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王家主催の茶会が退屈に感じる社交不適合者は私だけではなさそうだった話
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王子様の婚約者が決まったということで、そのお披露目会に出席することになりました。
そう、実質的に婚約者のいない婚活会場です。行きたくないですね。
「行きなさい」
両親に言われては逆らえる筈も無く、渋々ながらも出席しました。
ドレスコードやらマナーやらは無いとのことで、付き添い人はいません。護衛兼使用人はいます。代々仕えてくれている家系の女性が一人。
「お嬢様、あちらの庭園が開放されているそうですよ」
頼りになる使用人と一緒に、会場を後にしました。
王子とその婚約者の顔は遠目から見ましたし、問題無いでしょう。
庭園には人気があまりなく(当たり前のことではあります。お披露目ですし)、喧騒から離れて一息つくのにもってこいの場所です。
そうしてぼんやりとしていた私の隣に、いつの間にか少年が並んでいました。
イケメンです。将来性もある家柄の者でしょう。なにしろ、お披露目会に招かれてますし。
しかしまあ、話しかけるのも億劫です。気付かなかった振りをして、またぼんやりと虚空を見る作業に入りました。この作業はお披露目会からの途中退席が認められるまで続きます。
隣の少年もまた、私と同じく虚空を見ているようでした。
この隣にいた少年と婚約するのは、後日の話になります。
そう、実質的に婚約者のいない婚活会場です。行きたくないですね。
「行きなさい」
両親に言われては逆らえる筈も無く、渋々ながらも出席しました。
ドレスコードやらマナーやらは無いとのことで、付き添い人はいません。護衛兼使用人はいます。代々仕えてくれている家系の女性が一人。
「お嬢様、あちらの庭園が開放されているそうですよ」
頼りになる使用人と一緒に、会場を後にしました。
王子とその婚約者の顔は遠目から見ましたし、問題無いでしょう。
庭園には人気があまりなく(当たり前のことではあります。お披露目ですし)、喧騒から離れて一息つくのにもってこいの場所です。
そうしてぼんやりとしていた私の隣に、いつの間にか少年が並んでいました。
イケメンです。将来性もある家柄の者でしょう。なにしろ、お披露目会に招かれてますし。
しかしまあ、話しかけるのも億劫です。気付かなかった振りをして、またぼんやりと虚空を見る作業に入りました。この作業はお披露目会からの途中退席が認められるまで続きます。
隣の少年もまた、私と同じく虚空を見ているようでした。
この隣にいた少年と婚約するのは、後日の話になります。
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