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四章「町へ行こう」
165話
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受付嬢に勧められた防具屋は、冒険者協会のすぐ近くの建物で店を営んでいた。
その入り口には、他の店のように看板は置かれていなかったが、誰もが一目見ただけで防具屋であると分かるような、目玉となる商品が置かれていたのである。
鋭い角や棘が生えている鉄仮面、艶消しのために黒く塗装されたフルプレートアーマー、身体がすっぽりと収まるほどに巨大な十字盾など、ごつくてでかい防具類がピカピカに磨き上げられて前面に飾り立てられているのだ。
ぶっちゃけた話としては、とても売り物になるとは思えない、言うなれば、色物的な防具ばかりである。だが、そこには確かに冒険者と呼ばれる、人間よりも強い化物たちと命を賭けて戦う強者に対する、敬意とロマンが詰め込まれていた。
敵と戦い、人々の命を守るためだけに作られた、完成された防具としての機能美が、無骨な見た目に表れていたのである。誰の目にも届かない、或いは一条の光も差し込まない物置の奥で、埃を被らせておくには惜しいと思われる代物ばかりであったのだ。
そういったロマンに対して、過剰に反応した人間がいた。
誰あろう七之上である。
その入り口には、他の店のように看板は置かれていなかったが、誰もが一目見ただけで防具屋であると分かるような、目玉となる商品が置かれていたのである。
鋭い角や棘が生えている鉄仮面、艶消しのために黒く塗装されたフルプレートアーマー、身体がすっぽりと収まるほどに巨大な十字盾など、ごつくてでかい防具類がピカピカに磨き上げられて前面に飾り立てられているのだ。
ぶっちゃけた話としては、とても売り物になるとは思えない、言うなれば、色物的な防具ばかりである。だが、そこには確かに冒険者と呼ばれる、人間よりも強い化物たちと命を賭けて戦う強者に対する、敬意とロマンが詰め込まれていた。
敵と戦い、人々の命を守るためだけに作られた、完成された防具としての機能美が、無骨な見た目に表れていたのである。誰の目にも届かない、或いは一条の光も差し込まない物置の奥で、埃を被らせておくには惜しいと思われる代物ばかりであったのだ。
そういったロマンに対して、過剰に反応した人間がいた。
誰あろう七之上である。
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