自由に空を飛び回りたいです
あそこが春・夏・秋・冬の里、ザドウが所有するキサナドゥの都…美しい桃源郷
今は穢れに満ちていますが、美しい世界を取り戻しましょう」
嘘つき…ヒレンジャク、私を置いて戦死した
双子の兄上様・キレンジャク皇子と二相一対でサブノックと相討ちになって…
カケス皇子を進撃させる為に
ヒレンジャク皇子、最期に私にこの花を残してくれた…
雛菊(デイジー)の花、花言葉は
「純潔」「美人」「平和」「希望」
そして延命菊(エンメイギク)、長命菊(チョウメイギク)とも云うわ。
(貴女は平和になった世界で長生きして、私の愛する雛鳥姫
純潔の美しいベリス…)
「Bellis(ベリス)」は、ラテン語の「bellus(美しい)」って意味、彼が私に付けた名…
私も戦場で死ぬって言ったら、貴方は初めて私に怒ったのよ。
叩かれると思ったら強く抱きしめられた。
父上様が横でいやらしい目でヒレンジャク皇子を見ていたけどガン無視したわ。
いい加減にしろよあの尻軽蛇、って思ってしまったのよ。
ー「…この恋は忘れないわ、私の一生の初恋」
「でも、雛鳥姉さま
ホストシンハに入れ込んでるよね!姉妹全員で!!」
とクルクル回る私の可愛い妹・姫女苑(ひめじょおん)
「…ホスト神覇皇子と話してると、ヒレンジャク皇子を思い出せるの…
何もしてないわ、お話だけよ。」
ヒレンジャク皇子、私は平和な世界で生きてるわ
可愛い弟と妹ができたの。
弟の春紫苑(はるしおん)は母上様が単独で生んだ子
妹の姫女苑(ひめじょおん)は父上様が単独で生んだ子
私だけが父様と母様から生まれた特別な存在…
でも平和とはちょっと遠いかも、蓬莱侵攻が何百年続いてるから。
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