エルフだと思った? 残念! エルフじゃなくてゴブリンでした!

広畝 K

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五章「発端」

187話

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 娘たちは、他者が入らぬように見張りをするということであるらしい。
 何に対しての見張りなのかは分からないが、いささか楽しそうにしているように見えるのが、七之上は少しばかり気に掛かった。

 中に入ってすぐの居間には、マリーの姿は見えない。
 七之上が足を踏み出そうとしたとき、エリザベスはその歩みを手で制した。どうやら今までに感じたことのない気配を、マリーの気配のすぐ近くに感じるらしい。それも、すぐ右手にある部屋から感じるとのことである。

「マリー、入りますよ」

 彼女は静かに軽く声を掛け、ノックして、けれども部屋の中の返事も待たずにゆっくりと、そのドアを開けた。
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