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四章「町へ行こう」

170話

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 エリザベスは頷いて、要望を述べた。
 目下のところは戦いを主眼としてはおらず、けれども森の中を自由に探索できる程度には丈夫な服であると良いということ。冒険者見習いが買えるような安物ではなく、冒険に熟練した者が鎧の下に備えとして着るような服が望ましいのではないかと思っている、と。

「なるほど……長持ちで耐久性のある素材の服が良さそうっすね。魔物由来の素材になるっすから、そういうのは少し価格もお高めとなってるっすよ?」

「そうですね、予算はこれくらいを考えています」

 エリザベスの提示した額は、先の素材を引き取って貰った額の四割ほどであったが、なかなか高い額であったようで、店員は僅かに驚いたような表情をした。

「それだけの予算があるのなら、魔物素材の品でも余裕を持って買えるっすね。幾らかの予備や着こなしも考えられる余地が出てくるっすよ!」

 女性店員は興奮したように、ふんすふんすと鼻息荒く力説した。
 魔物由来の素材である、と一口に言っても、色々な種類があるらしい。試着だけなら無料で行っているため、気に入った服が見つかるまで着てみるのが一番早いということであった。
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